星スポークを応援したい

タキザワさんの通販サイトで少し足りないDTスポークを購入しようと覗いてみますとタキザワさんではDTスポークを扱わなくなったようです。エアロスポークが欲しかったのですが残念です。すべて星スポークに切り替わっていました。

星のエアロスポークがありましたので試しに購入しました。実はこのスポークは初めてです。ずっと扁平スポークは海外メーカーばかり使っていますので星スポークはどんなものかと興味ありました。星スポークの細かいデータが分かりません。ホームページでも発表されていません。ショップの案内では中央部は2.3mmなのでCX-RAYと同等品かなと思いました。もちろん星のスターブライトや段付きバテッドなどは使ったことがありますがメインで使っていません。こんなわけで星のエアロスポークは初めてです。

星#14エアロスポーク 278mm10本66g

購入しました#14エアロスポーク278mm10本を測ってみます。65gです。1本6.5gです。サピムのエアロスポークはCX-RAY、CX-sprintの2種類ですがグラム数が違います。サピムのほうが4g、5gと軽いので私が選択する扁平スポークでは星のエアロスポークは出番がありません。

スターブライト #14 285mm10本68g

ちなみに星のストレートスポークを計測してみました。#14スターブライトスポーク285mm10本測ってみました。68gでした。

この数字から判断しますが星のエアロスポークは#14スターブライトを扁平にしたスポークのようです。

カーボンリムではリムメーカーが#14のスポークを使うことは禁止しています。剛性が高すぎてリムを壊す恐れがあるのです。カーボンホイールでは#14のスポークは剛性がありすぎて使えません。つまり一番欲しいスポークではないわけです。これがとても残念です。

会社の事情もよく知らないのに軽々に物申すのはいけないことですが、あえて言いますと星スポークには台湾のピラー社のウィング21のようなロードバイク用のホイールに使ってみたいスポークは無いようです。日本国内に安定したマーケットがあるのであえてリスクを張って挑戦しようとしないのではと悪いのですが邪推してしまいます。ホームページでは製品はわかりますがサピム、DT、ピラーのように細かいデータが発表されていません。分からないので余計なものを買ってしまいます。些細なことですがこんな点でも不満が残ります。

話が余計な方向に行きましたが星のエアロスポークを買っての感想です。ピラーWing,サピムCX-RAYのようなスポークを作ってほしいです。そして国産の星スポークを買って応援したいです。技術の日本ではないのでしょうか?

ところで278mmエアロスポーク沢山買ってしまったので使わないといけません。ピカピカしてとても存在感があります。カーボンリムでは使えませんがアルミリムなら使えるので出番はあると思います。しかし今のままでは端役しかありません。主役には重量が重すぎます。

まずは縦ブレ用のダイヤルゲージです

サブで使っているダイヤルゲージ付き振れ取り台を紹介いたします。

振れ取り台にダイヤルゲージを取り付けることを何度か記事にしました。振れ取り台にゲージを取り付けると仕事の精度は格段に上がります。私はもうゲージなしではホイールを作れなくなっています。やはりしっかりと頼れる機械があれば安心できます。

縦ブレさえメーターで確認すれば横ブレは目測で行けます
測定子にもう一工夫必要です 小さな木片をつける予定です
ホームセンターで買った2種類の金具を取り付けるだけです

縦ブレ用を取り付けますと横ブレは目測で十分対応できます。もちろん横用もあればいいのですがまずは縦ブレ用を取り付けることです。

取り付け方法はホームセンターで金具を買ってきて取り付けました。少し前回よりよくなっています。

縦ブレ用のゲージを使えば容易にリムを真円に近づけることが出来ます。リムが真円ならスポークテンションの均一化は楽にできます。ホイールの出来、不出来は縦ブレ取りで決まります。少し工夫すればダイヤルゲージを取り付けるのは難しくありません。

英語圏の自転車フォーラムは楽しい

いろいろ海外の自転車フォーラム、ブログ、情報誌を読むことが多いです。拙い英語力ですが分からない単語は右クリックで解決できますので安心です。ネットは便利なものです。

英語圏のフォーラム

英語圏の自転車フォーラムはやはり世界中の人が読みますので情報が早いです。参考になることが多いです。日本にも同じような質問箱やフォーラムがありますが手組ホイールに関してはちょっと内容が貧弱な気がします。手組する人の数かもしれません。

英語圏のフォーラムはいろんな国の人たち(ベテランビルダーからビギナーまで)が参加しますのでこの辺りが日本の日本語フォーラムと違うところです。

こんな時どうしたらいいと質問しますと世界中から答えが来るのが面白いです。

もちろん日本の自転車フォーラムも同じように質問者がいて回答者がいるというシステムですが情報量から言いますと英語圏のフォーラムは圧倒的に内容が深くて数が多いと思います。

例えば最近チューブレステープで汎用品のブルーテープが使われるようになりましたがこんなことも何年も前から知ることが出来ました。

しかし鵜呑みにもできません。知の巨人、佐藤優さんに言わせるとネットサーフィンは時間の無駄だそうです。私の検索は絞った内容、事柄ですのが無駄な時間の消費には気を付けたいと思います。

最近考えることですが、ホイールのご注文に後輪はヨンロクにしてほしいといわれることがあります。このヨンロクは10年ほど前から始まりました。有名なビルダーさんが提唱されたのですがこの方の影響力は凄いものがあります。私も初めて知った時は驚きました。こんなすごい組み方があると驚いたものです。

しかし手組ホイールを知れば知るほど疑問点も出てくるわけです。実際私も24hでは行いませんが28hでは左3クロス右2クロスで組むことがあります。1%ほど左のテンションが上がりますので低くなるよりましなので行います。最近ではお客様もこのことはよくご存じで1%上がるだけですよといいますとわかっていますとお返事いただきます。

ではなぜヨンロクの話なのかといいますと海外のホイールフォーラム、ブログでは全くヨンロクの話は出てきません。海外の自転車フォーラムを15年以上読んでいますが左3クロス右2クロスの組み方で話題に上ったことは無いようです。日本にはガラパゴス的に独自の自転車文化があるのか、はたまた英語圏の人たちは細かいことにこだわらないのかもしれません。アメリカやEUではDIYが盛んなので自分でホイールを組む人が多いです。しかしフォーラムの議題をいろいろ検索するのですがこの組み方は出てきません。

右ドライブ側を高く130kgfまで上げると相対的に左テンションは上がりますので1%のために右落とし、左落としといろいろ工夫しなくても組みやすい方法で組めばいいことなのでしょう。

インターネットの時代になり自転車屋さんが隠していた技術もすべてわかる時代です。賢く勉強してお客様の上を行く技術が必要になってきています。

価格は自分で決める

約25年ほど前ですが永六輔さんのこの本を購入しました。

当時サラリーマンの私は職人さんに憧れがありましたので本屋に並んでいるのを見つけてすぐに購入しました。とても面白い内容で、永さんがいろんな職人さんの生の声を集めて本にしています。とても面白くすぐ読み終わってしまいます。

いろんな職人さんの言葉の中でも印象に残った言葉を一つ上げます。

「おかげさまで、

自分の仕事に自分で値段をつけて、

それが売れるようになりまして、

こうなると職人もやっと楽になります」

当時、このような職人さんの生の声を集めたこの本は永さんならではの感性で出来上がっています。とても為になり楽しく読ませていただきました。今も時々読み返して、なるほど!と感心することがたくさんあります。

今、時給1500円で作業しています。1セット作るのに3時間、穴なしカーボンリムは6時間、この価格が高いか安いか相場を知らないのでよくわかりません。しかしご注文いただいた方々にはご理解いただいています。自分で作ったホイールを自分で決めた価格で販売しています。本の職人さんのように楽にはなりませんが楽しくホイール作りをしています。

シマノハブが手に入りディスクホイールを作製

ディスクホイール用としてリムを置いていました。昨今の部品不足で肝心のハブが手に入りません。ハブがない、スポークがないと長く続いていましたが徐々にですがネットでも在庫を見かけるようになってきています。こんな事情でしたがディスク用105ハブがやっと手に入りました。

シマノ 105ディスクハブ

シマノハブの新品は最初ゴリ感があることが間々あります。こんなときはいつもほんの少しねじを緩めています。動いたかどうか分からないくらいですが緩めると楽に回りました。シマノハブの良いところは自分で調整できるところです。これが面倒という人がおられるかもしれませんがハブ調整はホイールの醍醐味でもあります。

リムはキンリンのワイドリムXR22RTを使います。このリムはオフセットリムも手に入りますので前後ともオフセットリムを使っています。前後輪ともにリム穴は3mmずれていますので左右スポークテンション差を少なくできます。

シマノホームページより引用
wheelproのソフト使用

シマノハブのサイズはシマノが発表していますのでこのデータを使っています。正確でとても信頼できるデータです。最初このデータを見たときはオフセット値の意味が解りませんでした。オフセット?なんやろ?という感じです。

あとで意味が分かったのですがデータではフランジ幅、オフセット値、フランジ径が記されています。フランジ幅÷2-オフセット値を出せば数値が出ます。

55.7÷2-7.45=35.3(左)、55.7ー35.3=20.4(右)

フランジ径は左44右45です。リムERDとリムオフセット値を入力して出ました数値がスポーク値です。

出ましたスポーク値は左290.7,右289.7ですので切り上げします。

左291mm右290mmとなりました。

上図のWheeproのスポーク長計算ソフトはネットよりすぐに使えます。算出しました数値を入力すれば簡単にスポーク長を得ることが出来ます。とても便利です。念のためDTのソフトも確認されたら良いかと思います。

前後1797g
Laser 左右3クロス組
左Laser右コンペティション 左右クロス組

ホイールは3クロスで組んでいます。

スポークは細いLaserを前輪に、後輪左をLaser、右を少し太くしてコンペティションで組んでいます。Laserはショックアブソーバーの働きをしますので地面からの振動を吸収してくれます。ドライブ側を太いコンペティションで剛性を高めています。

前輪791g
後輪1006g

前輪791g、後輪1006g前後1797gと決して軽くない出来上がりです。確かにレールに出るホイールではないと思います。

昨今の完組ホイールは安価で優秀です。空気抵抗を意識して少スポークホイールが流行りです。少ないスポークで剛性を出していますのでどうしてもスポークは太くなり乗り味は硬いようです。ガチガチのホイールで1日100km走ると疲れます。

見た目はスポーティーではありませんがスポークの多いホイールは疲れにくいホイールとして見直されて良いと思います。安価にロングライドを楽しめるホイールです。

パワータップでホイール作製

ホイールはこれで3セット目になるリピーターの方からご連絡です。

パワータップ、DTリムのRR411を使ってのホイール作製をご依頼いただきました。当初はリム、ハブをお送りいただくことでした。しかし見積もりしますとリムは私がご用意したほうが安価のようで、ハブだけをお送りいただくことになりました。両者がウィンウィンであるべきです。

前輪636g ウィング21使用
スポークテンションは出来るだけ均等になすようにしています
後輪952g ウィング21使用
DTリム RR411オフセットリム使用で左スポークテンションを高くできます
ノバテックハブ 軽量です スポークはウィング21
パワータップG3 左右2クロス組

RR411リムにはオフセットリムがありますので前輪はセンターホール、後輪はオフセットリムで作ります。オフセットリムは後輪の非ドライブ側のスポークテンションアップをはかることが出来ます。11速に伴って増加している左右のスポークテンション差を改善できます。スポークはピラーのウィング21を使います。ウィング21は風洞実験でCX-RAYより2,3ワット良い成績を出しているとのことです。レースに出る方はこの違いには関心があるようです。

オフセットリム・・・左右のテンション差を改善

ウィング21・・・空力アップ

スポークテンションが均一・・・駆動ロスの減少

この3点が主な特徴です。

最近はホイールを組めない自転車屋さんが増えています。完組ホイールが優秀なので手組ホイールの出る幕がなくなってきているのが実情です。しかしながらこのようなパワータップ使用の特注ホイールはやはりビルダーが頼りになります。ホイールは振れだけ取ればいいものではありません。個々のスポークテンションを揃えて作るビルダーは少ないようです。ご連絡いただければ幸いです。

短いスポークには要注意!

穴なしカーボンリムを使って途中まで組み立てておられた方よりカーボンホイール完成の依頼を受けました。

お送りいただきましたリムは46mm高のリムです。ハブは初めてのブランドでした。ARCブランド、中国の通販で購入とのことです。

ARCハブ

ホイールは仮組状態で送られてきました。スポークが通っていますのでどのように組み立てられたのか伺いますとマグネットを使われたとのことです。なかなかのビルダーさんです。

ニップルは14mmのアルミニップル、スポークはピラーの1422で、スポーク長のデータもお送りいただきました。DTの計算ソフトを使われています。

ホイールを組むことができる方なのでハブを計測してスポーク長を出されていました。私も同じソフトで計算していますが入力値が違いました。リムメーカーのデータをそのまま使われていました。お客様の使われた数値は4mm短いERDでした。その結果スポーク長は私の計算と2mm違っていました。

ホイールは仮組状態でお送りいただきましたのでそのまま組めないことはありませんが使われていますのはアルミニップルでした。アルミニップルの場合、短いスポークで長く使われているとニップルの頭が飛ぶ可能性が高いということを申し上げました。

アルミニップルの場合ニップルの頭までスポークが来ないと危険

DTの計算ソフトはスポークの伸びも計算の中に入れてスポーク長を算出していますので組み上げて2mm以上伸びることはありません。つまりスポークがニップルの頭までは来ないことになります。これがアルミニップルの弱点です。

実際の状態を確認しました。1個ニップルを外してスポークの長さを見てみますと短いのがよくわかります。この状態でホイールは組み上げることはできますが安全性は担保できていません。お客様にこのことを連絡しました。

一番いいのはスポークを長いスポークに変えること、次善策としてニップルをブラスに替えて強化する、2つを提案しましたところブラスニップルに交換を選ばれました。短いままアルミニップルで組み上げるよりはるかに強化されますので安全度は高まります。

リム、ハブを直接購入してホイールを作ってこられた経験豊かなホビービルダーさんですが今回はプロに任した方がいいと、私のほうに連絡いただきました。全部ばらして再度組み上げましたので工賃と送料代で少し割高になってしまいましたが、ホイールは完成することが出来ました。

このブログ記事をお客様が読まれると気を悪くされるかもしれませんが、ご自分で組みあげられるより安全性を意識したホイールが出来上がったと思います。

今まで500本以上作ってきました。アルミニップルの弱点を知っているつもりでしたがニップルの頭が飛んだと残念ながら5回連絡いただいています。約1%の率ですがこれは0でないといけないと思っています。安全性を考えればアルミニップルを使うときはスポークが頭まで突き抜けないと危険です。このことを十分知っていただきたいです。

超軽量ナローリム使用クリンチャーホイール作製

ヒルクライム用として軽量ホイールをご希望の方より連絡が入りました。

前後で1300g台のホイールをご希望でした。体重をお伺いしましてご提案しましたスポーク数は前輪24後輪28です。通常の20・24hと比べまして8本、数が増えます。リムをTNIリムAL22を使えばギリギリ1300g台で作れます。台湾製バイテックスハブ、スポークはCX-RAYより空力の良いピラーのウィング21に決定していただきました。

前後1376g

ハブの色は赤色です。赤いハブは存在感があります。スポーク、リムは黒色ですのでコントラストがあり印象深いホイールに仕上がります。

スポークが8本増えるということは約40g増えるのですが重量増のデメリットよりもはるかにメリットの方が勝ります。完組ではスポークが減る一方ですが手組ではスポークが増えます。20・24hで使える体重の方も8本スポークを増やされていいかと思います。手組ならではの自由度です。決めつけしないで多めのスポークで組まれたら良いかと思います。大は小を兼ねます。

 単品重量数量重量合計
AL22 24・28h3902780
バイテックスハブ 24・283101310
前輪スポーク wing21 黒4.824115.2
後輪スポーク wing21 黒4.828134.4
nipple15252
1391.6
出来上がり重量前輪597g
後輪 779g
合計1376g

前輪597g
前輪スポークテンショングラフ
後輪779g
後輪スポークテンショングラフ

出来上がりは1300g台に収まりました。ヒルクライムには頼もしい武器となります。軽さは正義という言葉はこの時にわかります。

ただ、軽量ホイールは登りには大きな力を発揮しますが平地ではやはり空力の援護がありません。乗り方によりますがリム高のあるホイールのほうが軍配は上がると思います。いろんな場面で楽しむのにホイールはやはり何本もいるということかもしれません。

クリスキングハブで超軽量カーボンホイール作製

前回記事にしていますクリスキングを使った32hホイールが完成しました。

前後1509g

32hで1509gです。これは超軽量といってよいホイールです。

35mm高 超軽量です
SquorxPro ブラスニップル

今回のご注文は剛性が高い35mm高のカーボンリムを使用しています。スポークはCX-RAY、ニップルは安全のSquorxProブラスという内容です。

32穴で作っていますのがこのホイール一番の特徴です。

剛性を上げるために太いスポークを使って少ないスポークで作ったホイールと細いスポークでスポークを多く使ったホイールを比較すると同じ重量でも細いスポークのほうが強度は高いです。

細いスポークがショックアブソーバーの働きをして地面からの衝撃は和らぎます。つまり疲れにくいホイールに仕上がります。

このホイールは外周部が超軽量のため漕ぎ出しの軽さにオーナー様は驚かれると思います。

クリスキングのロゴです
こんな箱に入っています

ホイールは見ての通り存在感にあふれています。

前輪699g
前輪スポークテンショングラフ
後輪810g
後輪スポークテンショングラフ

いいホイールを作らせていただきました。リム入荷に長い時間が掛かりましたのでお客様にはすぐに作りますと連絡しましたら急がなくていいです。ゆっくり作ってくださいとお返事いただきました。私も気合が入りました。

作り方はいつもと同じです。できるだけスポークテンションを揃えること、できるだけ振れを最小にしてセンターを出す、これだけです。

リムの精度が高いのかスポークテンションを揃えると縦ブレがほとんど出ません。±0に近い精度で仕上がります。とても優秀なリムでした。

ゆっくり日を開けて作りますと精度の高いホイールに仕上がります。急がないことです。

私も次のホイールは多スポークカーボンホイールにしたいと考えています。空気抵抗を減らすためにスポーク数を少なくするよりスポークが多いほうが、確実に剛性が上がります。

完組メーカーの少スポークホイールは経済性にあると考えます。この経済性とはメーカーの儲けです。部品が少ないほうが儲かります。 手組派はここで逆を行きます。手間とお金が少し余分にかかりますが剛性が高く、疲れにくい素敵なホイールが出来上がります。

チューブラーホイールのご注文です

いつもロードバイクに乗ると200kmほど走るという方よりご連絡いただきました。

ガンガンとクランクを回して頑張るという乗り方ではありません。お知らせいただきました感じではゆっくり景色を見ながらロードバイクを楽しむ乗り方のようです。

ロングライドに耐えて長時間の乗りでも疲れにくいチューブラーホイールをご希望されました。このため今までのブログ記事に紹介してきましたチューブラーでの多スポークホイールを提案しました。

提案しましたホイールは下記の組み合わせです。

リム TNI cx22 前輪28h後輪32h

前後2本で808g とても軽いが剛性もある

ハブ バイテックス 軽量ハブ 

前後307g シマノハブと比べると200g軽い

スポーク 前輪ピラーTB2015 後輪サピム Race

ニップル ピラーブラスDSN シルバー

予定重量は1510g前後になります。リムは400gほどでとても軽量です。外周部が軽く総重量も1500g前後となりますと登りに強いホイールに仕上がります。ロングライドで山道があっても比較的楽に走れるのではないかと思います。

細いスポークを使っていますが数が前後で64本ありますので剛性はしっかり得ることが出来ます。スポークが同じグラム数で剛性が同じでも太いスポークを使ってスポーク数を少なくするよりも細いスポークを沢山使うほうが足に優しいホイールに仕上がります。

中央部が細いスポークは地面からの振動を吸収してくれます。ショックアブソーバーの働きをしますのでガツンとくる突き上げは和らげてくれます。ロングライドにぴったりのホイールに仕上がります。

チューブラーホイールはクリンチャーホイールのようにスポークのテンションダウンをほとんど起こしません。タイヤのビードが影響してスポークのテンションダウンが起こりますが、チューブラータイヤにはビードがありませんのでリムを締め付けません。このためホイールはタイヤインストール後も同じスポークテンションを維持できます。ホイールの性能が大きく変わらないのでとても有利な方式です。

ではデメリットをいいますとタイヤ運用が少し面倒なことです。チューブラーテープを使いますと難しいことはありませんが接着剤で運用の場合は少し時間が掛かります。ロングライドではバンク処理はとても面倒です。

出来上がりホイールです。

前輪655g
スポークテンションを揃えています
後輪869g
スポークテンションを揃えています

前輪655g後輪869g合計1524gでした。

外周部がとても軽いのでとても楽に回せます。疲れにくロングライドにぴったりのホイールに仕上がりました。

今やアルミチューブラーホイールは手組ホイールでしか手に入らないホイールとなっています。タイヤ運用としては伝統的な方式ですが転がり抵抗が少ないメリットの多い方式でもあります。チューブラーホイールはプロ、ハイアマチュア用の高級カーボンホイールだけしか手に入らないのが現状ですがいいところが沢山あるホイールです。タイヤの扱いに慣れればとても使って楽しいホイールです。

今回初めてのチューブラーホイール使ってみたいということでご注文いただきましたがもっと注目されてもいいのではないでしょうか。 乗られたご感想を聞かせていただくのが楽しみです。