チューブレスカーボンホイールのエア漏れチェック

私が今使っているカーボンホイールはLightBicycelのリムを使ったチューブレスホイールです。ニップル穴なしのリムを使っています。このため穴はバルブの穴だけです。

作るのに少し時間が掛かりますが手間かけただけは良いところがあります。

 

前輪にはタイヤインストール後シーラントは入れていません。後輪にはシーラントを入れました。

どちらが空気を長く保つか調べてみました。

結果はほぼ同じです。

このチューブレスカーボンホイールはシーラントなしで結構長持ちます。

今回はリムハイトが46mmですが次回は56mmで試そうと思います。

ディスクホイール作製しました

ディスクブレーキホイールを組みました。ホイール前後で1911gです。

一見重いホイールですがハブが重いだけです。

 

前後1911g
後輪1045g
前輪866g

仕様は以下の通りです。

シマノハブ105シリーズのディスクブレーキ用のハブを使います。

フロントHB-R7070 リアFH-R7070

リアハブ 重いです

リムはTNIリム AL22Wディスク用、スポークはDTコンペティション黒を使います。

リム重量は440gですので外周部が軽く剛性の高いホイールに仕上がります。

ハブの計測から始めます。データを残しておけば次の作製にも生かせます。スポーク長はwheelproとDTのspokecalculatorを使って確認しています。基本の計算式は同じと思いますがスポーク伸び率の計算が違うようで全く同じの結果とはなりません。あとは経験で判断しています。

自分で測ることです

組み方の注意事項で前輪は逆イタリアン、後輪はJIS組で組むことを推薦しています。シマノのディーラーマニュアルにアクセスするとわかりやすく解説されています。自分で調べないとダメですが調べ方がわかるととても有益な解説です。

シマノディーラーマニュアルより

私の振れ取り台はパークツールのTS2.2ですので通常のリムブレーキ用です。ディスクハブはうまくマウントできません。

ミノウラのクイック
金具だけ使っています
これで振れ取り台に乗ります

パークツールの専用アダプターがあれば簡単ですが高価なのでミノウラの12/15mmスルーアクスル用クイックを使うことにします。ホイール作りに使えればいいだけなので安いほうにしています。アダプター金具だけを使い、これに6mmの棒ねじを用意して使っています。このようにディスク用の補助金具は必要です。

いずれにしましてもいろいろやり方があると思います。いい方法があればシェアしたいです。

 

シマノのディスク用ハブは前輪、後輪ともセンターはオフセットしています。このためオフセットリムを使うことで左右のスポークテンションが是正することができます。

後輪のみオフセットリムを使う人がいますが前後輪ともにハブセンターはオフセットしていますので前後ともにオフセットリムを使うほうが左右スポークテンションの差を少なくできます。

リムのブレーキ面がないということはとてもきれいなホイールに仕上がります。美しいホイールはいいですね。

ホイール自体の重量はディスクの重量がはいりますので非常に重くなります。しかしこの重量は中心部の重量ですので回転にはほぼ影響がありません。

ディスクブレーキが引き起こすストレスから耐えるようにスポークの本数は増えます。ホイールは重くなるのですがブレーキに対する信頼度は増します。また前輪後輪ともにオフセットリムを使っていますので左右のスポークテンション差が小さくなり駆動ロスが少ないホイールが出来上がります。これはとても重要なポイントです。

前輪

後輪ともに約70:100の比率

まだ先の話と思うのですがいずれロードのほうもマウンテンバイクと同じようにディスクホイールが主流になっていくのでしょう。しかしもう少し規格が統一取れたらもっといいのにと思っています。

レーシングスポルト後輪ハブを使ってホイール作製

2:1組の後輪を同じハブスポークを使って組み替えました。

リムはキンリンのXR31RT 24hを使っています。

リム重量は500g前後です。オフセットリムで3mm寄っています。

オリジナルの状態では左のスポークが2:1組にしては非常に緩い状態でした。

図はオリジナルの状態です

前の記事にも書きましたが1:1組でしたら特別緩いわけではありません。

このハブの意図は横剛性を高める目的なのかもしれませんが2:1組の目的に沿うように組み換えを考えました。

組み換え後 1058gほぼ変わらず

3mmオフセットしているリムに取り換えたところ左テンションは大幅に上がっています。実測では72:100の比率です。リムの重量はほぼ同じですがワイドリムに変わりリムハイトが31mmと高くなりました。リム剛性が上がったうえにエアロ効果もよくなります。

 

もともと使われていたスポークをカットしただけです。費用は掛かっていません。リムの代金だけです。スポークをCX-RAYに替えると50gほど軽くなりわずかですがエアロ効果が改良されます。できるだけ費用が掛からない方法がメインの目的ですのでこのスポーク交換は目的に少し反します。

 

ある程度乗ってベアリングが傷んでからベアリングを取り換えるのは効果あります。急ぐ必要がありませんがハブに使われているベアリングは普通のベアリングです。セラミックに替える必要は全くありませんが良いベアリングと普通のベアリングの差は大きくあります。シールの当たっているベアリングとシールの当たらないベアリングも回転に差がでるようです。

ベアリングは安価なものですので性能の良いベアリングを使うべきです。スポークの張り替えは難しいですがベアリングの交換は道具さえあれば簡単です。一般的にはベアリング交換が難しそうにみえますが全く逆でベアリング交換には最初の勇気があれば大丈夫です。

次はこの辺りを変えようと思います。

レーシングスポルトの後輪ハブについて

フルクラムのレーシングスポルトホイールセットが格安で英国通販で販売されていました。ホイール価格が台湾系ハブセットの値段なので購入しました。

後輪ハブは2:1組、左8右16のハブです。このハブを使ってホイールを作ろうと思いました。到着してすぐに分解いたしました。写真がこのハブです。

重量は350gあり正直重いなという印象です。しかし中級シマノハブとほぼ同じなのでがっかりする重さでもありません。

ハブを計測しました。

左FTCが46.7mm右FTCが18.3mm、左フランジ径35mm右フランジ径59mmと測ってみて驚きました。センターオフセットが非常に高い数値です。

計算ソフトに入力してみますと左52対右100のスポーク比率がまた驚きです。これでは何のための2:1組なのかわかりません。ただ通常の1:1組の場合では52は高い数値です。スポークの角度も左9.5度数値は高いのですが右は2.5度です。右角度は急な値です。

2:1組の目的はハブの11速化により左スポークテンションが右スポークテンションの半分以下になってしまうのでこの欠点を補うために考えられた組み方です。

このハブはどういう意図で考えられたのか知りたいものです。

オフセットリムを使って組み直すと数値がよくなります。改善点の多いホイールですが価格は安い。

スポークオフセットを測る

ストレイトプルスポーク前輪ハブの場合

 

ホイール作りにはハブの寸法を知る必要があります。ストレイトプルハブの場合ノギスを当ててハブの直径を測ってもスポークがオフセットしていますのでこの寸法が必要です。

50mm

ハブをじっと眺めていて思いつきました。

47mm

スポークオフセットを測る方法としてこんな方法で測っています。長さの分かったスポーク(今回は5cmのスポークを用意)を実際にハブに通してハブの外側に出ているスポークの寸法を測るという方法です。ハブの外に出ている寸法を測りますと47mmです。ハブの中に3mm入り込んでいることになります。

 

今回のハブは3mmオフセットしていましたのでハブの直径から3mm*2ということで6mmハブの直径から引けばいいのです。これでハブの直径寸法が出ますので計算ソフトに数値入力すればOKです。

 

皆さんどう言う風に測っておられるかはわかりません。メーカーが教えてくれる寸法もありますがホイール作りには基本的には自分で測るものです。失敗は大幅に軽減できます。

ポリイミドテープの3か月後

リムはXR31T 24hの前輪です。

写真は3か月使ってタイヤを外したときの状態です。チューブレス用のテープとしてポリイミドテープを使っていました。

トラブルもなくこれは使えると思っています。安価なテープもいろいろ試しています。空気漏れがしないことが目的ですのでメーカー指定とかいうことはありません。使えれば良いと思います。シーラントは30mlほど入れてあったのですがホイールの内側はきれいな状態でした。ニップル穴のところが圧力でへこんでいるのが分かります。テープがどのくらい持つのかは今のところ調べがついていません。お客様から教えていただいた情報では1年ごとにテープを変えているということもうかがっています。

タイヤを外した後のテープはきれいな状態です。ポリイミドテープは長持ちしそうです。

Stay home. Build wheels.

海外のセラーよりメールが届きました。

家にいてホイールを組み立てましょうとのことです。

 

朝日新聞にコロナでストレスをためない生活についての記事がありました。

 

心穏やかに過ごすいくつかのヒントの中に

 

小さな達成感を大切に

いつもはできない新しいことを試してみる

というヒントがありました。

 

まさにホイール作りはこの項目に当てはまりそうです。

サピムのホームページよりwheelbuildingについてまとめてあるページがあります。

https://www.sapim.be/sites/default/files/checklist.pdf

以前紹介しましたが良いホイールを作るにはどうすればよいかを的確にまとめてあります。

細かい方法論ではありませんが示唆に富んだ項目でわかりやすいです。

復習のため読まれることをお勧めします。英語の勉強にもなります。

カーボンホイール用ブレーキシュー

カーボンホイールのブレーキシューはコリマのコルクシューを使っていました。ずっとこればかりを使っていました。なにか新しくいいシューがないかなとネットで調べてみましたところ面白いホームページに届きました。

アルミリム用のシューで良いと提唱されているHPにヒットしました。

ホイールのSakuraさんのホームページです。軽々にリンクすることは控えようと思いますのでキーワードはカーボンホイール ブレーキシューで見ますと出てきます。

私はカーボン用にはコリマとアルミ用にはシマノを分けました。今回シューは同じものを使うことにしました。もちろんカーボン用とアルミ用と分けています。Sakuraさんが提唱されているとおりにします。

カーボンホイールにはメーカーが提唱するシューがありますので何が何でもこれということではありません。いろいろ試すべきです。

今回私には目から鱗の感覚です。シューは同じものでもアルミとカーボンを分けて使えば良いというのは私にとっては驚きの使い方です。カーボンリムの進化でこんなことができるようになったのですね。カーボンが傷むことなくブレーキの効きが良かったらしばらくこれで試してみようと思っています。

Micheのハブは気になる

英国の The Cycle Clinicというホームページで勉強させていただきました。

イタリアのMicheというメーカーのハブですがこちらのショップではとても高い評価をしています。私はこのミケのハブをwiggle経由で購入しました。ノバテックのハブよりも安価です。

ホイールオーダーいただきこのハブを使ってお納めしたこともあります。初めてのハブではありません。ハブ前後で426gです。重量はそんなに軽くありませんがシマノの中グレードのハブよりは100gほど軽いです。

軽いハブとはいえませんが私の評価では星が☆☆☆☆☆です。

 

前後セットで28h、32h、36hと販売しています。ミケのホームページを見ますと20/24hは注文販売のようです。このハブは多スポークホイール用のハブで使えます。シルバーホイールにも適しています。価格的にも1万円を割るリーズナブルな価格です。

 

ハブを分解してみました。

前輪ハブ

前輪後輪ともに5mmの6角レンチで簡単にハブキャップを外すことができます。後輪は逆ねじ方向です。ベアリングは前輪6001と大きいベアリングです。ノバテック、バイテックスは699、688と小さいベアリングです。

後輪ハブ

後輪は右6001左6901規格です。フリーは6901x2です。重量は重くなるのですが回転のことを考えるとベアリングは大きいほうが良いです。トレードオフの関係です。

 

ベアリングの取り換えには最初は勇気がいりますが慣れればそんなに難しい作業ではありません。前輪後輪も分解は簡単にでき、グリスアップは容易です。ベアリング交換には特殊な道具が必要ですが道具さえあれば難しい作業ではありません。ベアリング交換まで乗り続けるのは相当な距離と考えますので通常はグリスを充填するだけのメンテナンスで十分と思います。

 

ミケはあまり使われていないハブです。いろいろなブログでもあまり紹介されていません。軽量でないから敬遠されるのかもしれませんがこのハブはもっと使われてもいいハブではないかと思います。前20後24の少スポークホイール用のハブはなかなか手に入らないハブですが多スポークのホイール用には容易に手に入ります。価格も気にいっています。手組ホイール派は注目していいように思います。

テンションメーターが注目されている

ブログ発信者は読者がブログにたどり着かれたときにどのキーワードを使われたのかなどがわかるようになっています。面白い仕組みです。考えた人は偉いですね。

 

当ブログを読んでいただいている方々はテンションメーター使い方、TM-1使い方というキーワードでよくこられています。このキーワードで調べられている方はいつも多いなと思っています。ホイール作りという非常にコアな話題ですが好きな方は結構おられるようです。道具についてもよく検索されておられます。

 

私も新しいことを教えていただけるかなと同じようなキーワードで検索しています。

 

いろんな方々がテンションメーターの使い方を説明されているのを発見します。

たくさんの人がここの店で買ってねという風に宣伝とセットで説明されています。いわゆる宣伝付きのホームページです。別にこれがいけないわけではありません。人それぞれです。

 

ただこうした使い方を教えてくれている人たちがメーターは正確ではないですよという警鐘を鳴らしているホームページは見たことがありません。

 

使い方を説明されているブログは宣伝付きが多いのでこのメーターはいい加減ですよとは書けないのでしょう。10年以上前のことですがパークツールのTM-1を購入したとき私はこれが正確ではないとは考えたこともなかったのです。全面的に信頼していました。これでいいホールができると安心していました。

こんなことですからいろいろな記事を書かれておられる方々も正確な品物と信頼されているのかもしれません。

校正器で新しく換算表を作ります

私の書いた今までの記事を読んで連絡してこられたのだと思いますがテンションメーターを校正してほしいと依頼を受けたことがあります。依頼された方に伺いますと以前からメーターの正確性には疑問を持っていたのですとお返事いただきました。この方のテンションメーターは校正させていただいたのですがこのように訪ねてこられる方はとても少ないです。皆さんご自分のテンションメーターを信頼されているのかもしれません。

精度の低いテンションメーターも使い方によっては頼りになるツールになります。ご自分で新しく校正ツールを作って自分のテンション換算表を作製することです。もしくは校正できる人にお願いすることです。

テンションメーターは使ったほうがいいと私は考えるのですが全く使わなくてもいいといっておられる方もおられます。

私にはテンションメーターが必要で精度の高いホイールを作るにはあったほうが良いと考えています。良いホイール作りへのいちばん近道と思います。但し道具に頼るなら正確な道具でないとダメだと考えます。

今販売されているテンションメーターは使えるけれど正確ではありません。それを理解して使うことです。自分のホイールですからテンションメーターはなくてもホイール作りはできますし自分で作って自分で楽しむのですからなくても十分楽しめます。

但し手組ホイールを販売されているショップの方は逆にテンションメーターの校正は必須ですね。