Light Bicycleリムが届きました

カーボンホイールを作ろうと思い注文していましたリムが届きました。私にはちょっといい値段です。

リム高46mm 幅28mmのチューブレスホイール用のリムを注文しました。

すこし凝ったホイールにしようと思いリム穴のないリムにしました。穴なしのリムを購入できます。これは面白い。

穴がバルブホール1つだけです

作るのに少し時間が掛かりますが完成しましたらリムテープがいらない剛性の高いホイールに仕上がるでしょう。

 

ゾンダにはリム穴がありません。リム重量は500gほどです。リムにニップル穴がないということがリムの剛性を高める役割をしていると考えます。

これと同じことがいえると思います。

 

今回のカーボンリムの主な役割はチューブレスタイヤ用のリムテープが不要ということですがリムの剛性を高める役割も果たしていると考えます。

 

ホイール作りに必要な道具は小さいマグネットねじです。このねじを使います。

ニップルにこのマグネットねじを取り付けます。磁石を使ってニップルを動かして取り付けていきます。

ちょっとコツがいるのですが先ず前輪が出来ましたら発表したいと思います。

サピムのホームページで勉強

TM-1を校正しました方からホイール作りについての質問をいただきました。 以下質問内容です。

スポークの剛性とテンションとは相関はない。これの意図、または根拠は何でしょうか?

 

スポークの寿命が延びる作り方が必要、これの意図、または根拠は何でしょうか?

 

スポークの寿命とは経年使用によるスポーク伸びのことでしょうか?あるいは、例えば強いダンシングをした時に動的にテンションが変化する中で、降伏点に達する確率が上がるということでしょうか?

 

1.5mm スポークの降伏点は 100kgf 程度らしいですが、これについてどう思いますか?

 

Jベンド部分の破断とニップルの破断とスポーク降伏点はどれがボトルネックになると思いますか?

 

テンションのばらつきが少ないことを目標とする理由とその程度を改めて教えてください。

 

材料(ハブ、スポーク、リム)の精度が高ければ振れ取りが完了した時点でテンションのばらつきは発生しないはずです。(数学的な意味で)テンションのばらつきは、材料の精度が低いことにより発生すると考えていますか?

 

振れ取りの精度が低いことにより発生すると考えていますか?あるいは、両方ですか?

 

テンションのばらつきを抑えるために、逆に振れを発生させることを許容することはありますか?

 

ばらつき10%のホイールと、5%のホイールはどう違いますか?

 

スポークの剛性とテンションとは相関はないという考えの根拠と矛盾はないですか?

 

このような質問をいただきました。すべて答えるとホイール作りの小論文ができそうです。

以前サピムのホームページを読んだとき参考になったので私から次のサピムのホームページに的確な答えがありますと返事いたしました。

次のURLをしっかり読んでいただきますと答えが出ていますと返事いたしました。

Sapim’s advice on building and maintaining good wheels

https://www.sapim.be/sites/default/files/checklist.pdf

 

ホイール作りをとてもコンパクトにわかりやすくまとめてあります。

 

返事をいただきました。

 

今まで参考にしていた、やってみた系の雑な記事が全く参考にならないことを理解しました。

それこそが迷いや混乱の原因ですね。反省します。

サピム愛用者としても、ご紹介いただいたサピムの公式ドキュメントが一番信頼できると思います。

英語が得意ではないということもあり、英語のドキュメントは避けてきましたが、

ホイール作りの参考書、ホイール作りの参考書② なども参考にしたいと思います。

この1週間で、参考にならないテンションメーターと、参考にならない情報をもとにホイールを組んでいたことに気づき、ショックかつ目からウロコ状態ですが、また0から勉強したいと思います。

 

ホイール作りの参考書

ホイール作りの参考書②

これらは今までにホイールtipsで当ブログに書いたことです。

日本語のホイール作りの教科書的なものはありませんので英語ですがこれらの参考書は有益です。

テンションメーターTM-1の校正依頼を受けました

ご自分の使っているテンションメーターに疑問を持っておられた方が当ブログにたどり着かれ連絡いただきました。

以下連絡内容です。

 

TM-1ユーザーです。
まさにメーターの値に疑問を感じていたところ、こちらのサイトにたどり着きました。
直近、DSに14番スポーク、NDSに14-15バテッドスポークで28Hのリアホイールを組んだのですが、走っているとフニャフニャすぎてブレーキキャリパーが横を向いてしまうことに悩んでいます。
取り急ぎ13番スポークへの組み換えも考えているのですが、スポークテンションもきちんと測りたいと思っています。
現状、DSがメーター読みで27程度(153kgf)、NDSが19程度(85kgf)なのですが、そんなわけはなく、もっと低いと思っています。
つきましては、校正をお願いしたいのですが、お手続きを教えてもらえないでしょうか?

 

当方より連絡いたしました。

 

連絡のやり取りからとても研究熱心なビルダーさんだと思いました。

送られてきました。

早速DTチャンピオン2.0mmを使って測ります。

100kgfで引っ張ったスポークを測りますと目盛りは20です。これはパークツールの換算表では70kgfなので驚きました。30%違っています。それも今まで校正させていただいた方々はこの逆でした。

このTM-1は実際のテンションよりも少なく表示しますのでどうしてもテンションは張りすぎの状態になるのです。

実際よりも緩いのも困りますが張りすぎも危険です。

 

換算表で27目盛り、換算表で153kgfまで上げていると連絡いただき驚きました。実際には測っていませんが180~200kgfの引っ張りになります。ご本人はそんなに引っ張っている意識はなかったようですがニップル回せばスポークは耐えられます。

張ったスポークを握っただけでは実際のテンションはわからないと思います。最初の出だしから正確でないメーターで測っていれば握って100kgfなんてわかるはずないと思います。

 

あとで伺ったのですがホイールのスポークはすべて測っておられないようです。

しっかり振れが取れていてもすべてのスポークを測っていなければスポークテンションがちぐはぐな場合があります。この点も注意が必要なところです。

 

エクセルで作った新しい換算表を添えて返送いたしました。

 

TM-1の輸入元ホーザンを責めるつもりは全くありません。

私はホーザンのご担当の方よりTM-1は絶対値を測る品物ではないといわれました。新品のホイールを購入したときにTM-1で測っておくとホイールのメンテナンスのために便利というくらいの位置づけですと話されていました。

自作校正器の紹介

こんなことからもTM-1を実際の計測機として活躍させるには個人で校正する必要があります。

海外のブログではこのように校正器を作ったという人が発表されています。安価なTM-1を本格的に活躍させるには自分で手を打たないといけないと思います。

私もお手伝いできます。

XR31T/RT 24/28hホイールのインプレいただきました②―続3

前回はクロモリでXR31T/RT 24/28hホイールのインプレをいただきました。

今回はアルミロードに乗せ換えて再度評価していただきました。

以下乗られた印象です。

 

本日アルミフレーム車にホイールを組み付けて50km走ってみました。

これは素晴らしい組み合わせで、とても気持ちよく走れる印象でした。

 

硬いアルミフレームの美点としてよく語られる、クランクを回した力が効率よく駆動力になるのをより実感できました。

(私は出力が低いので、貴重なエネルギーが駆動力になるかネットリして散逸するかを余計に感じてしまうのかもしれません)

 

振動のうち、体に厳しい衝撃の成分はうまくカットされて角がとれた感じとなり、体がホイールとタイヤに守られているような感覚を覚えました。

意外なほど衝撃が優しいので「空気圧が下がってるんじゃ?」と心配になって何度も確認してしまいました。

 

またよく転がるためか一度出した速度を保ちやすく、進みの良さと相まって、かすかな追い風でも吹こうものなら麻薬的な走行感です。

ニヤニヤが止まりません。

 

これらは昨日のクロモリフレーム車でも感じましたが、アルミフレーム車だとさらに分かりやすくなります。

このホイールとチューブレスタイヤの組み合わせは、アルミフレーム車のうまみ(進みの良さ)を活かし、雑味(体への攻撃性)は抑えて、トータルの味を高めてくれる、そんな印象を強く感じました。

 

踏めば応えるし、流せば流れてくれるし、体への当たりも優しい、オールラウンダーです。

 

どの方もオールラウンダーのホイールと評価していただいています。

 

今までキンリンのXR31T/RT20h、24hなどは国内で販売されていませんでした。32,36hのみ手に入れることができていましたがTNIよりAL31Wというリムが同じリムのようです。容易に手に入れることができるようになりました。ご自分で作れる方は是非とも試されることをお勧めいたします。

作れない方、作るのは面倒とお考えのかた当ブログにご連絡ください。ゾンダ以下のお値段でユーラス並みのホイールです。

XR31T/RT 24/28hホイールのインプレいただきました②―2

インプレをいただいた方より続きの感想をいただきました。

以下評価です。

 

XR31T/RTホイール+チューブレスタイヤで100km走った感想

チューブレスタイヤを取り付けたので100km走ってきました。

車体はクロモリのフレームの入門ロードバイクです。

 

このタイヤ SCHWALBE PRO ONE 25C 、25Cにしては太めに感じるのとグリップが高いのとで、使い古しの廉価クリンチャータイヤよりも鈍重な印象だったのですが、速度計を見るといつもより1km/h速かったりして不思議な感じでした。

 

ホイール交換前に比して明らかに感じた変化点は以下です。

・上りが「ぐいっ」と進む

・手の神経を潰すような加速度の大きい衝撃と振動が減り、手の痺れが軽減

・足を止めたときの減速が緩やかで、巡航が楽

・50kmを超えたあたりで、以前よりも明らかに疲労が軽いのを感じる

・ホイール縦横センターが正確なのでブレーキの当たりも滑らか、制動力が滑らかに出るので挙動を予想しやすく安心感がある。長時間乗ったときの精神的な疲労が少ない。

 

若干の向かい風が多い行程でしたが、100km走行後の疲労感が予想以上に軽いのに驚いています。

日没で帰宅しましたが、ライトの予備バッテリーを用意してあと100kmぐらい走りたい気分でした。

 

私見ですが、ツーリングという状況下でこのホイールセットは以下の要素を併せ持っていると感じました。

  1. クランクを回す力を駆動力として路面に伝える効率が高く、ムダに捨てていたエネルギーが減っている
  2. 乗り手を痛めつけて消耗させるダメージ(手が痺れるような衝撃、脳や眼球が揺さぶられて視界が乱れるような激しい振動、予想と異なるブレーキの挙動による精神的ストレスやムダな握力による疲労など)が少なく、長距離走行での疲労の蓄積を緩和している
  3. 空走での転がりが良い(よく回るハブ、空力の良いスポークとリム)ことによるエネルギーの節約が、長距離では徐々に疲労度の違いとして現れてくる

 

「軽量と高剛性による効率の良さ+乗り手のダメージをやわらげる性質」を併せ持つ印象です。

 

ゆっくり流すツーリングでこのような効果を実感できたということは、もっと運動強度の高い走り方をする場合や、苦痛で走行距離を伸ばしかねているような状況では、さらに効果的なのではと思います。

改めて、ロードバイクを始めたけど長距離がつらくて後悔し始めているような状況の方に是非おすすめしたいホイールセットと感じました。

 

欠点も探したのですが、走りにおいてはちょっと見当たりません。

 

ローディでもないシロウトが長々と偉そうに語って恐縮ですが、それぐらい気に入ってしまいました。

私の身体能力はフィジカルエリートではなく「ロングライドがつらくて苦しんでいる準ビギナー」寄りだと思うので、そういう方がこのホイールセットを使えば、私と同様に効果を感じて走りを楽しんで頂けるものと思います。

アルミフレーム車でも走ってみて感想をお伝えいたします。

XR31T/RT 24/28hホイールのインプレいただきました②

XR31T/RT 24/28hホイールを納品しました別のお客様よりインプレをいただきました。

899g サピムCX-RAY 2クロス組
699g サピムCX-RAY ラジアル組
XR31RT オフセットリム

ホイールをご注文いただきましたきっかけは前回のホイールインプレを読まれて共感いただきました。このブログより連絡いただきこちらから説明の連絡を行いお買い上げに至りました。

 

以下いただいたメールです。

 

『只今ホイール受け取りました。

想像以上に素晴らしく感服しております。

スポークを指で弾いた音の音色が驚くほど揃っていて、テンショングラフのイメージそのものだと思わずニヤニヤしてしまいました。(多少張力がバラついてもわからないとは思いますが)

 

詳細で実践的なご説明にも感謝致します。初めてチューブレスレディを扱うので、たいへん助かりました。

 

チューブレス取扱いのコツのご説明、重ね重ねありがとうございます。
このような実践的な情報はなかなか見つからないもので、ありがたいです。

昨晩あれからクリンチャーのタイヤを取り付けて試走しました。

タイヤは前のホイールから外した25Cで、量販店で売っている耐パンク性をうたった廉価品です。

車両はいわゆるエントリークラスのクロモリフレーム車です。

前輪にタイヤを取り付けるのがきつく、樹脂タイヤレバー必須で、しかも1本折り、おまけにチューブを噛み込みパンクさせてしまいました。シロウトまる出しです。

後輪の取り付けは楽でした。タイヤの個体差かもしれません。

 

はじめの一踏みから「おおお~」となってニヤニヤが止まりませんでした。

乗った感じとしては、以下の印象が強かったです。

 

ペダルを踏み込むときには強いコシ(剛性感)を感じるが、体に伝わる衝撃はまろやかで、硬さとしなりの調和が好印象
(路面からの入力のうち加速度の大きい衝撃とそこから生じる周波数の高い振動はうまく減衰されて、それでいて舗装の砕石の凹凸などを舐めるような入力はスムーズに流れ込んでくるため、インフォメーションが多い安心感がある)

手がしびれにくい

踏力が発散せずにスルッと路面を押す力になっていく感じ(前のホイールは、同じタイヤと空気圧でも「ネットリ」感が強かった)
速度維持が楽

ブレーキをかけた際の減速が滑らかで、変な脈動や断続感を感じなくなった(ホイールの縦横センターが出ているためと思われる)

 

変な表現ですが「あとを引く美味」という感じです。

頑丈さ優先の廉価タイヤがいきなりグルメ化して驚きました。チューブレスタイヤを組めばさらに良くなるのでしょう。
近所を1~2km乗ってみる程度のつもりが、つい県境まで走ってしまいました。

外観も精悍でたいへん気に入りました。
確かに有名ブランドのロゴは入っていませんが、むしろそこが最高です。
「謎の高性能ホイール」感が、自分の理想とぴったりで、我が意を得た思いです。

このホイール、パワーのある競技者だけでなく、ロングライド派やツーリストを助けてくれる素晴らしい選択と確信します。

特にエントリーグレードのロードバイクをしばらく乗った方が「長距離がつらい」と感じている際には、ぜひ目を向けてほしい品です。
チューブレスタイヤに組み替えて、アルミフレーム車でも試してみたいと思います。

この度は素晴らしい品をありがとうございました。
初めてスポーツ自転車に乗った30年前の驚きと感動がフラッシュバックしました。』

 

日をおいて次のメールをいただきました。

 

『当方競技者ではないので、競技に真剣に取り組まれている方にとっては価値のない話だと思いますが、ロードバイク始めたけど苦痛でロングライドどころじゃない、買ったのを後悔し始めているような方の参考になれば幸いかと考えます。

マイナス面を感じるほど使い込んでいないのですが、むりやりマイナス面を上げるとすれば、やはり有名ブランドや華やかなデザインを求めるニーズとは異なるという点でしょうか。

私にとっては実用本位の潔さと迫力を感じる魅惑のプラス面ですが、まあ好みはそれぞれですので。

あと乗車感が優しいので、衝撃がビリビリ伝わる「剛性感」が好きな方には物足りないかもしれません。

脚力が競輪選手並みになれば「もっと硬くして」と言うかもしれませんが、たぶんその日は来ないでしょう(笑)

自転車に再び乗り始めてからはネット記事や雑誌を見るようにしており、その一環でこのブログも拝見いたしました。

ホイール壊しては勢いでデタラメに組んでまた壊していた自分には実に興味深い内容で、楽しみにしております。

最近はツーリングと言わずにロングライドと言うことも、恥ずかしながら最近知りました。

一方で最近のネットでの論調に疑問を感じることもあります。(初心者はストレートスポークの完組ホイールがおすすめ、とか)

ネットでも雑誌でもロングライドという言葉を多く見かけますが、ロングライドしたいけど走るのが苦痛で距離を伸ばせない初心者に、競技志向ガチガチでしかも高価な完組ホイールを買わせようとする論調には違和感を感じておりました。

そんな折、当ブログのスポーク張力計を校正している記事に「これは買うしかない」と思ったのが購入のきっかけです。

昨晩は届いたチューブレスタイヤを取り付けてみましたが、フロアポンプではビードを上げられずに石鹸水が泡を噴くだけだったので、自動車用のエアタンク(近所のガソリンスタンドで借りる)で上げようと思っています。走るのが楽しみです。

チューブレスである程度走ったらまた感想をお伝えいたします。』

 

うまくチューブレスタイヤをインストールされたか心配でしたが連絡いただきました。

 

つい先ほど帰宅して作業しました。

フロアポンプが壊れかけていて少々てこずりましたが無事ビード上がりました。

自動車のエンジンやトランスミッションを組んだときより難しさを感じました。

ある程度距離を乗れたらまた感想など送ります。』

 

こんなに詳しく印象を書いていただきとてもうれしく思っています。

 

私は自分で作ったホイールばかり乗っていますので自分のホイールに慣れてしまっています。このため自分では批評をするのが難しくお客様の評価がいちばんありがたいです。正しく評価していただいてホイール作りに反映したいと思います。

シルバーのチューブレスホイールをご注文いただきました

チューブレスのホイールでシルバーリムのホイールを提案してほしいとこのブログより連絡いただきました。

チューブレスレディーでシルバーリムはなかなか手に入れることが難しくVelocity A23が英国通販で出ているのでこれを使ってほしいとのこと。ハブも同じサイトで手配することができました。

velocity A23 28h
Miche hubset

 

後輪用28h
前輪用 28h

ハブ Miche RC2 F/R28H 1セット

Velocity A23 28h 2本

 

品物が届くまで約10日かかりました。重量確認しますとハブはカタログ重量前後460gを下回っています。ハブは前輪132g、後輪295gでした。33g予定より軽いです。リムは449gでほぼカタログ通りの重量でした。

 

スポークは前輪をサピムのLaser2.0/1.5/2.0mm 2クロス組で、後輪はハブ右をコンペティション2.0/1.8/2.0mmm、左Laser2.0/1.5/2.0mm 2クロス組で仕上げることにいたしました。

Laserスポークは私の好きなスポークです。サピムCX-RAYのもとになるスポークといわれています。Laserを平たくしたのがCX-RAYです。重量もほとんど同じです。性能はCX-RAYのほうが強度や空気抵抗の点で上です。空気抵抗を調べた人のレポートでは1wの差があるとか。1wで価格が3倍ですのでLaserを選んでしまいます。

コンペティションもよく使います。コンペティションをカットして新しくねじを切るときに力の入れ具合が星のスポークよりも力がいります。コンペティションのほうが固いように思っています。

この2種類のスポークを組み合わせて今回のホイールを仕上げることにしています。

 

リムのマックステンションは120kgfと書かれていますので注意しながらテンションアップを行っています。できるだけ均一になるように何回も分けてテンションを上げています。

わかりやすく説明しますとニップル回しを1/2回転で一周回ってテンションを計測、1/4回転で一周回ってテンションを計測という風にスポークテンションを計測しながらテンションアップを行い120kgfに近づけていきます。

何度も同じ作業が続きますので少し時間が掛かります。しかしながら結局は狂いの少ないホイールが出来上がりますのであとは楽なのです。

 

振れ取りだけを考えてスポークの張りを上げていきますときれいに振れが取れても各スポークテンションはばらばらで仕上がります。このように仕上げてしまいますとホイールの振れが出やすいとかスポークが折れやすいホイールが出来上がります。

 

出来上がりは同じように振れがなくてもスポークテンションの均一化されたホイールとテンションのことをあまり気にしないで作り上げたホイールとは乗り続けると大きな違いが出てきます。ビルダーによって違いが出るのはこの辺りが原因です。

シルバーのホイール
前後とも28h

前輪734g後輪914g、合計1648gです。28hでこの重量です。しっかりスポークを使っていますが軽量です。

リムテープ、バルブをセットしましてお届けいたしました。

 

今回は国内に適当なリム、ハブが手に入らなかったので海外通販で手配した品物を使って作らせていただきました。いわば持ち込みと同じです。手間賃をいただいて作らせていただきました。お客様とのやり取りで市場では売っていないホイールを仕上げています。クロモリロードに合わせてシルバーのホイールです。ホイール作りは奥が深いです。

シマノFH6700 24Hハブを手に入れました

シマノハブの古い品番のハブを手に入れました。後輪用10速で24hのハブです。

FH6700 24h 10速

新品ですがバルク品です。箱に入っていません。バルクですのでどこか傷があったり、ねじの部分が歪んでいたりすることもあるのですが今まで買ったバルク品の中で傷があっても回転部分の不良品には当たったことがなかったのです。しかしながらついに当ててしまいました。

玉押しの調整で済むと思っていましたがいくら調整してもうまく回転しません。高い買い物でもないのでまあいいかと思っていましたが念のためシマノのホームページを見て部品の詳細を見てみました。

シマノのホームページから検索できます。
Manuals & Technical Documents
を見ますと部品が詳細に調べることができます。

https://si.shimano.com/pdfs/ev/EV-FH-6700-2932.pdf

必要な部品は4番

Complete Hub Axle 141 mm (5-9/16″)

この部品の中に含まれています。

シマノ部品を検索しますとハブ軸組み立て品という名前です。ネットで購入することができます。品番を確認しますとこれに間違いありませんので注文いたしました。

ハブ軸組み立て品

届いた部品がこれです。この中の一部品が必要でしたが残ったベアリングなどまた使えますので余分な買い物とは思っていません。

揃った部品で新しいホイールが出来ました。ハブは調子いいです。よく回ります。

シマノのスモールパーツ、すごいです。今まで買えなかったパーツを簡単に買うことできます。

他所で買った自転車は面倒見ないところがあります。昔はどこで買えばいいのかわからなかったことがネットで調べたら探し当てることができます。今まで隠すことで商いが成り立っていたことが出来なくなってきています。私はありがたいのですが秘密にしていたことが皆さんに知られるようになって嫌な人もたくさんおられると思います。時代です。

アメクラ、ゴキソのナローハブについて

アメクラハブ後輪用を実測しました。

アメリカンクラシックRD205 24h

ハブフランジ左右66mm 左CTF27.8mm右CTF16.7mmでした。左右2クロス組で計算しますとスポークテンションは60:100です。左が高い数値です。

このハブを使ってリムをオフセットリムにすると簡単に左テンションが上がり駆動ロスの少ないホイールが出来そうです。

ちなみにオフセットリムXR31RTで計算してみます。Wheelproのソフトを使って計算しますと下図のようになります。

スポークテンション比率は左80:右100です。左が非常に高い比率です。ちょっと見過ごしていました。アメリカンクラシックのハブを見つけたら買いですね。良いホイールが出来ます。

次はあのゴキソハブです。

ゴキソハブはサイズが公表されています。以下ゴキソのHPよりサイズを参照させていただきました。

24穴センターホールリム使用、左右2クロスで組みますと64:100で良好なスポークテンション比率です。

オフセットリムを使えば80:100です。

オフセットリムに左3右2クロスで組みますと84:100と非常に高い数値を得られます。ただ左スポークはオーバーラップするために見た目が気になります。

ゴキソは使ったことがないのでよくわかりませんがこのナローフランジハブは左スポークテンションを高く得ることができます。

ツールド沖縄でゴキソホイールが活躍しましたのでとても気になります。

エンヴィのホイールに触れる機会を得ました

通常はエンヴィのリムにはエンヴィとわかるだけなのですがこのホイールにはビルダーのシールが貼ってありました。どのビルダーさんとわかるホイールに触れる機会を得ました。

前輪タイヤ付きで722g         タイヤなしで約470g 軽い!!
後輪タイヤなしで639g 軽い!!

エンヴィのチューブラーリムにアメリカンクラシックのナローハブです。

フロント20hラジアル組、リア24hで右12本2クロス組左12本ラジアル組1:1組です。スポークはサピムCX-RAY、ニップルはインナーニップルです。ニップルの頭からスポークプレップのブルーの色が見えています。

 

先ずきれいにしました。スプロケットを外してきれいにふき取りました。ここまで準備しましてスポークのテンションを見させていただきました。下のグラフがテンショングラフです。

ロントのスポークテンション平均値が70kgf

リア 右スポークテンション平均値が87.5kgf

左スポークテンション平均値が54kgf

左スポークテンションは均一化されてなく少し疑問あります。

チューブラーホイールですのでタイヤをインストールしたためにスポークのテンションダウンを起こしているとは考えられません。この状態が初期値でしょう。

 

エンヴィに乗ったことがないのでこのテンションがいいのか私にはわかりませんが通常では低いと考えます。漕ぎ出しの軽さは最高とホイールオーナーは言っておられました。

 

人様のホイールにあれこれ言うのは行儀が悪いと思いますがこのスポークテンションの低さはどうかなと思ってしまいます。

 

以前このビルダーさんのお店を覗いたときツイストレジストでスポークのねじれを抑えながら手際よくニップルを回されている姿を覚えています。使っておられたテンションメーターはTM-1でした。

ツイストレジスト(twist-resist)

仮に正確でないテンションメーターを使っているとしましたら理解できます。 20%くるっているメーターで作ったとなれば話が分かります。おそらくこのビルダーさんのテンションメーターは誤差が大きいのでしょう。メーターがくるっていれば振れがとれてうまく仕上がっていても緩いスポークテンションのホイールには変わりありません。

いやいやこんなことも考えられます。

エンヴィのような剛性が非常に高く超軽量のリムならあんまりスポークテンションを上げなくてもよく回り優秀なホイールが仕上がるのかもしれません。

どちらが答えなのか教えてほしいです。