チューブラーホイールをクリンチャーに組み替え

オールドカンパハブを使用のチューブラーホイールをクリンチャーに組み替えるご依頼がありました。ホイールの名医になるにはどれだけ患者さんに接したかで決まります。新も旧もこなせないといけませんので引き受けました。

オールドカンパハブ使用チューブラーホイール

36hのクリンチャーリムは手に入りにくいのですがキンリンのXR240リム36hが手に入りますので提案いたしました。ナローリムですが強度があります。安価な点もうれしいところです。

ボスフリーがないと分解できません

お預かりのホイールは前後輪ともに本当に古いなというのが第一印象でした。6速ですので特殊な器具を使わないとフリーは外せません。ボスフリーはいろんな種類があります。昔からのライダーさんや最近はやりの自転車レストアに興味がある方はよくご存じと思いますがこういった金具は見つけたら手に入れておくととだと思います。

 

先ずホイールのスポークテンションを測りました。下図のグラフが前輪のグラフです。後輪は測定不能の数値でしたので割愛します。

緩いスポークテンションで均等に張られていません

ホイールを組み直すにはこのフリーを外さないと前へ進みません。長年ほっておかれたので固着していました。オイルをさして動きやすくするなど四苦八苦しましたが何とか外せました。固着したフリーを外せたときはほっとします。ちょっとした感動の気分を味わえます。よかった!と思う瞬間です。

フリーを外せるかがキーポイントです

全部ばらしてハブを磨きました。昔のハブは磨くと本当に美しくなります。ピカピカになります。この点が今のハブに一番欠けているところです。もちろんインダストリー9やクリスキングなど美しいハブはあるのですがとても高価です。値段を考えますと購入には躊躇してしまいます。

ハブを計測 前輪用ハブ
後輪ハブ

ハブはしっかりと寸法を測りスポーク長を出しました。ここまでくれば通常のホイールと変わりません。スポークはテンションを均等になるようにします。スポークテンションは前輪約100kgf、後輪右110kgfの張り具合まで調整して完成です。

組み換え後の前輪
前輪スポークテンショングラフ

今回の組み換えのキーポイントはハブに合ったボスフリーを揃えているかということでした。合うボスフリーでしたのでよかったです。

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