ポリイミドテープを使ってみました

チューブレスレディーリムにはテープを貼ってタイヤをインストールします。

空気漏れに使うテープですができるだけ安価に仕上げたいものです。

ポリイミドフィルム 20mm * 33m

を通販で購入しました。キンリンxr31T/RTのリムに使います。幅が20mmなのでキンリンリムの内寸が19mmということでうまく合います。

価格も安価で強度もあります。はがした時もきれいに剥がれます。

 

ホイールメーカーは専用のリムテープを販売していますがこれらのテープはどこかのメーカーに作ってもらったテープを自社ブランドで販売しています。

 

こんなことから海外のビルダーが教えてくれているテープにStansNotubeは

TESA4289が使われているらしいとかいろいろ例があります。

イーストンのチューブレスキットもテープはどうもポリイミドテープのようです。

Easton HPより

まあ空気漏れを止めればいいわけですからいろいろ試されたらいいと思います。

どこどこのメーカーでないと空気は止まらないという話でもありません。

ベアリング引き抜きのアタッチメント

ハブのベアリングを引き抜くのにスライドハンマーで抜いています。8mm、10mm、15mmなどののアタッチメントを使っています。

スライドハンマーとアタッチメント

フロントハブA291SBではベアリングは699規格ですので内径は9mmです。アタッチメントは8mmでうまくベアリングの中に通すことができます。

フルクラム フロントハブ

フルクラムのハブで6001規格を使っているホイールがありました。この時は10mmのアタッチメントです。

上アタッチメントは15mm

リアハブF482SBでは6802、6902規格を使っています。内径は15mmです。

この15mmで難儀しました。アタッチメントは15mm径でベアリング内径とは全く同径です。このため余裕がありません。うまくアタッチメントが入りません。

少し削った15mmアタッチメント

悩んだ結果やすりで削ることにしました。少し削るのに時間が掛かりましたがベアリングの内側にすんなり入るまで削ることで解決しました。写真から分かりますように引っ掛かり部分を削っています。

14mmのアタッチメントがあればいいのですが作っていません。縁をやすりで削り取ってしまいますので使える回数は減るかもしれませんが簡単に引き抜くにはこの方法かなと思っています

 

ベアリングの取り換えなど頻繁に使う道具ではありませんので必要ない道具とは思いますがシクロクロスに出ておられる人にはハブが汚れやすいのでメンテに必要かもしれません。

ベアリング単体は安価な品物ですのでご興味ある方はご自分でなさるのがいいですね。

ベアリング交換にヒートガンを使う

ノバテックF482SB-11後輪ハブのベアリング交換をしました。

ベアリング交換にはほんの少しの勇気が必要です。

今回はフリー側のベアリングはまだ大丈夫でしたのでシェル側のベアリングを交換しました。

圧入するときは長ボルトを使った手作りプレスを使います。センターを出すのにコツがいります。少し難儀しますが最初のベアリングの位置決めさえしっかり決めればゆっくり締めこんでいきますとうまく入っていきます。

グリスを塗ってベアリングを圧入するのですがシェル側をヒートガンで温めておくことがコツになると思います。

皮手袋を使って手を守ります。少々熱くても気にすることなく圧入に専念できます。ベアリングを引き出すときにも圧入するときにもヒートガンです。

後輪ドライブサイドは125kgf前後がいい

いろいろなメーカーのスポークテンションを調べて後輪ドライブサイドのスポークテンションはどのくらいがいいのか調べていまして大体120kgfぐらいがよいと思っていました。

Professional Guide to Wheel Building 7th Edition

ホイール作りの参考書を書かれたRogerMussonさんのホームページでスポークテンションに関してのいい話を見つけました。

 

まだテンションメーターを持っていないときに知り合いの有名ホイールビルダーといろいろ話をして得た情報をもとに作ったホイールのことを書かれています。

走っていてとても具合のいいホイールの後輪スポークテンションを測るとドライブサイド125kgfであったそうです。

 

有名ホイールビルダーの経験から得た結果ですので説得力ある話です。なんとなく安心しました。

 

このRogerMussonさんのE-bookは価格も高くないしホイール作りにはまり込んでしまう説得力があります。古いバージョンは誰かネットにアップしているようです。

キンリンリムのシールはがし

前にシールはがしに皮手袋とヒートガンを使ってはがしていますと紹介しました。

なんやつまらんというような話ですが困った人は結構おられると思います。実はとても難儀しましたので再度書くことにしました。

皮の手袋とヒートガンのコンビでやるとヒートガンの高熱を遮断し、

リムをこするときの摩擦熱で指がすり剥けるのを防いでくれます。

軍手はだめでした。私には役に立たない感じでした。

ホイールのシールをはがす時間を測ることにしました。

高熱のヒートガンで温めても手が痛くならないのでヒートガンを当て続けることができます。接着面が柔らかくなりこすりますと2~3分できれいに取り去ることができました。

私のおすすめTipsの中では高得点のように思います。

キンリンリムのシールを取り除く

キンリンのシールをはがして納品できますかと依頼されたことがあります。簡単に納品できますと答えましたが裏に結構難儀した思い出があります。

シールを取ってほしいと依頼されました

キンリンリムTB25チューブラーリムのシールを取ってきれいにしました。

リムのシールを取れてすっきりしています。しかし残念ながらシールは簡単に取れたのですが接着剤は残ます。これはミヤタのチューブラーテープをはがした時と同じです。タイヤは取れたがあとのテープが残りこれをはがすのが大変苦労します。これと同じようなことが起こりました。

シールを取り除くにはヒートガンを使っています。簡単に取り除くことができます。

しかしシールの接着剤は残ってしまいます。

溶剤で溶かしてふき取る方法も考えたのですが原始的な方法で取ることにしました。指でこすり取るのです。ミヤタのテープの時と同じように皮手袋を使って指を守りながらこすり取っています。もちろんこの時はヒートガンで温めながらこすり取るのです。

皮手袋が活躍

皮手袋で指を防御しながらシールあとをこすり取っています。シールはがしの溶剤を使ってもうまくいかなかったので困りました。これならどうかと皮手袋で指を守りながらこすり取りますと本当に楽に取り除くことができました。以来この方法で行っています。

To tie or not to tie?

ホイールのスポークを針金で結んで半田付けする手法が昔からホイールの強度を高めるとして行われてきました。

NDS側をソルダリング

今やこの手法は完組メーカーではほとんどなされていません。手組ホイールを販売されているビルダーさんと個人でホイールを組んでいる人が行っているように思います。

 

Jobst Brandtさんというアメリカのスタンフォード大学で学ばれた伝説的なエンジニアさんがThe Bicycle Wheelという本を出されています。ネットでどなたかがアップしていますので興味のある方は読まれたら勉強になります。

ブラントさんがスポークのソルダリング(針金で巻いてはんだ付け)は有効かという実験をしています。

結論としましてはリム、スポークの強度が増した結果、針金でくくってもくくらなくてもホイールの強度に関してほとんど影響しないとしています。微量に変化はあるがこのソルダリングは大きく影響しないと結論しています。

このThe Bicycle Wheelという本を出されて以来ブラントさんの影響が大きいのかソルダリングはやらないという人が増えたとか。

 

海外でも日本でもいろんな自転車フォーラムでこのソルダリングの話題は出てきます。まあ昔から論じてこられた議題です。手組ビルダーさんはソルダリングをやる人が多いです。あるビルダーさんから伺いました。競輪ではソルダリングは減ったようです。

 

私はこのソルダリングは行うのですが効果のほどはよく分かりません。どちらかというとブラントさん寄りです。

手作り感が高くホイールを作りこんでいるという感じがよく出ていますので行うことがあります。

細い銅線、はんだ、コテ
練習しました

いちばん細い銅線をホームセンターで買ってきました。はんだ付けの道具は百均で購入しました。100円では買えませんでしたがこんなところで買えると驚きました。

ユーチューブでこのソルダリングの仕方を説明している方がいます。How to Solder Wire Tied Spokesです。Jet bicycle wheelsというところのビデオですがこんなやり方もあるのかと参考になりました。はんだコテを使わずバーナーでやっているところが面白いです。

テンションドロップについて

ホイールはタイヤをインストールしますとスポークテンションは下がります。タイヤの種類によってテンションの変化は違います。

 

チューブラーホイールはいちばん変化が少ないです。チューブラーのタイヤによって違いますが0~5%ぐらいまで下がるときがあります。

クリンチャータイヤの場合10~15%スポークテンションが下がります。一番下がりが大きいのはチューブレスタイヤです。チューブレスの場合15%~30%ぐらい下がってしまうことがあります。

 

このようにチューブレスではビードがリムを強く締め付けるので大きくテンションが下がります。この下がることについてはあまり知られていないようです。

 

性能の変化についてはあまりデータがないのが実情です。タイヤをはめるとこれだけのテンションが下がりますと詳しく発表されていないようです。

 

性能の点でそんなに影響ないのかもしれません。はっきりわかりません。しかしスポークテンションが緩くなると駆動効率が下がるのはなんとなくイメージできます。

 

新品のホールが1年、2年使いますとなんとなくぬるくなるというか力が入らない感じがするのはわかるのですがこれもはっきりしたデータはありません。感覚で話している感じです。

 

ここにオーダーいただいたホイールのスポークテンショングラフがあります。キンリンのxr31RT 28h サピムCX-RAYで作った後輪ですがテンションはこのようになりました。

左74.9/右120.6kgf

タイヤをインストール後のグラフ

左61.3/右102kgf

IRCのフォーミュラー lightをインストールしました。インストール後のスポークテンションは右ドライブサイドが120から102kgfと下がりました。下がるのを予見してスポークテンションは高いテンションにしています。下がって100kgfをキープしたいからです。ホイールのセンターは右に0.5mmぐらいずれます。

 

クリンチャーではここまで変化しないので最初はびっくりしました。

ホイールの性能にはあまり影響ありませんのでブレーキ部分で調整していました。

 

しかし右にずれるのが分かっているのでチューブレスに乗るのであれば最初から少し左に寄せておけば最初から気持ちよく乗れます。

 

一度センターを出してからスポークの左側のニップルを1/4回転ほど回して0.5mmほど左に寄せておけばよいと思います。

 

もちろんタイヤをインストールしてから再調整するのがいちばんですができないこともありますのでいろんな状況に応じて対処するしかないのですがスポークテンションは下がってホイールは右に寄るということは変わりません。

チューブレスタイヤをインストール

チューブレスタイヤをインストールする時にIRCの説明を読みますと下のように書かれています。

 

組み付け①

最初にリムとビード部に石けん水を塗布してください(図1)。塗布後、一方のビードをバルブの反対側付近からリムセンターの溝にはめ込んでいき、最後にバルブ付近をはめ込みます(図2)。リムフィットが完全でない場合のビード部からの空気漏れが確認しやすいよう、石けん水を塗布し、視認性を高めることをおすすめします。

IRCのHPより

 

石ケン水を湿布するとはどうしたらいいのか?

どんな石鹸水を使うのか?

タオルや雑巾を使うのか、どのくらい石ケン水をつけたらいいのか?

泡が出るくらいに塗り付けるということだがどのくらい塗ればいいのか?

空気漏れがすれば泡が出るというがほんとに泡が出るのか?

 

こんなことで悩みました。

結局は繰り返してやるしかないのです。まあ、慣れの問題ですができるだけ失敗しないようにしたいものです。

 

私はこのようなやり方でタイヤインストールしています。いろんなやり方があると思いますが一例です。

 

最初は石ケン水をどのように塗ればよいのか悩みました。最初はみんな同じと思います。

やり方は簡単なほうがいいと思います。石鹸水の代わりに中性洗剤液をスプレーで吹き付けています。

スプレー吹きに台所の中性洗剤を少量入れて希釈した洗剤を使っています。

リムにタイヤを取り付けるときに位置決めします。皆さんこんなところに細かいこだわりがあるようです。別にどの位置にとりつけても機能は変わらないのですが通常バルブ穴に合わせてタイヤのマークを合わせます。位置がずれると嫌がる人が多いのは確かです。

 

この位置決めしたときにタイヤがリムにくっついています。この時に洗剤をタイヤ、リム面に霧吹きのように吹きかけていきます。リム面の左右ともに洗剤をたっぷり吹きつけます。洗剤でタイヤが滑らかにすべるような感じになりますのでゆっくりはめていきます。

洗剤で滑りやすいのでタイヤがリム面に引っかかることなくはまっていきます。

最後はバルブ部分で終わるようにはめていきます。上図②のようにバルブ部分に向かっていきます。

IRC タイヤレバー

IRCの専用レバーは使っていいと説明書にも書かれています。しかしどの自転車屋さんに聞いても手でインストールしています、タイヤを痛めるので手でやるのがいいですというのですが私はIRCのレバーを使っています。

バルブ付近でIRCのレバーを使いぐっとレバーを引き上げています。レバーを使えばタイヤ部分が傷つくと言われるのですが私の場合うまくいかなかったことはありません。

チューブラーはがしには皮の手袋を使っています

連日チューブラータイヤの張り替えを行っています。自分のホイールの他に家族のホイールもあるので部屋中がチューブラーホイールでいっぱいです。

タイヤインストールが簡単なのでミヤタのテープを使っていますが剝がすのが大変です。ミヤタのテープは貼るのが楽で手軽でいいのですが何本も取り換えるとなると親指の皮が水膨れになってしまいます。(やった人ならわかります)

2本3本となると親指の皮が大変なことになってしまいますので皮の作業手袋を使っています。

この手袋は作業用の皮手袋です。ミヤタテープを上手くめくり取ることができます。

先ず十分リム部分をヒートガンで温めます。これを行っておきますと作業がとても楽です。

温めたタイヤ部分にマイナスドライバーを突き刺してドライバーを使って引きはがしています。ホイールを股の間に挟んでドライバーを両手でつかんで引きはがしていくのですが私にはこの方法が楽です。人それぞれやり方があるのでこれでないとということはありません。

タイヤを引きはがすとリムにテープが残っていますので皮手袋をはめてテープの残りをこすり取っていきます。テープが新しいと簡単に取れてしまいます。長い間ほっておくとうまく取り除くことができません。最低でも1年に一回はこの作業が必要です。タイヤを外した時に振れ取りも行いホイールの再調整を行っています。

軍手ではテープの残りをうまくこすり取れないのですが皮の手袋はフィット感もありうまく取り除くことができます。少々力を入れてこすっても親指の水膨れが起こりません。

素手でテープの張り替えをやっていたのですがあまりに指が痛くなったので皮手袋をはめてやってみたらうまくテープが剥がれました。以来この方法でやっています。指に水膨れができなくなりました。

力作業には皮手袋が欠かせません。