キンリンのリムを20本注文していました。
XR31T、XR31RTは風洞テストの結果も良好で(アメリカのhttps://novemberbicycles.com
が風洞テストを行っています)、重量は24mmワイド31mmハイトの割には485g前後と比較的軽量です。ワイドリムのため25mm以上のタイヤに適します。タイヤはロードでは25,28,32mm位まででしょう。剛性も十分満足いく強さがあります。
チューブレスレディーですのでリムテープにチューブレス用を使うとチューブレスホイールとして使えます。バルブとシーラントを用意するだけです。もちろんタイヤはチューブレス専用です。
XR31RTは後輪用で3mmオフセットしています。つまりスポーク穴が3mm片方にずれているのです。これが何を意味するかと言いますと後輪のスポークテンションを是正するのに役立っています。
ホイールが8、9速、10速とスプロケットが増えるに連れてハブの構造が変わってきました。今や11速が標準となっています。11速になるとハブの構造が大きく変わりました。
スピロケット1枚増えたために左スポークテンションは大きく変わりました。右スポークはキンキンに張っているのに左が緩いホイールとなったのです。左が緩いということはホイールの駆動パフォーマンスが下がることになります。
ハブの構造は11速そのままで左スポークのテンションを上げるにはリムの穴の位置を左にずらすことで左スポークテンションを上げることが出来ます。
リムの穴の位置がずれたリムを使うことによりスポークの左右スポークテンション差を少なくするのです。シマノホイールのRS21など下位グレードのホイールがよく走ると評判がいいのもこのオフセットリムを使っているからです。
下図を比べていただきますとよくわかります。
オフセットリムを使うと右2/左2クロス組で理論上では左49%が左62%と大きく是正されています。
3mmオフセット
3mmオフセットリム使用で左テンションが大きく変わることが分かります。
スポークの組み方を右2/左3クロスで組んでも51%で2%ほどしかスポークテンションは変わりません。この組み方で劇的に変わるなら世界中のホイールメーカーが使っています。しかしながらやらないよりはましです。過度に期待してはダメということです。
こういう理由で後輪はオフセットリムをお勧めしています。
現在の11速ハブの構造ではオフセットリムを使う、2:1組で左のスポーク本数を半分にして左右のスポークテンション差を是正する方法が考えられます。また1:1組では右テンションを目いっぱい上げて相対的に左も上げる方法も考えられます。
あとは目的別にホイールの特性を考えることかなと考えています。前回提案したように多スポークは多スポークの利点があります。少スポークホイールは空力がいいとかそれぞれの利点を生かしてホイールを考えたらいいと思います。