チューブラーカーボンホイールの点検と後輪スポーク交換

アルミホイールをご注文いただいたことがあるクライマーのお客様より連絡いただきました。前後で1103gの決戦ホイールの点検をご依頼いただきました。

お預かり時点の前輪 468g
お預かり時点の前輪 良く調整出来ています
お預かり時点の後輪 635g とても軽量です
お預かり時点の後輪スポークテンションのバラつき度は高い ハイテンションで組まれている

手組ホイールでは名の通ったビルダーさんが組まれたホイールです。25mm高のチューブラーカーボンホイールで、ハブはDuraハブです。前輪18H後輪24Hで作られています。スポークはホイール前後共にサピムのCXRAYで組まれています。

お客様はCXRAYの選択には悩まれたそうです。結果的にはホイールはぬるいホイールだったようです。後輪剛性不足を補うためのスポーク替えということになりました。

ご依頼は次の通りです。

①スポークテンションを少し緩めて仕上げる。

②後輪スポークのギア側をDTコンペティション黒に取り換える。

この2点で作業を進めます。

ホイールをお預かりしますと先ずスポークテンションを計測します。グラフに示すようにとてもハイテンションで作られています。チューブラータイヤを使いますのでビードがありません。このためスポークのテンションダウンは起こりません。あまりのハイテンションで作られたホイールはリムの剛性が若干下がりますので120~130kgfで仕上げることを勧めるリムメーカーが多いようです。ホイールのスポークテンションを緩めることにしています。

後輪スポークはギア側のスポーク12本をCXRAYからコンペティション黒に変更します。15グラムほど増えるだけですが剛性は大きく変わります。ハイテンションで仕上げたから剛性が上がるということはありません。剛性を上げるにはスポークを太くすることで解決できます。

出来上がりました。

スポークテンションは少しさげています ハイテンションが良いとは言えません

前輪はニップルすべて1/4回転回して緩くしました。テンションメーターを使って確認し、あとは微調整で終わりました。テンションメーターは校正器を使って数値を確認しています。

ニップルとスポークの交換で38g増えましたが剛性が上がったのでプラス面の方が大きい
ギア側のスポークテンションは約130kgfでおさめています
ギア側はコンペティション黒にとりかえました  左非ギア側はそのままのCXRAYを使っています

後輪はギア側のスポークを取り換えです。ニップルはすべてブラスニップルに替えました。前輪と同様にテンションメーターを使って希望のスポークテンションで均一になるように仕上げます。この作業でスポーク折れや振れの発生を防ぐことが出来ます。

ホイールメーカーの説明書きにはサピムのCXRAYは最高のスポークと書かれていることが多いようです。確かにCXRAYは優秀スポークですが万能スポークではありません。今回のスポーク替えでご理解いただけると思います。結果が楽しみです。

アルミニップルは頭が飛びやすい

何度もご注文いただいていますお客様よりご連絡いただきました。

アレックスリムの後輪ホイールでスポーク1ヶ所、ニップル頭がとんだとのこと。

ニップルの頭が飛んでいます
スポークテンショングラフ  一ヶ所飛ぶとテンションはガタガタになります

アルミニップルの典型的なトラブルはこれです。頭が飛ぶ問題はスポークの長さが原因します。

リムの外側から覗いてみるとよくわかります。すり割り加工のニップルではスポークが突き抜けていないと頭が飛びやすいです。

最近のアルミニップルの場合、強度は増してはいますがブラスニップルの強度はありません。このため正しく使われていないと頭が飛ぶ恐れがあります。

ホイールの軽量化を図るにはアルミニップルはとても有効な方法ですが注意が必要です。安全を優先するならブラスニップルだと思っています。

ニップルすべて取り換えました
リムにひずみがでたのでスポークテンションの調整は難しくなりました

今回はニップルすべてブラスに取り換える注文を頂きました。正解だと思います。

手組ホイールファンでもアルミニップルを使っていたことがありました。しかし今は全く使っていません。スポークを長めにすればよいのですが余計なことをするよりも普通にスポーク長を出してブラスニップルにすればいいだけです。

ニップルがとんでスポークトラブルが起こりますとリムにひずみが出ます。特にアルミリムの場合はひずみが大きいです。これがとても問題です。修理して振れ取りだけなら簡単にできるのですが各スポークテンションを揃える調整はなかなかできません。どうしてもスポークが折れた部分の調整が難しくなります。

完組ホイールの場合ニップルまではわかりませんので選択の使用がありませんが、ニップルはブラスですか?アルミですか?と聞いてみるのは良いかと思います。

ICANホイール AERO40のスポーク替え

中華ホイールのスポーク替えをご依頼いただきました。お客様は2回目のご注文です。前回もぬるいICANホイールのスポーク調整でした。

前輪 575g
お預かり時点の前輪スポークテンショングラフ
後輪 763g 
お預かり時点の後輪スポークテンショングラフ
ドライブ側 ラジアル組 非ドライブ側 2クロス組

今まで何度も中華カーボンホイールの調整を行ってきましたがどのホイールも組付けが問題でした。中華カーボンは安価で価格訴求のあるホイールです。使われている部品も確かなものばかりで悪くはありません。必要なのはスポークの調整です。ホイールは乗り手に合っていないといけません。

高級ホイールの3分の1で買える中華カーボンホイールはとても魅力的です。しかしホイールを安価に仕上げるためには時短で作っています。ゆっくり調整する時間がもったいないという感じです。時間を節約するために今回のホイールのようにラジアル組で作る部分が多いようです。クロス組をしないので組み立ては簡単です。簡単に組める構造にして組み立て時間を節約しています。具体的に言いますと振れ取りだけを行っています。振れがなければOKという考えのようです。

このため調整不足のホイールは特定のスポークに負担がかかり、スポーク折れや振れが出たりするわけです。しっかりとスポーク調整を行えばとても良いホイールと思います。

お客様は中華カーボンの特徴をシッカリと理解されています。今回はハブ交換とスポーク替えをご希望でホイールを送ってこられました。安価なホイールを適切に手を加えれば工賃が掛かっても充分元が取れるという訳です。

ホイール性能はリムが7割他の部品で3割と考えています。今の中華カーボンはとてもしっかりとしたリムを使っていますので安心です。正しく組みつけすればビッグブランドの負けないホイールが手に入ります。名より実を取られる方にはおすすめです。

分解しましたリム 40mm高415g
お預かりホイール 前輪ハブ

今回のホイールはパワーのあるお客様にはとてもぬるいホイールでした。前後共にすべてスポークはCXRAYを使われていましたのが理由です。いくら高級スポークを使っていても乗り手に合っていなければダメホイールとなります。

前後ホイール共にcxスプリントに組み替えて剛性アップをはかる提案をしました。多分大丈夫と思いますがこれで温い場合はドライブ側をもう少し太くすることが考えられます。

ノバテック ストレイトプルハブ 225g
前輪 お預かり時点と同じ姿ですがスポークは太くなっています
組み替え後の前輪スポークテンショングラフ
スポーク組み替え後のホイール ハブも交換しています
後輪スポークテンショングラフ
ハブ交換しました スポークは左右2クロス組です

組み替え終わったホイールです。後輪ハブも交換しました。左右共に2クロスです。この組み方にすることでプルスポークは12本となりました。スポークの負担は軽減されると考えます。ご感想が楽しみです。

Surlyハブでピストホイールの作製

Surlyの32Hハブを使ってシングルスピード用のホイールをご依頼いただきました。

リム、スポークは手組ホイールファンでご用意いたします。

後輪 Surly ハブ32h TB2015 XR31T 32H
後輪 スポークTB2015 3クロス組 JIS
前輪 Surly ハブ 32H XR31T 32H 
前輪 Surly ハブ 32H 3クロス組 イタリアン

ホイールの詳細は次の通りです。

リム キンリンのXR31T 32H

ハブ Surly 32H 持ち込み

スポーク TB2015 2.2/1.5/2.0mm

ニップル SquorxPro シルバー ブラス

シマノハブ以外ほとんどのハブは実測しています。今回のSurly ハブも実測しました。

ホームページで発表されているデータは正確なものもありますが、当然いい加減なものもあります。失敗しないようにハブデータは実際に測ったほうがいいと思います。少しの手間です。

スポークの組み方は前後共に3クロスです。前輪は通常のイタリアン、後輪はJIS組で組みます。

使用スポークは1.5㎜と細いのでねじれ易いです。スポークをシッカリとプライヤなどで押さえて組むことが必要です。ねじれ防止用にパークツールでは専用の道具を販売しています。スポークを傷つけないようにするには良いかと思います。

ホイール作りに白帯、黒帯とクラス分けすることは変ですが、1.5mmのバテッドスポークをねじれなく使えたら黒帯ビルダーと思っています。

スポークテンションはピストの場合左右テンションが同じです。このためテンションは100~110kgfで仕上げています。

ギアが多段数の後輪の場合、左側は右ギア側の半分くらいのテンションになります。これはハブの構造上仕方ないことです。このため左が緩くならないように出来るだけ右側のテンションを上げて仕上げます。具体的には120~130kgfです。

テンションを上げすぎてもリムの強度が下がりますのでハイテンションがいいわけではありません。注意が必要です。

音を聞き分けてスポーク調整

テンションメーターを使ってホイール作製を行っています。メーターは校正器を使って出来るだけ正確にテンション値を測っています。パークツールのTM-1は相対値を測るにはいい道具ですが絶対値を出して精度の高いホイール作りには向いていないと思います。

スポークテンションですが一般にはハイテンションが良いと思われがちです。しかしあまりのハイテンションで調整しますとリムの強度が下がります。各スポークが中央に引っ張る力の度合いが高過ぎるのはリムによくありません。カーボンリムでしたら注意書きが張られていますが通常120~130kgfまででおさめるように指示されています。

スポークテンションを出来るだけ均一になるように調整しています  デルの古いパソコンを専用にしています
ホイール作りの最終段階ではギターピックを使って音で調整が楽です

ホイールは何度も繰り返してスポークテンションを調整しますが、最終の調整ではほとんどスポークの張りに変化がありません。この段階になりますとテンションメーターをあてるのが面倒になりますの音で聞き分けています。

ギターピックではじき、音が揃っているとほぼ同じスポークテンションということが分かります。

音の違うところだけスポークを調整すればいいのでとても簡単です。

しかしこの音で調整を最初から行うとなりますと大変です。出来る人もおれらるかもしれませんがこれは厄介と思っています。

テンションメーターとギターピックの併用で調整していますが時短で効率良くホイールを組み上げるにはお勧めです。

DTリムRR521,ティアグラハブでホイール作製

リム、ハブをお送りいただきスポークは手組ホイールファンで提案ということでお作りします。

部品の詳細は次の通りです。

リム DT RR521 

DT RR521 DB 532g

ハブ シマノ ティアグラハブ RS470セット

シマノ RS470ハブ 32H

スポーク 前輪 ブレーキ側 DTコンペティション黒(2.0/1.8/2.0mm)

     前輪 反ブレーキ側 DTレボリューション黒(2.0/1.5/2.0mm)

スポーク 後輪 ギア側 DTコンペティション黒(2.0/1.8/2.0mm)

     後輪 反ギア側 DTレボリューション黒(2.0/1.5/2.0mm)

ニップル 前後共にDT SquorxPro ブラス 黒

ニップルワッシャー DTリム付属のワッシャーを使用

組み方はシマノ方式で組みます。シマノホームページで組み方を図で解説しています。

シマノホームページより  前輪 逆イタリアン  後輪 JIS
リムに付属のアルミニップルSquorxPro

ニップルはリムの付属品としてDT SquorxPro アルミニップルがついていますが今回のホイールには使いません。別にブラスニップルを希望されていますので黒のSquorxProを使用します。

リムに付属のニップルワッシャー  今回はブラスニップルに使います

スポークはDT製品で組み上げています。軽量化にはバテッドスポークが有効です。剛性アップのために前輪ブレーキ側、後輪ギア側には中央部が1.8mmのコンペティションを使っています。

各スポークは出来るだけスポークの張りを揃えて組み上げています。こうすることで長く使っても振れが出にくい仕上がりとなります。スポークテンションが揃うことで前に進む駆動力が各スポークに均一に加わりますので効率よく力が伝わります。

前輪888g
前輪スポークテンショングラフ
後輪1085g
後輪スポークテンショングラフ

組み方の出来栄えは見た目では分かりません。きれいに振れ取りが出来ていれば全く分かりません。スポークテンションと振れ取りは別物です。ペダルを踏み込んだ時に違いがわかります。これがホイールを難しくしているところかもしれません。

馴染みだしを何度も行っています。振れが出にくいホイールに仕上がりました。お客様には喜んでいただけると思います。

DT RR521リムにティアグラハブの組み合わせ

カーボンホイールをご注文いただきましたお客様より連絡いただきました。今回はアルミホイールの作製依頼でした。リムはDTのRR521,ハブはシマノRS470ハブを使ってほしいと部品持ち込みです。スポークは手組ホイールファンで提案してほしいとのこと。

532g 重いと言えば重いリムですが剛性があるとも言えます 重いリムはよく走る
付属のアルミニップル 
付属のワッシャー リムベッドを強化します

送られてきましたリムを点検しました。DTのリムはニップル、リムワッシャーが付属します。どのリムを注文しましてもDTリムにはニップル、ワッシャーが付属しますので少し得した気分になります。

付属ニップルはアルミSquorxProニップルでした。お客様はブラスニップルをご希望されましたので今回はブラスでお作りします。

ワッシャーを使ってホイールを作ることはあまりありませんがリム穴部分を強化する意味では効果がありそうです。スポークをハイテンションで組み上げる場合リムベッドにかかる力は大きいのでワッシャーで補強することは有効と思います。

完組ホイールのリムです スポーク穴の周りを厚く残しています 他の部分は軽量化のために削っています 

完組ホイールでリム穴部分を強化するために穴部分を厚くしているリムを見かけますが考え方としてこの方法を取り入れた手法と言えます。しかし軽量化のためにリムを削ってスポーク穴部分を残しているこれらのリムはリムの強度が増しているのか疑問が残ります。

ワッシャーで強化する方法は有効と思います。リム本体を削って軽くしていませんので剛性は担保しています。ワッシャーで穴部分を強化していますのでこの方法はとても合理的と考えます。

ティアグラハブ 

ハブはシマノのティアグラハブを使用します。はっきり言いますとシマノのクラス分けでは下層のハブです。しかしハブ回転ではクラス分けは出来ません。わかっている人はこのハブを使います。上位グレードと同じカップアンドコーンの構造でベアリングも同じです。調整をしっかりすればDURAもSORAも同じと考えています。

機械ものの回転に松竹梅のクラス分けは出来ません。調整出来ているか、いないかの違いです。お客様はしっかりこの理屈をご理解されていますので実利重視でティアグラハブを選ばれました。お見事です。

スポークの選択ではほんのわずかですが空力の影響を受けるため丸スポーク、扁平スポークとクラス分けが存在します。レースにでて1秒の差で勝ち負けが決まるということでもない限りは大きな差はありません。しかし僅差が出ることは確かです。

扁平の高級スポークは一般の丸スポークと3倍くらいの価格差がありますので乗り方で選ばれるのが良いと思います。お客様は一般スポークを選ばれました。目的がはっきりされています。

急ぎませんと言っていただきましたのでゆっくり時間をかけてお作りしたいと思います。

ミニベロホイールのリピート注文

3回目のご注文になります。リムとハブをお送りいただきました。スポーク、ニップルは手組ホイールファンでご用意いたます。

アレックスリム R390 326g
ミニベロ用 ディスクハブ 101g
DT350 ストレートプルハブ リムブレーキ用

ホイールの組み立てはスポーク選択と長さを決めることがキーポイントになります。今回のミニベロではスポークはストレートプルのスポークを使います。とてもスポークが短いので手に入るスポークは限定されます。

一般には短いスポークは特注になりますので各メーカーにオーダー注文をしないといけません。これを受けてくれる商社は少ないのが現実です。こんなことから手配しやすいスポークは2㎜径のスポークとなります。今回はサピムのLeaderを使っています。

カット処理で長さ調整ができるスポークということでこの2㎜径のスポークは使いやすいスポークです。今回はシルバーのスポークをカットして準備しました。

ストレートプルのスポークで成功するには正確なハブ計測と正しいリムERDが必要です。スポーク寸法が間違いなければ比較的容易に仮組が出来ます。Jベントスポークで作るホイールより早く出来ると思います。しかしストレートプルのハブ計測ではスポークオフセットという数値が必要です。ハブは2クロス組が多いのですが3クロスのハブもあります。この点も注意が必要です。今回は前輪、後輪ともに2クロスでスポーク長を出しました。

今回のミニベロも作るにはハードルが高いホイールでした。

前輪587g
前輪スポークテンショングラフ  出来るだけ均一になるようにテンション調整を行います
後輪712g 
後輪スポークテンショングラフ  出来るだけ均一になるように調整を行います

ミニベロホイールのスポーク調整は難しいというのが印象です。ニップル回しで反応がシビアなため少しの回転ですぐに振れ具合が変わります。少しずつ回すのが良い方法です。700cのリムと基本は同じですが扱い方を小さくすることです。

出来るだけスポークのテンションが揃うように組み立て、出来るだけ振れが少なくなるように調整しました。スポークは大きなホイールと同じくらいのテンション調整で組み立てています。出来上がりホイールは喜んでいただけると思います。うまく出来るとまたご注文いただけます。何度もご注文いただけてありがたいです。

ミニベロホイール後輪のご依頼

一度お作りしていますリピートのお客様よりご依頼いただきました。

ハブ、リム持ち込みでのご注文です。

アレックスリム 323g
DT240 193g

リム アレックスリム DA22 24H

ハブ DT240 24H

スポーク サピムLeader ストレートプル 黒

ニップル SquorxPro 黒

どのホイールも部品の計測は正確でないといけませんがストレートプルの場合特に注意が必要です。DTのハブの場合ホームページで分かりますので作業は早いです。今回はホームページのデータを使っています。

リムのERDを測ってスポーク長計算ソフトに数値を入力しますとすぐに必要な長さが出ます。

念のため他のソフトでも計算しています。2種類のソフトで算出した数値はほぼ一致していますので決定としています。

今回のような小径車のホイールはスポークが短いのでバテッドスポークでは必要なスポークのサイズは販売していません。長さが特殊になりますので手に入りやすい2mm径のスポーク、DTならチャンピオン、サピムならLeaderをカットして使います。Jベントのスポークは手に入れやすいのですがストレートプルのスポークはなかなか難しいです。

前の記事に小径車は難しいと書いていますが今回も結構難しい作業でした。小径車も700Ⅽもスポーク調整では同じで、スポークテンションを出来るだけ均一にすることは変わりません。テンションが揃っていればリムのフレは出にくいということです。この調整はとても大切ですがスポークが短いとニップルを少し回しても直ぐに反応しますので難しいと思います。

後輪679g

小径車のホイールは名の通り小さいので簡単そうに見えますがシビアなテンション調整は難しいです。街乗り用のホイールと割り切ったら簡単です。振れ取りだけならすぐに出来るホイールですが40kmで走る小径車オーナー様もおられますのでいい加減な調整ではよく回るホイールは出来ません。

グランジのレンジャーリム650使用アルミホイール作製

3年前にお作りしましたホイールを分解してハブを取り出し新しいホイールを作るご注文です。

ホイールを分解してハブを取り出します リムはアラヤのリムです

新しいリムはグランジというブランドのレンジャーリム650を使います。

489g

ハブはアタリが出ていましてとてもよく回ります。シマノハブの良いところはこんな点かもしれません。手入れがしっかりしていますととても長持ちします。シールドベアリングは取り換えれば新しくなりますがカップアンドコーン式はグリスアップの手入れが必要です。慣れればどちらも簡単ですが、シマノの方が面倒という人もおられます。シマノの場合道具はコーンレンチだけですので手軽ですがシールドベアリングの場合は特殊な道具がいりますので厄介かもしれません。

FIXを使って腐食防止を行います

今回使用するスポークは中央部が1.5㎜の細いスポークを使います。後輪ギア側は1.8mmのスポークで剛性を上げています。スポークにはFIXという塗料を塗っています。腐食防止とニップルの回転予防に役立ちます。段ボールの片側をはがして波状にしてスポークを乗せると便利です。急ぐ場合はヒートガンで暖かい風を送り乾かします。通常は一日放っておくことにしています。

ニップルは後ろから締め増しが出来るDTのSquorxProニップルを使っています。後ろから専用のトルクスレンチで締めますので楽にできます。どのくらい回したかを確認しやすいのでとても使いやすいです。ダブルスクエアやこのSquorxProのように後ろから回せるニップルは少し高価になりますがお勧めいたします。

ホイールの組み方は王道の3クロス組です。

銀輪リムにシルバースポーク、ハブもシルバーで組みますと存在感がたっぷりのホイールに仕上がります。出来るだけスポークの張りを均一にして、振れを最小になるようにします。テンションメーターは必須の道具です。データを取るのは時間が掛かりますが急がば回れで意外と早くで出来上がります。メーターがない場合振れ取りはできますが各スポークテンションが揃わないので駆動効率が悪く、振れも出やすいホイールに仕上がります。

前輪826g
前輪スポークテンショングラフ
後輪 1058g
後輪スポークテンショングラフ

出来上がりのホイールです。美しいホイールに仕上がりました。喜んでいただけると思います。