ピストホイールのご注文

以前DTリムRR411のリムを使ってピストホイールのご注文いただきました。

お客様よりマビックOpenproチューブラーリム32h、シマノDuraトラックハブを使ってのピストホイール作製のご依頼です。2本目のご注文です。ハブとリムはお客様よりお持ち込みです。私はスポークの提案を行いました。。

リピートのお客様は正直うれしいです。前回お納めしたホイールがご希望を裏切っていない証拠ですのでありがたいです。

さて、スポークはコンペティション、CX-RAY、Laserの3種類から選択することになりました。それぞれのスポークには特徴があります。しっかりしたメーカーの品物ですのでどれを選んでもいいホイールが出来るのですが前回はコンペティションでしたので今回はLaserかCX-RAYです。

後輪
前輪

価格的にはCX-RAYはLaserの約3倍です。空力、強度、扱いやすさ、どれもトップランクです。もちろん価格もトップです。ではLaserは劣るのかとなりますとほんの少し空力に於いてCX-RAYと比べますと劣ります。あるホイールメーカーが風洞実験を行い1Wの違いがあると調べました。

1Wですので大きいと取るかほとんど変わらないと取るかです。0.1秒の差で勝負が決まる場合はCX-RAYかもしれません。もともとLaserはCX-RAYの扁平前のスポークですので強度や空力にはCX-RAYと比べて少し劣りますがとても優秀なスポークであることに変わりありません。

ただLaserはビルダー泣かせのスポークであることには間違いないです。サピムのホームページでも熟練の人でないと難しいと書かれています。CX-RAYはスポークホルダーを使えば楽に組めますのでビルダーはお客様にCX-RAYがいいですよというのは当たりまえです。あまりにCX-RAYを勧めるビルダーは要注意です。

 

私はどちらでも組めますのであくまでもお客様志向でお勧めしています。両方の利点欠点を説明しています。

 

少しでもパフォーマンスの良いホイールがいいとおっしゃる方もおられます。キラキラとスポークが光るのはCX-RAYシルバーですが私はLaserが渋くて好きです。

果たしてお客様は渋好みでした。好みが一致しました。当初ご連絡いただきました時はCX-RAYをご希望でしたがいろいろご説明を繰り返すうちにLaserを選ばれることになりました。

組み方では後輪をJIS組、前輪はイタリアンで組んでいます。いつものことですがスポークテンションはできるだけ揃えるように作製しています。

後輪 862g
後輪スポークテンショングラフ
前輪 759g
前輪スポークテンショングラフ

 

ホイールには作業仕様書というほどではありませんがスポークテンショングラフを一緒に納品しています。どのお客様もこのグラフで安心していただいているようです。わかりやすいので可視化は大切です。

前回はクリンチャーで今回はチューブラーホイールです。また違う乗り味なのでインプレが楽しみです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です