キャノンデールAI-OFFSETフレーム用ホイールの調整

キャノンデールフレームのAI-OFFSETフレーム用ホイールを自作された方よりご連絡いただきました。

ご自分で作られたホイールのスポークテンションについて疑問があり調整依頼の連絡をいただきました。

キャノンデールのホームページより

AI-OFFSETフレームについてはキャノンデールのホームページで勉強できますが後輪ホイールのオフセットリムと同じ考えをフレーム側で行う方法です。

通常のホイールはギアの多段化でスポークの左右のテンション比は左側がとても緩い仕上がりになります。通常のニップル穴がセンターのリムを使う場合は左側が緩い仕上がりとなります。これを是正するには右ドライブ側スポークテンションを高く上げることで相対的に左を上げる方法やオフセットリムを使う方法が考えられます。つまりリムセンター位置をすこしずらしたリムを使う方法です。

AI-OFFSETフレーム はこのセンターをずらす方法を自転車フレーム側でずらす方法です。同じようにホイールの左右スポークテンションを出来るだけ均等になるように考えられた方法です。

キャノンデールではフレームのセンターを6mmずらしています。このずれたフレームに対応できるホイールは非ドライブ側スポークを強く引っ張って意図的にセンターを6mmずらしてホイールを作ります。

フレームが6mmずれていますのでホイール側を6mmずらしてセンターを保持するためにスポークの左右テンションは均等に近い数値となります。結果的には後輪ホイールが前輪ホイール同じような左右テンションが同じ値で作れるというやり方です。

これはうまく考えたものです。

お客様のホイールはE-bike用のホイールです。特殊なホイールですがこれからはこのようなホイールが増えてくるのは想像できます。

さてお送りいただきましたホイールはよくできていました。実用には十分のホイールです。しかしテンション調整はやはり難しく最終のチェックを依頼されました。

スポークテンションを揃えることが一番大切です。

上のグラフは届きましたホイールのテンション値です。勿論この状態で乗れるのですがスポークテンションを揃えることで振れが出にくくなりますしスポーク、リムなどの偏った部分の疲労も抑えることができます。パフォーマンスの向上です。下のグラフのように調整いたしました。

調整しましたテンショングラフです

後でインプレをいただけると思いますが乗り味は大きく変化ないと思います。ただホイールの安定維持には貢献すると思います。

AI-OFFSETフレーム対応ホイールはまだそんなに知られていませんが面白い方法です。私も大いに勉強できました。

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