ガルバニック腐食

カーボンホイールにはほとんどがアルミニップルを使われています。アルミニップルはカーボンリムに直接接触しています。ここで電池作用が生じ、アルミとカーボンの固有の電位が違い卑なるアルミが腐食されます。ガルバニック腐食というのですが詳しくはネットなどで調べてください。

アルミニップルは昔と違い強度の高いアルミを使用されています。しかし使い方を誤ると意外ともろいものです。

Nipple galvanic corrosion をキーワード検索しますと

Aluminum Nipple Corrpsion in Carbon Compsite Rims というユーチューブで19分ほどのビデオを見ることができます。アメリカの有名なホールビルダーが警鐘しています。とても参考になると思います。

ガルバニック腐食という言葉を知ったのは恥ずかしいことですが最近のことです。違う金属が接触すると不具合が起こるということは知っていましたがこの現象をガルバニック腐食というのです。

アルミニップルを使うときの注意点を調べていましたら,アメリカの有名なビルダーさんが教えてくれました。

私はアルミニップルをオイル漬けにして保管していますがアルミニップルをオイルでコーティングされていますと腐食を防ぐことができます。

ニップルのオイル漬け

またスポークがニップル頭まで十分にねじ込める長さでないとニップルの腐食の影響が受けやすいので注意が必要です。頭の部分が弱いのでこの部分が壊れます。

シクロクロスで使用のホイールは通常のホイールより洗う回数が多いと思います。油分を取り切ってしまうことも要注意です。

カーボンホイールに直接アルミニップルが触れないようにステンレスのワッシャーを使いワッシャーにはグリスを塗ったり注油して直の接触を避ける方法は有効です。

ステンレスワッシャーは有効

以前カーボンリムメーカーよりカーボンリムを購入したときですが、ワッシャーは必要かということをメールで問い合わせたところ自社のホイールには使っていないという返事でした。この担当の人もガルバニック腐食ということは知っていないのかもしれません。

ニップルが腐食によってすっぽ抜けてしまうことが起こることを知らない人は結構おられるのではないでしょうか。特にカーボンホイールは要注意です。

安く手に入れた中古ホイールなどどんな使い方をされていたかもわかりません。外から見ただけではわからないことだけに安易な買い物には落とし穴があるかもしれません。

“ガルバニック腐食” への4件の返信

  1. ガルバニック腐食はアルミと鉄の間でも起こるのでアルミニップルのねじ山の健康状態には注意が必要なのかもしれませんね。泥は水分を滞留しやすくするのでシクロ、MTBの人は特に注意したほうがいいのかもしれません。

    最近ジャイアントのアルミロードに標準装備されていたホイールを練習用にばらしました。重いホイールなのになぜアルミニップルなのか疑問だったのですが、もしかするとガルバニック腐食でリム穴が壊れるのを嫌ってアルミニップルなのかもしれないと思いました。(この前輪は2,3回ニップルの破断を起こしてます。それもあってなぜアルミ?と疑問でした。)

    しかし気にすべきなのはニップルのねじ山のほうですよね。。。やはりスッキリしません。

    1. ホイールのご注文ありがとうございました。乗り心地はいかがでしょうか?

      ジャイアントのホイールですがアルミリムとアルミニップルではお考えの通りガルバニック腐食は起こりにくいのかもしれません。しかしニップルの破断を繰り返したのなら本末転倒ですね。
      アルミニップルは頭部分に注意が必要です。少しくらい重くなってもブラスが安全です。ニップルの破断はスポークが少し短かったのかもしれません。いずれにしましてもケガがなくて良かったですね。手組ホイールファンではご指定がない限りブラスで作らせていただきます。アルミニップルは製品としましては悪くありませんが取り扱いが難しいです。

  2. 組んでいただいたホイールはとても気に入っています。特に前輪の振動緩和が顕著で、走り始めてすぐに空気漏れを点検するくらいマイルドになりました。本当に驚きました。まだまだ距離を走っていないので、もう少し乗り込んでからインプレッションをご報告いたします。

    ジャイアントの前輪ですが、幸いなことに破断はいずれも保管時に発生しており身の危険には至っていません。しかし静的な状況で破断って一体何なんでしょう。やはりご指摘通りスポークが短かいのでしょうね。あるいはニップルの品質が低い。

    今回バラしてみてわかったのですが、3クロスで組んである後輪ドライブ側のニップルは11/14で差込口側が変形し、このうち1個は割れていました。実はこのホイール、年数は7年経過していますが走行距離はせいぜい1000キロです。ブラスニップルを選択する意味が分かった気がします。

    1. ホイールを気に入っていただきまして喜んでいます。また詳しいインプレをお願い致します。

      ニップル破断ですがスポークテンションが揃っていないことも原因の一つかもしれません。テンションに強弱がありましたら保管時でもニップルへの負荷が違います。徐々に劣化したのかもしれません。スポークのテンション管理が一番大切と思います。コメントありがとうございました。

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