スポークテンションの均一化が重要である一例をお知らせします。
仮組が終わり振れ取台に乗せて振れ取台のダイヤルゲージだけを頼りに組み上げました。
テンションメーターのチェックを省いて作り上げました。縦振れ横振れも少なくきれいに回るホイールです。ストレスリリーブも行いきれいに回っています。
テンションメーターでチェックしました。グラフがこれです。
グラフを見ると強く引っ張っている点が3カ所ありこれによりバランスが取れています。このためホイールの回転は綺麗に振れなく回っています。普通ならきれいに回るのでこれで完成となります。
この状態で長期間使っていますとスポークテンションの緩い部分から振れが起こります。スポークにかかる力が偏ることになり大きく力がかかっている部分に金属疲労を起こしやすくなります。これがスポーク折れ、ニップル飛びを起こすことになります。
このときの対処方法はスポークテンションの均一化です。均一にスポークを引っ張っていれば力は均等に分散されます。テンションの偏りを防ぐことがとても重要です。
スポークテンションを測り前後のスポークを緩めたり強めたりしてできるだけ均等にします。100%同一にする必要はありません。振れと均一化の一番ころ合いのいいところを求めることが必要です。
できるだけ均一になるようにして振れを出来るだけ抑えるように再調整したグラフがこれです。
この状態で完成です。回転ロスが少なくトラブルも最小限に防ぐことができるホイールです。
グラフツールを紹介します。
パークツールのテンショングラフツール、スポークサービスのツール、どちらも使いやすいのでお勧めです。
https://spokeservice.ca/utilities/spoke-tension
https://www.parktool.com/blog/repair-help/wheel-tension-balance-app-instructions