MTBホイールのスポークテンション調整依頼

7月にご注文いただきましたホイールの出来が予想以上に良かったようで安心されと思います。同じお客様より新規に購入されたMTB用のホイール点検をご依頼いただきました。

このパッキングは大変だったと思います
2セットお送りいただきました

奥様も同じホイールということで2セットお送りいただきました。このパッキングは大変だったと思います。玄関が埋まってしまう大きさです。ホイールは手作りの箱にとても上手に入れられていました。大きな箱ですので送料は高額です。それでも手組ホイールファンにご依頼いいただきましたことはありがたいなと思っています。

ホイールはディスクホイールで29er用のホイールでした。スポークは2mmの丸スポークです。32穴のリムは高さの低いワイドリムでした。

ホイールをお預かりしましたらいつもスポークテンションを調べます。グラフにしてみました。

前輪は駆動ロスに大きく影響はありませんがこの状態では振れが出やすい
このようなスポークの張り方は振れがなくても駆動ロスが大きい

予想していましたがやはりスポークテンションは高い低いがあるスポークテンションです。このような量産のホイールにはいつも見られる状態で振れ取りさえできれば一応OKという品質です。ベテランライダーのお客様もご存じのことです。

このようなテンションが揃っていないホイールは新品の時には振れがなくてもしばらく乗っていると振れが必ず出てきます。クランクから伝わる各スポークにかかる力は同じでも受ける側のスポークの張り具合が揃っていなければ駆動にロスが生じます。

スポークテンションが揃っていると長く乗られても振れが生じることはとても少ないです。高価なホイールは手間がかかっていますのでテンションは揃っています。

安価なホイールのアップグレードにはスポークテンションを揃えることがとてもよい方法と考えます。タイヤの次に効果のある方法と考えています。

ニップルを回すときには注意が必要です。それはスポークも一緒に供回りしてしまうことです。ハイテンションで張ってあるスポークはニップルと一緒に回りねじれが生じます。これを防ぎながら回す必要があります。これが技術といえば技術ですが結構難しいと思います。慣れないとできません。

左右のスポークテンションは出来るだけ均一になるように調整しました
調整後の後輪スポークテンショングラフ

テンション調整が終わった後のテンショングラフです。お預かり時との違いがとてもよくわかります。ホイールは振れ取りが終われば完成ではありません。スポークテンションが揃ってこそ完成したと思います。

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