31mm高24mm幅アルミリム使用チューブレスホイール作製

リピーターの方からご連絡いただきました。いつもお客様は部品を指定されます。勿論こうしたらどうですかと相談しながらホイールを作り上げていきます。

今回はリム、ハブを先に指定されています。

リム キンリン XR31T/RT 前輪20H後輪24H

ハブ ノバテックA291SB20H F482SB24H

スポークは前輪を細いスポークであればエアロスポークの2クロス、後輪左は細いスポークに右を2mmの太いスポークで剛性を上げるというプランでした。

一般には前輪20Hはラジアル組が多いのですが2クロスで組むのは珍しいです。シクロ選手がよく使うようですが横剛性が上がりクロス組の為乗り味が柔らかくなるといわれています。この辺りは長く乗り込んで比較できる知識がある方でないと分からないと思います。

後輪リムは3mmオフセットしていますのでこれでスポークテンション比率は大きく変わります。前輪と同じ形の通常リムを使った場合より左右スポークテンション比率は10%くらい違います。

左前輪用 右後輪用3mmオフセット

後輪左は細いスポークで3クロス組、右は太いスポークで2クロス組と指定されています。いわゆるヨンロクという組み方です。左のスポークテンションを高くするという方法のようです。計算上では左2クロス組より1%アップします。

このようなプランからスポークを前輪はサピムのCX―RAY、後輪左はピラーのトリプルバテッドスポークTB2015(2.2/1.5/2.0mm)、右はホイールスミスDH13(2.3/2.0mm)のシングルバテッドスポークを提案しました。

部品は連絡を取り合って決定していきます。この部品はいかがですか?というようなやり取りです。

前輪2クロス組
左3クロス組 右2クロス組

組み上げは出来るだけスポークテンションを揃えて、出来るだけ振れを取ります。出来上がりましたらストレスリリーブと呼んでいます、馴染みだしを何度も繰り返して完成です。

前輪705g 2クロス組 乗り味は柔らかくなります
後輪913g 左3クロス組 右2クロス組

同じようにアルミリムを使って前輪20H後輪24Hのホイールが販売されていますがやはりオーダーホイールは乗り手の体重、乗り方にあわせて作ります。

リム、ハブ、スポーク、ニップル、4つの部品の組み合わせですがとても奥が深いです。ホイール沼にはまり込むとなかなか抜け出せませんが、少しは試されても良いものです。

46mm高カーボンホイールのインプレをいただきました

3月にお納めしましたカーボンホイールのインプレをいただきました。

ホイールの内容は3月14日の記事にしています。

いつもお客様にホイールをお納めしましたらインプレをお願いしています。これは勿論宣伝効果を期待しての厚かましいお願いですが新しいホイール購入を考えておられる方や自分で作ってみようと計画しておられる方にはとても参考になると考えます。

リム 46mm高28mm幅カーボン穴ナシリム ブレーキ面は強化加工

ハブ ミケハブ 24・28穴

スポーク wing21 黒

ニップル SquorxPro ブラス

前輪はラジアルでなく2クロスで組んでいます。後輪は通常の3クロス組です。

お客様は手組ホイールファンの試作ホイールを試していただいたことがあります。ボントレガーのアルミ軽量ホイールのスポーク替えのご依頼もいただきました。このホイールの比較インプレもいただきました。3月9日の記事にしていますので参考になるかと思います。

今回のインプレにはXR31T/RTで作りましたキンリンリムのことが出ますがこれは試作品のことです。

以下本文です。


ホイールを平坦とヒルクライムを走ることが出来たので、以下の通りインプレを送ります。

1.平坦巡行

2.ヒルクライム

3.ダウンヒル

4.コーナリング

5.なだら下りのもがき

6.ブレーキング

1.平坦巡行

 チューブレス運用で、タイヤはGP5000STRです。

 最初はゼロスタートが、重たい感じがありました。28cのタイヤ(5.5bar)をインストールしたためとかと思っていましたが、空気圧を4.5barまで下げてサドルを1ミリ上げることで解決出来ました。今ではゼロスタートの加速が、気持ちいい感じになりました。かなりの加速で、かかり具合がキンリンやボントレガーを超えているのでかなり気に入りました。おそらく、Wing21で3クロス組がかなりいい仕事をしているのではないかと思っています。かかりがいいので、ゼロスタートから20秒くらいで30㎞を越えていきます。巡行速度も35㎞は何のそので、40㎞巡行もキンリンよりも楽に維持出来ました。

2.ヒルクライム

 剛性が高いので踏みすぎると、すぐに脚にきてしまいます。解決方法としては、ギアをいつもより1枚軽くしてクルクル回すようにすると、スーと登りはじめてかなり気持ち良かったです。驚くことに、ボントレガーよりも登れてしまいました。思わず笑いが出てくるくらい、めっちゃ楽しかったです。4%くらいまでであれば、かなりのスピードを維持できます。5~6%でクルクル回すと、気持ちよく走れます。8%当たりから重さを感じるのですが、ダンシングで乗りきれました。ダンシングも力が逃げないので、気持ちいいですね。ボントレガーの時は、力が逃げて践みすぎてすぐに脚にきていたのですが、今回は脚のダメージを最小限に出来ました。ダンシングして、脚を休めれたのはかなり大きいアドバンテージです。

3.ダウンヒル

 エアロ効果を試す為に、漕がずに今回も下ってみました。体感ですがキンリンよりも速く感じ、速すぎて恐怖心が出るくらいでした。車に追い付いてしまったので、タイムは出なかったですがエアロ効果と回転性能はかなりいいです。

4.コーナリング

 キンリンよりもかなり安定感があり、かなりの安心感がありました。コーナーでフロントが全くよれることなく、曲がっていくのでもめっちゃ楽しかったです。2クロスにして良かったです。2クロスにして、横剛性が強化されてるのだと思います。更に28cをはいているので、接地感が半端なくいいです。思ったラインをトレースできるので、コーナーが全く恐怖心が無いです。

5.なだら下りのもがき

 今回もやってみたのですが、最高速は58㎞でした。これは風の影響とヒルクライムを今回はなだら登りも多くやったので、脚が残ってなかったのではないかと思います。今回は120回転くらいまでしか上がらなかったので、少し践みすぎてる感がありました。改善は出来そうな感じです。しかし、加速感はキンリンより良かったと感じています。践みすぎたので、途中から脚にきてしまいトップスピードまで乗らなかったのではないかと思います。肩甲骨周りがあまり使えてなかったので、次は肩甲骨周りの意識をして試してみます。

6.ブレーキング

ブレーキ面強化の効果なのか、アルミリムよりもしっかり効いてくれる印象です。なので、安心してコーナーに入っていけました。ブレーキがよく効くので、コーナーギリギリでブレーキがかけれるのでコーナーめっちゃ速いです。

一番気に入っているのが、ブレーキの音です。シューっていう音が、カーボンホイールになったという満足感を味わえます。ブレーキをかけるたびにニンマリしてしまいます。

7.最後に

ボントレガー、キンリンと3種類のホイールにのりましたが一番好きなのは今回のカーボンホイールが圧倒的です。オールラウンドな使用感に、かなりかなり満足しています。凄くいいホイールを組んで頂いてありがとうございます。大事に使いたいと思います。

お客様の体重を伺い、乗り方から考えて前輪24本後輪28本で組んでいます。巡行40kmで走れる方なので剛性を重視しています。このスピードで走れる人はなかなかおられません。100人に一人もおられないでしょう。この凄腕ライダーさんに気に入っていただきましたので喜んでいます。

いろいろとおたずねいただき、私なりの答えを出すという繰り返しでプランを練り上げていきました。出来上がり品をハイどうぞとお渡しする既製品とは違います。乗り手に合うように作り上げていきますのでこの過程はなかなか楽しい時間です。お互いに知識が深まります。

売り上げが上がってうれしいのは確かですがそれ以上のやりがいを感じることが出来ます。ありがたいなと思っています。

クロスバイク用ホイールのご注文

このブログに次のようにご連絡いただきました。

 クロスバイクの前後ホイールを探しています。 車体はトレック。 リムブレーキ、タイヤ 700 32C、リヤエンド幅135mm、シマノ105 10速です。 ブランド指定はありませんが派手目好き、スパークはエアロタイプがカッコいいかなとミーハーです。 本人体重は90kオーバーです。

こちらからお客様に次のような提案をしました。

リムは一押しのキンリンXR31T/RT前後共32Hのアルミリムです。

リムを先に決めましたのでグレードを分けて提案しますとハブとスポークでいろんな案がでます。

お客様に寿司屋、うなぎ屋のように松竹梅の見積もりがありますがいかがされますか?梅でも素晴らしい性能ですよ、とお伺いしました。

すると梅で提案くださいとお返事いただきました。

梅クラスのホイールですがこんなホイールです。

リム キンリンXR31T/RT 前後32H 後輪は3mmオフセット

ハブ HB-RS300 32H  FH-TX500 32H

スポーク ピラー前輪TB2015 後輪左TB2015 右TB2018

ニップル ピラーDSN ブラス シルバー

スポークはご希望のエアロタイプではありませんがレースに出て時速50kmで勝負するということでもなければ丸スポークが安価で良いと思います。力は十分発揮できます。

前輪ハブ 145g
後輪ハブ 383g

ハブはシマノハブの下位グレードです。下位グレードではありますが回転部分のカップアンドコーンにまで厳しいグレード分けはできません。下位グレードは回転が悪いというようなことはありません。調整をしっかりすれば回転はすこぶる良好です。外回りの仕上げはなるほどそっけない仕上げですが実用に徹するなら十分使えるハブです。

馴染みだしを何度も行って振れ取りとスポークテンションの均一化を行って仕上げます。

前輪845g
スポークテンションが均一になるように仕上げています
後輪1095g 重いホイールですが重いから走らないということではありません
後輪左のスポークテンションが高い

後輪左右のスポークテンション比率を見ますと非常に優秀です。後輪左75:右100の比率で仕上がるホイールはなかなかありません。これはリムが3mmオフセットしているリムを使っていること、ハブ幅が135mmということが理由です。

通常後輪が130mmのハブならテンション比率は50:100くらいで左が緩い出来上がりです。これはハブの構造上仕方のないことですが今回のホイールのような比率で仕上がることはなかなかありません。ホイールの販売価格は一応の目安になりますがホイールの良さを価格だけでは判断できないということがよくわかります。

今回のホイールは細いスポークを使った多スポークホイールなので地面からの衝撃は軽減します。このため長時間乗られても疲れにくいホイールとなっています。クロスバイクはホイールを替えれば性能は見違えるほどよくなります。自転車のグレードアップはまずホイールからです。

ピストホイールのご注文

ブログにご連絡いただきました。ピストホイールのご依頼です。

リムはご指定でTNIのAL22Wを使います。ハブ、スポークは手組ホイールファンからの提案でミケのトラックハブ(スモールフランジ)、ピラーのトリプルバテッドスポークTB2015(2.2/1.5/2.0mm)の組み合わせになりました。

後輪ハブ 307g 軽くはありません

ミケのトラックハブは結構重いハブですが軸棒に重量があるのが影響しています。しかし重いということは剛性があるということでもありけっして悪いことではありません。価格的にもこなれています。ベアリングは6001を使用しています。大きいので安心です。

スポークはピラーのトリプルバテッドスポークTB2015(2.2/1.5/2.0mm)です。細いスポークゆえにねばりがあり衝撃を吸収しますので疲れにくいホイールに仕上がります。

組み方は32穴リムでは標準仕様の3クロス組です。

ピストホイールの完組はとても少ないです。このため手組を依頼される方が多いように思います。

前輪861g
前輪スポークテンショングラフ
後輪954g
後輪スポークテンショングラフ  

リム、ハブ、スポークと部品をそれぞれ選んで作り上げていきますので完組にはない楽しさがピストホイールにはあります。勿論ロードのホイールも同じように部品を選んで作るのですが完組も沢山ありますので選択肢は多いです。その点ピストは既成品の数が多くないのでどうしても手組になってしまいます。

お客様はピストレースに出ると仰っています。競輪場でなくクリテリウムとして特設会場で競われますが、機材のお手伝いが出来てうれしいです。

46mm高28mm幅カーボンホイールの作製

定番のカーボンリムを使いましたホイールのご注文です。

リムはリムブレーキ用で46mm高28mm幅の穴ナシリムです。ブレーキ面はフロントのみオプションで強化しています。この強化リムは方向性がありますので使用には注意が必要です。ブレーキ面が強化されていますのでより安心です。ただ是非とも強化というわけではありません。通常のリムも実用では十分と思います。

後輪ハブ213g
前輪ハブ116g

ハブは以前の記事に紹介しましたDTSwiss240ハブです。リムブレーキ用のハブを先にお送りいただきました持ち込み品です。ハブ内容は3月2日の記事にしています。

いわゆるブティックブランドのハブで高級、高価なハブです。ハブの詳細を見てみますとさすがによくできています。値段は正直ですが何分高価なので勇気がいる買い物です。このような高価なハブをなんの心配もなしにお送りいただきましたのはありがたいなと思っています。

スポークはピラーのwing21です。サピムのCX-RAYより少し重いので剛性は高くなります。このスポーク選択はお好みですがホイールは20・24の少スポークなので剛性を上げるにはこのスポークの選択は正解と考えています。前輪を少し柔らかくしたいのであれば前輪のみCXRAYを使われても良いかと思います。

一般には最高のスポークがCXRAYと言われているのですが、よいスポークの一つと考えたほうが良いと思っています。スポーク選びは体重、本数、使用目的などいろんな条件で決めますのでCXRAYさえ使えば間違いないというわけではありません。

ニップルは固着防止剤が中に入ったDTのSquorxPro ブラスを使っています。高価なニップルですが安心です。

リムの入荷に時間取りますので製作に約一か月かかりました。リムが届きますと仮組は一日でできますがスポークテンションの調整には十分な時間をかけています。時間をあけて何度も調整することで狂いの少ないホイールに仕上がります。量産完組ではできないやり方です。

前輪698g
後輪827g

前輪698g後輪827g前後1525gと非常に軽量です。フランジ幅が広いハブなので横剛性が高いホイールが仕上がりました。

作製にはスポークテンションの均一化に注意しています。スポークテンションが均一なら前に進む力はどのスポークにも同じように伝わります。つまり駆動ロスが少なくなるということです。お客様のインプレが楽しみです。

684g後輪用カーボンホイールのご注文

20mm高のカーボンチューブラーリムとブーストハブをお送りいただきました。部品持ち込みで後輪ホイールの作製依頼です。お客様は以前ママチャリ用のカーボンホイールをご依頼いただきました。これで2回目のオーダーです。部品持ち込みOKが気に入っていただいたようです。

お客様は前回のママチャリ用カーボンホイール、今回のMTB用ホイール、どちらもアイデアに富んだホイールを考えておられとても勉強になります。

ノバテック ブーストハブ 234g
リム重量261g 
20mm高です スポークは長くなります
チューブラーリムです

今回の部品も特徴あります。261gのチューブラーリムにノバテックのストレートスポーク用ブースターハブです。ハブはあまり見かけないハブです。うまく手に入れられたと思います。

リム 20mm高チューブラーリム  261g

ハブ ノバテック ブーストハブ D412CB-CL-B12

スポーク、ニップルは手組ホイールファンで用意します。

スポーク DTコンペティション ストレイトプルスポーク 黒

ニップル ピラーDSN ブラス 黒

事前にハブ、リムをお送りいただきましたのでスポーク長の計算がしっかりできました。ストレートプルスポークの場合注意点はハブの計測です。DTの計算ソフトにおいて解説されていますので参考にされたらいいと思います。

今回のハブはスポークをリムに通す位置が決まっているのでスポーク長さえ間違えなければ仮組は早くできます。スポークテンション調整には時間かかりますが通常のJベントハブと同じなのでホイール作りに挑戦される方にはこの形状のハブはいい材料かもしれません。

後輪684g

出来上がりましたホイールです。684gとこの軽さには驚きです。スポークテンションはテンションメーターで確認しています。リムが初めてなのでドライブ側を120kgfで調整するようにしました。チューブラーリムはタイヤインストール後のテンションダウンがありませんので120kgf以上にならないようにしています。テンション掛け過ぎるのもリムにはよくありません。馴染みだしを何度も行うことでフレは出にくいと思います。

ピストホイールのご注文

これで3セット目のご注文です。手前味噌になりますが前にお納めしましたホイールに振れがでないということで気に入られ再度ご注文いただきました。リム、ハブ、部品は持ち込みです。以下詳細です。

リム マビックカーボンリム

ハブ マック スーパーライト

前輪115g
後輪174g

スポーク 前輪CX-RAY後輪右CX-SPRINT左CX-RAY

ニップル DT SquorxPro ブラス

前輪666g ハブ、リムが軽量です
前輪スポークテンショングラフ 左右CX-RAY
後輪744g ハブ、リムが軽量です
右CX-SPRINT 左CX-RAYで組んでいます
美しい自転車です

トラックハブはフランジ幅が広いので通常のロード用と比べて横剛性が高いホイールに仕上がります。おまけに後輪はロード用のような左右のテンション差がほとんどありません。スポークテンショングラフを見ていただきますとよくわかります。後輪が前輪ホイールのようなスポークテンションで駆動ロスが少ないホイールに仕上がります。踏み込めばそのまま反応するのがトラックホイールと思っています。逆に良い悪いがはっきりでるホイールとみています。

ピストホイールのご注文

このブログにご連絡いただきました。手持ちのカーボンリム、ハブをお送りいただきスポークニップルはこちらで手配するというご注文です。

チューブラー用カーボンリム339g
チューブラー用カーボンリム349g
前輪144g  右はケースです
後輪用219g 右はケースです

リム:REYNOLDS ASSAULT SLG tu

ハブ:チェコ製Raketa Track Hub 前輪グリーン後輪ブルーの組み合わせ

スポーク:ピラーwing21 シルバー

ニップル:ピラーDSN 黒

前輪はラジアル組、後輪は2クロス組イタリアンで組みます。両切りハブですがギアは片側のみ使用ということなので、イタリアンで組むことを希望されました。JIS組ではありません。

wing21スポークについてはCX-RAYより少し重いので剛性が高くなります。少スポークホイールをCX-RAYで組んだホイールでは少し剛性が足りないと感じられる方にはおすすめです。

ピラーのDSNニップルは前からも後ろからもニップルを回せます。最終のテンション調整で締め増しにには後ろからニップルを回すほうが楽なので手に入れにくいニップルですが良さがよくわかるニップルです。

カーボンホイールの場合ほとんどのホイールは黒色のスポークが使われています。今回のご注文ではシルバースポークを希望されました。

前輪604g
前輪スポークテンショングラフ
後輪716g
後輪スポークテンショングラフ

出来上がりを見ますとオリジナル感がたっぷりです。手組ホイールの良さがよく出ています。ピスト用のホイールは完組ではほとんどない状況ですのでどうしても手組になりますが、逆に考えればオリジナルなホイールで楽しめるということです。

前輪24H後輪28H 46mm高カーボンホイールの作製

ホイールを何度もご注文いただきましたお客様の紹介ということでご連絡いただきました。

ボントレガーホイールのスポーク替えを行いましたお客様のご注文です。ご紹介いただいたお客様のご注文なのでこちらのこともある程度分かっておられます。すんなりとお話は進みました。

体重、乗り方などお好みをお聞かせいただき2,3案を出してプランを決めていきます。メールでやり取りするのですがご質問もいただきます。こんな時はどうなりますか?というようなことの連続です。お客様、ビルダー共に楽しい時間を得ることが出来ます。

詳細は次の通りです。

リム 46mm高28mm幅 穴ナシカーボンリム 前輪24h 後輪28h

ハブ ミケ プリマート 前輪24h 後輪28h

スポーク wing21 黒

ニップル SquorxPro ブラス 黒

前輪は2クロス組、後輪は3クロス組で組みます。通常では前輪にはラジアル組が多いのですが横剛性の高いクロス組にしています。

リムの入荷には少し時間が掛かりますが別注なので市松模様の柄にしています。ブレーキ面はオプションで強化タイプにしています。このためリムには方向性があります。

ミケハブの特徴は使用のベアリングが大きいことです。重量は前後で約430gありますので軽いハブではありません。台湾の軽量ハブと比べますと130gほど重くなります。ハブ選択には軽さを取るか丈夫さを取るかですが、この判断は乗られる人の体重で決められるのが良いかと思います。

スポークはピラーのwing21です。形状が飛行機の翼の形をしているので風洞実験では扁平スポークより空力では数ワット成績がいいといわれています。サピムのCX-RAYよりほんの少し重いので剛性はwing21のほうが高いようです。少スポークで作り上げるホイールの場合スポークの重量、本数が大きく性能に影響します。確かにサピムのCX-RAYは万能スポークで高級ホイールにはよく使われていますがサピムCX-RAY一択ではありません。スポークの選択は意外と難しいです。

ニップルはDTのSquorxPro ブラスです。ねじ中に固着防止剤が注入されていますので安心です。高価なニップルですがそれだけのものはあります。

組み方で後輪28穴3クロス組はスポークの角度が接線になりますので駆動効率はいいといわれています。前後ともにクロス組はクラシック感があり見た目にも特別感を感じます。

前輪746g 2クロス組
後輪928g 28本左右3クロス組
前後1674g 軽くはありませんが力が逃げないホイールです

乗り手のパワーをしっかり伝え、空力が良いホイールが出来上がりました。インプレが楽しみです。

46mm高カーボンホイールの作製

カーボンホイールをご注文いただきましたお客様のご紹介でご連絡いただきました。紹介の紹介という感じで輪が広がっています。ありがたいことです。

ご注文のホイールはリムブレーキ用で46mm高28mm幅の定番ホイールです。ブレーキ面は強化タイプを使っています。

ブレーキ面は強化タイプです 市松模様柄は存在感たっぷりです

別注でリムを発注しますので時間はかかりますが特殊な柄のリムも作れます。今回は一般的な無地ではなく格子柄で発注いただきました。とても存在感があり、どこのホイールと尋ねられることは間違いありません。以下詳細です。

前輪661g
後輪853g

リム 46mm高28mm幅カーボンリム 穴ナシ チューブレス用

ハブ ノバテックA291SB 20H、F482SB 24H

スポーク ピラーwing21 

ニップル SquorxPro  ブラス

カーボンリムは穴ナシリムを使っています。チューブレスホイールとして使えます。チューブレスですがシーラントは必要です。パンクしてからシーラントを入れる方もおられます。いずれにしましてもシーラントは必要です。

スポークはピラーのwing21でサピムのCX-RAYより少し重量があります。DTのコンペティションより軽く、CX-RAYより少し重いスポークです。CX-RAYでは少し剛性が足りないと感じられる方にお勧めです。

スポークの選択はとても難しいです。スポークで乗り味が変わるのがよくわかります。乗り手の力に合っていないと疲れるホイールとか硬すぎるとか感じるものです。スポーク自体の選択肢は多くはありませんが乗り手にあわせることが重要です。剛性が足りないのも多すぎるのもホイールには適しません。

スポークテンションのバラつきを少なくすることが重要です
振れ取りとスポークテンションの均一化が大切です

ホイールの組み立てでは注意点はスポークテンションです。出来るだけ振れを少なくしてスポークが均一になるようにしています。スポークの均一化が駆動ロスを減らします。

出来上がったホイールは前輪661g、後輪853g、前後1514gと非常に軽量で市松模様は存在感があります。手前味噌ですがブランドホイールに負けないホイールです。

コストパフォーマンスの高いホールということでは今までのお客様が納得していただいています。ライドグループの皆さんのホイールがすべて手組ホイールファン・ホイールになればいいなと思っています。