ワイドリムで作ったホイールが好評です

キンリンXR22T/RTワイドリムで作ったホイールが良い評価をいただいています。ワイドリムではXR31T・RTの31mm高のリムを使ったホイールがいままでとても高い評価をいただいていました。しかしホイールの重量が気になる方がおられるようです。そんな時に提案していますのがこのリムです。

XR31T・RTより約50g軽いので前後で100gの軽量化です。空力に関してはXR31T・RTよりすこし劣りますが登りに強くなりますのでこの1セットで十分という方もおられます。

 

以下詳細です。

前後1478g
前輪611g

前輪

リム  XR22T 20h

ハブ  NOVATEC A291SB 20h

スポーク DTコンペティション2.0/1.8/2.0mmシルバー ラジアル組

ニップル  DTブラス

重量  611g リムテープ含まず

後輪861g

ABG付 地味ですがメリットは大きい

後輪

リム  XR22RT オフセットリム  24h

ハブ  NOVATEC F482SB  シマノ10速11速兼用 10速スペーサー付き

スポーク 右DTコンペティション2.0/1.8/2.0mmシルバー 2クロス組

左サピムD-light2.0/1.65/2.0mmシルバー 2クロス組

ニップル  DTブラス

重量   861g リムテープ含まず

 

前後1478g  リムテープ含まず クイック付属しません

 

特徴

  • 以下当ホイールの説明をアルミリムホイールのベンチマークといわれるゾンダと比較しながら説明いたします。ゾンダに勝っている面負けている面がわかると思います。参考にしてください。ゾンダの半額で作れるコスパの良さも注目できます。

 

  • ゾンダのリム幅は23mmで重量は1550gです。当ホイールは24mmワイドリム使用で前後1478gのホイールは非常に軽量といえます。

 

  • ゾンダにはABGはついていません。当ホイールにはスプロケットのかみつき防止ABGがついています。通常ハブよりワンランク上のハブフリーを使っています。地味ですがメリットは大きいです。

 

  • ゾンダのリム重量は約500gです。当ホイールは約440gの軽量で剛性の高い24mm幅22mm高のワイドリムです。23c、25c、28cタイヤをお勧めします。

 

  • ゾンダはニップル穴のないリムを使用し後輪はオフセットしていません。当ホイールの後輪はオフセットリムを使用しています。

ハブの11速化に伴い通常の後輪リムでは左スポークテンションは右の半分以下と低い仕上がりです。

当ホイールはオフセットリムを使用していますので左テンションを右の60%近く仕上げることが出来ます。

ゾンダは2:1組にして左テンションを高めています。しかし2:1組ながらテンション比率は意外と低く62:100の比率です。当ホイールとあまり変わりません。

XR22RTでは2:1組にしなくてもテンション比率は高いので1:1組のほうが組み方としては素直です。駆動効率は高いと考えます。ただ見た目は地味です。

 

  • カンパ、フルクラムのホイールが評判いいのはやはり一定水準以上のビルダーが組んで高い品質管理を行っているからです。またデザイン性では非常に優れています。当ホイールのデザイン性は一般的で普通のホイールです。デザイン性では負けています。

 

  • 本ホイールは出来るだけテンションを均一化し且つ振れを最小にしています。テンションばらつき偏差を5%以内に抑えています。この数値はDURAホイールクラスの数値です。スポークを軽く叩いてみると揃っていることがよくわかります。各スポークに均等に力が加わるので駆動ロスが少なく長く使われても狂いが少ないです。テンショングラフを参照ください。

 

  • ゾンダはクリンチャーのみホイールです。当ホイールのリムはチューブレスレディーですのでチューブレス用のリムテープを貼りバルブ、シーラントをご用意されればチューブレスホイールとして使えます。当ホイールではチューブレスを選択できます。

 

  • シーラントなど面倒な点がありますがチューブレスで乗って良さを知ってしまいますとなかなかクリンチャーには戻れません。安価にチューブレスを楽しめるのも当ホイール良いところです。

 

  • ゾンダのリムは穴なしリムですのでメンテナンスは個人では難しいと思います。当ホイールは汎用部品を使っていますのでメンテナンスは楽です。部品交換が発生しても容易に部品手配ができます。

 

  • ゾンダとXR22R/RTの比較をしてきました。ブランドの力は偉大です。しかしながらノーブランドでもそんなに負けるものではありません。

後輪はセンターをずらす

以前クリンチャー・チューブレス後輪ホイールは右に寄る記事を書きました。

センターが右に寄ることを知ってからはホイールの仕上げにはセンターを事前にずらせてお渡ししています。もちろん理由も書き添えています。

6.64mm
6.21mm

6.64-6.21=0.43  約0.2mmのずれ

クリンチャーホイールはタイヤインストール後にはスポークテンションが10~15%スポークテンションが下がります。リムのビードが影響しています。これはどんなに高級なホイールでも同じです。スポークテンションは下がります。この数値はタイヤ、リムの剛性によって違いますので正確な値はわかません。

 

しかし右にずれることは間違いありませんので私は0.2~0.3mmほど後輪を最初から左に寄せています。こうしておけば最終調整はブレーキ側で調整すればいいわけです。

ここまでこだわる必要がないと思われる方がおられるでしょうがわかっていることならば事前に対処しておけばいいという考えです。

 

センターゲージにはデジタルメーターを取り付けていますので正確に測れます。振れ取り台にもメーターを取り付けていますので数値管理は容易です。

シールはがしの情報をシェア

リムに貼られているシールを外したい時があります。

私もシールはがしはこのブログで以前記事にしたことがあります。皮手袋をして片手にはヒートガンをつかってこすり取るという原始的な方法でした。

皮手袋でこすり取る

もっと洗練された方法をホイールのご注文いただきました方より教えていただきました。ブログの記事にしていいですかとおたずねしましたらOKいただきました。プロの方より教えていただいた方法です。

ポリエシャン

 

これをつかえば比較的簡単揮発性の低いものです。
1000円以下で買えます。

剥がして残ったのりを拭き取る感じです。

ウエスがいいかな紙系はお勧めできません。

ラッカーシンナーを使うと残ったノリが溶けてしまい、とるというより、のばすみたいな感じになります。

ポリシヤエンは揮発性はシンナーに比べて低く、おもに革製品の汚れ落としや接着剤剥離に使用しています。
匂いはシンナーやトルエンより弱い?と思います。

私は、仕事上嗅ぎ慣れているのであくまで主観ですがもしかしたら、マニキュアの除光液でもいけるかも?100匀で買って試すのもいいかも?

 

いい話はシェアしたいと思います。

通勤用、毎日のホイール

当ブログにホイールのご注文メールをいただきました。当ブログでは何度もホイールのスポークテンションを揃えることが肝心ですと書いてきました。これらの記事を読まれてテンションが揃っているホイールに乗ってみたいというご希望です。毎日の通勤用に使うホイールとして丈夫でよく回り疲れにくいホイールをご注文いただきました。

昔のハブも今のハブもほぼ同じ重量です

ハブはシマノハブを送っていただきました。ディスコンになっていますちょっと前の105ハブです。この時代のハブは美しいです。

ハブは計測したほうが安心です

リムはチューブレス対応のキンリンXR22 T/RT32Hを使います。スポークは定番のDTコンペティション、ニップルはブラスです。

 

10速ハブですのでハブオフセットが少なく左テンションが非常に高いホイールに仕上がりました。

多スポークホイールは丈夫です。スポークが地面からの振動を和らげてくらますので長時間乗られても疲れにくいホイールです。クラシックなスタイルがとても新鮮です。

後日インプレの連絡いただきました。

 

約一ヶ月ほど通勤や週末サイクリングに使用しましたが、とても快適な乗り心地に満足しております。
同じタイヤ、チューブ、空気圧で使用していますが、路面からの振動がまろやかになり、**歳の身体には優しいホイールです。また、ブレーキタッチも良くコントロールしやすいです。

 

このように教えていただきますと私だけでなくこのリムで作ってみようと思われる方に参考になると思います。ありがたいことです。

バルブを疑う

私のカーボンホイールはリム穴なしのリムを使っています。

穴なしのリムで作ったホイール

最近のことですが突然タイヤ空気圧が減ってきました。パンクかなと思いホイールを風呂場で調べました。バケツでは幅が狭くて水に浸けられないので調べることができません。風呂場は急遽の策です。奥さんが嫌がる人もおられるかもしれません。幸いにも私は調べることができます。どう思われているかはわかりませんが…。

 

調べてみてタイヤからは漏れていませんでした。

コアを変えてもだめで最終バルブを交換

リムにはテープを貼っていません。後は疑うところはバルブしかありません。コアも交換しましたが改善しません。ビードが上がらないのです。最終的にバルブを交換しました。コアを変えても改善しないときはバルブの交換です。果たしてうまくビードが上がりました。

 

ビードが上がり順調に空気圧も上がります。このまま1日置いてみました。最初空気圧は7気圧にしましたが1日経ちますと半分に減っていました。前輪は別段大きな変化はありません。後輪タイヤにはシーラントを30mml入れています。シーラントをいれてこれで大丈夫と思っていましたが1日で空気圧が半分近くになるのです。どうしてなのか全くわかりませんでした。

5時の位置がシワっと湿っている

じっくりリムを観察します。バルブ位置を12時にしますと5時くらいの位置でタイヤがなんとなく湿っている感じです。約20cmくらいの幅で湿っています。おそらくこの位置からわずかですが空気漏れがしていたのかもしれません。

 

空気を入れなおして1日観察、翌日また空気を入れなおして観察を繰り返して5日経ちました。そのうちにぴたりと空気漏れが止まりました。5時の位置が湿らなくなりました。乾いています。7気圧に入れて一日観察しまして1気圧の減りです。たぶん漏れていた外側のシーラントが乾いて目止めしているのではないかと思われます。はっきりとした答えは出ません。とにかく空気漏れはしなくなりました。これなら合格です。でもどうしてなのかわかりません。おそらくなじむまで時間が必要なのでしょう。

 

チューブレスホイールは結構問題児です。面倒かけられるので逆に面白いです。いろいろ対応策を考えます。しかし乗り味がいいので±を考えますと+で気に入っています。

 

バルブ交換からいろんなことが分かりました。チューブレスホイールはクリンチャーホイールと違っていろいろ厄介なことを起こしてくれます。テープ巻き、バルブの点検、ビードが上がらない、タイヤをはめにくい、石ケン水、ビードワックスを使うなどお作法が沢山あります。これらが原因でクリンチャーに戻られる方もおられると聞きます。

 

チューブラー、クリンチャー、チューブレスそれぞれ良いところがありますのでこれでないとということはありませんが私にはチューブレスホイールは+1です。

後輪ハブの分解

カーボンホイール後輪の回転にゴリ感がありハブを分解することにしました。このホイールは私個人用のホイールですので気兼ねなく作業を進めました。うまくいかなければハブを取り換えればいい話です。

外したフリー 爪4つ リング ゴムキャップ
中にベアリングが2個入っています

2本のアーレンキーを使って両サイドのキャップを外します。フリーも簡単に外すことができます。フリーには4つ爪がついています。これはリングで止めていますのでこれも外します。油分、汚れをきれいにふき取ります。

フリーを外したところ
汚れています

フリーを外した写真を見ていただきますとよくわかりますがグリスが茶色くなっています。きれいにふき取りました。

スライドハンマーは便利です

次にシャフトをゴムハンマーでたたいて抜き取ります。ハブ本体に圧入されているベアリングはスライドハンマーで抜き取ります。

 

フリーのベアリングはポンチとスライドハンマーを使いました。すべて分解しました。

すべて分解してきれいにしました

順番を忘れないように並べています。

 

ハブの分解にはやはり専用の道具が要ります。道具は高価ではありませんので興味のある方は揃えられたら良いかと思います。

アンカーボルト、水道用の部品も使っています

アンビルの上に置く小さな台は水道用の部品を使っています。こうした小物はホームセンターでぶらぶらしていて見つけることが多いです。普段から代用品を考えていてこれなら使えるなとアイデアが浮かぶことがあります。

 

さて、ハブの構造は簡単ですのでゴムハンマーでたたけばベアリングは外せます。つぎはベアリングのインストールです。

 

私は補助金具を使ってベアリングを叩きながらインストールしています。ねじの力を使って圧入する道具もありますがたたいて入れていくのも楽です。最初たたくときの方向が難しいですがゆっくり水平にたたけばいいことです。うまく真っ直ぐ入らないとわかるとすぐに中止してやり直しです。初動がいちばん大切です。

音が結構しますので昼でないとダメですね。アンビルの下には布切れを敷きホイールにはバスタオルのようなものをかけて音をできるだけ抑えるようにしています。ご近所、家庭内で仲良くする知恵ですね。

ゴリ感が取れたホイール

1時間くらいかかりました。久しぶりにハブベアリングのインストールを行いました。やはりちょっとした道具は必要です。これらの作業は難しいことではありません。ハブの構造は簡単ですのでその気になればできます。その気とは勇気ですね。壊しても大丈夫と思ってやれば意外と簡単です。ホイールを作るよりずっと簡単です。

一日置いて再度調整

 

ホイール完成

昨日ホイールを完成させました。次のグラフを見ていただきたいです。後輪だけの説明ですがよくわかっていただけると思います。

完成時のグラフ

完成しました時はしっかりとスポークのストレスをとり各スポークもテンションがほぼ均一に仕上がっています。これだけ見ますととてもよくできていると思います。

再度ストレスリリーブ後

一日置いてみました。スポークのなじみだしをもう一度行います。私の参考書ではストレスリリーブと書かれています。ホイールの参考書は日本語で書かれた本は販売されていません。体系的にホイールのことについて書かれた参考書がないのでネットではいろんな人がいろんな経験をもとに発表されているのかもしれません。間違っている方法、理論が跋扈している感じがします。

 

話がそれてしまいました。

ストレスリリーブをもう一度行いました。このストレスリリーブですが私の方法は皮手袋をはめてスポークをぎゅっと握る方法です。両手でスポークを握って3,4周回ります。床にホイールを置いて踏みつけたりはしません。踏みつけるとジョイント部分を痛めることがありますので絶対やってはいけない方法です。

wheelbuilding 7thより

ストレスを取りました。スポークテンションがまたぐっと下がっています。もう一度締めなおして次のグラフになるようにしました。この時の注意点は少しずつ行うことです。一度にグイっとニップルを回すことはいけません。私は経験からこのぐらい締めるとこのぐらいテンションが上がるとわかりますのでニップルを回しますが一度にやってしまうことはしません。少しずつメーターで確認しながら行います。そんなに手間ではありません。

再調整後のグラフ

完成したときのテンショングラフです。これで出来上がりです。この間の仕事はそんなに時間が掛かっていません。少しの手間ですが完成度が違います。

C2クラスで優勝されました!

とても嬉しいお話です。

カーボンホイールをお納めしましたお客様が滋賀県の近江八幡市で行われましたクリテリウム大会で準優勝されました。

C2カテゴリーでは優勝です。おめでとうございます!本当によかったです。

 

写真では2位の表彰台に上がられています。天候状態が悪くC1,C2カテゴリーが一緒にレースされました。強い風の悪条件のなかでしたが見事に準優勝されました。C2カテゴリーでは優勝です。素晴らしい成績を収められました。

右側選手です。カーボンホイールが目立つ

このホイールで勝利!!

ホイールはライトバイシクルのAR46リムを使いハブはDURA18・28で組んだホイールです。

先頭の方です

レースはホイールで勝てるのではありません。乗り手の力で勝利をもぎ取るものですが私のお納めしたホイールを使っていただいたことに感謝したいです。優勝に少しでもお手伝いができたことがうれしいです。

ディスクホイールの作製

シマノハブを使ってディスクホイールを作製しました。

 

材料は下記の部品です。

リムは軽量です
前輪ハブ 重いが中心部の重さは影響ない

リム TNI AL22W オフセット ディスク用 32穴

ハブ シマノ105 HB7070,FH7070 32h

スポーク 前輪 サピムLaser

後輪 左 サピムLaser 右 DTコンペティション

 

ディスクホイールの作製で注意点は前後ハブがともにオフセットがあるという点です。前輪もオフセットしていますのでリムブレーキなら後輪ホイールを2つ作る感覚です。このためスポークテンションを揃えてセンターを出すのは技術を要します。

前輪ハブ オフセット有
後輪ハブ オフセット有

ディスク用ハブではブレーキをハブに取り付けますので前輪でもハブはオフセットしています。これにより左右のスポークテンションは100:100にはなりません。

前輪後輪ともにオフセットリムを使用

前輪を計算しますと左右スポークテンションはリム穴が真ん中の場合計算上では100:56の割合です。これを是正するために3mmリム穴が偏ったリムを使うことでスポークテンション比率を大幅に改善することができます。

オスセットリムを使用しますとなんと100:77と大きく変わっています。

実測が肝心です

ハブ、リムは実測します。特にリムはメーカーの発表データと違う場合が多いので先にスポークを用意するのではなくリムを実測してからスポーク長を出します。シマノハブの場合一度計測しておけばまず大丈夫です。

 

私はDTのスポークカルクとwheelproのスポークカルクを使って先ず2種類のデータを出してから最終値を決めています。微妙に二つの計算結果は違いますので最終的には経験で決めています。この数値は大幅に違うことはありませんが1mmの違いが出るときはたまにあります。

リムブレーキの場合前輪は左右テンションが100:100ですので比較的楽に仕上げることができますがディスクホイールの場合前後ともにハブオフセットがあるので前後輪ともにスポークテンションは左右違います。

 

以前のブログ記事に書きましたが後輪ホイールのスポークテンションは右から左の作り方が楽という記事を書きましたがディスクホイール前輪は左から右が楽です。

 

スポークテンションの高いほうを先ず7~8割のテンションで均一に揃えてからリムがセンターに来るように少しずつ緩いほうの各スポークのニップルを回してリムをセンターの位置に来るようにスポークテンションを調整していきます。

 

この時スポークはねじれますのでニップルレンチを回す反対の手はスポークの回転を防ぐようにプライヤーなどで回転を止めながらニップルを回すのがコツです。スポークを傷付けないように締める部分がギザのない締め具が良いと思います。

ツウィストレジストを使うのもよい方法です

注意事項としては上図のようにスポークテンションが揃っていなくても振れ取りができることです。縦ブレ横ブレを取れていてもすべてのスポークテンションをテンションメーターで調べると各スポークが一定のバランスが取れていると振れ取りができていることが分かります。

 

つまりスポークテンションがばらついていても振れ取りができるのです。

ビギナーの方が勘違いするのはこの点です。ホイールの振れが取れてなじみだしを行ってもスポークのテンションが揃っていないことが多いのです。

 

スポークテンションを測りますと高低高低でバランスが取れていることがままあります。この高低高低を均一にして初めて完成となります。こうして書いてみれば簡単なことなのですがこれは経験が必要です。

後輪 1011g

前輪790g

ホイールが完成しました。前後の重量を測りますと1801gと重いホイールです。しかしこの重さはハブの重量が大きく影響しています。ホイールの外周部は440g前後でとても軽量です。このため回転はとても軽く漕ぎ出しは軽快です。確かに軽いホイールを使いたい欲求は抑えがたいのですが単純にホイールの重量だけを見るのは違います。

ディスクカーボンホイールの作製

ライトバイシクルのAR46ディスク用リムを使ってホイールを作りました。

リムはチューブレス用としてフック付き穴なしリムを使っています。

AR46 ディスク用

ニップル穴のないリムで組む方法にはマグネットねじを使う方法が紹介されています。

 

https://www.lightbicycle.com/newsletter/TUBELESS-READY-OR-TUBELESS-RIMS–WHAT-S-BEST-FOR-ME.html

 

ライトバイシクルのホームページでは詳しく紹介されています。参考になると思います。YouTubeでも作る手順がよくわかりますので勉強できると思います。しかし簡単そうに紹介していますが非常に手強いことは知っておくべきです。おそらくできるならどうぞ!という感覚なのでしょう。

 

以前このブログでマグネットねじのことを記事にしました。最初はマグネットねじしかうまくいかなかったのですがいろいろ試した結果最近はマグネットねじがなくてもできています。

スポークのねじ部分をカットした小ねじを作ってマグネットねじの代わりにしています。

マグネットねじ
マグネットねじを使うのが一般的

一般的にはマグネットねじが良いかと思いますがこのネジがなくても強いマグネットを使えばできます。

 

沢山マグネットねじがないので1つニップルを通してまた新しくニップルにマグネットねじを差し込む手間は結構時間が掛かります。単純作業は作業を集約すれば効率が上がるので写真のようにグリスを塗ったニップルをたくさん穴だけの数を用意して時間の節約をしています。

マグネットを使ってニップルを穴から引き出すときうまく出てくればほっとします。慣れれば結構楽しいです。

仮組状態
仮組状態

仮組が終わるまで2時間くらいかかってしまいました。ここまでくればあと1時間で組みあがります。うまくニップルをスポークにねじ込むことができずにポロンとリムの中に落としてしまうことが何度もありそのたびにリムを振ってニップルを取り出し同じ作業をやり直しです。心が折れる瞬間です。

もう慣ましたがこの作業は時間が掛かります。単純作業ですがとてもハードル高いこのホイールの要です。この作業を5000円でお受けしているのですが個人的にはリーズナブルなお値段と思っています。

前輪748g
後輪864g

出来上がりのホイールは

リム AR46 24h

ハブ TNI REVO ディスクハブ 24h

スポーク DTコンペティション黒 2.0/1.8/2.0mm

ニップル ブラス (ガルバニック腐食を考慮してブラスを選択)

前輪 749g 後輪 864g 前後 1613g

 

ゾンダ ディスク1675g

レー3 ディスク1660g

 

これらのホイールより軽くできます。材料費はスポークによって変わりますが6万円前後です。

日本でのロードバイクは世界の中ではガラパゴス状態でまだまだリムブレーキが頑張っていますがあっという間にディスクホイールが主流になるような予感がします。