自転車のホイール研究で博士の人がいます

137ページにもわたってホイールを研究して論文を発表している人がいます。よく路上にほったらかしの自転車のホイールでぐにゃっと曲がったホイールのついた自転車を見ることがありますがどうしてこんなに曲がるのかを研究した人がいるのです。

スポークの働きなどが解説されています 

今読んでいますので詳しくはお話できません。私の英語力では137ページですので1年はかかると思います。論文には方程式がいっぱいです。誰がこんな式を解くのかなと思うのですが解ける人が沢山おられるので博士論文となったわけです。これにも驚きました。 この博士は大学の講師をされているようです。ご自分のホームページからはいろいろ情報をいただけそうです。時間があるときに読まれたら良いかと思います。

メカニカルで楽しむ

写真のカメラはニコンのF1です。最初に発売されたのは1959年です。今も現役のカメラです。あまり出番はありませんがしっかりと動いています。シャッター音はたまりません。このカメラにさわっていると気持ちがウキウキします。この存在感はどこから来るのかといつも思います。

F1 現役で使えます

F3も活躍してくれました。ピントは手動ですが露出計測はカメラが行ってくれます。1980年から約20年間生産され今も現役で使っている人を見かけます。残念ながら私のF3は電気系統が傷んでシャッターは降りなくなり使えません。今も修理はできますが修理代金は高価なので直そうか迷っています。

長く使ったF3 残念ながら電気系統が動かないので使えません

話変わって、いま使っている自転車はすべて機械式で使っています。最近のコンポーネントはどんどん改良され、日々新しい製品が販売されています。電池が必要な機械がふえてきました。軽くタッチするだけでギアチェンジが出来るのは魅力あります。新しいコンポーネントは素晴らしいと思います。皆さんこれに乗ったらもうメカニカルに戻れないとよく伺います。乗ってみたいと思うこともあります。

メカニカルが最高といっているのではありません。 今の乗り方や実力を考えますと今以上にコンポーネントを替える必要がないのです。このままメカニカル仕様で大事に乗り続けようと思っています。実力に応じて乗ればいいと考えます。シンプルなクロスバイクも結構楽しいものです。

ミヤタのテープがない

ミヤタのチューブラーテープを長く使ってきました。接着剤でリムに貼り付ける方法が昔から取られてきましたが私はテープ派でした。テープを使う理由は輪行していて山の中でパンクを考えますとテープが楽というのが理由です。レースに出ませんので重くなるのは問題ありません。手軽さを買っています。

代替品を探しています

ミヤタのテープをよく使うので買いだめしてあったのですが予備がなくなってきました。備蓄しておこうといろいろ当たったのですがどこの店にもおいていません。ネットでもどのショップも在庫していません。

長くお世話になっているショップに聞いてみても在庫がないということでした。注文はしているが入らないという返事でした。

ないものは仕方ないので代替品がないか探すことにしました。ミヤタサイクルは自転車の部品屋さんですので化学製品のメーカーではありません。ここにヒントがあります。両面テープを何種類か買ってみますと使えそうなのがありました。やっぱりミヤタのテープはOEMでした。

原材料が上がっていますのはよくわかるのですが両面テープはとても高価です。便利というだけで高価なテープを購入するよりもやはり接着剤で張り付ける方法が一番財布に優しいようです。

少し厚みがあるのですが代替品を試したところうまく機能しています。これなら暫くは代替品を使おうと思っています。長年使っているテープを使えないのは辛いものです。しかし代替品で使えるならこれからはこれに代わると思います。少しくらい重くなってもかまいません。いろいろ探すのも楽しいです。

シマノマニュアルは飽きない

アルミロードを分解して再度組み立てしています。10年以上乗っている自転車です。部品をすべて取り外したフレームはペイントの剥げた部分には百均のマニュキアでタッチアップしてきれいにしました。

自転車の組み立てを自分でやってみようと思う方にはお勧めフレームです

TNIのアルミフレームはお勧めのフレームです。このフレームは硬いという人もおられますがそれはホイールで工夫できます。それよりもヘッドパーツの圧入から自転車の組み立てをすべて勉強できるフレームです。溶接部分が目立ちますが必要十分性能で特に安価な値段が素晴らしい。

シマノのホームページより

きれいにしましたパーツを取り付けて再度組みあがていくのですが締め付けトルクの確認などはシマノのマニュアルを見直してやることにしています。ベテランのメカニックさんなら必要ないかもしれませんがやはり安心安全を期すために最終の仕上げに於いてトルクレンチで締めてトルクを確認しています。

こんな時に参考になるのはシマノのディーラーマニュアルです。このマニュアルは簡潔、適格、誉め言葉がいくつも並んでしまう、 読んでいて飽きない よくできた参考書です。

百均のマニュキアが活躍しています

ホイールのスポークに差し色で赤のスポークを1本入れることがあります。とてもおしゃれな感じがします。しかしスポークはペイント式なので剥げることがあります。このスポークのメンテナンスには 手軽に手に入れることができる 百均のマニュキアでタッチアップすることにしています。

百均のマニュキアが活躍しています

このマニュキアはフレームの傷処理にも結構役立っています。塗料は沢山いりませんのでちょうどいい量で安価です。マニュキアを使っているとは大きな声で言えませんが塗料ということに違いはないのでいいこと聞いたとお客様は喜んでおられます。

ホイール作りはアートです

日本語で書かれたホイール作りの本はありません。いろいろ当たってみましたがメンテナンス本などで大まかな手順を解説している記事ばかりです。記事としてはいろいろありますがホイール作りだけを解説して本として出版されている日本語の本は知りません。

ホイール作りを始めたころArt of Wheelbuildingという本を見つけました。残念ながら国内では見つけることが出来ませんでした。とても高価な本なので購入をあきらめていましたがPDFファイルで手に入れることが出来ましたので紹介します。無料でした。

1999年の初版ですので20年以上前の出版です。作者はDTSwissのメカニックとして長年活躍された人のようです。

記事の中で使われている部品などはさすがに時代を感じますがホイール作りの基本をしっかりと学べます。今ではほとんどスポークワッシャーを使うことなどありませんがこの本ではスポークワッシャーの有益なところも解説されています。ニップルワッシャーではありません。スポークワッシャーです。リムのたわみから出る駆動ロスを防ぐ方法として有益と知ることが出来ました。

スポークを針金でくくりハンダ付けを行う方法も詳しく解説されています。参考になると思います。私はこのソルダリングに関してはBicycle Wheel作者のJobst Brandtさんを支持していまして効果にはそんなに期待していません。しかしとても詳しく述べておられるのでソルダリングはいいのかもしれません。正直なところ分かりません。いい人にはいい、要らない人にはいらないのでしょう。

日本には世界企業のシマノがありますが自転車のホイールを解説した本は出版されていないのは不思議です。親方のやることをみて覚える徒弟制度的な業界なのかもしれません。今はYouTubeで覚える時代なのかもしれませんが皆さん教えたくないところは上手に隠しています。秘伝のたれは誰も教えてくれません。いろんな本を読んでみるとタレの調合方法はわかってきます。習うより読む、これは意外と上手くなる早道かもしれません。

1297g超軽量カーボンチューブラーホイールのご注文

海外におられる方よりご注文いただきました。インターネットの時代ですので海外でお仕事されていましてもオーダーはできます。最初は驚きました。話を伺いますと年末には帰国されるということでお届は日本のご自宅にお届ということになっています。年末のお休みが終わり次第持ち帰られるようです。

ホイールは軽量リムを使ったチューブラーホイールで何度もお収めしています実績あるホイールです。以下詳細です。

リム 35mm高25mm幅カーボンリム  穴ナシリム前輪20H後輪24H

ハブ ノバテック A291SB 20H F482SB 24H

スポーク 前後ともWing21 黒

ニップル DSN 黒

チューブラーホイールなので穴なしリムにする必要はないと思われますがあえて穴なしにしています。リム面の穴あきより穴がないほうが剛性は高いはずなので作製の難易度は上がりますが穴なしリムにして剛性を上げています。穴アリと穴ナシと差は感じられないかもしれませんが少しでも剛性アップが出来るほうということで穴なしリムを使っています。作りにくさより性能アップを選んでいます。

ハブはブティックブランドのハブではありませんが必要十分な性能を得られるノバテックの軽量ハブを使いました。

スポークはサピムのCX-RAYよりも空力が良い成績を出しているWing21を選択しています。Wing21はCX-RAYよりも剛性があります。これは乗り味に影響しますので柔らかいほうがいい場合はCX-RAYという選択もあります。

ニップルはダブルスクエアのブラスニップルです。アルミニップルを使われる方が多いのですが手組ホイールファンではブラスを使います。アルミとブラスでは20gほどの差があります。ガルバニック腐食や強度の点から考えまして軽量化より安心安全を選んでブラスニップルをお勧めしています。

ホイールの作製ではスポークテンションのバラつき度が重要ポイントです。出来るだけテンションを揃えることを心掛け振れが最小になるようにしています。スポークテンションを優先しています。

前輪545g
後輪752g
穴なしリムで作ったチューブラーホイール
オプションでブレーキ面は強化しています

ホイールは前輪545g後輪752g合計1297gと非常に軽量に仕上がりました。

お客様は仕事仲間とチームを作られておられるようです。仲間とのライディングで感じられたインプレが楽しみです。

読者さんのテンションメーター校正器を紹介します

ベテランライダーさんの手作りテンションメーター校正器をご紹介いたします。了解を得ています。

このブログをいつも楽しんでいただいているようです。

ママチャリ用のカーボンホイールを作製しました時にここに注意しないといけませんとアドバイスいただきました。アドバイスはこのようなメールでした。

ママチャリハブとカーボンリムで組まれた投稿ですが、ブレーキは、ローラーブレーキでの運用でしょうか?ローラーブレーキ運用の場合、センター出しは、ローラーブレーキ分の、厚みが、オーバーロックナットディスタンスになると思います。

ローラーブレーキの厚みをいれてセンター出しを行う

意味合いがすぐにわかりホイールのセンター出しはねじ止めナット間で行うことで解決できました。読者さんに助けていただきました。気が付かなければそのまま完成しましたとお送りして、取り付けできないとおしかり受けたことと思います。ありがたいことでした。今でも感謝しています。

話を戻します。

木製の台で作られたテンションメーター校正器

この方のテンションメーター校正器をご紹介いたします。今までのテンションメーターに関しての記事を参考にされたようです。テンションメーターのTM-1は正確でないということには驚かれたようです。この写真の校正器を作られました。スイベルラチェットでテンション調整をされています。右のL金具には秤を引っ掻けるだけです。スポークの取り付けにターンバックルを使われています。

木で作られていますのでハイテンションになると撓む気がすると仰っていますが十分実用になっていると思います。上手いこと考えられたなと思いました。

今までに何度か違う方からも写真をお送りいただきました。皆さんうまく工夫されていることが分かります。

クロモリロードのシートポストをカット

新調のエクタープロトンに乗る前に行ったことはシートポストのカットです。必要な長さ以外はカットしました。クロモリロードのアルミシートポストは長い時間ほっておきますと化学反応を起こして固着してしまいます。こうなるとちょっと厄介です。

事前にカットしておきました

一度この固着を経験したことがあります。シートポストはどんなことをしても固まったままで動きません。油を差してもだめ、ヒートガンで温めてもだめ、購入したショップに相談してもだめでした。うちではできませんと断られました。最終的にはフレームビルダーの橋口さんに連絡取ってシートポストを抜いていただいたのです。

さすがです、橋口さんは持ち込んだ自転車を逆さにしてサドルを万力に挟んでフレームごとグイと回されたのです。難題を解決できました。こんな方法もあるのかととても新鮮でした。しかし無理にねじるとフレームが狂うこともあります。慎重にしないといけません。この方法でもびくともしない場合はシートポストを細かくのこぎりで切っていくというような方法しかあないようです。この時は何日前からオイルを注しておいたのも良かったようでうまく動いてくれました。一度固着したシートポストはあきらめないといけないかもしれません。固まってしまったらサドルの高さ調整は残念ながらもうできません。大方の自転車屋さんではまず受け付けてくれません。

固着を予防するには定期的にグリスを塗って動かしておくことが必要です。前回の経験がありますので動きが硬くなっても少しの力で回るようにシートポストを短くすることにしました。

クロモリロードに乗られている方はシートポストが動くか確かめたほうがいいです。動いていたらとりあえずグリスを忘れずに塗り、長い場合は必要な長さだけにして切り取るのがいいと思います。一台目のクロモリロードで経験したことが役に立っています。

24mm幅31mm高アルミリム使用ディスクホイールのご注文

当ブログでは好評のリムを使ったディスクホイールをご注文いただきました。これで3セットになるリピートオーダーです。今回のホイールは手組ホイールファンでのアルミディスクホイールの定番ホイールにする予定です。

前輪800g
ホイールはスポークテンションのバラつき度が大切なポイントです
後輪923g
振れ取りはスポークテンションが揃っていなくてもできる バラつき度が大切です

仕様は次の通りです。

リム XR31RT 3mmオフセット 前後ともに24穴

ハブ TNI REVOハブ 24/24

スポーク 前輪 左DTコンペティション2.0/1.8/2.0mm 黒

スポーク 前輪 右ピラーTB2015 黒

スポーク 後輪 左TB2015 2.2/1.5/2.0mm 黒

スポーク 後輪 右DTコンペティション2.0/1.8/2.0mm 黒

ニップル ピラー ダブルスクエア黒

私事ですが同じものをフレームビルダーの橋口さんに作っていただいたエクタープロトンに取り付けています。真っ黒のホイールはカーボンホイールのようですがアルミホイールです。

こんな感じのホイールです

お客様も1セットキンリンのXR31T/RTで作ったホイールをお持ちですのでリムの良さはすでにご存じです。おまけにこの夏にも違うリムで1セットお作りしていますので出来具合はよくご理解いただいています。

スポークテンションをシッカリと調整しまして納品いたしました。前輪800g後輪923g合計1723gです。アルミでリム高を考えますと軽量の仕上がりです。走るホイールは軽さだけで決まるのではないと お客様は よくご存じの方です。ご感想伺うのが楽しみです。