ホイール作りの相談受けました

DTリムを使ったホイールをお買い上げいただいた方よりホイール作りをしたいと相談受けました。

 

参考書は何がいいかと尋ねられお勧めしたのがこれです。

https://www.wheelpro.co.uk/wheelbuilding/book.php

ネットで購入するいわゆるe-bookです。電子本ですが分かりやすくとても参考になります。

日本語で書かれていません。英語で解説です。

今までいろんな人のブログを参考にするしかなかった日本の手組事情ですので変な情報が闊歩していたところがあります。

 

アルミニップルは一発勝負、引き返せない

なじみだしは床に置いてリムを押し付ける

テンションメーターなんか使う必要ない

テンションを触って感じ取ることができない人はうまくなれない

 

こういうことを書かれている人たちがいます。

 

これを読めば間違っていたところがよくわかります。

 

海外の有名ホイールビルダーはこのe-bookをお勧めしています。米ドルで$12です。

 

ホイール作りを始めようとしている方は今これで勉強中です。

ニップルワッシャーを使う

少スポークホイール、つまりフロント/リアを16/20とか20/24など少ないスポークで空力を考慮したホイールが主流となっています。

 

10速、11速とハブオフセットが増えると左スポークテンションが構造的に強く張れなくなってきます。このマイナス点を補うには右スポークテンションを高くすることで左テンションを相対して上げる方法が考えられます。

 

この少スポークホイールを作る際にスポークをハイテンションでリムを引っ張って作りますがこの際注意しないといけないことはハイテンションではリムを傷めやすいことです。

リムホールに直接ニップルを通すよりワッシャーを使うことでリムホールのひずみを防ぐことができます。

 

通常リムの厚みは約2mmくらいです。この位置に120kgf以上のスポークテンションを上げるとやはりリムに無理な力が掛かり変形したりするのです。ワッシャーを使うことでリム面を強化します。スポークをもっとハイテンションに上げてもワッシャーでリムを守ることができるのです。

 

20枚で数グラムです。私は2枚重ねで使うこともあります。少し手間でも効果は大きいです。すぐに効果はわかりませんが時間がたつと使ってよかったとわかります。

価格的にも非常に安価です。

案外知られていないテクニックと思います。お勧めします。

スタンダードワッシャー

海外のセラーより取り寄せたスタンダードワッシャー、400枚で5000円。高い買い物でした。

工具店のワッシャー

国内で使用ニップルに合うと思って工具店で買ったワッシャー。100枚200円ほど。これでいいと思っています。十分役目は果たします。

チューブラーのパンク

一昨日いつも走る淀川沿いから木津に向かって走るサイクリングロードを走っていました。

木津川沿いのサイクリングロードは道がきれいで全く信号がない道でほんとに気持ちよく走れる道で飽きません。30kmほど走って帰る途中にパンクをしてしまいました。

タイヤは切り取り張り替えます

予備のチューブラータイヤはどんなに近くても忘れず持って出かけますのですぐに取替にかかりました。

今回は後輪です。1年ぶりのパンクです。私はいつもミヤタのチューブラーテープでタイヤを貼り付けています。

いつも持参のナイフ

いつも小刀を持っていますので小刀でカットします。バリバリと引きはがし、残っているテープをきれいに取り去ります。

 

バッグのなかに軍手はいつも入れていますので軍手をはめて残っているテープをこすり取りリム面をきれいにします。

いつも軍手は忘れません

携帯用のミヤタテープを貼り付けタイヤをインストール、軽く空気を入れてタイヤの位置を調整します。

ミヤタのテープ
小さいポンプですが役立ちます

テープのシールを引きはがし、十分な量の空気を入れて完成です。

ざっと15分から20分位です。

チューブラータイヤはパンクが面倒だからクリンチャーの方がいいという人がいますがチューブラーは簡単です。私にはパンク修理はチューブラーの方が楽です。タイヤレバーを使わずにタイヤを取り去りテープで貼るだけですから。あまり力が要りません。

ホイールの軽量化にも楽に対応できます。プロチームがチューブラーなのは理由があるのですね。

 

チューブラータイヤはだんだん選択肢が少なくなっていますがまだまだ優秀なタイヤが沢山あります。ベロフレックスのカーボンは私の好きなタイヤです。しかし最近はコンチネンタルのジロです。練習用のタイヤですがこの安価なタイヤで今の私の乗り方では十分です。人にはいいタイヤを勧めて安物タイヤですかと叱られそうですがジロはいいタイヤと思います。

パンクから話がそれましたがチューブラーは難しくないことをお知らせしました。

前へ2ステップ後ろに1ステップ

スポークの中で一番よく使うのはサピムLaser2.0/1.5/2.0mmのスポークです。DTではレボルーション2.0/1.5/2.0mmが同等品です。共に丸スポークです。

優秀なスポークで軽量化を図るのに役立ちます。上位スポークにCX-RAYがあります。Laserは価格的に1/3の価格です。どうしてもこの価格には負けてしまいます。

 

LaserとCX-RAYを同じリムで作ったホイールの風洞テストを行ったメーカーがありまして結果は1ワットの差であったと報告しました。1ワットでも違いは違いですのでやはり最上のホイールとなるとCX-RAYですね。

 

丸スポークの捻じれるのを防ぎながら回すのですが捻じれが見えにくく扱いにくいスポークと言われています。でもいい方法があります。

Two steps forward one step back

という方法です。

テープを目印に

スポークに小さく切ったテープを貼りニップルを回します。テープを見ながら前へ2ステップ後ろに1ステップです。スポークが捻じれそうになったら少し戻すのです。テープの旗を見ながら回します。旗が捻じれて回ると元に戻すようにします。ねじれがよくわかるので細くてねじれやすいスポークにはとても分かりやすい方法です。

最終的にはプライヤーで押さえますがそれまではこの旗を立てる方法が手軽で簡単です。

おススメです。

ハブを実測

ノバテックのハブでホイールを作ることにしました。

ハブのサイズをネットで調べると

PCD 41/49mm

LCF/RCF 38/17.5mm

 

ハイトゲージの実測では

PCD 40/48.5mm

LCF/RCF 35.8/15.6mm

 

リムERDは603mm

どちらの寸法もwheelproのスポーク長計算ソフトに入力しますと

ネットデータから

2クロス 左292.6/右288.5mm≒293/286mm

 

実測データから

2クロス 左292.6/右288.5mm≒293/286mm

 

どちらも同じ寸法でした。

今回はたまたま同じ結果でしたがやはり実測が大切です。

 

シマノハブに関してはいつもシマノの顧客相談室に電話して聞いていましたが中国、台湾の製品に関してはなかなかデータを得ることができません。データがネットに出ていても果たして正しいかどうかはわかりません。結局自分で測るのが一番です。

ノギスで測れば簡単です。そんなに高いものではありませんのでノギスは一ついると思います。

ノギスは必要です

ヒートガンを使っています

ヒートガンを使っています。

いろんな使い道がありますが,簡単に乾かす時に使っています。

スポークにプレップを塗ったときにこれを使うと簡単に乾かせます。

 

リムのシールをはがす時にこれを使うと非常に簡単です。今まではヘアドライヤーで温めていたのですがヒートガンを使うととても簡単にシールをはがすことができます。

TB25リムのシールをはがしました

熱風を絞って吹き付けることができるからでしょう。すぐに温めることができるためヘアドライヤーの時とは全く使い心地が違います。

シールを温めるような使い道だったらヘアドライヤーでいいと思っていたのですが使ってみて違うのが分かりました。

私は4000円ほどで買ったのですがいい買い物でした。

ヒートガンは結構役に立ちます。

ハブを測ってみる

デジタルのハイトゲージを使いハブを測りました。

デジタルハイト計

ハブはシマノのティアグラクラス

FH-RS400です。グリスをたっぷり入れて使うと上のクラスと遜色ない性能です。

 

  • フランジの外側を計測
  • フランジの内側を計測
  • シマノのデータを使う

 

この3種類でスポーク長を計算します。いつものWheelproの計算ソフトを使います。

リムERDは598mm 3mmオフセット

 

フランジ外側で測ると

左/右 38.8/17.2mm スポーク長は左291.9/右290.0 ≒292/290mm

フランジ内側で測ると

左/右 35/15mm スポーク長は左291.4/右289.9 ≒292/290mm

シマノのデータを使うと

左/右 38.2/18.7mm スポーク長は左291.8/290.1 ≒292/290mm

 

結果は外側でも内側でも変わりませんでした。しかしハブフランジの外側でも内側でもしっかり測ることが必要です。シマノはしっかりしたデータを発表していますがどんなハブでも一度は測ることをお勧めします。

32ホール前輪を作製しました

シマノ ティアググレードのハブを使い32ホールのホイールを作製しました。

スポークを通しテンションを上げていきます。振れ取り台に設置しました。

スポークを通し終わりました

以前ブログに書きましたが、スポークラインを整えます。数秒で済むことですがこれが大事です。

ドライバーを使ってスポークラインを整える

前輪ですので後輪のように右から左へテンション上げるのでなく左右均等にテンションを上げていきます。

サピムLaserのような細いスポークの場合ねじれを防ぐためにプライヤーなどで押さえながらテンションを上げるのがコツです。

プライヤーなしでは2cmくらいのテープなどをスポークにはると捻じれそうになるのがよく分かるので捻じれたら少しニップル回しを戻すという作業でテンションアップをしていく方法もわかりやすいやり方です。

先ずは縦ブレ中心に作業を進めます。縦、横と交互に振れを取るのですが縦ブレをしっかりとることが肝心です。

縦も横もきれいに取れてなじみだしも終わったところでチェックします。

この状態でも振れなく綺麗に回ります
強いところの隣は緩いので平均化を図ります
完ぺきではありませが均等化しています

綺麗に振れもなくホイールは回ります。各スポークのテンションを測ります。きれいにホイールは回っているのですがスポークテンションを見るとバラバラです。強弱、強弱と均等にはなっていません。ここを修正していくことが一番大事な点です。強いところを緩め弱いところを強めて均等になるようにするのです。テンションメーター―なんかいらないという人がいますが、私はいる派でして、メーターで測ると非常にわかりやすいです。

こうすることで長く乗っても狂いの出ないホイールに仕上がります。

 

完組で低価格なのによく回るが1年たてばぬるくなるといわれるのはこの点を怠っているからです。1本1本時間をかけてスポークテンションを均一化することを出来ないのが現実です。数が勝負ですので振れ取が最優先です。スポークのテンションはある程度揃っていれば良しとして出荷されているのです。テンションがばらついているので長く使えば狂いが出るのは当然です。それを要求するのならもっと高いのを買ってくださいでしょう。

ディスコンになりましたが低価格のシマノRS21なんかは本当にいいホイールと思います。上手にテンション調整ができたらの話ですが。

面白いホイールがヤフオクに出ていました

先日ヤフオクで興味あるホイールが出品されていました。以下説明文を引用させていただきます。

DURA-ACE 7700系ハブ×MAVICオープンプロ(新品)クリンチャー ヨンロク組み。
銘ハブ7700をなんとか11速で使用できないかと、バイスを1本ダメにして11速用に切削しました。
現在11速のスプロケがセットできます。

Open Proとスポーク、ニップルは新品を使用しておりまます。
リムは長期保管品で、若干の小キズがございます。
ニップルはゴールドのアルミです。

リアのスポークはDT Swissで、リアホイールは某「の○ラボ」さんにて提唱された、フリー側を4本組(#14(2.0mm)のスポーク) 反フリー側を6本組#14の(2.0-1.8-2.0mm)パデットのスポーク)で組みました。
他の手持ちのホイールでも同様の組み方をしましたが、確かに「かかり」が良く、よく進みます。

前スポークはALPINA(イタリア製)の#15ダブルパデット(4本組)です。

ハブは随分前に手組み用に中古にて入手したものです。分解整備してあります。
リアのカップに若干のスジ状の痕がありました(フリー側)。玉あたりが硬かったのかも知れません
軽く磨き、念のためボールは新品のデュラ用を使用して組みました。
グリスはデュラグリスでセラミック粉を少し混ぜて使用しております。
現在スゥっと抵抗無く回転します。

フロントハブはカップ、コーン共に大変良好で、グリスを入れ替えて組みなおしました。
スポークテンションは前後共にかなりの高テンションで張ってます。

 

このホイールはとても好評で入札件数は28 最終金額は39500円で終了しています。

 

このホイールの感想です。

 

1.10速DURA FH7700 ハブを改造して11速に使えるようにされて事

2.大阪の有名ショップで言い出されたヨンロク組で作られています。

 

ハブを削って11速で使えるようにするなんてすごいなと思いました。

DuraFH7700は優秀なハブと言われています。10速用ですが私も見つけたら即購入を考えています。

組み方に関してですが左6右4で組んだ時のテンション比率を計算しますと

57:100で左が57と高い数値です。

しかし普通に左右同じ組み方、左6右6でテンション比率を計算しますと

56:100で左が56と1%下がりますがこれも高いテンションです。

私も時々この組み方を行うのですが、この1%をどう考えるかです。私はこの差は乗ってみて感じることは出来ないと思っています。やらんよりましかな?ですね。

しかしながら56,57%は非常に高い数字です。昔のDURAはすごいですね。

 

後輪右スポークを#14で太く組まれています。左は2.0/1.8/2.0mmのバテッドです。剛性はスポーク本数を掛け合わせた総断面積に比例しますので太くすれば剛性があがります。しかし左右16本ずつ合計32本あるので私は左右ともに同じでも十分剛性を得ることができると思います。

 

主だった感想を述べましたがこのホイールを作った方は本当にホイール作りに長けた方と思います。ハブを改造する道具はどうされたのかなとか色々考えてしまいます。つぎの出品ホイールがたのしみです。

チューブレスホイール用ポンプを購入しました

チューブレスタイヤが出て久しいですが、今頃になってチューブレスホイールにはまりました。

チューブレスタイヤをインストールするときに専用ポンプがいると思い色々調べてみました。

1 コンプレッサーを買って空気を入れる。

2 チューブレスタイヤ用のポンプを購入

3 今使っているポンプを使う。

コンプレッサーも色々ほかの用途もありいいかなと思っていましたが、3万円ほどしますしいまのところ必要ないと判断しまして止めることにしました。

専用ポンプを考えていたところwiggleのホームページを見ていて結構安価?で出ていましたので買ってみることにしました。7500円ほどです。関税を払うこともなく購入出来ました。友人はこの価格にびっくりしていました。ポンプに7500円!?

wiggle で購入

 

使ってみていい感じでした。一気に空気を入れてビードを上げることができました。あと、普通に空気を入れるのですがこのポンプなかなかいいなと思います。

しかし、いままで使っているポンプで空気を入れることができないのかという事ですが使えないことないのです。十分使えます。

リムにタイヤを取り付け、空気を入れるときにクリンチャータイヤの時より少し勢いよく空気を入れれば十分使えます。簡単に空気が入ります。石鹸水を使うこともありません。

ビードが上がれば後でゆっくり空気を入れていけばいいのです。

なかなか説明が難しいのですがやってみれば簡単です。

新しいポンプはなくてもチューブレスは使えました。