ナローリムでホイール作製

ワイドリムが主流となりつつありますが使われているフレームがサイズ的に適してなく、しかた無しにナローリムのホイールを使っておられる方もおられます。

お客様もそのおひとりでナローリムの部品を集めておられました。ご自分でホイールを作られる予定のようでしたが当ブログをお読みになってご連絡いただきました。

ホイールを自分で作るのは本当に楽しい時間です。いろいろな作業があり自転車を組むよりややこしいところもあります。実際に組んでみますと難しく、それなりに実用になるまでには50本くらい組まないとうまくいきません。これも楽しい時間ですがそんな時間を費やすなら乗ったほうが楽しいと思います。私は作るほうがてとても楽しかったのでホイール作りにのめり込みましたがまあそんな人は少ないと思います。

それなりに使えるホイールはできますが十分パフォーマンスを上げるにはいろいろと工夫が必要です。お客様はうまく近道を見つけられました。手組ホイールファンにお任せいただいたわけです。宣伝文になりましたが実際その通りと思います。餅は餅屋にです。

リム重量450g 30mm高ながら軽量です

TNIのAL300リムとノバテックのハブをお送りいただきました。持っておられるフレームに合うようによく研究されています。

AL300は重量450gの軽量リムです。30mmのリム高がありますので空力の援護射撃も得られます。シマノのアルミリムは530gほどありますのでこれだけでも大きい差です。

前輪59g
後輪229g

ハブは台湾のノバテックハブです。量産ハブでブティックブランドのハブと比べますと価格は1/3くらいの価格です。では性能は1/3なのかといいますとそんなことはありません。沢山作られているので量産効果があるわけです。微妙な差はあるかもしれませんがこの差を感じ取る人は少ないと思います。つまり必要十分なハブというわけです。

スポークの選択では私の方から2案出しました。お客様はDTのコンペティション黒を選択されました。中央部が1.8mmのバテッドスポークです。王道の選択です。鉄は叩けば強くなります。2mmの針金を叩いて1.8mmにしていますので軽量化と強度は上がります。

ニップルはブラスを選択しています。アルミニップルと比べて3倍重いのですがやはり腐食、割れを考えまして丈夫なほうを提案しています。

スポーク数は前輪24h後輪28hです。一般に販売されている20・24hホイールより8本多いのですがこれはよい選択と思います。下りコーナーでの安定感を感じていただけるでしょう。50gほど増えるのですが得るものも多いのです。軽量化だけがいいというわけではありません。

前輪694g
出来るだけスポークテンションの均一化を行っています
後輪889g
出来るだけスポークテンションの均一化を行っています

組みあがりました。前輪694g後輪889g前後で1583gです。

今使っておられるホイールと比べて400g軽いといっておられます。自動車のばね下理論ではないですが400gの軽量化は効くと思います。

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