36mm高28mm幅のカーボンリムでディスクホイールをご注文いただきました。
リム重量は420g前後の軽量リムです。ディスク仕様になりますとリムブレーキと比べて少し軽くなるようです。
ハブは手に入れやすいTNIのREVOハブです。24hの仕様です。体重のある方は違うメーカーを探されることをお勧めします。
スポークは前輪にCX-RAY、後輪にDTコンペティションを使います。前輪のCX-RAYは乗り味が少し柔らかく、ねばりを感じると今までのお客様よりご報告いただいていますのでお勧めいたします。
後輪はお好みで剛性を上げて反応よくするにはスポークを太くしてコンペティションを使う、乗り心地を優先する方はCX-RAYを使うなど組み合わせは自由にできます。
リムメーカーは2mm径のスポークの剛性が高いスポークは勧めていません。カーボンリムには不向きなようです。
シマノHPより
組み方はシマノ方式です。前輪は逆イタリアン、後輪はJIS組みで組みます。ブレーキかけたときに出る力をハブにかかる負担が少なくなるようにする方法のようです。検証したことはありませんがシマノさんが勧める方法です。
リムはニップル穴のないリムです。作るには難度が上がりますがリムテープがいらないのでランニングコストは少なく済みます。クリンチャーで乗ってもリムテープがいらないのでリム打ちパンクは発生しません。ユーザーには良いリムです。
上写真が完成しましたホイールです。前後1512gとディスクホイールながら重量はとても軽量です。
スポークのテンション比率はハブのセンターオフセットが少ないのでリムブレーキのホイールと比べて高い数値を得ることができます。組み方を2:1組のように変則的なことをしなくても良好なテンションを得ることができます。
スポークの左右テンションを見ますとディスクホイールのテンション比率はとても良い数値に仕上がります。通常のリムブレーキよりテンション比率はいいです。
リムブレーキの場合後輪ハブのセンターオフセット数値が高く右スポークテンションが高くても左スポークテンションがゆるいホイールが出来上がります。このためいろいろ組み方を工夫されることなったのですがディスクホイールではこのような心配はいらないようです。ハブの幅が広くなったのでセンターオフセット数値が低くなりました。
ややこしい説明ですがグラフで示しますとわかりやすいです。図で見ますと内円が大きいです。これはテンションの比率が良好であることがよくわかります。
こうしてスポークテンションだけみますとディスクブレーキのホイールはリムブレーキと比べてテンション比率は優秀です。ホイール重量で見ますとハブが重い分ディスクホイールはリムブレーキと比べて重くなります。スポークテンションから見ますとリムブレーキよりも内容がいいと考えます。スポークの張り方で工夫しなくてもノーマルな1:1組で良好なスポークテンションを得ることができます。こうしてみるとどちらも一長一短です。
リムブレーキ、ディスクブレーキどちらであってもスポークテンションを揃えることにが一番大切ということには変わりはありません。
コロナのおかげでなかなか部品が揃わずお客様には長い間お待たせいたしましたが良いホイールが出来上がりました。