32mm幅40mm高の軽量カーボンリムでホイール作製

何度もリピートオーダーいただいているお客様よりご連絡いただきました。

ディスク仕様の自転車を作るので高さ40mm前後の軽量リムを提案してほしいとのことでした。いままで注文いただいたホイールの中で評判のよかったリムの中で選びましたリムです。

リム幅32mm40mm高 398g軽量カーボンリム

リム高、リム幅を考えますと約400gのリムはとても軽量です。ハブはノバテックの台湾の軽量ハブです。量産ハブなのでメンテ用の部品も手に入れやすく必要十分なハブと考えます。

スポークはCX-RAYよりも剛性が高いピラーのWING21で組みます。スポークは乗られる人の力や乗り方で決めるのが良いと思います。サピムCXRAYが最高のスポークと思っている人が多いのですがそんなことはありません。使い方で決めるべきと思います。

剛性が強すぎればスポークを細くし、弱すぎればスポークを太くするというチューンアップで最良点を見つければいいのです。これが手組ホイールの良いところと思います。

ニップル穴のないリムはテープが不要です

リムは穴なしリムで作ります。ニップル用の穴は前だけですのでホイール作製には面倒なリムですが使い手にとってはとても良いリムです。チューブレスにも使えるし、チューブタイプにも使えます。テープ巻きが不要なのでタイヤの選択が広がります。

ニップルはブラスニップルを使用しています。軽量リムですがニップルはブラスでアルミニップルではありません。ガルバニック腐食のこともありますのでブラスの方が安心です。

前輪689g
後輪814g

前輪689g後輪814g、前後で1503gの軽量ホイールが完成です。

波打っているリムは空力をよくする形状です

リムは波打っている形状で、空力が良くなる形です。タイヤはメーカー推奨では28c~50cです。お客様は28cを使われるようです。年間10000km以上走っておられるお客様なので的確な評価が楽しみです。

リムの荷重試験をお願いしました②

またリムの強度を調べるために大阪産業技術研究所で荷重試験をお願いしました。今回で2回目です。

一定時間に荷重してリムがどのくらい変形するかを調べます

荷重試験は次のような事を行います。

ある一定の時間にリムの上から荷重して100kgになるまで押さえつけてリムがどのくらい変形するかを調べていただきました。

今回の試料は次の3点です。

①TNI AL22W

TNI AL22W 459g

②シマノ DURAホイール wh8750 後輪リム

Duraホイール 467g

③カンパニョーロ ゾンダ15c 後輪リム

15cゾンダ 後輪491g
荷重試験の報告書です

大阪産業技術研究所との約束ごとで細かいデータは公にしないという決め事があり試験のデータは発表できませんが結果は記事にできます。

100kgの荷重でリムの歪が分かったのですがAL22WとシマノDURAホイールはほぼ同じ歪具合でした。ゾンダはとても成績がよく、試験していただいた係の先生も驚いておられました。

荷重試験だけでホイールの出来具合の評価を決めるのは早計と思いますが参考にはなります。

①TNIのAL22WホイールはDuraホイールとリム剛性では大きく変わらないという結果です。AL22Wで作った手組ホイールもDuraホイールに負けないホイールが出来るということだと思います。ただしスリーブジョイントが欠点です。高い圧力がかかるとジョイント部分で割れてきます。DURA、ゾンダは溶接でつないでいますので簡単には割れませんので丈夫です。体重のある人にはこの点を考慮してスポーク数を十分考えて使用する必要があると思います。

②ゾンダの後輪リムはとても剛性が高い結果でした。一般にはゾンダを買っておけば間違いないと言われていますが果たしてその通りの結果がでたようです。しかし前後で2万円のシマノホイールがゾンダの1/3の走りしか出来ないのかというとそうではありません。シマノホイールは剛性が高いので乗る人によってはシマノホイールの方が勝つかもしれません。

何事もトレードオフがあります。それはゾンダのスポーク数が前輪16本後輪21本とスポーク数が少ないことです。空気抵抗が少なく出来るというメリットがありますが剛性不足というデメリットも出てきます。

つまりゾンダは体重が軽い人にはとても良いホイールですが70kg以上でパワーライダーさんには剛性が足りないホイールと考えます。いわば温いホイールということになります。力のあるライダーさんは剛性を求めます。リムの剛性が高くてもスポークが細くて少ないため体重がある人にはリムの剛性を生かし切れないホイールといえます。

前回の荷重試験リムを2本調べていただきました。今回で3本です。次もまたお願いしますと言ってきました。このようにデータを集めていきますと面白い結果が得られます。

今までリム5本の荷重試験を依頼しました。お勧めリムはキンリンのXR31T・RTがアルミリムの中では価格面、強度面で最強のリムと思っています。

ホイールの良さを決めるものは先ずはリムの強度、次にスポーク数と組み具合、その次にハブの順番と考えています。確かに高価なハブは軽快に回るのですが安価なハブと高価なハブの価格差はものすごいものがあります。価格差の倍率がハブの摺動率と一致しないのが残念なところです。

低価格のソラハブにキンリンのXR31T・RTで作ったホイールはとてもよく回ることも知っていただきたいです。持つ喜びは感じられませんが...

シングルスピードバイク用のホイールをご注文

シングルスピード用のホイールをご注文いただきました。ハブは持ち込みです。

前輪用 281g
後輪用は両切ハブです

リム XR31T 32穴 黒

ハブ グランコンペ 32H 黒色 持ち込み

スポーク ピラー TB2015 2.2/1.5/2.0mm 黒

ニップル ピラー DSN 黒

XR31T 31mm高24mm幅で454g

リムは剛性の高いリムです。アルミリムの中では一番剛性のあるリムの一つと考えています。31mm高24mm幅なので決して軽いリムではありませんが重量がかかっても歪みにくいリムです。結論から言いますと、とてもよく走るホイールに仕上がります。

ホイールは4つの部品で出来上がっています。どれも大切ですが中でも一番大切な部品はリムだと思います。ある公的機関で荷重試験をお願いして調べた結果、歪が少ないとても優秀な成績でした。このリムを選ばれたのは賢明です。

グランコンペのラージハブ スポークはTB2015

ピラーのTB2015スポークは中央部が1.5mmで細い部分がショックアブソーバーの働きをします。地面からの衝撃を吸収できるので疲れにくいホイールが出来上がります。これが多スポークホイールの利点です。

前後ともに左右スポークは3クロス組

スポークテンションに注意して組み上げました。時間をあけて何度も馴染みだしを行っています。精悍な姿のホイールに仕上がりました。リムテープを巻いてバルブを用意すればチューブレスホイールとして使えます。ご感想が楽しみです。

街乗り用シングルスピードのホイールを再調整

通販で街乗り用として販売されているシングルスピードのホイールを点検する機会を得ました。見た目はそれなりにシンプルでよくできていると思います。

どのような自転車でもホイールが一番大切です。安価なピストバイクであってもホイールが変わると見違える走りを体感できるものです。

ホイール前後ともに32穴 2mmΦストレートスポーク使用

このような安価な量産ホイールは最終には人の手が入っていますが機械で組んだホイールといわれています。前輪後輪のホイールスポークテンション、振れを調べてみました。結果は驚いてしまいます。このようなホイールに精度を求めるのは無理な話と思うのですがスポークテンションがバラバラだとスポーク折れの原因になります。予防のためにできれば再調整をお勧めします。

後輪のスポークテンションをグラフにしました
出来るだけスポークテンションを揃えることでスポーク折れなどのトラブルを避けることが出来ます

調整にはギターの弦をはじくような方法もあります。耳で音を聞いて均一になるようにしていく方法ですが、これには限りなく続けてしまう恐れがあります。やはりテンションメーターで調べていく方法が良いと思います。データを取ることで訂正が容易にできます。スポークテンションのバラつき度を調べ、出来るだけ小さくなるように調整します。

街乗り用のホイールならそんなにスピードは出さないと思いますがしっかりと調整すれば結構楽しめるホイールに変身します。最終的にはハブを使って新しいホイールに組み替えるのが良い選択かなと考えています。安価な自転車も変身できるので本当に面白いです。

前後1260g超軽量カーボンホイールのご注文

リピーターのお客様よりご連絡いただきました。とてもよく研究されている方でほとんどの部品はご自分でお決めになっています。スポークの選択には少しお手伝いいたしました。ホイールはヒルクライムに使われる予定です。

28mm幅35mm高リム 367g
前輪ハブ 75g
後輪ハブ 156g

リムは35mm高のディスク用リムです。ハブはお送りいただきました。Ryetというメーカーの超軽量ハブです。前輪24穴後輪24穴の組み合わせです。

スポークはいろいろ相談いたしました結果、前輪はDTのエアロライト、後輪ドライブ側に少し太いエアロコンプ、反対側にエアロライトという組み合わせです。スポークの剛性も考えての組み合わせです。

ニップルはアルミニップルも考えられます。しかし20グラムほど重くなるのですがやはり丈夫なブラスのSquorxProで組み上げました。手組ホイールファンの使用ニップルはブラスとしています。

ハブはストレートプル方式のハブです。スポーク長はハブ寸法の計測さえ間違えなければ通常のjベントハブと同じです。注意点はハブ穴のスポークを通す部分です。ほとんどのハブはスポークオフセット値が発生しますのでこの数値を正確に測ることです。少し細かいことですがわかる人にはわかる話です。

スポークは扁平スポークで作りますのでニップルを締めていくときスポークの供回りはスポークホルダーを使えば防ぐことが出来ます。丸スポークの場合もスポークがニップルと同じように動きますのでねじれを防ぎながらスポークテンションを上げます。丸スポークは安価ですが取り扱いは難しいです。何事も一長一短です。

スポークテンションはメーカーの指定に沿って組み上げています。テンション値は出来るだけ揃えることに注意しています。

前輪584g
前輪スポークテンショングラフ
左右スポークはエアロライト使用
後輪676g
後輪スポークテンショングラフ
ドライブ側エアロコンプ 非ドライブ側エアロライト
リムにはニップル穴がありません リムテープが不要です

出来上がりは前輪584g後輪676g合計1260gです。超軽量のホイールが完成しました。あまりの軽さに驚きます。

6月のヒルクライムレースに間に合いました。良い結果出るといいですね。

後輪用55mm高カーボンホイールのご注文

後輪リムのご注文をいただきました。2度目のご注文で、お客様はすでにリム高が低いカーボンホイールセットをお持ちです。前輪は今まで通りで後輪のみリム高を上げてレースに使われるようです。

55mm高25mm幅 516g
オプションでブレーキ面を強化できます

リム高55mmリム幅25mmのカーボンリムを使っています。

ブレーキ面はオプションで強化しています。ブレーキ面を強化していますのでブレーキは通常のリムと比べてよく効くようです。このブレーキ面ならディスクに替えなくてもいいと言われています。リム代金は5000円ほど高くなりますがブレーキが心配でディスクに変更と考えておられる方には朗報です。システムを替えなくても済みます。

スポークはドライブ側にサピムのCx-Sprint、反対側にCx-Rayの組み合わせです。ニップルはDTのSquorxProです。ニップルの内部に固着防止剤が入っていますので安心して使える優秀ニップルです。

後輪用ノバテックハブ 243g

ハブは台湾のノバテックハブです。量産ハブは修理部品も手に入れやすいし、価格も高価ではないので安心です。必要十分な性能を保持しています。 スポークの組み方は左右共に2クロス組です。

スポークテンションを出来るだけ均等に張ることを意識して組み上げます。テンションのバラつき度は5%以下になるようにしています。

テンションばらつき度を出来るだけ小さく仕上げます

グラフにしますとわかりやすいです。テンションが揃っているとチェーンから来る力が各スポークに伝わるときに駆動ロスが発生しにくいと考えています。強弱のあるスポークでは力が正しく伝わりません。テンションを揃えることはとても大切です。

後輪894g
バルブ穴が一つあるだけ リムテープは不要です

上の写真のようにリムにはバルブ穴が一つあるだけのチューブレスホイールです。リムテープがいらないホイールは扱いが楽です。お客様の評価が楽しみです。

リユースリムでMTBホイールの作製

MTBダートジャンプホイールの後輪をご注文いただきました。昨年10月31日の記事でご紹介しましたが前輪をご依頼いただいています。今回は後輪の作製です。

MTB用ハブ 32H 
テーブルに置くとピタッとしています 縦方向にひずみがあるリムでした

ハブとリムは前回と同様に持ち込みいただきました。後輪ハブのアクスルはねじ式で、フレームには付属ナットで取り付けします。650cのリムはリユースのリムでした。テーブルの上に置きますと大きな歪はなく前回同様に素直に組み立て出来ると考えました。

しかし今回はそのようにいきませんでした。縦方向のひずみがあり、仮組が終わってニップルを締めあげていくうえでどうしても縦ブレが取れません。スポークテンションを点検しながら組んでいくのですが縦ブレを出来るだけ小さくすると横ブレが大きくなります。

グラフにするとわかりやすいのでグラフにしますと次のようなグラフになっています。

歪の大きいリムで縦ブレ、横ブレを取るとこのようなグラフになってしまいます

歪の大きいリムは見た目では分かりません。一般には新品リムには大きな歪みは無いようですがリユースとなれば話が別です。前の使われていた状態が影響します。スポークテンションが揃っていないホイールは使っている間に振れが大きくなります。ホイールは自然と癖がつくわけです。このようなリムは再度使うとなりますと難しいです。特に縦ブレが大きく、縦ブレを取ろうとしますと横ブレが大きくなります。ある程度で納得が必要なホイールです。

結局は張り過ぎのスポークをするめ、緩いスポークの張りを上げることで調整し直しました。

スポークの張りの違い大きいと後から振れが出てきます。出来るだけスポークテンションが揃っていることが大切ですが、リムのひずみが大きいと修正が難しいという問題が起こります。

最終この状態で納品しました

最終的には次のグラフのような状態で妥協しました。勿論これまでの状況はお客様にお知らせしています。妥協案で了解いただきました。

リユースリムで作るのは難しい

お客様はご提示しました状態でもいいと了解いただきました。使用目的がダートジャンプ用としてのホイールでしたので使えると判断いただき良かったです。リユースの癖のついたホイールは難しいというのが感想です。

幸いにもお客様は今回の出来上がりにはご理解いただきました。確か8回目のホイールですのでまた新しくリムを手に入れたとき交換するということになりました。仕上がりには納得いただいたようです。

リユースのリムはそれまでの組み方の癖がついていますので再利用には注意が必要です。ホイールをうまく作れるかどうかはリム次第ということです。

ONYXハブでカーボンホイール作製

表題通り、リピートオーダーのお客様よりホイール作製の依頼がありONYXハブとカーボンリムをお送りいただきました。

100幅 前輪用ハブ 139g
135mm幅 後輪用ハブ 384g
38mm高リム 軽量です。

スポーク、ニップルはご指定です。Wing21黒、DTニップルのSquorxProをこちらでご用意いたします。部品持ち込みの場合、スポークは手組ホイールファンで準備するのが失敗しない方法と思います。

お預かりのONYXハブはよくできたハブです。しかしなかなか高価で手が出ません。決して軽いハブではありません。重量は結構あります。

一般には軽量ハブを求める方が多いのですが何事も一長一短で重いハブは丈夫です。丈夫さはとても大きなメリットです。このONYXハブはMTB用ですので強度を優先しているハブと感じました。

お預かりのカーボンリムは前輪24H、後輪28Hのオフセットリムです。カーボンリムもオフセットリムを作るメーカーは増えています。どちらのリムもクロス組で作ります。組み方はシマノ方式で組んでいます。

オフセットリムです 穴位置がセンターからずれています スポークテンション是正のためです

オフセットリムはホイールの左右のスポークテンションを均一化するにはいい方法と思います。穴位置が片方に寄っていますので使用には向きに注意が必要です。

使用するスポークがwing21の場合CXRAYと比較して剛性が少し高いのでCXRAYで作ったホイールよりも剛性を高くできます。

CXRAYが最高のスポークと考えておられる方には水を差す話ですがホイールにはいろいろスポークの選択で乗り味が変わりますので使っているホイールがCXRAYを使われていて少し剛性面で不満な方(ぬるいと感じられている方)はスポークを取り換えることをお勧めします。

前輪 687g
前輪スポークテンショングラフ
後輪 927g
後輪スポークテンショングラフ

出来るだけスポークテンションが均一になりように仕上げました。今回のホイールで4セット目です。ホイールは手組ホイールファンにと何度もご注文いただけるのはありがたいです。

ダイナモホイールを新しいダイナモホイールに組み替え

今回のダイナモホイールも前回記事のお客様からのご注文です。リムが傷んだダイナモホイールを新しく作り替えます。

このホイールからハブを取り出して新しいダイナモホイールを作ります
平らなテーブルにリムを置くと歪がよくわかります

リムが落車で歪んでしまったホイールはH+SONのAT25 36穴リムでした。国内セラーが販売しているリムは32穴までで36穴リムはなかなか手に入りません。

検索しますとキンリン社のXR-19Wというクリンチャーリムに36穴が販売されていますのでハブを再利用しまして新しいダイナモホイールを作製します。

XR-19W 439g

リムを計測しますとAT25のERDとXR-19WのERDは2mm違いました。スポーク長は2mm長いスポークが必要です。本来ならスポークを新しく用意するのですがAT25リムには12mmのスタンダードのニップルを使っていることから14mmのダブルスクエアを使うことにしてスポークをそのまま使うことにしました。

試してみてスポークが短すぎてうまくいかない場合は新しくスポークを用意するということで組んでみましたが、うまくスポーク長は対応できました。ニップルだけを取り換えることでそのまま移行でき、余分な出費を押さえることが出来ました。このようにニップルで調整することもできますので正確に計測することは大切です。

リムを取り換えたダイナモホイールです

お客様はダイナモホイールの便利さを十分ご存知です。往復の送料代金がかかってもいいということで遠方より部材をお送りいただきました。信頼にこたえられるように作らせていただきました。良いホイールが出来上がりよかったです。

自転車を洗う

ご近所のお兄ちゃんが大学に進学されたのでお祝いにタイヤ交換と自転車の洗いをプレゼントしました。進学のことは聞いていたのですが何かお祝いしたいと思っていまして、結局これにしようと決めました。

関西では自転車洗いの専門店が豊中にあります。手組ホイールファンのお客様にも毎月洗っていただいている方がおられます。

プロレースではメカニックさんは自転車を洗うことが整備の基本となります。自転車を洗うことで傷んでいるところなど不具合がよく分かるわけです。

以下、20年ほど前にあるメカニックさんに教えてもらった方法です。

ホイールを外して後輪部分はチェーンホルダーを使ってチェーンを緩まないようにします。

チェーンホルダー、チェーンレスト、ダミーハブ、チェーンキーパーといろんな呼び名がついていますがこのチェーンをピンと張る道具があれば洗いはとてもしやすいです。高価なものではありませんので一つ持っておかれるのが良いかと思います。

自動車のフィルタークリーナーをコップに1cmほどの少量をいれて刷毛を使ってチェーン、ディレーラー部分などの油汚れがあるところに塗っていきます。しばらくおいてからシャワーホースで洗い流します。これで大方の油汚れは取れてしまいます。あとは中性洗剤をたっぷり泡立ててスポンジを使って洗います。スポンジで洗えばフレームが傷つくこともありません。気兼ねなく洗えばいいです。あとは水で洗い流せばきれいになります。洗い終わればそのまま乾くまで置いておけばいいわけです。急ぐ場合はコンプレッサーを使って空気で水気を吹き飛ばすのですが時間があるなら乾くのを待つだけです。

チェーンオイルを注し、前後ディレーラー、ブレーキなどオイル注しが必要な部分に適宜行います。

写真のフィルタークリーナーはWAKOの製品ですが大分前に廃番となっています。以前工具屋さんで廃番と聞いたので3本ばかり買い置きしました。使う量が少ないので長く使えています。エーゼットなどで代替の品物が販売されていますので心配は要りません。

自転車の整備の基本は洗いからといいます。とても簡単な作業ですので晴れた日にはお勧めします。こまめに洗うと自転車は長持ちします。特にチェーンには有効です。チェーンがきれいと駆動効率が数ワット上がると聞きました。グランツールでは毎日メカニックさんがチェーンを洗っていますのでこれは本当だと思います。

洗いの専門店さんではプロのやる作業ですから細かいところまで気を配っているのは確かでしょう。でもやることは同じなので洗う場所があるのであれば自転車洗いはお勧めしたいと思います。きれいな自転車は気持ちがいいです。