以前、XR31T/RTリムを使ったホイールをお買い上げいただきましたお客様よりご依頼いただきました。
22mm高のXR22T/RTのリムでホイールを作ります。ハブはお持ち込みです。
シマノハブWH-R501を使用します。10速ライダーの方には良いアイデアと思います。
キンリンのリムはチューブレスレディーリムです。バルブとシーラントを用意しリムにテープを貼ればチューブレスホイールが出来上がります。
この組み換えはシマノホイールの中古品を持っておられる方には朗報です。WH-R501ホイールは8・9・10速用です。このホイールは前輪20h、後輪24hでハブはカップアンドコーン仕様のハブです。ハブのベアリング調整はご自分で行えます。グリスを変えたり締め具合を調整したり言い換えますと育てることができるハブです。これが楽しい時間と感じる方が多いのも事実です。
ハブだけお送りいただきました。リムとスポークは私がご用意しました。
10速ハブは構造的には11速より1枚ギアが少ないですがハブオフセット値が小さいので出来上がりの左右スポークテンション比率は11速よりも上です。ギアの厚み1.85mmでホイールの性能は大きく変わります。古いホイールを再度掛かりの良いチューブレスホイールに変身する方法としても今回のご依頼はとてもいいと思います。
前輪スポークは中央部が1.5mmのサピムLaser、後輪左Laser右DTコンペティションを使います。右ドライブ側を1.8mmと太くして剛性を高めています。ニップルは軽量化より丈夫さを選択しブラスニップルにしています。20gの軽量化より丈夫さで安心を選んでいます。
素材を最大限に生かすためにはスポークテンションの均一化が重要です。クランクから伝わった力はどのスポークにも同じ力が加えられますが各スポークにバラつきがあれば前に進む力は減じます。各スポークが均一に揃っていればロスも少なくなるのは自明です。中古のホイールが危険なのはこの点です。見ためではホイールはわかりません。
さて、ホイールが完成しました。オーナー様は22mm高と31mm高のホイールを持たれることになりました。1フレーム2ホイールが自転車乗りには良いといわれています。良い組み合わせを考えられたと思います。
少し気を緩めると1フレーム5ホイールになってしまいますので注意が必要です。