ジップ303後輪ホイールの調整依頼

2010年ころの古いジップ303後輪の調整依頼がありました。

シルバースポーク、シルバーハブは珍しい
後輪641g 軽量です
右ドライブ側はラジアル組 左非ドライブ側はクロス組

届きましたホイールがこのホイールです。昔この303を持っていましたので懐かしいです。

ハブ、スポークがシルバーです。今では別誂えのホイールでないと手に入れることが出来ないスタイルです。お客様もこのスタイルがお気に入りでクロモリフレームに取り付けておられるようです。

お預かり時点のスポークテンショングラフ

ホイールはいつも現状を確かめます。グラフにするとわかりやすいので一番にグラフで確認いたします。現状はスポークテンションのばらつきが大きく目立ちます。

組み方は右ドライブ側がラジアル組、左非ドライブ側はクロス組と変則組で仕上げています。この組み方で組むと左右クロス組よりも2~3%ほど左右比が改善できます。しかし右のラジアル組は駆動には参加しませんのでプルスポークが6本、プッシュスポークが6本ということになります。この組み方だから非常に駆動効率の良いホイールが出来上がるということはわかりません。今では珍しい組み方です。

リムについてですが、現在手に入るカーボンリムとこの13年前のリムと比べますと強度的には大きく変わっています。このリムではドライブ側のスポークテンションが100kgfありません。今のリムとは違いますのでこのテンションよりも大きくテンションアップをはかることは危険なのでやめました。

幸いにもこのリムはチューブラーリムなのでタイヤインストール後のスポークテンションは変わりません。クリンチャーリムならスポークテンションは大きく変わりますがこれについては心配は要りません。

左右のスポークテンション比率は約60:100を得られていますのでテンションアップは考えず、均一になるように調整を行いました。

調整後のスポークテンショングラフ

調整後のグラフを示します。これなら一目瞭然です。乗り味は大きく変わらないと思いますが安心度は増しました。

技術料+送料が往復かかりますが安心して乗れるということは大きなメリットと思っています。

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