リムブレーキからディスクブレーキに移行する

先日リムブレーキからディスクに変更のお問い合わせがありました。

ホイールは前輪20h後輪24hのアルミホイールです。この時は前輪ハブがディスク20hでは作られていないので変更はできませんとお答えしました。クロスバイク用にどうですかとお勧めしましたところご子息のクロスバイクに取り付けるということになりました。一つの解決方法です。

 

さて、今ロードバイクをリムブレーキからディスクブレーキに替えようと考えておられる方が増えているようです。各自転車メーカーも今までの製品を陳腐化して新しい需要を喚起しようとしています。この流れに素直に乗るのが良いのかはわかりませんが流れができているのは事実です。

 

しかしながらリムブレーキはなくなることはないと思います。グランツールでもリムブレーキが活躍しています。パンク時のタイヤ交換にホイールごと変えないといけないということや軽量化を行ってもリムブレーキのシンプルな構造、重量には負けます。まだまだリムブレーキはメリットが大きいです。

しかしながらブレーキの効き具合においてはどうしてもディスクブレーキには勝てません。

こんなことからリムブレーキはなくならないとしても容易に変更できる投資、買い方をしておけば無駄な買い物もしなくて済みそうです。

 

最近のことですがディスクカーボンホイールの修理依頼を受けたことがあります。この時に一つのヒントを得ることができました。

 

写真のお預かりディスクカーボンホイールはリムをリムブレーキ用のカーボンリムを使われていたのです。カーボンホイールの場合ブレーキ面も黒色なので全く目立ちません。最初わからなかったのですがあとで気が付いて驚きました。

カーボンホイール 24穴後輪
カーボンホイール 24穴前輪
前輪後輪ともにリムブレーキのリムです!

あっ、リムブレーキのリムを使っている!とびっくりしました。

 

そうです、この時アイデアが浮かびました。カーボンホイールのリムブレーキホイールからディスクブレーキホイールに移行は簡単です。ハブを変えればいいわけです。しかし注意点があります。

 

最初のオーダーを前輪24h後輪24hで、もしくは前輪24h後輪28hで注文しておけばいつでもディスクホイールに変更できるのです。

 

オーダーが前輪20hの場合後で追い買いの部品が増えますが前輪を24hにしておけばハブを交換すればリムは再利用できます。一般には一番高い部材はリムです。リムがもう一度使えることのメリットは大きいです。24穴のディスクハブはフロントリア共に容易に手に入ります。20穴はありませんが24穴はあるのがポイントです。

 

リムブレーキ使用でいずれディスクに変更するということなら最初のオーダーの時に前輪を24穴にして後輪は24穴、28穴で注文すればディスクに移行は容易に無駄なく移行できます。前輪24穴後輪24穴、前輪24穴後輪28穴のハブは容易に手配できます。これなら追加の部品は最小で済みます。

カーボンリムなら見た目はほとんどわかりません。実際そうしているホイールがあるので安心です。アルミリムでも見た目を気にしなければ使えます。当たり前のことですがディスクからリムブレーキにはブレーキ面がないので使えません。

同じリムでも組み方でインプレは違います

TNIのAL22のリムを使って作ったホイールのインプレをお二人からいただきました。ご紹介したいと思います。

 

先ず一つ目です。

前輪

リム  AL22  20h  

ハブ  ノバテック A291SB 20h

スポーク サピムCX-RAY2.0/0.9/2.2mm ラジアル組

ニップル  ブラス 

重量  541g 

 

後輪

リム  AL22  24h    

ハブ  ノバテックF482SB 24h 

スポーク  左 サピムD-light  2.0/1.6/2.0mm 2クロス組

右 DTコンペティション2.0/1.8/2.0mm 2クロス組

ニップル  ブラス

重量   779g  

 前後1320g  

 

商品を受け取りました。この値段で品質の高さと技術力に驚嘆しました。
自分は70歳の現役トライアスリートです。仕事は自営で技術屋をしている関係で、肌で技術力の高さを感じ取れます。
知人からジュニアトライアスロン用のバイク製作を頼まれ、安く軽いホイールを探していました。改めてインプレ等を送らせて頂きます。

 

9月にお買い上げいただきまして12月に下記の印象を送っていただきました。

 

前回のホイールのインプレですが、軽い事の意味がよくわかりました。
今このホイールを使用しているのは体重40k台の女性です。スイスイと気持ちよく坂を登っています。軽いのが最善ではない、高速での巡航には向いてないですね。

 

そうですね、ヒルクライムには適していますが平地での高速巡行には空力の援護が少なくずっと回し続けないといけないのでしょう。

しかしくるくる回す乗り方の人には乗りやすいと連絡いただきました。このことからも乗り方によって評価が変わるものです。

 

この方には最近2セット目のホイールをお買い上げいただいています。DTのRR411リムを使ったディスクホイールです。次のインプレも楽しみです。

 

次に別の方よりインプレいただきましたのはこのホイールです。

前輪

リム  AL22 32h

ハブ  シマノHB-RS400 32h

スポーク ピラーTB2015 2.2/1.5/2.0mm 3クロス組

ニップル  DTブラス

重量  714g

後輪

リム  AL22 32h

ハブ  シマノFH-RS400 32h 10速用スペーサー付き

スポーク 左ピラーTB2015 2.2/1.5/2.0mm 3クロス組

右DTコンペティション2.0/1.8/2.0mm 3クロス組

ニップル  DTブラス

重量   956g

前後1670g

 

シマノハブに軽量リムで組みました。実測リム高22mmリム幅18.5mm重量380gのAL22 32hホイールでは確かに空力の援護射撃は少ないと思います。しかし地面からの衝撃を吸収する力は大いに発揮できるのでロングライドには最適です。送っていただきましたインプレは次の通りです。

 

何度か100km越えをライドして下からの突き上げが以前のホイールに比べて軽減されロングライドが楽になりました。

 

同じリムを使っても作り方で違った乗り味のホイールが出来上がります。ヒルクライム用、ロングライド用にと変化します。

 

リム幅の違うリムAL22W、リム高の違うXR31T・RTで作りましたホイールをオールラウンドホイールとしてお勧めしていますが100%オールラウンドホイールではありません。いや、ホイールは難しいです。

 

沢山ホイールを揃えるに越したことはありませんが今のところお勧めの解は1フレーム2ホイールで分けて乗る場面に応じて楽しむのがいいのかも知れません。

ホイール組み換えのご質問いただきました

この5月にホイールをお買い上げいただいた方よりご質問のメールをいただきました。

ご質問内容は

作って頂いたホイールですが、とても気に入って走りまわっていましたが、下り坂のブレーキングで怖い思いをしたことがあって、ロードバイクをディスク式のものに買い替えました。作って頂いたリムブレーキ式のホイールが不要になったので、それをディスク式に改造することは可能でしょうか?  

軽量で良く回っていたので、出来れば再活用して、オンロードとグラベル用に分けて使用したいと思っています。

私の返事は

ディスクホイールに組み替えることは全部の部品を使ってとなると難しいです。前輪ハブ、リムが20hですのでディスクの20hハブが手に入らないです。後輪の24hリムは使えます。ハブは使えないです。サブバイクとしてクロスバイクをお持ちならクロスバイク用として8速ギアを取り付ければクロスバイクは見違えるほどよく走ります。

 

というお返事をいたしますとよくご理解いただきました。息子さんのクロスバイクに使われることになりました。

 

クロスバイクはホイールで変身すると思います。少しグレードの高いホイールを取り付ければ30km巡行も楽になります。私のようにどこへ行くにもクロスバイクになってしまわれるのではないでしょうか。

XR31T 18h サピムCX-RAY使用
XR31RT 24h サピムCX-RAY使用
チューブレスタイヤ使用

私のクロスバイクにはXR31T・RTのホイールにチューブレスタイヤを取り付けています。

空力も実感できてとてもよく走るクロスバイクに変身しています。前3段に後ろ8段で走っていますので激坂の山でも平坦でもどこでも行けます。

 

ひがみかもしれませんがロードバイクの人たちにちらっと見られることが多いです。この夏はアロハシャツで30km巡行していましたので変な奴に見られたことが多かったです。100万円の自転車乗っている人は下に見るのでしょうか?ついついひがんでしまいます。年齢以上のスピードなので胸を張っているのですが・・・

 

閑話休題、余っているちょっといいホイールをクロスバイクに取り付ければ見違えるほどよく走れます。特別新しいことではありませんが意外と見落としている点ではないでしょうか?お勧めいたします。

36㎜高カーボンホイールのインプレいただきました

最近お納めしました36㎜高28mm幅のカーボンホイールのインプレをお送りいただきました。ご紹介したいと思います。ホイールの内容は

サピムCX-RAY使用 607g
サピムCX-RAY使用 803g

穴なしリムです

リム AR36 20/24h

ハブ ノバテックA291SB/F482SB 20/24h

スポーク サピムCX-RAY 黒

ニップル ブラスニップル 黒

重量は前輪607g 後輪803g 前後1410gの軽量ホイールです。

 

以下お送りいただきましたインプレです。ご参考になればよいかと思います。

 

新ホイールのシェイクダウンしてきました。

 

タイヤはGOOD YEAR EAGLE F1クリンチャー(205g)+シュワルベ軽量チューブ(65g)という組み合わせで40㎞ほど、いつも走るコースに出発。

 

新品ホイールの最初の「カンカン」というスポークのなじむ音!に感動しながら堤防の坂道を300m程ダンシング。軽くてどんどん進みました。

プラシーボ効果は人一倍あると自覚していますので、感覚ではなく帰宅後にデータで確認しました。

するとNP200Wで(ここ1か月はこれくらい)変わらずですがアベレージ速度が2.5㎞/h速くなっていました。

走行中の感覚では35㎞/h~の維持が全然違いました。(いつも35㎞/hの場所 280W~320Wを維持で39㎞/hを維持!)

今日は、漕ぎだしの軽さよりも巡航速度の上昇の方が印象に残りました。

いつも走る二ノ瀬峠は冬季通行止めのため春までタイムアタックはお預けですが今から楽しみです。

前のキンリンホイールセットとの違いは、リム重量-130g(前後)タイヤがシュワルベPRO1Evoチューブレス275g+シーラント30gなので-70g(前後)ですので、ホイール周辺部分の重さ-200gと空力向上の効果は大きいと思います。

 

最後に、今までカーボンホイールを敬遠した最大の理由であるブレーキ性能ですが、

今日は、晴天のこともあり全然気になりませんでした。(カーボンホイール独特の音は知人とのライドで慣れました)

また、たくさん走って報告します。

 

この日のライドでは「1300Wでスプリントしましたが全然問題なしです」とご連絡いただきました。

 

注)

  • キンリンのホイールはXR31T・RT 20/24h CX-RAYスポークです。3年前にお買い上げいただきました。今回で3セットめです。
  • シェイクダウンは慣らし運転のことです。
  • ちなみにオーナー様のバイクはスペシャライズドAllezスプリントです。体重は172cm75㎏と教えていただきました。

 

体力的に劣る私には感じ取ることのできない印象を詳しく教えていただきました。同じホイールを作られる方には大いに参考になると思います。感謝です。

36mm高カーボンホイールを作製

以前お納めしましたアルミワイドリムXR31T・RTのホイールを3年乗られたお客様よりホイールのグレードアップとしてカーボンホイールをご注文いただきました。よく走るホイールとしてキンリンのXR31T・RTを気にいっていただいていました。しかしそろそろ買い替えのころとなりカーボンホイールをご希望されました。

 

リムは36mm高28mm幅のAR36を選ばれました。空力も得られて登りにも強い軽量オールラウンドホイールとしてご依頼受けました。

カーボンホイールをご注文いただきました方々は皆さんチューブレスホイールを選ばれます。クリンチャー兼用ですのでシーラントを使うのが面倒となればチューブを使うこともできます。

 

リム重量は440g前後です。この36mmのリム高で28mm幅は剛性と重量のバランスが良いリムと考えます。最近のご注文では一番よく選択されています。

穴なしリムで作りますので作るのはすこし面倒ですがテープがいらないメリットは大きいです。タイヤ交換ごとにテープを巻き直すのは面倒で費用も嵩みます。テープ代は意外と高いものです。代替品をライダーの皆さんが探すのもよくわかります。

 

今回の仕様は以下の通りです。

リム AR36 20/24h

ハブ ノバテックA291SB/F482SB 20/24h

スポーク サピムCX-RAY 黒

ニップル ブラスニップル 黒

 

スポークテンションはリムメーカーの推奨テンションで仕上げています。

フロント 100~110kgf

リア   120~130kgf

この範囲で仕上げてくださいとメーカーは指定していますのでやはり正確なテンションメーターは必要です。

 

縦横の振れが取れてスポークを握ってしっかり張れているという作り方ではせっかくのリムが生かされません。見た目ではわからないのがホイールです。最近記事にしました中華カーボンホイールの顛末記が参考になると思います。ホイールを生かすのはスポークテンションと考えています。適正に張られていて揃っていることが大切です。

前輪607g

後輪803g

前輪607g 後輪803g 前後1410gの軽量ホイールが完成です。インプレをいただけるのが楽しみです。

メールアドレスが違います

下記のお問い合わせいただきましたがメールアドレスが違っていました。

初めまして。
現在、ディスクブレーキのロードバイクに乗り換えたためカーボンホイールを探しています。
そこでご相談なのですが、以下の仕様で組んで頂くことは可能でしょうか?
また、お値段はどの程度になりますでしょうか?
お暇な時で構いませんので、ご返答よろしくお願いします。

①ディスクブレーキのカーボンホイール
②リム高 40ミリ程度
③リムテープ不要のリム
④リム幅 19C
⑤チューブレスレディー対応
その他についてはおすすめのものでお願いします。

私の返事はお届できずに帰ってきました。正確なアドレスをご記入ください。

よろしくお願いいたします。

お預かりの中華カーボンホイールその後のその後

ホイールを納品いたしました。

お預かりしたときのスポークテンションは下図のテンションでした。

やはりこれはひどいですね。

どのように手に入れられたかを伺いますと中古品を買ったということでした。私に連絡しなければごみとなっていたところですとおっしゃっていました。

 

大概の自転車屋さんは自分のお店で販売していない品物はなかなか面倒見てくれないと一般的にいわれています。

 

そりゃそうですね、お客さんだけががいいとこどりをするのはいけませんきっちりと普段から付き合いのある自転車屋さんなら多少の無理も聞いてくれるでしょうが全く知らない人が飛び込みで来られても自転車屋さんにとっては迷惑でしょう。

 

以前のブログ記事に書きましたが仲良しの自転車屋さんは必要です。中古品の購入には特に注意が必要です。

自分で直せる実力もしくはルートがないと後で大やけどをすることがあることを知っておかれた方がいいと思います。。

オークションに出品される品物には必ず理由があります。ブランド品だからといっても安心できるとは限りません。見た目はよくても中身がひどいのがたくさんあると思います。迂闊に近づくのは危険です。

お預かりの中華カーボンホイールその後

お預かりしました中華カーボンホイールは再度調整いたしました。

前輪のスポークが少し長めだったのでカットが必要か迷ったのですが一度ニップルを締めなおしてみると大丈夫のようでそのまま締め増しを行いました。

 

後輪も取れたニップルを新しいものに変更しつけなおしをするだけです。スポークテンションの締め増しを行い適正な値になるまで調整しなおしました。

 

簡単に振れを取るだけではすぐに終わる作業ですがスポークテンションをすべて点検しながら作業を進めるので結構時間はかかります。

スポークホルダーは要ります

ニップルが回りにくいのでほんの少しですがオイルを注しています。この辺りの注意は大切です。スポークは扁平スポークですのでスポークホルダーは必要です。スポークのねじれを防ぎながらの作業です。

 

テンションメーターで数値を確認しながらの作業です。面倒なことをやってるなと思われる人もあると思いますが急がば回れでゆっくりですが着実に仕事ははかどります。

数値で見るとどのくらい回せばよいかがわかりやすいです。私は神の手を持っていないのでメーターが神様です。

 

仕上に緩いロックタイトをひと注ししています。ロックタイトは邪道という人がいるようですがそんなことはありません。場所場所にあったものを使えば良いと思います。

前輪のテンション

作業後の前輪スポークテンション

 

後輪のテンション

作業後の後輪スポークテンション

スポークテンションを適正値に上げました。3時間ほどで終了です。ホイールは見た目は変わりませんがスポークのゆるゆる状態から正しい値に仕上げています。

中華ディスクカーボンホイールをお預かりしました

以前キンリンXR31T・RTリムで作ったホイールをお納めした方よりホイールの修理依頼を受けました。

中華カーボンホイールを購入されるときの注意点として情報をシェアしてもよろしいですかとお尋ねしましたら承諾を得ましたのでご紹介したいと思います。

すべての中華カーボンホイールに当てはまる話ではありませんが参考になると思います。

前輪679g 25mm幅38㎜高 軽量です

前輪スポークテンショングラフ

振れはないのですがとても緩いスポークテンションです。

できればこんな感じにしてほしいです

前輪ハブ D411SB-CL
後輪 806g 25mm幅38㎜高 軽量です

後輪スポークテンショングラフ

メーターの数値が低いのでグラフにできません。左赤い部分です。

ノバテックD412SB-SL 24h
リムブレーキ用を使っています。

びっくりの中華カーボンホイールです。

オーナー様より許可いただいているのですがなかなか紹介しにくいホイールです。けなしすぎるのもなんだかなぁと思ってしまいます。

しかし情報は正しくあるべきです。

このディスクカーボンホイールはとても安価らしく値段に魅了されて購入されたようです。ホイールはとてもきれいな状態です。購入してしばらく使っているうちにスポークが飛んだということです。本当にお怪我がなくて良かったです。

ホイールを点検いたしますと確かに一か所ニップルが取れています。ニップルが緩んでリムの中でコロコロしていたとのことでした。

ホイールの見ためはとてもいいと思います。

まずリムはリムブレーキ用のリムを使われています。別にこれがいけないことではありません。リムブレーキ用のリムはディスクにも使えますので量産効果はあります。これもいいかなと思ってしまいます。

ハブはノバテックのハブを使っています。メーカー品です。スポークはサピムの扁平スポーク、ニップルも通常のアルミニップルを使われています。しっかり作ればいいホイールです。

いちばん気になるところはスポークテンションが超緩いということです。一般的なホイールスポークテンションの約半分のテンションで張られています。極端に言えばホイールの振れを取るだけのことを考えて作られたホイールです。

前輪はスポークが飛んでいませんのでよくわかるのですが縦ブレ横ブレを取るだけを考えて作られたホイールです。兎に角緩いです。均等にスポークを張らなくてもホイールの振れは取れるということを表してくれたホイールです。それにスポークが少し長いのでテンションを上げるとスポークが突き出てしまいます。適正なテンションにするには少し長いようです。

 

再調整には部材はそのまま使えます。

 

次にニップルが外れたことについてお話いたします。

 

各スポークのテンションを測りますと通常の半分ですのでタイヤをはめますとそこから10%ほど下がります。

ニップルが外れたときはホイールのスポークはゆるゆる状態でした。お預かりの後輪スポークは右が平均60kgfほどで左が平均40kgfで引っ張っていましたのでタイヤをはめて10%ほど下がりますので左が35kgfくらいで引っ張っていたことになります。

この引っ張りの数字は平均値ですので何本かは超ゆるゆるのスポークがありました。ニップルが外れたスポークはこのゆるゆるスポークでした。一般には緩いスポークは折れるのですが折れずにニップルが緩んで取れたということでした。何度も申し上げますがお怪我がなくて良かったです。

 

お預かりのホイールは「見た目ではわからない」いいお手本のようなホイールでした。状況を説明しましたらオーナー様より連絡があり組み立て直しで再調整することになりました。

いわゆる中華カーボンホイールは玉石混交と思います。手に入れられましたらまず先にスポークテンションを測ってみるのがよいかと思います。ご自分で、もしくは自転車屋さんで再調整できる環境のお持ちの方なら買われてもよいかと思います。調整できない方には安物買いの***になりかねません。

リムが届きました

キンリンのXR22T/RTを20本届きました。場所がいりますのでこのくらいの数しか発注できません。

今までのキンリンのリムはつやがありましたが今回のリムはマット仕上がりでつやがありません。落ち着いた雰囲気です。実はこのつやなしリムは初めての発注です。

XR22T 20h 474g
XR22RT 24h 458g

通常のキンリンのつやありリムとは違います。DT RR411の梨地リムとも違いおとなしい雰囲気です。なんとなく高級感があります。つやアリのほうが440gですので今回は少し重くなっています。その分剛性も高いと思います。何事も一徳一失です。

 

普段よく話すメカニックさんから教えて頂いた情報では日本のサイクル事情はガラパゴス状態で世界のロードバイク事情とは少し違うようです。

 

最近でこそディスクホイールが増えてきていますがまだまだリムブレーキの人が多いと思います。ワールドサイクルチームのユンボ・ヴィズマバイクはDURAのリムブレーキホイールを採用されています。

 

メーカーの戦略としては皆さんディスクに替えていただいて新しい需要を作り出していきたいでしょうが世界のトップ中のトップチームがリムブレーキ採用ですのでホイール事情はまだまだ混沌とするのでしょうか。

 

話がそれてしまいました、届きましたXR22T/RTのリムは剛性があり登りにも使えるホイールとしてお勧めしています。10万円以上のホイールと十分対抗できるホイールが3万円台で作れますのでいいリムと思います。