H+SON SL42リムでホイール②

リムをオイルで汚さない組み方です。

スポークにはスポークプレップを使う人もありますが、この頃は私はリンシードオイルをほんの少しネジ部分にオイルを注しています。スポークを数本にぎってオイルにネジ部分を浸して余分なオイルをウエスにちょんちょんと叩くように余分なオイルを取ってハブに通しています。ニップルをインサーターで取り付けるのですがこの時のリムは前処理をしておきます。

このリムの前処理ですがリムの穴より綿棒にグリスを少量付けてリムの内側からニップルが当たる部分にグリスを塗っておきます。こうするとニップルが回転しやすくなり締めこむ際に滑らかに回ります。

リム穴よりグリスを塗る

わずかなひと手間ですが後からオイルを注すよりきれいに仕上げることができます。

簡単なことですがこの前処理をするのとしないのとは大きな差があります。きれいに仕上がりますしニップルを無理なく回せます。お勧めの方法です。

カッコウいいホイールです

H+SON SL42リムでホイール

H+SONのリムを使ってホイール組んでいます。

SL42   高剛性のリムです

リムはSL42を使ってフロント24リア28で組む予定です。

 

SL42は名の通りリムハイトが42mmありますのでカーボンホイールのように見えます。ハブはBITEXのハブを使い軽量化のためサピムのCX-RAYを使いました。

前輪は2クロス、後輪は左3クロス右2クロスです。

この後輪の組み方はヨンロクとか呼ばれていますがどうもこの呼び方は私には馴染めません。まあどうでもよいことですが。

 

後輪を左右2クロスで組むとスポークテンション比率が左43:右100になります。ほんのわずかですが3/2クロスで組むと45:100に左が上がりますのでこの組み方を選びました。右テンションを120kgfにして組み上げると左は理論的には54kgfです。50以上になりますのでもう少し欲しいところですがスポークの緩みから生じる振れは出にくい数値です。わずかですが上がらないよりましです。

いろいろブログでヨンロク組といって作られています。驚くほどテンションが変わると思ってしまいますがやらんよりましというぐらいです。しかしながら今回は採用しています。

このヨンロクよりオフセットリムの方がテンション比率を劇的に改善されます。ただ残念なのはSL42にはオフセットリムがないのでスポークの数を増やして剛性を高めています。このため28にしています。

スポークの剛性はスポーク断面積に比例します。スポーク本数をかけた断面面積に比例します。スポークを太くし、本数を増やせば剛性は高くなります。

さてSL42はとてもカッコウよいホイールに仕上がります。カッコウいいだけではありません。空力もよく掛かりのよいホイールです。重量は重いのでヒルクライムには向きませんがこれで練習してみるのもいいかもしれません。

ホイールのバランス調整

ホイールのバランス調整は以前からいろんなブログで紹介されています。

私もホイールのバランスを調整していますが私にとってはおまじないだけかもしれませんがこんな方法でやっています。

時速35km以上の実力の人には効果が大いに体感できるのかもしれません。

振れ取台にホイールをのせてゆっくり回転させます。写真のホイールはアルミリムのホイールでリムジョイントはスリーブジョイントです。ジョイント部分の重さがホイールの回転バランスを狂わせます。この部分が重いので回転が止まるとジョイント部分が下になって止まります。

一円玉を用意します。1円玉は1gですのでジョイント部分の正反対側にバランスが取れるように一円玉を貼っていきます。今回のホイールでは7枚貼りました。つまり7gです。

1円玉を貼っていきます
7枚貼ってバランスが取れました

7g分鉛板を切ります

ここでゴルフクラブに貼るバランス調整用の鉛板を7g分切り貼り付けます。鉛は1枚300円くらいでした。

手軽にバランス調整ができます。お試しください。

チューブレスタイヤをインストール②

チューブレスタイヤの取り扱いについてバルブコアを外すのは簡単ですと書きましたが初めての方には何のことかわからないかもしれませんので補足致します。

 

私の場合はチューブレスレディーのリムですのでリムテープを巻きます。マウンテンバイクのホイールでは1回巻き、ロードでは2回巻きをいろんなメーカーでは勧めていますので私も2回巻いています。

 

バルブを通す時にテープに穴をあけるのですが千枚通しなどで突き刺せばよろしいです。

 

バルブコアは簡単に外せます。写真のコア外しを使うのですがプライヤーなどを使ってもOKです。バルブの栓のところを回せば楽に取り出せます。

コアは簡単にはずせます

よくネットなどの説明で石鹸水をつかうと書いているのですが別に使わなくても空気はうまく入ります。どうしてもうまくいかない場合は石鹸水を使うのもひとつの解決方法と思いますが通常はいらないと思います。

 

ポンプは大量に空気を出すことができるタンク付きのポンプが便利ですが別にこれでなくても普通のポンプでちょっと勢いよく空気を入れるようにすればうまく膨らんできます。

 

これからバルブのコアを外してシーラントを30ccくらい入れるのですが百均の化粧品用の注射器が便利です。小分けして入れていきます。少量ずつ入れていきますのでかえってシーラントが漏れてべとべとにならずに入れることができます。たとえ漏れても少量です。ゆっくりやればいいことです。

化粧品詰め替え用の注射器が便利

適量のシーラントが入ればバルブコアを締めて空気を入れます。少量の空気を入れて今度はシーラントがタイヤ全体に万遍なくいきわたるようにホイールを軽く回します。

 

タイヤ推奨の空気圧に空気を入れて終わりです。空気は漏れません。安心してください。今までのタイヤとまた違った乗り味です。これからはTLもいいかなと思われるでしょう。

 

紹介しましたやり方のポイントは百均の注射器です。昔チューブラーで高いヴェロフレックスをインストールしたときにシーラントを入れてみようと考え色々やってみましたがうまくいかず困りました。注射器で入れたら簡単なのにと思っていましたが当時は手軽に注射器なんか手に入らなくて結局諦めました。以来チューブラータイヤにシーラントを入れることはやっていませんがまたやってみようかなと思っています。

チューブレスタイヤをインストール

5年ほど前にチューブレスホイールを持っていてチューブレスに挑戦しようと思ったのですが何となく信用できなくて止めていました。主にメインはチューブラータイヤを使っています。しかしいろんな情報を調べるとチューブレスの進化は本物です。

せっかくチューブレスレディーのリムで組んだホイールですのでチューブレスで乗らないのではもったいないです。

こんな方法でやってみました。とても簡単です。食わず嫌いでした。

HUTCHINSON  INTENSIVE2  25mm
Velocity Tubeless Valve 35mm
  • テープは2回巻く
  • バルブは手で締める程度、プライヤーなどは使いません
  • タイヤをはめてポンプで空気を強く入れる。この時にビードがかかり普通にタイヤが膨らんできます。意外と簡単に空気が入っていきます。上手くいかなかったらもう一度タイヤをつまんでビードにはまっているか確認します。そしてまた一気に力強く空気を入れてみます。上手く膨らんでくると思います。
  • ある程度空気が入ったらしばらく置いといて一呼吸。
  • では次にバルブの空気を抜いてバルブコアを外します。小さなプラスティックのコア外しですがこれを使って簡単にコアを外すことができます。
百均の化粧品入れ替え用の注射器 シーラント
ゆっくりシーラントを入れていきます
  • これからシーラントを入れるのですがこれに困るのです。何かいい方法がないか考えていたのですがいい方法があります。百均で化粧品の移し替えの時に使う注射機を買ってきてこれでシーラントを入れるのです。百均の注射器は一回3mlほど入りますので8,9回繰り返してシーラントを入れていきます。少量ずつですのでかえって楽に入れることができます。
  • コアを再度ねじ込んで空気を入れなおします。
  • 空気をある程度入れた時点でホイールを軽く回してシーラントを万遍なくいきわたるようにします。これで完成です。
  • ビックリするほど簡単です。注射張りを使ったために手がべたべたすることありません。

チューブレスのホイールです。今頃なに言ってるのと言われそうですが意外とチューブレスで乗っている人少ないと思います。海外のブログを読んでいますとこれからはTLかなとも思います。チューブラー派の私もちょっと考えが変わりました。

ハイグレードかミドルか?②

アメリカのノヴェンバーバイシクルズ(https://novemberbicycles.com)というメーカーがサピムCXRAYとサピムLaserのスポークを使って風洞テストを行っています。

同じハブ、リムを使ってのテストです。

結果はCXRAYがLaserより1ワット勝った結果です。私はこの結果にびっくりしました。

いろんなホイールメーカーが使用スポークはサピムcxrayとアピールしています。

実際このスポークを国内で購入しますとcxrayシルバーは364円、Laserシルバーは111円です。約3倍値段が違います。スポークの強度を調べますと

Laserは引っ張り強度というか強度は1500N/mm2です。

http://www.sapim.be/spokes/butted/laserを参照願います。

cxrayは1600N/mm2ですので少し違います。

http://www.sapim.be/spokes/aero/cx-rayを参照願います。

スポークの形状についてLaserは丸です。このためスポークの捻じれが分かりにくくホイールのテンションアップに少し技術が要ります。cxrayのように扁平でしたらねじれがすぐわかるので作る立場としたらやりやすいのです。

強度に関しては1500と1600で見分ける人はいないと思います。長い時間かかってわかる問題と思います。

CXRAYは確かに優れたスポークで最強のスポークと言われるだけあると思います。

しかし1ワットの記事を読んで少し考えが変わりました。

ホイールを選ぶときにそれぞれ価格との相談で少々高くても少しでもいいものを欲しい人、いや価格や使う人の実力などのバランスですよという人がいます。

実際、風洞テストではその差は少しですがあるのです。この差は時速40km以上で走る人にとっては大きな問題と思います。

私は巡行速度を35km以上で走れませんのであまりスポークにはこだわっていません。

道具は長く使うものだから安いものを買えばすぐ飽きると先輩から言われたのですが、自分の実力が分かっていますのでここまで高くなくてもいいかなと思う時があります。

2.0/1.8/2.0mmのサピムRace、DTコンペティション

2.0/1.5/2.0mmのサピムLaser、DTレボリューション

扁平スポークのサピムCX-RAY

悩むところですがWheelBuildingの著者RogerMussonさんのメインスポークはコンペティションのようです。

ハイグレードかミドルか?

バイシクルクラブの記事でとても印象に残っている記事があります。

時速30kmに壁があるという話です。ブリジストンサイクルの中西さんのご意見です。

40代のサイクリストで体重は60kg前後の人が走るとして

 

25kmで走れる人は79%の人が走れます。

30kmになると走れる人は一気に下がって9%の人しか達成できません。

35kmになるとわずか1%未満の人しか走れないのです。

 

実際私がいつも走っている淀川から木津川沿いのサイクルロードにおいて明らかに35km以上で走っている人はめったにお目にかかりません。30km巡行の人は割りとおられます。

 

いろいろ観察していますとこの30km~33kmくらいの人は結構いい機材、カーボンホイールで走られていますが35km以上のスピードでは走れていません。この人達は機材にこだわる人たちのように思います。ホイールを変えてスピード上げようと思うのですね。でもそんなに早くならない。やはりこのホイールはあかん、てな具合です。

私は写真も好きでカメラ、レンズも沢山持っています。ついついこれで撮ったらうまく取れるのではないかと思って中古ですが買ってしまいます。写真は相変わらず上手くなれません。

写真仲間で写真の上手な人はずっと同じ機材でレンズも3本くらいです。カメラもずっと同じものを使い続けておられるので結構傷んでいますが写真はとてもうまいのです。

最近自転車も写真と同じやなと思っています。上手い人の機材は結構ぼろい。しかししっかり手入れよく使い込んでいます。

回転練習メニュー

メカニックさんから教えてもらったペダリング練習のメニューを紹介します。

1時間のメニューです。結構きつい練習ですが3カ月やれば力つきます。

 

フロントギアをインナーにします。

リアを軽く回せるギアにして先ずは15分間回して体を慣らします。

徐々に回転を上げていきます。

120回転を30分続けます。慣れていないと120回転を続けること、初めは難しいです。お尻がはねてうまく回せません。そんな時は110回でもOKです。お尻がはねずにきれいに回るように回します。最初は30分続かないのにだんだん出来るようになってきます。

私の場合はじめにお尻がポンポン跳ねましてなかなかうまく回すことができませんでした。お尻が跳ねるのをかまわず続けていました。ある日尿が赤いのでびっくりして泌尿科に見てもらい事情を話したら先生から大笑いされました。尿道を痛めたようです。ここまでやる必要はありませんが注意が必要です。

 

徐々にうまく回せるようになってきます。段々と110~120回を30分回せるようになります。

 

30分回し終わると少し落として15分、1時間のメニューです。

 

ゆっくりのスピードで120回すトレーニングは、はたから見ると奇妙に見えます。構わずにひたすら回し続けるのは結構しんどいですが効果はすぐに表れます。30分を1時間にするともっといいですね。

 

メカニックさんからは1週間に3~4回を3カ月続けると走りは変わりますと教えてもらいました。私は3カ月続けきることができませんでしたが確かに回転はよくなりました。

スピードも上がったように思います。ペダリングのロスが少なくなったのでしょう。

お勧めの練習メニューです。

FTPとかLTとかトレーニング用語がありますがなかなか理解できなく練習している人にお勧めです。ひたすらケイデンス120で回せるようにするだけです。

上手な人にはお笑いの話なのですが意外とこの話は知らない人が多いと思います。ホイールを作らせていただいた人にこの話をしますと喜んで頂きました。

クイックは重くても頑丈な方がいい

ショップの人に勧められたクイックを使っていました。平地では安定して使っていましたが少し坂になりグッと踏み込んだときにホイールがブレーキに当たり回らなくなります。ホイールがずれるのです。ホイールが正しく取り付けることができなくなり動かなくなります。

踏み込むとホイールがずれる

バイクから降りてクイックを締めなおすとまた正常にホイールは回り走れるのですが坂になるとまた同じように動かなくなりました。クイックの調子が悪いのです。

グッと締めなおしては乗るということを何度も繰り返しました。

原因はクイックかなと思い自宅に帰りシマノのがっちりしたクイックに取り替えました。

下の頑丈なシマノに取り替えました

 

やはりクイックが原因でした。シマノのがっちり頑丈クイックに取り替えて安定しました。坂を登ってもホイールが安定しています。リムがブレーキパッドに当たることなくきれいに回ります。

あまり重要と考えない部品ですがしっかりしたものが必要です。軽さを追求したクイックよりシマノのがっちりがいいです。

なんやこんな事知らんのかと笑われそうですが意外とこんなものなんです。

ファストフォワードはホイールのローレックス

ファストフォワードはホイールのローレックスです。

ヤフオクを見ていてファストフォワードのホイールが沢山出品されています。

とてもうまく説明されているのですが偽物が沢山出品されています。ビックリします。

 

現行品F4Rは20万円以上しますが3万円前後で販売されています。何故こんなに偽物が多いのか。何今頃こんな話をしてんねんわかっていることや、と叱られそうですね。

 

10年ほど前の話です、英国のプラネットXというwiggleみたいな販売店から20mmカーボンリムを買って超軽量ホイールを作ったことがあります。赤いロゴでplanet-xと書いてありファストフォワードのロゴとよく似ていました。ホイールをつけて走っていますと赤いロゴで目立ちますのでFFのホイールで走っているなとみられたものでした。

このリムはFFが仕入れていましたGigantexから仕入れたリムと言われていました。

当時は超円高の時代でしたのでこのカーボンリムは1万円ほどで手に入りましたので前後セット4万円ほどで作ることができました。

私もFFもどきのホイールを楽しんでいました。性能も結構しっかりして自慢のホイールでした。目立つのはちょっと気持ちのいいものです。

正規のFFは全く手組ホイールです。中華のカーボンリムにサピムスポーク、ハブはDT240です。ウリはビルダーの名前を書いて、シリアルナンバーで管理しているのです。

作りは特別に作られたハブを使うわけでもないし、ただいい職人さんが作った手組カーボンホイールです。しかしマーケティングはとても優秀です。性能以上のマーケティングと思います。私も10年前は欲しかったホイールです。目立ちますからね。

FFホイールは誰でも作れるホイールですね。だから中華の人に狙われて偽物が作られるのだと思います。

 

いまヤフオクを見ていましてFFのホイール(にぜもの)3万円スタートで出品されています。説明文を読んでもうまく書かれていまして中華ホイールですと書かれています。偽物とは書きませんが上手に中華ホイールですと書いています。ヤフオクルールに違反していませんよということです。

しかしホイールにはもろFFの赤いロゴシールが張られています。これはあかんやろと思うのですが偽物とわかっていて買う人があり売る人がいる状況です。入札も沢山入っています。ローレックスやルイヴィトンの偽物と同じですね。

 

買う人はとりあえずカーボンホイールに乗ってみたいと買ってみて性能はいま一つとわかりまたヤフオクで販売する言う状況ですね。だからヤフオクには中華FFがいっぱいですね。

買う人はとりあえず20万円以上のホイールで走っていると見え張れますから買うのでしょうね。走っているうちに物足りなくFFのホイールですとまた売りに出す。こんな状況でどんどんFFのホイールが売りに出るのですね。

勝手な想像ですが時速30kmで走る人にとってはこの中華FFで十分なんでしょうね。これが時速35km以上の人になるとこんなホイールは買わないのでしょうね。もっと目が肥えてホイールを見る目が肥えてこんな中華ホイールには興味がないのでしょうね。

残念なことですが偽でもイイからローレックスが欲しいと買いたい人があり売りたい人がいるからこの商売が成立します。