アルミニップルの破断

3年前にお買い上げいただきましたお客様よりご連絡がありました。XR31T/RT20・24hのホイールをお買い上げいただきました方よりニップル破断の連絡をいただきました。

お写真とともに状況をお知らせいただきました。

お怪我がなくて本当によかったです。

ホイール自体はとても具合が良く気に入っていただいています。実はお客様のホイールは2回目です。こんなことがあるのです。前回は後輪でした。今回は前輪です。

ビルダーとしまして恥ずかしいことです。アルミニップルの欠点を十分知っていたつもりでしたが正しく対処できていませんでした。

右のニップル以上に突き抜けたほうが良いと思います。

スポークがニップルを突き抜けるほどの長さでないとアルミニップルでは強度を保てません。

突き抜けるとやはり下手なビルダーと思われると考えていました。このためスポーク長をニップルのすり割りギリギリのところで長さを決めていました。やはりこれがだめでした。アルミニップルは突き抜けないと強度を維持することはできません。

ニップル破断はこれで5回目です。500本ほどホイールを作っていますので約1%です。ニップル破断を考えますとやはりもうこれでアルミニップルを使うことをはやめました。

使う場合は十分アルミニップルの欠点を十分ご説明して使うことにしています。スポーク長も長めにしてニップルから突き抜けるようにすることを説明しています。しかしほとんどの方はアルミの弱点を説明しますとブラスにされます。ブランドメーカーもニップルはトラブル防止のためブラスにしていますと説明しますとブラスにされます。

DTSquorxPro ブラス

お送りいただきましたホイールのニップルはすべてDTSquorxProブラスに交換しました。スポーク長も計算しなおしまして1mm長くしました。30gほど重量は増えるのですが安心感はぐっと増しました。 スポークのテンションを表したグラフをそえてお返しいたしました。

前輪スポークテンショングラフ
後輪スポークテンショングラフ

ご連絡をいただきました。今お持ちのレー3よりもよく走ると気に入っていただいています。お怪我がなくて本当に良かったです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です