長い自転車歴をお持ちの方より評価いただきました

軽量ホイールをお買い上げいただいた方よりホイールのインプレをご連絡いただきました。

メールの中で選手歴を教えていただきました。

高校時代には高校生時代にインターハイ、国体、全日本選手権などはトラック競技で出場された方です。

私は若いときにはラグビーしていました。花園を目指したのですが大阪大会の決勝まで行きましたが残念ですがいけませんでした。こうしたことから全国レベルの競技大会に出場するということの重みを少しはわかります。

 

この方の選手歴をきかせていただき心がときめきました。競技からは離れておられるといっても若いときに得た感覚というものは忘れるものではありません。こんな方の感想を聞かせていただけるのは私にとって宝です。

写真を添付していただきました

以下いただいたメールの内容です。個人的なことは割愛していますがほぼ全部です

 

昨日、ロード練習に出かけた感想になります。

Fタイヤはビットリア・ディアマンテ・プロ・ライト23C、190g位、チューブも62g位の比較的軽めのもので、Rタイヤはブリジストン・エクステンザR1X25C、195g位、チューブは上記位のものです。タイヤについては、軽いのを安い時に買うだけで、銘柄は気にしません。

フレームはラバネロのEQUIPE SATで写真の状態で(サドルバックは外して)7.8kg位です。

コースは平たんで、サイクリングロードを走り、渡良瀬遊水地を2.5周をペースを上げて周回し、また、同じコースを帰ってくる65kmのコースになります。

乗った印象は、踏み出しに対してしっかり付いてきて、ハンドリングも遅れが無い、剛性があるが硬くはない?

と今までのホイールのイメージとは異なった印象で、足をのせておくだけで自転車が進んでスピードが上がって行く?

一度スピードを上げて休みたいときなど、足を引っかけて回すイメージですが、この状態で加速する?

移動に使うサイクリングロードで平均1.5~2.5km/h位アベレージが高い、フリー(平地用クロス)が1~2枚重くても回せる、

ペースを上げた周回でもブレーキブラケットを持った状態(普段は下ハン持ちで走行)2km/h前後早いアベレージでした。

それでいて最大心拍が7~8心拍位低い状態で走れる?ここ2年位はノバテックのホイールを気に入って使用していますが、ハブのベアリングでも違う?のかと思うくらい走ります。

スポークテンションに気を使い組んだホイールの違いなのでしょうか?

また、ラバネロのロードは高校生時代のも含め4台持っていますが、今回使用したEQUIPE SATは早いのですが足にくる(自分には)ロードですが、今回は筋肉の芯まで疲労する感じがなく、カイセイ022パイプのロード(これが一番疲れない!)の時のようです。

SATは、デダチャイの軽量な焼きが入るフレームのため剛性が高いが、自分には踏み返しが強いのか(私がヘッポコなのもあり!)疲れるフレームです、が、今回、強く回さなくてもスピードが乗る。そのおかげで心拍数もいつもより低く、結果、疲れていない?のかなー、と現在、考えております。

何発かもがくと多少振れが出るのですが、今回は全く振れていません、このようなホールはラバネロの主人である高村さんが組んだホイール以来でした。

今後は山コースでも使用してみたいと思いますが、かみさんが「それ、私用で買ったんでしょ!」と、つっこむので、お小遣い貯めて、ホイールを注文したいと考えております。

あまり機材の違いが判らない自分(かみさんの方がなぜか、わかるんです?)ですが、サイクルコンピューターのデータの違いは事実です。

これからも回る、ホイール作りに期待しております。(熱い!、ブログも楽しみにしております)

以上がいただいたメールの内容です。

お買い上げいただいたホイールの詳細は以下の内容です。

前後 1357g
前輪 575g
後輪 782g

前輪

リム  AL22 20h

ハブ  ノバテック A291SB 20h

スポーク サピムLaser 2.0/1.5/2.0mm ラジアル組

ニップル  DTブラス

重量  575g リムテープ込みで計測

 

後輪

リム  AL22 24h

ハブ  ノバテックF482SB 24h 10速11速兼用 10速スペーサー付き

スポーク 右 DTコンペティション 2.0/1.8/2.0mm 2クロス組

左サピムLaser  2.0/1.5/2.0mm 2クロス組

ニップル  DTブラス

重量   782g  リムテープ込みで計測

前後1357g

 

ホイールの特徴を箇条書きに上げたいと思います。

登りのダンシングなどで性能を正しく引き出していただくには体重70kg以下の方にお勧めです。

前輪スポークはサピムのLaser 2.0/1.5/2.0mmを使用しています。Laserは中央部が1.5mmですので取り扱いが難しいスポークです。ねじれ易いスポークですのでホイールの組み上げには注意が必要です。もちろん当ホイールのスポークはねじれなく適正に組み上げられています。このスポークの特徴として1.5mmの中央部が地面からの衝撃を和らげる役目を果たします。

後輪は右側ドライブサイドにDTコンペティション2.0/1.8/2.0mm、左にサピムLaser2.0/1.5/2.0mmと太さを変えています。ホイールの剛性を高めるには右スポークを太くすることは有効です。少し重量が増えますが剛性を高めることを優先しています。

ホイール作製で重要な作業は振れ取りです。誰もが振れのないホイール作りを目指します。ただホイールの振れはスポークのテンションが揃っていなくても振れ取りができます。スポークの張りが揃っていなくても各スポークがバランス取れていれば振れないホイールが出来ます。しかしながらスポークテンションが揃っていないホイールはすぐに狂いが出てきます。これを防ぐにはスポークのテンションをしっかり揃えることです。

本ホイールは出来るだけスポークテンションを均一にして振れを最小にしています。テンション偏差を5%以内に抑えています。このため長く使われても狂いが少ないです。

今までのブログ記事をまとめたような内容です。

 

若い時の自転車歴ですと謙遜されていますが自転車がわかる方にホイールをお買い上げいただき感想を知らせていただいたことは私にとって大きな財産です。 ありがたいことです。

手組チューブラーホイール組み換え

カラースポークを使ったチューブラーホイールです。

長年スポークの調整を行いながら使っていました。使用ホイールの中ではまだまだ使えるのですがスポークの色が一部はげ落ちてきていますので作り変えることにいたしました。

ニップルにオイルを注して回りやすくしています。一手間かけて一度緩めてからスポークをカットして取り外しました。

ハブとリムはそのままでスポークとニップルを変えました。

 

組み換え後のホイール

スターブライト#15ストレートを前後に使うことにしています。ニップルはDT#15アルミです。前回の記事では組み換えホイールにアルミからブラスにしました。今回はアルミニップルにしてみました。ねじ部分が0.2mm変更になったのでニップルの中央部分は厚くなったことになります。言い換えればニップル自体は丈夫になったとみています。

今回の組み換えでホイールの姿は全く変わりシルバーのホイールになります。 とても美しい個性的なホイールに変身です。

ソルダリングしました
フロント 822g

リア 983g

組み方はオーソドックスな3クロス組です。組みあがり後は後輪左ノンドライブサイドにはソルダリングを行うことにいたしました。はんだ部分がぴかっと光りホイールの造り込みを表現でるように思えます。

リムTB25は440g前後で軽量ですがリムハイトがあるので剛性が高くチューブラーホイールにはおすすめのリムです。2本で1万円前後です。ハブは旧バージョンのシマノ105を10速で使っています。36hですので最近ではめったに見ることがないホイールです。

スポークが沢山あって古い仕様ですが最近は黒いホイールばかりなので逆に個性的な感じがします。

ヴェロフレックス カーボン

いちばん肝心なところがタイヤです。タイヤの影響力は一番高いと思います。新しいタイヤに替えると最初の漕ぎ出しでおっいいぞと感じてもすぐに慣れてしまいますのでタイヤの重要性が薄れてしまいがちですがまずはタイヤですね。タイヤの力は大きいです。

ヴェロフレックスのチューブラータイヤ「カーボン」をインストールしました。

リムの剛性とスポークの太さがホイールの性能に大きく影響すると考えています。意外とスポークの空気抵抗は影響力あることはあるのですが割合は少ないと思います。多スポークホイールは空気抵抗が邪魔して走らないのではと思われがちですが心配はいりません。競輪では36hです。

 

こうしてグリーンからシルバーに変身にましたホイールはちょっとした武器になりそうです。手組ホイールは汎用部品で作るため何度でも楽しめます。

 

チューブラーホイールのインプレいただきました

ご注文いただきましたチューブラーホイールですが水曜日に出荷いたしまして金曜日に早速ホイールのインプレいただきました。以下メールの内容です。

TB25  32h 星スターブライト2.0mm
TB25  32h 星スターブライト2.0mm
Duraハブ 7403ペア 新品

 

**様

美しいホイールを作ってくださり、ありがとうございました。

先程、試し乗りをしてきました。

まず、感じたことは乗り味がとても柔らかいということです。ロングライドはこのホイール一択ですね。

さて、剛性を重視させていただいたので、踏めば踏むほどスピードが出るホイールですね。

30キロ以降の巡航が楽になったように感じました。

待った甲斐があったというものです。

素晴らしいホイールをお安い価格で作ってくださり、ありがとうございました。

大満足です。

ホイールに負けないよう精進したいと思います。

ブログも読ませていただきました。

重ねてお礼申しあげます。

ありがとうございました。

***

 

とてもありがたいメールをいただきました。手組ホイールの良さがよくわかるように書いていただいていますのであえてメールの内容をそのまま記事にさせていただきました。

 

完組メーカーの均一的なホイールにはできない手組ホイールの良いところを感じていただいています。

オーナー様はなかなか手に入れるのが難しい新品のオールドDuraハブを使いたくてじっくり待たれていました。やっと手に入れたハブをご自分の乗り方にあわせてリム、スポーク、ニップルを相談しながら決められました。

 

届いたホイールにご自分のお気に入りのタイヤ(コルサのようです)をインストールして試乗されたら思い通りの走りだったようです。写真のベストショットを得たときの感覚ですね。

 

本当にビルダー冥利につきるメールをいただきました。

 

手組ホイールは乗り手の体重、乗り方にあわせていろんな組み合わせができます。

コーナーでリムがブレーキシューに当たることがありますがこれはホイールの剛性が足りないことが原因です。こんな時スポークを太くすることで対応できます。

 

今は空気抵抗や軽量化に貢献するということで少スポークのホイールが流行りです。しかし何事もトレードオフの関係であちらを立てれば、こちらが立たぬです。多スポークは重量、空気抵抗のマイナス面があるがスポークが1本折れても家に帰れる安全性、体に優しい乗り味などいい面が沢山あります。

 

いろんな条件に対応できる手組ホイールはなかなか捨てたものではありません。

出来の悪いホイール、その後

私のできの悪いホイールは決して走りが悪いわけではなく次のこの3点が不出来の原因でした。

組み換え前

1リムにスポークを入れる位置が違う

2スポークの長さが短い

3アルミニップルの使い方が悪い

 

こういう事から

 

  • 見た目が悪くポンプが使いにくい
  • アルミニップルが破断するかもしれない

 

という安全面でも注意が必要でしたので次のように組み換えをすることにいたしました。

組み換え後右#15 左NJS#15/#16
左右3クロス組
星NJSバテッド#15/16スポーク

  • ハブ、リムはそのまま同じものを使います。
  • ハブは調子が良かったのでグリスアップしていません。
  • スポークは全部取り換えました。右側ドライブサイドには星#15 1.8mmストレートスポークを使い、左には星NJSバテッド#15/16スポークをカットして使うことにいたしました。
  • ニップルは1.8mmブラスに取り換えます。

 

ニップルはアルミからブラスに変更しました。確かにアルミを選択すると20gは軽くできるのですが私には必要ないと思いまして丈夫なほうを選びました。アルミニップルの堅牢さは昔と違いますので十分安心できるのですがやはり扱いやすいのはブラスです。今回はブラスを選んでいます。

 

スポークですが左側に細いスポークを選んでいます。よくスポーク選択に左サピム1.5mmLaser右サピム1.8mmRaceやDT1.8mmコンペティションの組み合わせがありますが今までNJSバテッド#15/16を使っているとあまり聞いたことがないのです。

266mmで太さが変わる

このNJSバテッドスポークは競輪に使われているのですが305mmの寸法だけで販売されています。短くカットできる部分は残されていますので278mmくらいまでは使えます。

寸法が一種類だけですので常にスポークをカットして対応しないといけないことから一般的ではありません。あまり使われないのはこのためでしょう。

サピムLaser カットできる部分が少ない

サピムのLaserは2.0/1.8/2.0mmです。カットできる部分はあまりなくスポークの長さをカットで調整することはできるのですが許容範囲が狭いです。

その点星のバテッドスポークは切れる部分が長くありますのでいろんなホイールに使えそうです。もちろん競輪に使われているといいながらも細いだけに強度、剛性には検討の余地があります。今のところ多スポークホイールに使う分には十分と考えています。まず使ってみて判断しようと思います。

 

ちなみに星NJSエアロスポークも305mmで販売されています。カットできる部分は296~305mmでカット調整できます。使える範囲の狭さが難点です。ERDの長いリムの場合このエアロスポーク使用しても安価に良いホイールが出来ます。

 

いろいろな部品の組み合わせができるのも手組ホイールの面白いところです。

 

さて組み換えホイールが一応完成しても一日置きますと少しテンションが変わりるときがあります。理由として後輪スポークは右側と左側の張り具合が倍ほど違いますのでリムが右側に引っ張られ少しセンターがずれている時もあるのです。再度調整しなおして完成です。

チューブラーホイール作製依頼うけました

当ブログ読んでいただいている方よりご連絡いただきチューブラーホイールのご注文いただきました。

出来上がりホイール

ホイールのご希望をお聞かせいただきスポーク、ニップル等を決めさせていただきます。

ハブはお持ち込みです。

このハブが届き驚きました。新品のDuraハブFH7403 32hです。新品です、本当に美しいです。造り込みの良さが伝わってきます。今このようなハブが作られていないのは本当に残念です。

ハイトゲージで計測

シマノから発表されているデータは正確ですが念のため実測します。

ハブ計測はハイトゲージを使っています。ハイトゲージはゼロ設定ができるのでノギスで十分ですけれどやはり専用道具は便利です。私のスポーク長の出し方は小数点の切り上げを行っていますのでどちらかといえば長めの寸法です。短いスポークはニップル破断の原因になりますので長めを好みます。

 

スポークは剛性を優先して星スターブライト2.0mmストレートスポークを使います。

ニップルはブラスです。

これらはオーナー様の依頼です。手組ホイールの王道を行く部品選定です。

フロント 3クロス組
リア 左右3クロス組

組み方は前後とも3クロスで組みます。

8速のDuraハブはスポークテンションから考えますと左ノンドライブ側のテンションが現行ハブより高いテンションで仕上がります。

振れ取り+テンションを均一に

シマノハブが11速に変わってハブオフセットが以前よりも1.85mm増えました。ギアが増えることでホイールのテンション比率が大きく変わりました。左テンションが右の半分以下になりました。残念ですが低くなったのです。

対応策として右テンションを大きく上げて左の相対値を上げるか2:1組などの組み方を工夫する方法が考えられます。

スポークテンションのことを考えますと2:1組など組み方の工夫をしなくても旧バージョンホイールのほうが11速ホイールよりも駆動ロスが少ないホイールに仕上がります。8速のほうがメカトラブルは少ないしチェーンも丈夫です。

今の現行品は11速です。8速、9速、10速は古い世代の製品ですが決してホイールの駆動効率を考えますと走る性能は負けていません。

 

オーナー様は新品の8速Duraハブが手に入るまでじっくり待たれたそうです。手に入ったら私にホイール作製依頼を決めておられたようです。これはうれしい話です。

ギアの枚数は少なくても走りでは現行ホイールに負けないホイールです。

前輪 826g
後輪 1048g

このTB25 32hのチューブラーホイールは外周部が軽くリム剛性も高いので力が逃げないホイールです。意外と思われますが重量があってもヒルクライムに結構強いホイールです。

なかなか手に入れることが難しいハブを使ってのホイール作りをご依頼いただきました。ありがたいことです。

ホイール作り始める前のルーティン

私の使っているテンションメーターはパークツールのTM-1も使いますがデジタルメーターを主に使っています。

どのテンションメーターも換算表がありますがその換算表を見る前にメーターが正しい数値を出すメーターなのかをチェックしています。

私のメーターは2mmの丸スポークを100kgfで引っ張ると0.33mmの数値が出ます。これだけのチェックですがメーターは使えると確認しています。この校正器は足元に置いていますのでいつでも調べることができます。

ホイール作業のルーティンとしています。テンションメーターを使っていますとやはり経年変化はあるだろうと思いますので気を付けています。

 

スポークを握ってわかるような神の手を持っていませんので売り物のホイールを作っているものとしてキャリブレーションは欠かせません。

出来の悪いホイール

10年以上前に作ったホイールを今でも使っています。しかしこのホイールは失敗作です。以前のブログ記事で紹介しました「失敗作でもよく走る」のですが大きな失敗をしています。

①スポークをリムに通すときの第一スポークを間違う。

第一スポークの間違い
短いスポークでねじ山が見える
スポークが短い

②アルミニップルの使い方

③スポーク長の出し方

①はスポークを一番目に通す穴を間違えると位相がかわりバルブ穴の位置が変わります。最初にスポークをバルブ穴に通すとき注意が必要です。

②と③はスポーク長の問題です。

スポークは2つの計算ソフトを使って計算していました。スポカルクとDTの計算ソフトです。当時の計算ソフトはスポークの太さまで考えて答えが出るのではありません。また私はリムのERDを出す方法でもいい加減でした。

ERDはカタログやネットで発表されている数値を使っていました。これは実際に測ることがいちばんです。アルミリムは製品のロットごとに微妙に寸法が違っています。カタログの数値は違うことが多いです。

次の間違いは出した寸法の切り上げ、切り捨てです。長さの小数点まで寸法は出ますので切り上げか切る捨てでスポークの長さは大きく変わってきます。そのうえ販売されているスポークは長さが286cm,288cmのように偶数単位でしたので奇数の場合困ったものです。なかなかニップルの頭ギリギリで納めることができなかったのも事実です。

私は高価なホイールよりもスポークカッターのほうが欲しかったのでスポークカッターは割と早く購入しました。このためスポーク長の失敗は少なくなりました。しかし今でもホイール作りの中では難しいポイントと考えています。

 

結論を申しますとスポーク長は切り上げです。長めの寸法が良いと思います。もちろん長すぎてもだめです。

ねじ山が見えるくらい短いスポークで作りますとホイールとして使えますがニップルが飛ぶかもしれないリスクが生じます。

10年以上前に手組ホイールしていますと大見得の自称メカニックさんにホイールお願いしたことがあります。出来上がったホイールはスポークのねじ山が見えるホイールでした。この時は何も知らずに喜んで持ち帰ったのです。ホイールのことを深く知るようになった今は『あの時はあほやってんな(関西の人はこういいます)』と思い出します。

 

短いスポークにアルミニップルを使いますとニップルの頭が飛ぶことがあります。もちろんアルミでなくブラスでも起こることがありますがアルミのほうが頻度は高いです。こんなとき長めの寸法でニップルから突き出ていてもこのほうがいいのです。突き出たら失敗ではありません。スポークが短いのが失敗作です。

写真のホイールは今もよく使っています。売り物ではありませんのでタイヤ取り換えたときにスポークのテンションを再調整し、振れ取りを行っています。出来が悪いのですがよく回るので承知で使っています。しかしホイールは一番大切なところですので近々に組み替えようと思っています。

カーボンホイールにタイヤをインストール

LightBicycelのカーボンリムを使ってチューブレスホイールを作製しました。

リムは46mmハイトです。フロント18hリア28h、ハブはDURA9000を使用しています。

今回は後輪ホイールのことをお話します。

 

ホイールリム内側にはニップル穴のないリムを使用しています。

穴があるのはバルブ穴だけです。このためチューブレスタイヤに使うテープは要りません。55mmのバルブをセットしましてタイヤをインストールしました。

タイヤはIRCのフォーミュラーライト25cです。石ケン水を使っています。私は力がないので専用タイヤレバーを2つ使っています。簡単にタイヤをはめることができます。レバーを使っていますが問題なくうまくいきました。

チューブレスタイヤをインストールしますとスポークテンションは大幅にテンションダウンします。今回の場合右側ドライブサイドのテンションは133kgfから110kgfに下がりました。約17%下がっています。

 ドライブサイド133kgf ドライブサイド110kgf

これだけ下がるのですから事前に少し高めかなと思うくらい右スポークテンションを上げて作っても大丈夫です。私は120~130kgfで仕上げています。

 

スポークを握って張り具合を調べる人にはサピムのCX-RAYなどの扁平スポークの場合スポークが薄いので刃物を握っているような握っても痛いだけです。握った感覚だけでは難しいと思います。

またTM-1のような正確でないメーターでは役に立たないでしょう。もちろんきっちりと100kgf、120kgf、130kgfと正しく測れるTM-1なら話は別です。テンションメーターの校正を先ずやるべきです。

 

4,5年前と比べてカーボンリムはとてもお安くなりました。高品質な製品を作るメーカーのリムも容易に購入できるようになっています。FFDのカーボンホイールはリム、ハブ、スポークメーカーの一般でも購入できる部品の組み立て品ですのでカーボンホイールに挑戦するのもいいと思います。作れない方はご一報いただければ幸いです。

スポークをギターピックではねています

スポークテンションの均一化にはテンションメーターをメインに使っています。

テンションをグラフ化して緩いところ、きつく張っているところを調べると早く解決できます。

これらは私のやり方ですのでテンションメーターを使わない人もおられますし人それぞれです。

テンションメーターを使うほどでもないときとか最後の微調整で確認するときにはギターピックを使って音を聞きながら調整しています。

ギターピック

スポークをはねた音を聞いて張り具合を調べることは昔からなされていた方法です。指ではねればいいのですが均質な音量で聞き分けるにはギターピックがよろしいようです。簡単に音を聴き比べできます。高い音でスポークの張りが強ければニップルを緩め、低い場合はスポークの張りを強くします。

常にこの作業では逆に面倒なので通常はテンションメーターを使い最後の仕上げ段階で行っています。

ギターピックでないとダメという話ではありません。YouTubeで見たのですが、スポークを小さいハンマーでたたいて音を聞き分けているビルダーもいました。音をきいてスポークを調整する方法は意外と便利です。

ホイールチューンアップの続き

タイヤ取り換えがホイールチューンアップにいちばん良いといいます。

チューブレスタイヤに替えるなどXR31T前輪ホイールを特別にお金がかからないチューンアップを続けています。昨年このホイールのハブベアリングを変えました。まだゴリ感がないのでもう少し使う予定ですがサイドキャップを外してみるとやはり汚れています。写真に残していませんがキャップを外してきれいにふき取ってグリスを塗っています。

グリス塗りは筆を使っています。グリスを塗るのに筆を使うことなど自転車ビギナーだった時には思いもつかない方法でした。ずっと指にべたっとつけて塗っていたのです。筆を使うきっかけは海外のホイールメーカーのYouTubeを検索したときに見つけました。海外メーカーのビデオなどから思わぬアイデアをいただけることがあります。

後はホイールのバランス調整です。一円玉でバランス取る方法をとっています。

リムはスリーブジョイントリムですのでバルブ穴の反対側、つなぎ目のところにスリーブが入っています。このためにホイールが静止しますとスリーブ部分が重さで下になって止まります。

振れ取り台にホイールをセットして一円玉をスリーブの反対側に貼っていきます。今回は7枚でバランスが取れました。

一円玉7枚=7g

ゴルフのクラブに使う鉛の重りを貼ってバランスを取りました。

バランスとる前と取った後の回転ですが何回まわるか数えています。5回ほど繰り返して平均値を出しています。

私のホイールはバランスとる前は平均150回(シールなしのベアリング使用)まわっていましたがバランスを取って回転を調べてみますと平均165回でした。約10%よく回るようになっています。

 

これが走りにどれくらい影響しているのかはデータが取れていませんが少しはましになっていると考えます。

 

チェーンをきれいに洗って5ワット、空気穴の少ないヘルメットで5ワットと手軽なチューンアップはいろいろ考えられます。お金のかからない方法ですのでお勧めします。