684g後輪用カーボンホイールのご注文

20mm高のカーボンチューブラーリムとブーストハブをお送りいただきました。部品持ち込みで後輪ホイールの作製依頼です。お客様は以前ママチャリ用のカーボンホイールをご依頼いただきました。これで2回目のオーダーです。部品持ち込みOKが気に入っていただいたようです。

お客様は前回のママチャリ用カーボンホイール、今回のMTB用ホイール、どちらもアイデアに富んだホイールを考えておられとても勉強になります。

ノバテック ブーストハブ 234g
リム重量261g 
20mm高です スポークは長くなります
チューブラーリムです

今回の部品も特徴あります。261gのチューブラーリムにノバテックのストレートスポーク用ブースターハブです。ハブはあまり見かけないハブです。うまく手に入れられたと思います。

リム 20mm高チューブラーリム  261g

ハブ ノバテック ブーストハブ D412CB-CL-B12

スポーク、ニップルは手組ホイールファンで用意します。

スポーク DTコンペティション ストレイトプルスポーク 黒

ニップル ピラーDSN ブラス 黒

事前にハブ、リムをお送りいただきましたのでスポーク長の計算がしっかりできました。ストレートプルスポークの場合注意点はハブの計測です。DTの計算ソフトにおいて解説されていますので参考にされたらいいと思います。

今回のハブはスポークをリムに通す位置が決まっているのでスポーク長さえ間違えなければ仮組は早くできます。スポークテンション調整には時間かかりますが通常のJベントハブと同じなのでホイール作りに挑戦される方にはこの形状のハブはいい材料かもしれません。

後輪684g

出来上がりましたホイールです。684gとこの軽さには驚きです。スポークテンションはテンションメーターで確認しています。リムが初めてなのでドライブ側を120kgfで調整するようにしました。チューブラーリムはタイヤインストール後のテンションダウンがありませんので120kgf以上にならないようにしています。テンション掛け過ぎるのもリムにはよくありません。馴染みだしを何度も行うことでフレは出にくいと思います。

ピストホイールのご注文

これで3セット目のご注文です。手前味噌になりますが前にお納めしましたホイールに振れがでないということで気に入られ再度ご注文いただきました。リム、ハブ、部品は持ち込みです。以下詳細です。

リム マビックカーボンリム

ハブ マック スーパーライト

前輪115g
後輪174g

スポーク 前輪CX-RAY後輪右CX-SPRINT左CX-RAY

ニップル DT SquorxPro ブラス

前輪666g ハブ、リムが軽量です
前輪スポークテンショングラフ 左右CX-RAY
後輪744g ハブ、リムが軽量です
右CX-SPRINT 左CX-RAYで組んでいます
美しい自転車です

トラックハブはフランジ幅が広いので通常のロード用と比べて横剛性が高いホイールに仕上がります。おまけに後輪はロード用のような左右のテンション差がほとんどありません。スポークテンショングラフを見ていただきますとよくわかります。後輪が前輪ホイールのようなスポークテンションで駆動ロスが少ないホイールに仕上がります。踏み込めばそのまま反応するのがトラックホイールと思っています。逆に良い悪いがはっきりでるホイールとみています。

ピストホイールのご注文

このブログにご連絡いただきました。手持ちのカーボンリム、ハブをお送りいただきスポークニップルはこちらで手配するというご注文です。

チューブラー用カーボンリム339g
チューブラー用カーボンリム349g
前輪144g  右はケースです
後輪用219g 右はケースです

リム:REYNOLDS ASSAULT SLG tu

ハブ:チェコ製Raketa Track Hub 前輪グリーン後輪ブルーの組み合わせ

スポーク:ピラーwing21 シルバー

ニップル:ピラーDSN 黒

前輪はラジアル組、後輪は2クロス組イタリアンで組みます。両切りハブですがギアは片側のみ使用ということなので、イタリアンで組むことを希望されました。JIS組ではありません。

wing21スポークについてはCX-RAYより少し重いので剛性が高くなります。少スポークホイールをCX-RAYで組んだホイールでは少し剛性が足りないと感じられる方にはおすすめです。

ピラーのDSNニップルは前からも後ろからもニップルを回せます。最終のテンション調整で締め増しにには後ろからニップルを回すほうが楽なので手に入れにくいニップルですが良さがよくわかるニップルです。

カーボンホイールの場合ほとんどのホイールは黒色のスポークが使われています。今回のご注文ではシルバースポークを希望されました。

前輪604g
前輪スポークテンショングラフ
後輪716g
後輪スポークテンショングラフ

出来上がりを見ますとオリジナル感がたっぷりです。手組ホイールの良さがよく出ています。ピスト用のホイールは完組ではほとんどない状況ですのでどうしても手組になりますが、逆に考えればオリジナルなホイールで楽しめるということです。

前輪24H後輪28H 46mm高カーボンホイールの作製

ホイールを何度もご注文いただきましたお客様の紹介ということでご連絡いただきました。

ボントレガーホイールのスポーク替えを行いましたお客様のご注文です。ご紹介いただいたお客様のご注文なのでこちらのこともある程度分かっておられます。すんなりとお話は進みました。

体重、乗り方などお好みをお聞かせいただき2,3案を出してプランを決めていきます。メールでやり取りするのですがご質問もいただきます。こんな時はどうなりますか?というようなことの連続です。お客様、ビルダー共に楽しい時間を得ることが出来ます。

詳細は次の通りです。

リム 46mm高28mm幅 穴ナシカーボンリム 前輪24h 後輪28h

ハブ ミケ プリマート 前輪24h 後輪28h

スポーク wing21 黒

ニップル SquorxPro ブラス 黒

前輪は2クロス組、後輪は3クロス組で組みます。通常では前輪にはラジアル組が多いのですが横剛性の高いクロス組にしています。

リムの入荷には少し時間が掛かりますが別注なので市松模様の柄にしています。ブレーキ面はオプションで強化タイプにしています。このためリムには方向性があります。

ミケハブの特徴は使用のベアリングが大きいことです。重量は前後で約430gありますので軽いハブではありません。台湾の軽量ハブと比べますと130gほど重くなります。ハブ選択には軽さを取るか丈夫さを取るかですが、この判断は乗られる人の体重で決められるのが良いかと思います。

スポークはピラーのwing21です。形状が飛行機の翼の形をしているので風洞実験では扁平スポークより空力では数ワット成績がいいといわれています。サピムのCX-RAYよりほんの少し重いので剛性はwing21のほうが高いようです。少スポークで作り上げるホイールの場合スポークの重量、本数が大きく性能に影響します。確かにサピムのCX-RAYは万能スポークで高級ホイールにはよく使われていますがサピムCX-RAY一択ではありません。スポークの選択は意外と難しいです。

ニップルはDTのSquorxPro ブラスです。ねじ中に固着防止剤が注入されていますので安心です。高価なニップルですがそれだけのものはあります。

組み方で後輪28穴3クロス組はスポークの角度が接線になりますので駆動効率はいいといわれています。前後ともにクロス組はクラシック感があり見た目にも特別感を感じます。

前輪746g 2クロス組
後輪928g 28本左右3クロス組
前後1674g 軽くはありませんが力が逃げないホイールです

乗り手のパワーをしっかり伝え、空力が良いホイールが出来上がりました。インプレが楽しみです。

46mm高カーボンホイールの作製

カーボンホイールをご注文いただきましたお客様のご紹介でご連絡いただきました。紹介の紹介という感じで輪が広がっています。ありがたいことです。

ご注文のホイールはリムブレーキ用で46mm高28mm幅の定番ホイールです。ブレーキ面は強化タイプを使っています。

ブレーキ面は強化タイプです 市松模様柄は存在感たっぷりです

別注でリムを発注しますので時間はかかりますが特殊な柄のリムも作れます。今回は一般的な無地ではなく格子柄で発注いただきました。とても存在感があり、どこのホイールと尋ねられることは間違いありません。以下詳細です。

前輪661g
後輪853g

リム 46mm高28mm幅カーボンリム 穴ナシ チューブレス用

ハブ ノバテックA291SB 20H、F482SB 24H

スポーク ピラーwing21 

ニップル SquorxPro  ブラス

カーボンリムは穴ナシリムを使っています。チューブレスホイールとして使えます。チューブレスですがシーラントは必要です。パンクしてからシーラントを入れる方もおられます。いずれにしましてもシーラントは必要です。

スポークはピラーのwing21でサピムのCX-RAYより少し重量があります。DTのコンペティションより軽く、CX-RAYより少し重いスポークです。CX-RAYでは少し剛性が足りないと感じられる方にお勧めです。

スポークの選択はとても難しいです。スポークで乗り味が変わるのがよくわかります。乗り手の力に合っていないと疲れるホイールとか硬すぎるとか感じるものです。スポーク自体の選択肢は多くはありませんが乗り手にあわせることが重要です。剛性が足りないのも多すぎるのもホイールには適しません。

スポークテンションのバラつきを少なくすることが重要です
振れ取りとスポークテンションの均一化が大切です

ホイールの組み立てでは注意点はスポークテンションです。出来るだけ振れを少なくしてスポークが均一になるようにしています。スポークの均一化が駆動ロスを減らします。

出来上がったホイールは前輪661g、後輪853g、前後1514gと非常に軽量で市松模様は存在感があります。手前味噌ですがブランドホイールに負けないホイールです。

コストパフォーマンスの高いホールということでは今までのお客様が納得していただいています。ライドグループの皆さんのホイールがすべて手組ホイールファン・ホイールになればいいなと思っています。

26mm高24mm幅シルバーホイールの作製

シルバーホイールのご注文をいただきました。ハブは10速シマノハブの持ち込みです。

シマノ10速ハブ HB6700 FH6700

リムとスポークをこちらで手配しています。

XR26RT シルバーリム 463g
なかなか手に入れにくリムですがうまく手配できました

リムはキンリンのクリンチャーリムです。台湾のキンリンワイドリムは22mm高、31mm高が国内では多く流通しています。しかし26mm高のシルバーリムは国内商社経由では手に入らないと思います。今回のホイールに使うリムはなかなか手に入らなかったのですがうまく手配できました。他のメーカーのシルバーリムは流通していますが非常に高価です。カーボンリムと変わらない価格なので驚きます。商社としましたらリスクを張って輸入しているので高い値段になるのは仕方ないと思います。趣味の世界は奥が深いので価格だけで決めるものでもありません。いずれにしましてもシルバーのリムは非常に手配しにくいことは確かです。

今回のリムは32穴リムですがホイールとしまして王道の穴数です。スポークをうまく選択すればロングライドに適した疲れにくいホイールに仕上がります。

スポークはピラーのトリプルバテッドスポークで作ります。Jベントの部分が2.2mmありますので通常の2mmスポークより強化されているところがいいです。安心感が増します。

前輪を中央部1.5mmで作り、後輪左は1.5mm、右は1.8mmと左右のスポークを変えています。剛性を上げるのが理由です。

ピラーのダブルスクエアニップル(DSN)

ニップルはダブルスクエアです。後ろからテンションアップができますのでとても扱いやすいニップルです。手に入れにくいのが難点です。

モダンなシルバーホイールです なかなか手に入れにくいリムです
前輪スポークテンショングラフ
後輪スポークテンショングラフ

組みあがりましたホイールはとても存在感があります。クロモリフレームとあわせますとよく似合います。後輪はオフセットリムですので通常のスポークテンションより10%以上後輪左テンションが高いです。おまけに10速ハブなので一層左右テンション差は少なくできます。リム自体はチューブレスレディーなのでバルブとシーラントを使えばチューブレスホイールとして使用できます。見た目はクラシックですがモダンホイールの高性能ホイールとして使っていただけます。リム高は26mmありますので空力の援護も得られます。用途の広いホイールとして楽しんでいただけるホイールです。

32穴ホイールの組み替え依頼

このブログをお読みいただいた方よりご連絡いただきました。

現在使用中ホイールリムが減ってしまい交換を考えています。 今後チューブレス化を考えています おすすめのキンリンリムXR31T/RTに交換とスポークは 星ウィングスターがいいと思っています 見積りをお願いします。

使っておられるホイールはシマノハブを使った手組ホイールでした。このハブを使ってホイールを組み替えるご注文をいただきました。

キンリンのXR31T・RTはいまなかなか手に入りません。当初在庫がなかったのですがいつも買っているセラーに確認をしましたらあるということでした。少し時間が掛かったのですが手に入れることが出来ました。今はモノを持っているのが強いです。見つけたら買いかもしれません。部品はいつでも手配が出来る時代は終わった感じがします。

約一ヶ月お待ちいただきました。リムが揃い、ご連絡しましたらホイールをお送りいただきました。

これだけ丁寧に梱包していただくとありがたいです

梱包がしっかりしています。このホイールのハブを取り出して新しくホイールをお作りいたします。

ホイールの構成は次の通りです。

リム キンリンXR31T・RT 前後ともに32H

31mm高24mm幅 後輪は3mmオフセット

ハブ 前輪シマノHB9000 後輪FH6800 前後ともにお持ち込み

スポーク 前輪 ピラーTB2015

               後輪 左ピラーTB2015 右TB2018

ニップル ピラーDSN ブラス

スポークは星ではなくピラーのスポークを提案しました。スポークの中央部が1.5mmの細いスポークを使います。バテッドスポークの特徴を生かしてホイールを作りました。細いスポークは地面からの衝撃を吸収してくれます。長い距離を走るとよくわかるのですが振動が少なくなるということは疲れにくいということにつながります。輪行などのロングライドに適したホイールです。

リムは約500g、31mm高24mm幅です。剛性があり高さの割には軽量です。空力が良いリムなので平地での走行では足を休めることが出来ます。

ニップルはブラスを選択しています。アルミニップルも強度がありますがやはり安心度はブラスが高いです。

スポークテンション均一化に注意を払い、振れを最小に組み上げます。NHKのチャリダーという番組で有名ビルダーさんがホイールを作っている場面がありました。この時ビルダーさんはスポークを弾いて音で均一になるように調整していました。音を聞き分けながらスポークを調整する方法は昔から行われていますがとてもいい方法と思います。ただ○○kgfで仕上がるということはできません。音の音色で仕上げますが慣れた人にはいい方法なのでしょう。

私もテンションメーターと音の聞き分けを併用しています。ギターのピックではじいています。きれいな音が出るのでわかりやすいです。このためテンションメーターの横にはピックを置いています。

ピックが活躍しています

音で判断には欠点もあります。音のほうが調整のスピードは速いと思いますが違いがわかりすぎてなかなか終わりがありません。いつまでも続けてしまいます。適当なところで切り上げることも必要です。割り切りることでホイールの仕上がりは格段にスピードアップできます。

スポークテンションばらつき度5%以下
スポークテンションばらつき度5%以下

テンションはグラフにしてお客様に報告しています。このグラフにはスポークテンションばらつき度を表示しています。このばらつき度は5%以下になるようにしています。理由はシマノDuraホイールが今まで調べた結果5%くらいの仕上がりでした。このため手組ホイールファンではDuraホイールを上回る仕上がりになるようにしています。大体いつも3%前後で仕上げています。難易度が高い数字ですが精度の高いホイールには必要です。

前輪811g 多スポークホイールはロングライドに適する
後輪1037g 軽いホイールだけが走るホイールではありません

リムはチューブレスレディーのリムなのでバルブとシーラントを用意すればチューブレスホイールとして使用できます。用途が広いホイールです。お客様のインプレが楽しみです。

ピストホイールの作製

36hのピストホイールの依頼です。ハブとリムはお客様からの持ち込みです。

アラヤリム CTL-385 413g
サンシン トラックハブ 後輪用306g
サンシン トラックハブ 前輪用260g

クリンチャーのシルバーリムを希望されていましたが当方では36hシルバーのクリンチャーリムはなかなか手配できません。チューブラーリムなら競輪で使われるリムがありますので比較的容易に手に入ることを提案しました。しかしクリンチャーで作るということでしたので、ご自分で手配されハブとリムをお送りいただきました。なかなかの調達力です。メルカリやオークションで探せばあるものです。

ハブはサンシンの36Hトラックハブ、リムはアラヤのCTL385です。アラヤのリムはとうにディスコンとなっていますがうまく新品のデッドストック品を見つけてこられました。視点を変えるとまた違う景色が見えますがホイール部品もこの理屈が通ります。違うマーケットにはあるということが分かった次第です。

ハブはリユースですのでスポークをハブ穴に通すには前の使った通りに組む必要があります。スポークを通す方向が同じということです。違う組み方で穴位置を変えるとまた新しい傷が出来、フランジを傷める原因となります。このため前輪はイタリアン、後輪はJIS組みで作ります。

スポークはピラーのTB2015、ブラスニップル12mmシルバーを使いました。バテッドスポークにはホイールの軽量化を図ると共にスポークの弾性が体重によるリムの変形を少なくする利点があります。少し値段が上がりますがストレートスポークを使うより利点が多いスポークです。

ニップルは丈夫なブラスニップルを使います。アルミ軽さよりもブラスの丈夫さを提案しました。

クリンチャーのシルバー36Hはなかなか手に入れにくい
前輪883g
スポークテンションを約100kgfで仕上げています
後輪934g
スポークのテンションを約100kgfで仕上げています

スポークのテンションはいつも記事に書いています通り出来るだけ均一になるようにしています。素材がすべて均一なものであればテンションを揃えることは容易ですがなかなか思う通りには行きません。上手に加減しながら振れを最小にしてスポークのテンションを揃えるようにしています。これには経験が必要です。何度も馴染みだしを行い出来上がりました。

G3ホイールの作製

以前ゾンダ後輪をカーボンホイールにリメイクしましたことを書きました。このブログ記事を読まれた方よりご連絡いただきました。

お客様はジャンクのゾンダ後輪ホイールを手に入れられたようです。使い道のないゾンダホイールの再生となりました。

別注G3リム 穴ナシリム使用 ゾンダハブを再利用しました
後輪754g フリーは後で取り付けます
ドライブ側140kgfになっていますが実際は130kgfです

ゾンダの後輪リムは30mm高です。カーボンリムは36mm高なのでスポークをカットすればゾンダリムからカーボンリムに移植できます。リムはG3用として別注の穴なしリムをオーダーしました。

分解したゾンダのドライブ側スポークは1mm厚の扁平スポークでした。非ドライブ側のスポークは0.95mmのスポークで左右の太さを変えています。右側の剛性を上げて作っています。

ホイールを作るうえでテンションメーターは欠かせませんが今使っているメーターのテンション換算表では1mm厚のスポークがないのでスポークテンション校正器を使って1mm厚の扁平スポークを実際に130kgfで引っ張りテンションメーターを使って測ることにしました。

メーターは0.3mmの値になればいいわけです。

スポークテンションを上げてホイールの右側のテンションを予定の値になるように仕上げてフレを取り、センターを出せば完成です。

時間をあけてストレスリリーブを何回も行い、狂いが出ると微調整の繰り返しを行うことで完成します。文章で書くと数行ですが難易度の高い作業となります。

お客様はロードバイクの上級者です。ハブはきれいにオーバーホールされていました。部品のフリーはご自身で管理されておられます。これを取り付ければ完成です。前輪は前の記事にしています、ストレイトプルスポークのプライムハブを使って20穴の穴ナシリムで作ったホイールで1セットとなります。

前輪634g 20Hプライムハブ ストレイトプルスポーク使用
できるだけスポークテンションを揃えています

前輪20H後輪21Hのホイールが完成しました。使えなかった部品が生き返り新しいホイールとなりました。これは高級ホイールです。

46mm高28mm幅カーボンホイールの作製

同じお客様から2セット目のご注文をいただきました。最初のホイールを気にいっていただきました。同じサイズのリムを使いホイールの使用部品も同じです。違いはリムの仕上げを変えてご注文です。

存在感たっぷりのカーボンホイールに仕上がりました

リムの仕上がりはグロッシータイプといいましてつやがあり模様も出る仕上がりとなっています。前回と同じように前輪のブレーキ面は強化仕上げとなっています。

リム重量463g 46mm高28mm幅なのでとても軽量です
前輪ブレーキ面はオプションで強化されています

リム重量はリム高46mmあまりますので約460gと少し重くなりますが得られる空力と剛性を考えますととても優秀リムです。レースに出られるのならこのリム高が使いやすいかと思います。

ホイールの良さを決める要素としまして最も重量な部品はリムと思います。セラミックベアリングを使っているという謳い文句のホイールがありますがNTNなどの優秀なスチールベアリングを使っていれば十分だと考えます。

使用するハブは台湾製軽量ハブで性能は必要十分なハブです。日本製のベアリングが入っています。

スポークはピラーのWing21を使いました。空力の良いスポークです。サピムCX-RAYよりはほんの少し重いスポークでこのわずかな重量差が剛性を違いを出しています。前輪20本後輪24本の数量はちょうどよいねばりを発揮できるようです。普段CX-RAYを使ったホイールに乗っておられる方の印象ではWing21のほうが剛性高いという評価でした。しかしこれが32本になりますと剛性がありすぎて疲れるという人もおられます。柔らかすぎず、また、硬すぎずという乗り味で良いかと思います。カーボンリムは高剛性ですので一般にはCX-RAYが多く使われています。しかしもう少し剛性があればいいのにという方にはWing21はちょうど良い硬さのようです。

以上はあくまで今までのお客様からの意見を集めました。

リムは穴なしリムですのでリムテープはいりません。チューブレスホイールとしてとても運用はとても楽なホイールです。

前輪663g
スポークテンションを均一にしています
後輪853g
できるだけスポークテンションの均一化を図ります

お客様には2セット目のホイールなので乗り心地はわかっておられます。今回はリムの仕上がりが違います。グロッシータイプはとても存在感があります。無地のUDタイプは標準仕様でどちらかといえばおとなしいのですがこの違いは大きいです。見て楽しいホイールに仕上がりました。