当ブログを読んでいただきました方よりご連絡いただきました。ダイナモハブを使ってホイールの作製依頼です。後輪も合わせてご注文いただきました。
ご連絡いただきました時に
●シャッタープレシジョンのハブを使ってほしい
●ブルべで使用
●ロングライドの為乗り心地を優先し疲れにくいホイール
このようなご希望でしたが恥ずかしながらシャッタープレシジョンのハブは初めてです。
ドイツのSONブランドなら知っていましたがこのSPブランドは知りませんでした。
お客様にはハブをお送りいただきリム、後輪ハブ、スポークはこちらで提案いたしますということでお見積りいたしました。
ロングライドには多スポークホイールが有利ということを今までのブログに何度も書かせていただいています。お客様はこれらの記事を読まれてご連絡いただいたようです。
プランとして次のように提案いたしました。
リム キンリンXR31T/RT 前後ともに32h
ハブ 前輪シャッタープレシジョン 32h 黒 お客様よりお持ち込み
ハブ 後輪シマノ ティアグラハブ 32h 黒 こちらで用意
スポーク 前輪 サピム Laser
スポーク 後輪左 サピム Laser 後輪右 サピムRace
ニップル ピラー DNS ブラス シルバー
お客様ご購入のSPハブは台湾製のハブで日本輸入元は東京サンエスさんです。ハブを送られてきた時ですが、初めて触るハブです。手回してみると非常に硬く感じました。最初このハブは不良品ではないかと心配しました。通常のハブでは軽く回りますがこのハブは簡単には回りません。不安になるのは当然です。やはりお預かり品ですので責任があります。
東京サンエスさんに問い合わせしました。手回しではこんなに硬いものですか?ということを確認しますと、そんなものですと答えがありました。知らないということは強いものです。なんでも聞いてしまいます。担当の人も何を聞くのかなという感じでしたが答えはとても穏やかで丁寧な応対でした。これで安心しましたので取り掛かることが出来ます。
ハブに付属の説明書にはラジアル組のイラストでした。32hのラジアル組はちょっと見た目も違和感があります。またロングライドにはクロス組が乗り味を柔らかくできます。お客様にはクロス組を提案し、了解得ました。
スポークは中央部が1.5㎜のLaserスポークですのでスポークがショックアブソーバーの働きをしてくれます。ホイールの組み上げにはねじれが生じやすいスポークなので扱いが難しいスポークです。注意が必要です。
後輪右は1.8㎜のRaceスポークにして剛性を上げています。左はLaserスポークで組み上げます。左右のスポークを変える方法は最近では完組ホイールでもよく見受けます。
SPハブには方向性があります。ハブ中央に矢印がありますので注意が必要です。
後輪リムにも3mmのオフセットがありますのでこれも方向性があります。
前輪後輪ともにスポークテンションの均一化をはかり振れを最小になるようにします。時間が掛かっても手を抜くことなく作り上げることがトラブルの少ないホイールを作るのに必要なことです。早く作るよりゆっくり確実が肝要です。完成しましたホイールにはテンションデータをお付けしてお届しています。
これでブルべでは安心して夜間に走れます。インプレが楽しみです。