歪んだスポークを取り換えました

この8月にお買い上げいただきましたお客様より連絡が入りました。林道を走っている時に小枝がスポークに挟まりがこけられたそうです。お怪我がなくてもよかったですが、前輪が小枝でロックされスポークに大きな力が入り歪んでしまいました。

丁寧な梱包です ホイールバッグで送られました
大きな力でニップル穴が歪みました
アンビルの上で叩いてリムを修正
写真上スポークが大きく歪んでいました

お送りいただいたホイールを調べますとリムも少し歪んでいます。スポークを取り外し直せる範囲でリム面を叩いて歪修正しました。もとには戻らないですが使える範囲には収まります。ニップル穴も少し変形しましたのでニップルワッシャーで補強しています。

リムはキンリンのXR31T/RTリムで剛性があるのか大きな歪は出ていません。一部歪みみましたが十分使える状態でした。このリムは本当に優秀です。

8月納品時のスポークテンショングラフです
修理後のスポークテンショングラフ 均一にしています

スポークのテンションをチェックして仕上がりです。何度もなじみだしを行います。こうすることで振れは出にくくなります。テンションの状態をグラフにしましてデータと一緒にお客様にお返ししました。

ゾンダかレー3

いつも走るコースでカンパのホイールに乗っている人に私はホイール屋ですので声をかけることがあります。

ハブでわかりますので並走しながらカンパのホイールですか?と聞きますとゾンダです、と多くの方が答えてくれます。

ゾンダはどうですか?ともう一度尋ねますと、よく走ります、もうこれで十分ですという人が結構おられました。

そりゃそうです、普通サラリーマンのライダーさんならそんなにとっかえ、ひっかえホイールを替えるわけにはいきません。

☆が沢山のゾンダ wiggleホームページより

皆さんいろいろネットで調べ、評価を参考にします。自転車屋さんにもホイールのことを相談するとゾンダかレー3を買っておけば間違いありませんという答えが大概返って来ます。また、試乗会で試乗してもガンガン走れるわけでもありませんので詳しく比べることが出来ません。つまりネットショップの評価、自転車屋さんだけが参考になります。

最近のことですがヒルクライム用として軽量ホイールをご注文いただきました。ご依頼主は2017年にヤフオクに出品しましたシマノホイールをお買い上げいただいた方でした。今回のホイールで2セット目のお客様ということです

何故新品のシマノホイールを出品したかといいますとホイールのテンションを調べたかったのです。データを得られたのでヤフオク出品しました。

WH-010シマノホームページより

ヤフオク出品の時のデータです。残していました。

調整前の後輪ホイール
調整後の後輪ホイール

約1万円の新品シマノホイールWH―010を丁寧にスポークテンション調整して出品しましたところお買い上げいただいたわけですが今でも快調に走り、別に持っておられるゾンダよりもよく走ると評価されています。

シマノのエントリーモデルがゾンダよりもよく走るという話は興味深いお話です。理屈の分かったお客様です。

ブランドの力は大きいです。おまけにどこの自転車屋さんも援護射撃してくれます。購入するほとんどの人はいろいろ乗り比べた人ではありません。2000gのホイールから1500gに交換したら違いが大きくでるのは当然です。ゾンダ、レー3がいいのは当たり前です。

確かにゾンダ、レー3を選べば間違いありません。これは正しくその通りです。否定しません。しかしながら1万円のシマノホイールはよく走ると思っています。ホイールをよく知っている人たちの意見です。

知り合いの方でゾンダを続けて乗っておられた方が久しぶりにシマノのエントリーモデルを乗った時の感想です。このホイール、よく走る!と再認識されたようです。

この方はビギナーの時はホイールが悪くて走らないと思ってゾンダに替えたのですが長く乗っている間に地力がついたようです。少し重いエントリーモデルでもしっかり回せる力がつきました。結果的にシマノエントリーモデルのホイールは悪くないと思われたようです。

そうです、力がまだまだの時には重いホイールは走らないと思いますが重いホイールは剛性が高いです。力のある人はホイールの剛性を求めます。力がつくと剛性が分かるようになるのでこの話は理屈に合っています。

クリスキングのハブが届きました

カーボンホイールのご注文いただきました。クリスキングのハブを希望されましたが残念ながら私のほうでは適当なハブを手配することが出来ませんでした。いろいろ連絡のやり取りの結果ハブはお客様が手配されることになりリム、スポークは私のほうで準備しますということで商談は進みました。

今回のリムはハイグレードリムなので在庫していません。入用買いを行っています。ハイグレード軽量リムは通常より時間が掛かります。

お客様はクリスキングのハブを手配され先に送ってこられました。10万円以上もするハブですがお送りいただきました。お客様とはメールのやりとりだけです。お顔合わせて商談というわけではありません。それなのにこちらを信頼していただき高価なハブをお送りいただいたことに感謝いたしています。

憧れのクリスキングハブですが特徴はこんなところにあるのかもしれません。

・自社製作の精密ベアリング

・丈夫で軽量

・メンテナンスがほとんど不要

・見て美しいハブ

・豊富な色を選べる

・みんなが羨む、とても大切なポイントです

リムが届くのはもうしばらくかかると思いますが毎日ハブを眺めてニヤニヤしています。美しいハブです。

2:1組 46mm高カーボンホイールの作製

アルミホイールを2セット、カーボンホイールを1セットと3セットご注文いただきましたお客様よりリピートオーダーのご連絡いただきました。

既に1セットカーボンホイールをご注文いただいていますので今持っておられる2台のフレームに前輪を兼用して後輪2セット用意するという組み合わせです。なかなかうまく考えられました。

お持ちのホイールは前輪46mm高28mm幅、後輪ホイールは56mm高30mm幅です。今度は後輪のリム高を46mm高にして10mm低いホイールで乗り比べるといっておられます。

タイヤも変えて試される予定です。28mm幅と25mm幅のタイヤの違いも比べられる予定です。いろいろ試されたこと教えていただきますのでありがたいです。

16:8ストレイトプルスポークハブ 

リムは右16本左8本のスポークで組みますので2:1組用に別注しています。ハブはバイテックスの16:8ストレイトプルスポーク専用ハブです。

1:1組の場合スポーク長を出すときに計算ソフトは沢山ネットで発表されています。しかし2:1組の専用ソフトは適当のものがありません。このためエクセルで計算しています。

注意点はスポークオフセット値をしっかりとらえることです。

ストレイトプルスポークハブではスポーク長がとてもシビアに反映されます。もちろんこれはJベントでも同じですがハブの計測で間違えやすいのです。スポークオフセット値を正確に測らないとうまくいきません。

組み立ては準備をしっかりとしてしまえばJベントのハブよりも組み立ては楽です。

Jベントもストレイトプルスポークも仮組が終われば後は同じことです。しっかりスポークテンションを揃えることです。

後輪868g
カーボンリムはスポークテンションを均等にするのに適しています

出来上がりは868gです。グラフでわかりますが左右のスポークテンション差が小さく仕上がります。リム剛性が高いので駆動ロスが少ないホイールです。今回はホイール比較の感想も教えていただけると思います。インプレが楽しみです。

35mm高超軽量カーボンホイール作製

リピートオーダーのお客様です。

登りが得意の方で剛性が高く、軽いホイールが欲しいと連絡いただきました。当初はアルミリムでのお話でしたがこんなカーボンリムもありますよと提案しますとトントンと話が進みました。

35mm高28mm幅で357gは軽量です

リムは35mm高28mm幅で350g台の穴なしリムです。リムテープが不要です。以前このブログで紹介したことがあります。このリムはいかがですかということで提案しますとお決めになりました。

ハブはTNIのREVOハブ、スポークはCX-RAYです。私がお勧めするディスクカーボンホイールの定番部品です。

空力面で考えますともう10mm高いほうが空力がよいと思いますが扱いやすいのはこのリムハイトと思います。

特にクルクル回す乗り方の方には相性が良いでしょう。ホイールはとても個性が出るパーツと思います。リム、スポーク、ハブ、ニップルのたった4つの部品で作りますがとても奥深いものとつくづく実感いたします。

仮組に1日かかります。スポークテンションを適正に上げて作りこんでいくのですが日を開けたほうが出来上がりは狂いが出にくいです。テンションを上げた各スポークがなじむといいますか落ち着くようです。時間をあけてなじみだしを行いながら仕上げていきます。トータルの作業時間は6時間ほどですが日を開けていますんで完成には3日かかります。

各スポークのテンションをできるだけ揃えて振れを最小に仕上げて完成です。

前輪629g CX-RAY使用
前輪スポークテンショングラフ
後輪745g CX-RAY使用
後輪スポークテンショングラフ
前後合計1374gのけいりょホイール完成です

前輪629g後輪745g合計1374g

非常に軽量ホイールが完成しました。登りに強いホイールです。

40mm高30mm幅フックレスカーボンリムでディスクホイールの作製

これで3セット目のご注文をいただきました。幅30mm深さ40mmのカーボンリムですが重量は400gを切っています。リムはフックレスタイプでニップル穴はありません。

40mm高30mm幅で395gは軽いです
特殊な形状しています。空力向上のためです
ニップル穴はありません

穴なしリムはテープがいらないので扱いはとても楽です。

フックレスタイヤを使用しますので空気圧は低めです。このため乗り味はとても柔らかくロングライドに適しています。

スポークは高級ホイールの定番スポークCX-RAYを使います。ねばりがあり、リム高のあるホイールにはとてもいいように思います。ホイールには好みがはっきり出ますのでもっと硬いほうが好みならドライブ側を少し太くすることもあります。乗り方次第で変えられるのも手組の良さといえます。ニップルはDTのSquorxProのブラスニップルです。丈夫で安心のニップルです。

SquorxPro ブラスニップル 15mm 丈夫です

ハブはTNIのREVOハブを使いました。ブティックブランドのハブではありませんがコスパの良い優秀ハブです。

このハブの輸入元トライスポーツでは最近品切れになりました。早く再入荷をお願いしたいのですが今の部品不足の状況では難しいようです。私の在庫も少なくなりました。

シマノホームページより引用

ホイールの組み方は前後ともに2クロス組です。シマノ方式で組みます。

スポークテンションはリムメーカーの推奨値が前後ともに120~130kgfです。テンションメーターは校正して使っています。

できるだけスポークテンションを均一にします。簡単そうに見えますが難しいです。当ホイールのウリの一つです。

前輪662g
スポークテンションは均一にします
後輪779g
スポークテンションは均一です

お客様からは3セットご注文いただきました。それぞれ個性がありますので行先に応じて変えられているようです。今回のホイールのインプレと今までのホイールの比較が楽しみです。

46mm高28mm幅カーボンホイール作製

当ブログにご連絡いただきました。顔を合わせての商談ではありませんのでやはりお客様はご心配と思います。ご納得いかれるまでご説明いたします。何度もメールのやりとりをしましてこのホイールに至りました。

当初は前輪46mm後輪56mmで商談が始まりました。当然穴なしリムです。

46と56ではリム幅が違います。ブレーキ、フレームにリムが入るかも気をつけなくてはいけません。リムの重量も違います。使用するタイヤもリム幅が違うので25mmが良いのか28mmなのかも相談しました。スポークもCX-RAY、ウイング21のどちらかにするかといったことを細かく決定していきます。

前輪

46mm高穴なしリム スポーク ウィング21 使用
このデータをお客様にお渡しします

後輪

46mm高穴なしリム スポーク ウィング21 使用

最終的に前後とも46㎜リムで決定されました。仕様が以下の通りです。

リム 46mm高28mm幅 カーボンリム 20・24hニップル穴なし

ハブ ノバテックA291SB 20h F482SB 24h

スポーク ピラー ウィング21

ニップル SquorxPro

ピラー ホームページより

ウィング21はまだまだこれからのスポークとおもいます。しかし性能は素晴らしいです。CX-RAYと比べて12本で4~5g重いです。ほとんど重量は変わらないのですがわずかでも重い分だけ剛性は上がります。空力も形状が比翼型ですのでCX-RAYと比べて数ワットいいようです。ブランド力ではCX-RAYのほうが知られていると思いますがこっちもいいなと徐々に広がって行くと思います。

お客様はウィング21をご存知ですぐに決められました。提案してよかったです。

いつものようにスポークテンションをできるだけ揃えてフレは最小に仕上げています。

そしてなじみだしは十分回数を取ります。テンションが揃っていればほとんど振れは出なくなります。テンションメーターは校正して正しい数値を把握しています。ベテランビルダーでもスポークを握ってわかりません。人の感覚はいい加減なものと思っています。

お客様には出来上がりのデータをお示ししています。やはり安心感が違います。お互いに疑問がないようにしていきたいと思っています。ホイール使用後のインプレが楽しみです。

ピラーDSN用の電動ドライバー用ニップル回し

ピラーのダブルスクエアニップル(DSN)を最近使うようになりました。

14.4mmの長さのニップルを使っています。ねじ部分が長いのでスポーク長にゆとりが出ます。勿論正確にスポーク長を出す必要はありますがスポーク長の切り上げ、切り捨てで悩むことが少なくなります。

このニップルは一般的な12mmのニップルと比べて少し高価ですが使いやすくてお勧めです。ピラーの製品はあまり流通していませんがとても良い製品が多いです。

ニップルはホイールの部品の中であまり重要視されていませんがとても大切なパーツです。

上 DTのSquorxPro用 下 ピラー DSN用
SW15を併用すると便利

使用頻度が高くなりましたので電動ドライバーで使えるようにしました。パークツールのニップル回しの柄の部分を切り取りました。もっと力を加えるときはパークツールのSW15を使います。併用すると便利で具合がいいです。

お客様の使っておられるビット プロ並です

最近のお客様から連絡いただきました。 今使われている電動用のビットの写真をお送りいただきました。こんな道具が発売されたよとかいろいろ教えていただいています。道具の情報も勉強になります。

シマノWH-R500エントリーモデルの改造

シマノホイールのエントリーモデルを改造しました。リムはそのままでハブ、スポークを取り換えますので新しくホイールを作るようなものです。10速から11速に変更です。

前輪816gで完成
後輪1005gで完成

出来上がりホイールです。前輪816g後輪1005g合計1821gで123g軽くなりました。

ホイールの詳細を説明いたします。

ホイールからハブ、スポークを取り外して計測してみました。

前輪スポーク20本144g
後輪スポーク 24本179g

スポークは前輪には扁平スポークを使われています。この扁平スポークが空力に影響するのかといいますとあまり意味のない感じです。後輪には丸スポークです。スポーク重量を測りますと前輪20本で144g、1本7.1gです。後輪24本で179g、1本7.4gです。一般に7gスポークと呼ばれている太いスポークです。いろんな人を対象としていますので剛性は十分取られています。しかし体重が60㎏台の人には剛性がありすぎてガチガチの硬いホイールとなります。

後輪リム 538g

リムも計測しますと約540gあります。これは変えることが出来ませんのでこのままです。印象としては重いリムです。キンリンのXR31T/RTリムではワイドリムでありながら490g前後の重量です。私も測ってみて驚きました。450g前後と考えていましたが予想より90g重かったのです。しかしこれは考えようでは丈夫で剛性があるということになります。決してマイナスではありません。シマノホイールに採用された理由もこんなところにあるのではと考えます。何事もトレードオフの関係です。

ミケハブ 前後425g

ハブはミケハブを使います。このハブの良いところは大きなベアリングを使っていることです。前輪後輪のハブボディには6001規格を後輪フリーには6901規格を使っています。大きなベアリングで回転が非常に滑らか、丈夫で長持ちします。気持ちよく回る大きいベアリングがこのハブの最大の特徴といえます。5mmのアレンキーで簡単に分解でき2㎜のアレンキーで回転の負荷調整が容易にできます。ペアで425gの重さはけっして悪ではありません。

コンペティション 10本65g
ピラー ダブルスクエアニップル

スポークはDTのコンペティションを使いました。手組ホイールの王道スポークです。扱いやすいスポークです。ニップルはピラーのダブルスクエアニップルです。リムの穴からテンションを上げるときにはこのニップルがとても使いやすいです。

前輪ラジアル組 DTコンペティション使用
後輪左右2クロス組 DTコンペティション使用

組み方は前輪がラジアル組後輪は左右2クロス組です。スポークテンションをできるだけ均一に振れを最小になるように調整しています。

今回はオリジナルホイールからハブとスポークを替えました。約120gの軽量化となります。スポークをコンペティションに交換しましたがサピムのLaserに替えるとスポークだけで100g軽くできます。ハブをノバテックのような台湾ハブに交換しますとはハブだけで200gの軽量化です。

乗り味が固いと思われている方にお勧めです。スポークを変えるだけで大きく変化します。ご自分でできない方はご連絡願います。

多スポークホイールの組み替え

スポークの組み替えをご依頼いただきました。

ホイール専用箱でお送りいただきました

同じお客様から今回で3セット目のスポーク組み替え注文です。ホイール専用の箱も何度も我が家とお客様を往復しています。大活躍のホイール専用箱です。

お預かりしましたホイールはいつも最初にホイールのスポークテンションのチェックを行っています。

前輪スポークテンション 振れなないのですがテンションはバラバラでとても緩い状態
後輪も全く振れがないのですがスポークテンションはバラバラでとても緩い状態です

今回のホイールは以前ご注文されたホイールのバックアップ用として同じ仕様のホイールを自転車屋さんに依頼されました。マビックオープンプロ36hにDURAハブの組み合わせです。私の知る限り同じ自転車屋さんに3セット依頼されています。このためビルダーさんの組み方、くせはわかっています。

私もまだまだの実力と思います。人様のホイールを批判するのは行儀が悪いと思いますがあえて書かせていただきます。結論から言いますと作り方が中途半端な作りでした。

お預かりしたホイールは振れ取りを完璧に近いくらいしっかりと振れ取りが出来ていましたがスポークテンションには全く注意が払われていません。スポークテンションは握っただけではわかりません。テンションはバラバラの、ユルユルでとても残念な作りでした。もう一手間かけたらよくなるのにとつくづく思いました。

オーバーラップしています
スポークのオーバーラップです

スポークは4クロス組です。4クロスで組みますとこのハブではスポークがオーバーラップします。これでも良いという人がいますが図のようにスポークの頭の上にスポークが重なりますのでスポークが大きく曲がります。この状態はやはりスポーク、ハブに余分な負担が掛かります。スポークが折れたりするトラブルの元になりやすいので一般には行いません。お客様には3クロス組で組み直すことを提案し了解いただきました。

スポークは前輪をサピムLaser、後輪をサピムRaceで組みます。Laserは中央部が1.5mmと細いのでスポークがショックアブソーバーの働きをしてくれますので地面からの振動を吸収してくれます。このため乗り味が柔らかくなります。地面からの突き上げが減りロングライドに最適です。スポークが細いので剛性が落ちるのではと心配されましたが36本の数がありますので十分剛性は担保されます。後輪はRaceで中央部が1.8mmと少し太くして剛性を高めています。

スポークテンションは出来るだけ均一にします
スポークテンションは出来るだけ均一にします

スポーク組の一番大切なことは各スポークのテンションを揃えることです。チェーンを通してくる前に進む力は各スポークに均等に伝わります。スポーク側が均等に引っ張ってあれば前に進む力もロスなく伝わります。駆動ロスを少なくするにはできるだけスポークテンションを揃えることが肝要です。理屈は簡単ですが実施は難しいです。正しく行えば性能アップにつながります。

グラフで示しますとよくわかります。お預かり時点ではゆるゆるのスポークテンションでしたので約100kgfで仕上げました。また同じ箱に入れてお送りします。

見た目は同じですが内容は大きく変わりました
見た目は同じですが大きく変わりました

お客様は同じ仕様のホイールをバックアップのホイールとして持たれています。とても自転車愛を感じます。