前輪を修理したことを記事にしましたが後輪の調整もご依頼いただきました。
後輪はニップルの取り換えと調整を行います。
お預かりしましたホイールはいつもスポークテンション、センター出しはどうなのかと事前チェックします。振れはほとんどありません。見た目はよくできています。やはり問題はスポークテンションだと思います。メーカーはこれでOKしていますが私はハイテンション過ぎると考えます。
グラフにしますとよくわかります。このグラフを作るソフトではメーターが0.24mmの値が出るとグラフになりません。ギリギリのところでグラフになりましたが驚くばかりのハイテンションです。
ICANではハイテンションがいいと考えているのでしょうか?前輪の時もびっくりしました。
ハイテンションはリムの凹みを少なくするのにはいいですが高すぎるのはよくありません。ドライブサイドが120~130kgfにするようにといつも購入しているリムメーカーでは指定しています。やみくもに高くするのはよくありません。リムを傷めるもとになります。
今回預かりました後輪はドライブサイドが約160kgfと驚くばかりのハイテンションでした。こんなに高いとスポークはショックアブソーバーの働きをしません。直接リムに衝撃が伝わります。段差を乗り越えるときなどにリムが割れるもとになり得るのです。リムが凹まないようにスポークテンションを高くすることはお勧めしますがこれも限度もので闇雲にテンションを上げることは逆効果です。
人様が作ったホイールを預かりますと勉強になります。今回面白い発見をしました。
使われているニップルがとても長いのです。約18mmあります。
どうしてこんなに長いのか不思議に思いました。アルミニップルなので重量は軽いのですが何故こんなに長いニップルが使われているのかわかりませんでした。今回の仕事にはニップル交換も依頼されています。DTのSquorxProブラスニップルに交換です。お客様は軽いアルミニップルよりも重くても丈夫なニップルを希望されました。
作業をしていてわかりました。長いニップルはとても作業がし易いです。ニップルの取り外しにおいて手で回すときはとても回しやすいのです。多分長いニップルを使われている理由はこれだと思います。
作業効率を上げる。少しでも早く沢山作る、これです、これが理由と思います。余計な事ですが…
中華カーボンなどいわゆる無名のホイールを購入される場合しっかりと測れるテンションメーターがあればいいと思います。ブランドホイールも中古の場合は要注意です。振れがなくても安心できません。手組ホイールファンのホイールは無名ですので信頼得るためにテンショングラフをお付けしています。ご安心ください。