多スポークチューブラーホイールのインプレいただきました

ブログに記事で報告しましたホイールですがお客様よりインプレお送りいただきました。お客様の素直なご感想です。とても参考になります。以下の通りです。

スポークは中央部1.5mmのスポーク使用
スポークは中央部1.8mmスポーク使用

ホイールの感想を送らせていただきます。
私なりに感じたことをそのまま送らせてもらいます。
まず私はフレームがカーボンからクロモリになっても分かりませんでした。
フレーム ホイールが同じでクリンチャーからチューブレスにした時も違いが感じ取れませんでした。
こんな程度なので感想を送ろうかどうしようか迷いましたがとりあえず送ります。
12月19日に走りました。
前回の走行から2週間空いています。
タイヤは最終的にビットリアのルビノ25cを前後に6気圧に設定しました。
行きの100キロは5から7メートルの向かい風 帰りの100キロは追い風でした。
まず平坦部はクランクを回すのが軽く感じました。
坂道はいつもよりかなり軽く回せました。坂道においてはかなり軽く感じました。いつもより楽でした。

乗り心地に関しては前輪というかハンドルまわりは凄くいいです振動を感じません。
後輪に関しては悪いです。乗りたくないくらい悪いです。突き上げというかポンポン跳ねます。いつも痛くなることはないお尻が痛くなりました。
次の日の朝、目が覚めるとハンドル回りの振動がないのとペダルを軽く回せたせいなのか体がいままでイチバン楽でした
ただお尻は痛かったです
こんな感想で、すいません思いつくままを送らせてもらいます。

以上がお送りいただきましたインプレです。

ホイールのスポークは前輪が2.0/1.5/2.0mmの中央部が細いスポークで後輪は剛性を求めて2.0/1.8/2.0mmの太さのスポークです。

このご感想より私なりの意見を述べました。

1.5mmスポークの威力ははっきり出ているように思います。地面からの振動は軽減され疲れにくいといっていただきました。多スポークホイールの良いところが出ていると思います。

残念ながら後輪の1.8mmは乗り手と合っていなかったようです。ホイールの剛性がありすぎてお客様の乗り方にあっていないことを説明しました。そこでスポークを細いスポークに取り換えることをお願いしました。1.8㎜では剛性がありすぎたので1.5㎜のスポークで剛性を弱めることを提案しました。

提案を受けいただきスポークを1.8mmから1.5mmにすべて取り換えました。重量で869gから813gに56g軽くなっています。スポークの中央部が細いので前輪と同じくショックアブソーバーの働きをしてくれます。お客様の乗り方に合ったホイールになったと想像しています。

またレビュウをいただけると思いますので貴重なご意見になると思います。

                       朝ドラのようにTo be continued.

7年前のホイールデータ

机を整理していますと7年前のホイール組の資料が出てきました。この時はパークツールのスポークテンションアプリを使っていました。スポークテンションを可視化して作るのは手間のようですが精度を上げることができますので気に入っていました。

少し遠回りですがデータを取りながら作い上げるほうが近道です

この時のデータを見ますとテンションばらつき度が大きく今のように5%以内に収めることがほとんど出来ていませんでした。

もっと詳しくデータを見ますとスポークテンションは180kgf~200kgfと異常なハイテンションでした。こんな数値はおかしいと思います。テンションメーターの読み取り数値が違っているのが原因と思います。校正していないTM-1が原因です。

しかし当時はハイテンションがいいホイールと信じていました。TM-1も正確なものと信頼していました。今考えますと恥ずかしいです。もちろん適度なハイテンションで揃うことは必要です。

キャリブレーションしていないテンションメーターで、おまけに可視化といいながらもバラつきの多いホイールしか組めていませんでした。ただ振れ取りだけはしっかりできていました。失礼な言い方になりますが大方のビルダーはこうだと思います。

当時は今のように販売していませんが売り物にするには恥ずかしい出来上がりです。DTがいうようにホイールの持つ隠れた力を発揮するにはスポークテンションを揃えることが必要です。この作業にはやはり何度も経験することが大切ということです。

7年経った今はスポークテンションのバラつきは縦、横ブレともに5%以内に仕上げることが出来ます。何故5%以内かといいますとDuraホイールが5%のようです。このホイールの上を行くのが目標です。

DTのホームページで復習

DTのホームページを見てお正月を過ごしていました。とてもよくできていて勉強になります。ハブサービスの方法も勉強できます。

以前スポークテンションのことを書かれた記事を発見しまして当ブログに紹介しましたがその記事がなくなっていました。その記事がまた復活しているのを発見しました。

それがこの記事です。

DTのホームページより
DTのホームページより

いつもホイールのスポークテンションを揃えることが大切といっていますがDTの記事で簡潔に紹介されていますので読まれたら良いかと思います。

500本入りのスポーク、1箱500入りのニップル

最近分かったのですが自転車屋さんもあまりご存じないようです。500入りのスポーク、ニップルはこんな袋、箱に入っています。

サピム、ピラー 一袋500本入り
DT Squorxpro ブラス 黒 500個入り

まあどうでも良いことなのですがスポークも2年前までは沢山買わなくても入用買いで間に合いました。しかしコロナのおかげで部品事情は大きく変わり半年待ちなどは当たり前になったのです。最近少し事情が良くなってきましたがまだまだ在庫状況は回復していません。

おかげさまで私もスポーク、ニップルの購入数を増やしましたので少し安心度は高まりました。

沢山買わないと間に合わない

いつも買っているセラーは今でも3か月待ちで考えてほしいといっています。来年はもう少し回復してほしいものです。

レイノルズホイールのハブを取り換えました

ホイールを何度もリピートオーダーいただいていますお客様よりご連絡いただきました。

レイノルズホイールのハブ交換のご依頼です。

スルーアクスルからクイック仕様に変更したいとのことです。当初キャップを替える予定だったのですが残念なことにキャップが手に入りません。ホイールを購入したお店では代理店が持っていないと返事があったそうです。キャップがいつ手に入るか分からないのでハブ交換することにされました。

レイノルズホイールAR41 前輪
お預かり時の前輪スポークテンション
レイノルズホイールAR41 後輪
お預かり時の後輪スポークテンション

ホイールをお預かりしますとまずスポークのテンションを計測します。長く使われていましたのでテンションばらつきはありますがこれは仕方ないです。

お渡しいただいたハブは初めて見る製品です。ハブスミスというブランドでストレイトプルスポークの台湾ハブです。

ハブスミス 前輪用ハブ 正確に計測することが大切です
DTスポークカルクより

ホイール作りにはハブを正確に測ることが大切です。Jベントのハブも同じですがストレートプルスポーク用のハブは特に上図のようにスポークオフセット値の計測が大切です。この数値を間違えると正確なスポーク長を出すことが出来ません。注意が必要です。計測にはデジタル計測器で測りましたので目盛りの読み違えがありません。道具は大切です。

スポークの準備が出来ましたらハブに通していけば下準備が終わります。このホイールでは綾を取っていましたのでクロス部分は綾を取ることにしました。

ニップルはピラーのダブルスクエアを使っています。このニップルは名前の通りニップル穴からでも回せます。スポークテンションが高くなった時にニップル穴より締めこめば回しやすいので扱いが楽です。お勧めニップルです。

組みあがり後の前輪スポークテンション
出来上がり後の後輪スポークテンション

ハブ交換後のホイール クイック方式に変更しました

いつものようにスポークのテンションの均一化に注意して組み上げました。

今回のホイールは奥様のホイールということです。ご夫婦で自転車を楽しまれています。最近はカップルで乗られている方をよくお見掛けしますが趣味が同じなのはうらやましいです。

英語圏の自転車フォーラムは楽しい

いろいろ海外の自転車フォーラム、ブログ、情報誌を読むことが多いです。拙い英語力ですが分からない単語は右クリックで解決できますので安心です。ネットは便利なものです。

英語圏のフォーラム

英語圏の自転車フォーラムはやはり世界中の人が読みますので情報が早いです。参考になることが多いです。日本にも同じような質問箱やフォーラムがありますが手組ホイールに関してはちょっと内容が貧弱な気がします。手組する人の数かもしれません。

英語圏のフォーラムはいろんな国の人たち(ベテランビルダーからビギナーまで)が参加しますのでこの辺りが日本の日本語フォーラムと違うところです。

こんな時どうしたらいいと質問しますと世界中から答えが来るのが面白いです。

もちろん日本の自転車フォーラムも同じように質問者がいて回答者がいるというシステムですが情報量から言いますと英語圏のフォーラムは圧倒的に内容が深くて数が多いと思います。

例えば最近チューブレステープで汎用品のブルーテープが使われるようになりましたがこんなことも何年も前から知ることが出来ました。

しかし鵜呑みにもできません。知の巨人、佐藤優さんに言わせるとネットサーフィンは時間の無駄だそうです。私の検索は絞った内容、事柄ですのが無駄な時間の消費には気を付けたいと思います。

最近考えることですが、ホイールのご注文に後輪はヨンロクにしてほしいといわれることがあります。このヨンロクは10年ほど前から始まりました。有名なビルダーさんが提唱されたのですがこの方の影響力は凄いものがあります。私も初めて知った時は驚きました。こんなすごい組み方があると驚いたものです。

しかし手組ホイールを知れば知るほど疑問点も出てくるわけです。実際私も24hでは行いませんが28hでは左3クロス右2クロスで組むことがあります。1%ほど左のテンションが上がりますので低くなるよりましなので行います。最近ではお客様もこのことはよくご存じで1%上がるだけですよといいますとわかっていますとお返事いただきます。

ではなぜヨンロクの話なのかといいますと海外のホイールフォーラム、ブログでは全くヨンロクの話は出てきません。海外の自転車フォーラムを15年以上読んでいますが左3クロス右2クロスの組み方で話題に上ったことは無いようです。日本にはガラパゴス的に独自の自転車文化があるのか、はたまた英語圏の人たちは細かいことにこだわらないのかもしれません。アメリカやEUではDIYが盛んなので自分でホイールを組む人が多いです。しかしフォーラムの議題をいろいろ検索するのですがこの組み方は出てきません。

右ドライブ側を高く130kgfまで上げると相対的に左テンションは上がりますので1%のために右落とし、左落としといろいろ工夫しなくても組みやすい方法で組めばいいことなのでしょう。

インターネットの時代になり自転車屋さんが隠していた技術もすべてわかる時代です。賢く勉強してお客様の上を行く技術が必要になってきています。

価格は自分で決める

約25年ほど前ですが永六輔さんのこの本を購入しました。

当時サラリーマンの私は職人さんに憧れがありましたので本屋に並んでいるのを見つけてすぐに購入しました。とても面白い内容で、永さんがいろんな職人さんの生の声を集めて本にしています。とても面白くすぐ読み終わってしまいます。

いろんな職人さんの言葉の中でも印象に残った言葉を一つ上げます。

「おかげさまで、

自分の仕事に自分で値段をつけて、

それが売れるようになりまして、

こうなると職人もやっと楽になります」

当時、このような職人さんの生の声を集めたこの本は永さんならではの感性で出来上がっています。とても為になり楽しく読ませていただきました。今も時々読み返して、なるほど!と感心することがたくさんあります。

今、時給1500円で作業しています。1セット作るのに3時間、穴なしカーボンリムは6時間、この価格が高いか安いか相場を知らないのでよくわかりません。しかしご注文いただいた方々にはご理解いただいています。自分で作ったホイールを自分で決めた価格で販売しています。本の職人さんのように楽にはなりませんが楽しくホイール作りをしています。

シマノハブが手に入りディスクホイールを作製

ディスクホイール用としてリムを置いていました。昨今の部品不足で肝心のハブが手に入りません。ハブがない、スポークがないと長く続いていましたが徐々にですがネットでも在庫を見かけるようになってきています。こんな事情でしたがディスク用105ハブがやっと手に入りました。

シマノ 105ディスクハブ

シマノハブの新品は最初ゴリ感があることが間々あります。こんなときはいつもほんの少しねじを緩めています。動いたかどうか分からないくらいですが緩めると楽に回りました。シマノハブの良いところは自分で調整できるところです。これが面倒という人がおられるかもしれませんがハブ調整はホイールの醍醐味でもあります。

リムはキンリンのワイドリムXR22RTを使います。このリムはオフセットリムも手に入りますので前後ともオフセットリムを使っています。前後輪ともにリム穴は3mmずれていますので左右スポークテンション差を少なくできます。

シマノホームページより引用
wheelproのソフト使用

シマノハブのサイズはシマノが発表していますのでこのデータを使っています。正確でとても信頼できるデータです。最初このデータを見たときはオフセット値の意味が解りませんでした。オフセット?なんやろ?という感じです。

あとで意味が分かったのですがデータではフランジ幅、オフセット値、フランジ径が記されています。フランジ幅÷2-オフセット値を出せば数値が出ます。

55.7÷2-7.45=35.3(左)、55.7ー35.3=20.4(右)

フランジ径は左44右45です。リムERDとリムオフセット値を入力して出ました数値がスポーク値です。

出ましたスポーク値は左290.7,右289.7ですので切り上げします。

左291mm右290mmとなりました。

上図のWheeproのスポーク長計算ソフトはネットよりすぐに使えます。算出しました数値を入力すれば簡単にスポーク長を得ることが出来ます。とても便利です。念のためDTのソフトも確認されたら良いかと思います。

前後1797g
Laser 左右3クロス組
左Laser右コンペティション 左右クロス組

ホイールは3クロスで組んでいます。

スポークは細いLaserを前輪に、後輪左をLaser、右を少し太くしてコンペティションで組んでいます。Laserはショックアブソーバーの働きをしますので地面からの振動を吸収してくれます。ドライブ側を太いコンペティションで剛性を高めています。

前輪791g
後輪1006g

前輪791g、後輪1006g前後1797gと決して軽くない出来上がりです。確かにレールに出るホイールではないと思います。

昨今の完組ホイールは安価で優秀です。空気抵抗を意識して少スポークホイールが流行りです。少ないスポークで剛性を出していますのでどうしてもスポークは太くなり乗り味は硬いようです。ガチガチのホイールで1日100km走ると疲れます。

見た目はスポーティーではありませんがスポークの多いホイールは疲れにくいホイールとして見直されて良いと思います。安価にロングライドを楽しめるホイールです。

36mm高カーボンホイールの感想

先日記事にしましたが36mm高のリムで3G組のホイールを作りました。今使っているカーボンホイールは43mm高のカーボンホイールです。チューブレスで使っています。

この前後セットの後輪だけを36mm高のホイールに替えて試し乗りをしました。

43mmから36mmに交換しました

タイヤはクリンチャータイヤでヴェロフレックスのタイヤです。手持ちのタイヤをはめて乗りました。

36mm高はやはり漕ぎ出しは43mmより軽い感じがします。自宅を出ますとすぐに登りの坂道があります。わりと急な坂ですがいつもより軽い感じがします。リムが軽いとこんなに違うのかと驚きました。

ホイールを作っているのですがホイールのインプレを書くのは難しいです。うまく伝えることが出来ません。ホイールの感想を送っていただくお客様は上手な方が多く感性豊かで敏感です。微妙な違いをうまく表現されています。

乗り始めはなるほど違うと感じるのですがすぐに慣れてしまいます。タイヤでも同じでことが言えます。慣れる前にしっかり感じ取るようにします。

いつも走る淀川河川敷の道に出ますと信号がありませんのでスイスイと気持ちの良い走りです。パワーメーターのワット数は200前後を基準に走るのですが回しやすいです。これも43mmのホイールより軽いからかもしれません。ただスピードに乗ってしまうと43mmのほうが足を休めるというか楽な感じがします。36mmは軽いのですが回し続けるというか、43mm高よりは回さないといけない感じです。とても楽に回せますので普段からクルクル回す乗り方の方には反応が敏感な36mm高のほうが乗りやすい感じでしょう。少し踏み込んで250wに上げるときの反応は36mmのほうがキビキビとした感じで楽しいです。

残念ながら私は力がないので時速40kmでの感想は書けません。おそらくよく走ると思います。

いまは前輪が43mm高なので空力はいいと思います。グランツールなどのレースで前を高いリムで走っている選手を見たことがありますが、前を高くして後ろを少し小さい径のリムで走る利点はこんなことなのかと素人考えですが感じました。

ちょっと踏み込んで300wで走るときも瞬間にスピードが上がるので楽しいです。ずっと300wで走り続ける力がありませんのですぐに200wに戻ってしまいます。

10年以上前ですが初めてジップの303に乗った時の感覚を思い出しました。気持ちがいいです。

溶接跡が良く目立ちます

因みに私のフレームはTNIのアルミフレームです。溶接跡がよく目立ちいかにも安物フレームです。しかし沢山乗り継いできたわけではありませんがコスパは最高です。アルテグラの10速で乗っているのですが気に入っています。もう10年以上乗っています。パワーメーターが一番高いパーツです。低価格の自転車ですが十分楽しんでいます。

いつもお送りいただいているお客様のインプレとは違いうまく説明できていませんが36mm高のリムで作ったホイールは結構オールラウンドで使えると思います。普段オールラウンドのホイールなんて名前だけで使い分けないとダメですよと言っている私ですがこの言葉はひっこめないといけないかもしれません。いいホイールです。

ゴキソホイールをお預かりしました感想

お預かりのホイールは24mm高のクリンチャーホイールです。前輪はラジアル組、後輪は左ラジアル右2クロスの1:1変則組です。ハブを持って回転させるとなるほど噂通りよく回るので驚きます。

なかなかゴキソホイールをさわれる機会などありません。このホイールの点検依頼いただいたことに感謝しています。

1:1組 左ラジアル、右2クロス組

乗ったことがありませんので勝手なことは言えないのですがこの組み方を何故こうしたのか知りたいものです。ホームページにも書かれていません。通常は1:1組では左右2クロスですが左ラジアルにするとどう変わるのか知りたいです。縦剛性が高くなるということを聞いたことがありますが実際にはどうなのか教えていただきたいです。

ナローハブはハブセンターオフセット値が小さいので左スポークテンションを高く取れます。つまり左右のスポークテンション差は小さくなります。このホイールもその通りでとても左テンションが右の60%以上のとても高い仕上がりです。しかしリムに対してのスポーク角度、ブレイシングアングルは小さくなります。

あまり角度がないということは、つまりツッパリ棒でぐっと支える状態でないので横剛性は少し弱くなります。つまりコンタドールのようなグイグイとダンシングするタイプの乗り方ではシュータッチする恐れがあります。左テンションは高いけれどナローハブは横剛性が少し下がる恐れがあります。

対策としてナローハブでは左右のフランジ径を大きくしてブレイシングアングルを大きくすることが多いです。おまけにフランジを大きくするとスポークが短くなりますので剛性アップにもつながります。この辺りの良し悪しを工学的に詳しく知りたいものです。

欠点のないホイールはありません。どこかを我慢しているものです。ハブは恐ろしいくらいよく回りますのでウィークポイントはどこなんでしょう。

ちなみにゴキソという名前ですが今までどういう謂れがあるのかわかりませんでした。たまたま最近話題になっている中公新書の「荘園」という本を読んでいたところ作者の伊藤俊一さんが名古屋の御器所小学校を卒業したとこの本に書かれていていました。御器所という地名から10世紀には尾張国衙(こくが  国司の統治下にある土地)の陶器を生産する部署があったようです。お客様もゴキソの由来をよくご存じで、今もその地には御器所神社があり勝守り(かちまもり)をいただきにまいれる方が多いようですと教えていただきました。御器所の名前が本に書かれていて、それを読んでいた時にゴキソホイールの再調整の話をいただきましたので何か不思議な縁を感じます。ハブは10世紀まえから脈々と続く職人集団の心意気が感じられるハブでした。