Bora One 50の再調整

Boraのスポーク調整依頼を受けました。

通販のページから写真を借りました

結論から申し上げますと非常によくできたホイールでした。ニップルをさわることはさわったのですがほんの数か所でほとんど調整はしていません。お客様は改めてご自分のホイールがいいホイールだということを確認できて安心されたと思います。フリクションなくクルクルよく回り、欲しい!うらやましい!欲しい!と思いました。

穴ナシリムです
リムが銀色に光るのはバランス取りされているからです
ドライブ側のスポークテンションは約120kgfです  均一です
スポークテンションは均一に張っています

このような高級ホイールを使ったことがありませんのでとても興味深い、楽しい経験をさせていただきました。

このホイールはさすがに最上級の仕上げや管理をされたホイールと感心しました。組み終わってから何度も馴染みだしをされていると思います。長く乗られてもほとんど振れは出ていません。いわゆる手間が掛かっているホイールでした。お金は正しいのかもしれません。買える方なら購入されるのをお勧めします。間違いありません。

ほとんどメンテナンスがいりません。これは大切です。こういう機械ものは買った時からメンテナンスが始まります。勿論ほったらかしはいけませんが適時のグリスアップさえ怠らなかったらいつまでも調子がいいと思います。機械さわりが好きな人には残念なホイールです。

ホイールメーカーも振れ取りがいらないですよということで作っているのかわかりませんがこのホイールはニップルレンチが通常のレンチでは回せません。4mm幅の一般には売っていないニップルを使っていますのでパークツールなど販売されているニップルレンチでは全く使えません。これには驚きました。たまたまですが使えるニップル回しを持っていましたので回せたのですが一般的に販売されているレンチは使えません。合うレンチがなければそのままお返しすることになったわけですから良かったです。

このホイールのオーナーさんでご自分で振れ取りする方はおそらくないと思います。勿論、こんなホイールを持っておられる方はメンテはメカニックさんにやってもらうものと思っていられるでしょう。

ホイールの細部を観察しまして感じたことですが、

やはり長く乗られるのならメンテが出来るショップで買われるのが良いかと思います。残念ながらメンテできるショップといいましてもホイールを組めないショップも多いです。ショップ選びの目利きがいると思います。

メンテフリーの逆手を取るのもありと思います。つまりある程度乗り続けて鮮度があるうちに売ってまた新しいホイールで楽しむという方法です。これを出来る人は少ないと思いますが常に最良の状態で楽しめます。

この度はとても優秀なホイールということを知ることができました。ありがたいことです。

ここからは厚かましいですが手組ホイールファンの宣伝です。

Boraのハブは2:1組なので同じハブは用意できませんがBoraと同格のリムは用意できます。スポークも同じです。性能はBoraと比べたことがないのでわかりませんがそんなに負けていないと思います。手組ホイールファンのホイールを使って表彰台に上がった人もおられます。価格が3分の一なので手組ホイールファンのホイールも結構やります。残念ながら無印なので優越感を得ることはありませんが負けてないで!とやる気を得ることはできます。

ゾンダホイールの再調整

お客様からのご紹介でまたご縁が広がりました。

Y様からの紹介であたらしいお客様より今乗っておられるゾンダを再調整してほしいと送ってこられました。ゾンダのスポークテンションを調整します。

前輪684g

後輪916g

先ずスポーク状態を調べてみることにしました。グラフにしますとわかりやすいです。現状を知るということはとても大切です。

左右のテンションが違いますのでセンターは少しずれています  左右共に均等に張られていますので優秀です
右ドライブ側のバラつき度が約12%ほどあります 左は6.5%です  完組では普通でいいほうです

前輪、後輪ともに少しさわれば良いという程度で、とてもよく回る良いホイールでした。いつも思うのですがゾンダはよくできています。

以下ホイールの現状と作業状況です。

前輪  左右の振れを見ながらスポークテンションを揃えます

前輪

若干左右のスポークテンションの平均値が少し違っていますのでセンターが少しずれています。全体のスポークは均等に張られていますのでばらつきは少なくグラフはきれいな形をしています。左右のスポークテンションの平均値を揃えることでほぼセンターがでます。

後輪  右ドライブ側を揃える  左は振れとのバランスで頃合いの良い点を見つけます

後輪

スポークはドライブ側のテンションバラつき度は11%ほどあります。しかしこのくらいのバラつきは完組では一般的な数値です。完組ホイールはまず見た目を重視しますので振れがないように組まれています。売り物ホイールでは振れが大敵です。ホイールにとってスポークテンションを均一にするのがとても大切なことですがこれは次のこととして扱われるようです。つまりスポークテンションを均一にするまで調整すると時間が掛かります。作業効率は下がりますのである程度で打ち切るということです。

スポークテンションのバラつき度を5%以下になるように調整しました。バラつき度の数値は少ないほどいい状態ということです。今までに出会ったDuraホイールのバラつき度は5%くらいでしたので作業の目標としましてはDura以上を目標としています。今回のホイールはとても程度がいいのであまりさわるところはありませんがテンションメーターを使って確認取りながら作業を進めました。

以下、このホイールの細部を見ての感想です。

●スポーク数は前輪が16本、後輪が21本です。少スポークホイールの典型で、やはり70kgまでのライダーでないとホイールのパフォーマンスを得ることは難しいと思います。自転車屋さんは体重まで聞いてくれるところは少ないと思いますが体重制限アリと理解したほうが良いと思います。体重のある人には向かないホイールです。

●リムは穴ナシ構造にしています。組み立てでは時間が掛かりますがリム全体を強化するということでは成功しているよく考えられたリムです。

●リムは余分なところは削り取り軽量化を図っていますがスポークニップル穴の周りはアルミリムの厚みがあり強化されています。

●スポークはストレイトプルスポークですが後輪右と左は太さが違います。前輪スポークと後輪左スポークが同じです。後輪右側は少し太くなっています。

●ドライブ側のクロス部分には綾が取られていません。最近は綾を取らないホイールがふえています。

●リムは穴ナシリムです。スポーク替えなどの組み替え修理は一般的には難しいです。

●ニップルはがっちりとロックタイトのような固着剤を使われて固めてありますのでニップルは回しにくいです。

さて、調整が終わりました。この度の作業だけではほとんど大きな変化はないと思いますが、ホイールの現状を知ることが出来ました。このことが重要と思います。まめなグリスアップ、タイヤの選択、適切な空気圧の調整、流行言葉でいいますとマージナルゲインを積み重ねることで良い成果が出ると思います。お客様のご感想が楽しみです。

ゾンダホイール、スポーク替えのお勧め

カンパニョーロのアルミホイール、ゾンダは皆さんがいいホイールだと認めています。自転車屋さんではゾンダかレー3を買っておけば間違いありませんと勧めてくれます。いわばアルミホイールの指針的ホイールです。

しかしゾンダに長く乗っていますといくら名ホイールでも不満が目立ってきます。

先ず考えられるのは剛性不足です。ゾンダは前輪16本、後輪は2:1組の21本でスポークが構成されています。空力とホイール重量を意識されているのでしょう、スポーク数が少ない設計です。

ホイールの剛性はスポークの総面積に比例しますので体重が75kg以上の脚力ある方には少し剛性が足りないとホイールです。いくら自転車さんが勧めてくれるブランドホイールでも剛性が足りなければ不満が出ます。

上 ゾンダより取り出したスポーク 下 DT コンペティション
前輪16本で83gでした

ゾンダ前輪スポークを取り出して重量を量ってみると16本で83gでした。1本5.2gです。DTのコンペティションは16本で100gなので1本6.3gのスポークとなります。差異はほんの数グラム増となりますが太いスポークに取り換えますとホイールの剛性は格段に上がります。

先ずは後輪右ドライブ側のスポークを取り換えて剛性を上げますと走りは見違えって変わります。コーナーのハンドリングを安定させたいのなら前輪も太くされたら良いと思います。

最近ボントレガーの後輪ホイールのスポークを取り換えました。細いスポークを太いスポークに交換されたお客様がおられますので格段にホイール剛性が上がったことは実証済みです。

カーボンホイールに取り換えれば剛性は上がりますが出費も大きいです。今ゾンダに乗っておられる方で登りの時にシュータッチを経験されているパワーライダーの方には是非ともスポーク替えをお勧めします。剛性不足のホイールはシュータッチを起こしますので簡単にわかります。

ゾンダは穴ナシリムなのでスポーク替えは難しいですがひとつ挑戦するのも良いかと思います。手組ホイールファンではスポークの代金と工賃なので費用もそんなに掛かりません。ブログ記事を宣伝で終わるには恐縮しますが安価に性能アップするということでご理解ください。

ゾンダ15c前輪をカーボンホイールに変身

長い間使わずに置いてあったゾンダの前輪を使ってカーボンホイールに作り替えることにしました。すでに後輪ホイールはカーボンに作り替えています。これはすでに21年11月30日の記事にして発表していますので参考にしてください。

分解前のホイールです  662g
特別軽くはありませんが重くもないりむです  穴ナシリムなので剛性は高い

今回新しく作るカーボンリムはすでに作り替えてある後輪と同じ36mm高の穴ナシリムを使います。ゾンダの穴なしアルミリムの重量を量ってみますと445gでした。リム穴部分のリム高を測りますと26mmなのでスポークは単純に考えますと10mm短いスポークを用意すればいいです。勿論ハブを計測してスポーク長を出します。

使用スポークはCX-RAYより少し重いスポークです  16本で組むなら少し重めのスポークが必要です

スポークの重量を調べました。16本で83gです。1本約5gなのでサピムのCXRAYと比べますと少し重いスポークです。このスポークはサピムではcx-sprint、DTではエアロコンプが同等品といえます。やはり16本なのでCXRAYのような4gスポークでは剛性が不足すると考えられたようです。

今回はスポークを切って使う予定でしたがホイールから取り出したスポークには切れる余裕がなく新しいスポークを用意しました。

使用するスポークはDTのエアロコンプで取り出したスポークとはほぼ同じ重量です。新しく組み替えるにはストレイトプルスポークを使っていますのでハブを分解しなくてはスポークを通せません。

シマノハブは約150g ゾンダは120g 軽くはありませんが丈夫です
ゾンダはカップアンドコーンの造りです

分解してハブを見てみます。ゾンダのハブはとてもよくできています。カンパニョーロのホームページからテクニカルマニュアルを事前に確認しておくとわかりやすいです。

組み方はラジアル組なのでハブ穴に通せば終わりです。比較的簡単に組みあがりますが穴ナシリムなので仮組が終わるまでにはそれなりの時間はかかります。スポークの本数が少ないので振れ取りにはそれなりの慣れが必要と思います。

前輪663g

スポークテンションを均一にして組み上げました。馴染み出しを何度も行いますと後からフレが出ることも少なくなります。今回のハブはリユースハブですが逆に当たりがでた調子のよいハブに成長しています。

鍋料理の残り汁で作った雑炊は特別おいしいです。使い古したホイールも上手に使えば蘇ります。使い切りたいものです。

ゴローの登山靴をオーダーしました

登山靴メーカーの「ゴロー」の記事が朝日新聞3月27日の夕刊に大きく載っていました。

手がけた登山靴12万足以上、職人を志した大学3年の体験とこだわり

この表題に吸い込まれました。職人さんの写真も大きく出ていました。

山から帰ると洗います 乾かしています

実は、長年ゴローの靴をオーダーしたいと思っていましたので昨年8月に行ってきました。今愛用しています登山靴はゴローの靴です。山の仲間には東京まで新幹線に乗って誂えに行ってきたといいましたら驚かれました。

若い時から冒険家の故・植村直巳さんが履いておられたということでゴローの靴に憧れていました。ミーハーですがこれも山登りのモチベーションを高めるにはいいことと思っています。

今はモダンな登山靴が主流なので皮の登山靴は珍しいのですが履き心地は抜群です。

プロの人が採寸してくれます

オーダーするには足形を取ってから、主に使う場所はどんなところなのかとかいろいろ尋ねてくれました。何種類かの靴を提示していただき、どの種類の靴がいいとアドバイスをいただきます。私の場合右足と左足が5mm違いました。この足の寸法差にあわせて靴もオーダーできますよといっていただきました。オーダー品の良いところです。

5mmの違いは足を入れたときの感覚で判るのですが私にはそこまでこだわることもなかったので結局は左右同じの既成サイズで注文しました。

上の写真は山に行った後、靴を洗って乾かしていいるときの写真です。今まで履いていた靴ではこんなにまめに手入れすることはなかったのですが、今では毎度靴を洗っています。乾いた後のワックス掛けは結構楽しい時間です。

長い枕でしたが、さて本題です。

ホイールもオーダーすると走りが変わります。体重に、乗り方にあわせて作るホイールは疲れにくいホイールです。既成のホイールは幅広い乗り手に合うように作っています。どちらかといえば硬いホイールが多いです。60kgの人も90kgの人も同じものを選ぶしかありません。当然ホイールは90kgの人にあわせて作ってあります。こうすれば60kgの人も使えます。大は小を兼ねますので。

ゴローの靴で山に行きますと山仲間からその革靴はどこの靴?とよく聞かれます。ゴローの靴です、疲れにくい靴ですよとちょっと自慢気に答えてしまいます。手組ホイールファンのホイールもこんなイメージを目指しています。

一日置くとこんなに変わる

軽量カーボンリム、ブーストハブを使ったカーボンホイールをご注文いただきました。組み立てはほぼ完成しましたので一晩おいておきました。

この状態で一晩置きました
仮の出来上がり状態です

昨晩のスポークテンションのグラフが次のようなグラフです。一応完成していますがまだ手直しが必要です。一晩そのままに置きまして翌朝作業を始める前にスポークテンションの状態を見てみました。

半日置いておくとテンションが変わりました

このグラフを見て驚きました。大きく変わっています。約半日そのままにしておきました状態はドライブ側のテンションが下がって、左非ドライブ側が上がっています。勿論センターはずれているのですが、時間をあけるとこんなに違っていることに驚いています。

リム高が低くて260gのリムはカーボンといえどもやはりリムの剛性は高さのあるリムと比べて柔らかいと思います。リム高があればこんなに変わらないと思いますがやはり変わることは必然です。

常々、馴染みだしは時間をあけるといっていますが理由がよく分かります。数値化すれば一目瞭然です。馴染みだしを何度も繰り返せばスポークテンションは変化しなくなり最終的な仕上がりとなります。

120mmシングルハブを広いエンドでつかう

昨日の記事の続きです。

ワッシャーを使えばいいと思います

今日ワッシャーが届きました。ステンレスのワッシャー10x21x2.0のサイズです。1パック12個入りを購入しました。安価で買えます。このワッシャーは厚みが2mmなのでフレームのエンド幅に合わせて数枚入れて取り付けるといいわけです。これならチェーンラインの調整も楽にできます。右と左の枚数を加減すればいいわけです。残念ながらテンショナーは使わないといけません。あまりこんなことはされないと思いますが初めてのシングルなので費用はかけたくありません。一度これで試してみてからでも良いかなと思っています。

120mmシングルハブを135mmで使う

エンド幅135mmのMTBバイクのシングル化を計画されている客様より連絡いただきました。あまり費用をかけないでこのプランに適したハブがないかと相談されましたので調べることにしました。

ハブにスペーサーを入れる
うまく取り付け出来るか試してみました

手元にトラックハブがありますのでじっくり見て思いつきました。軸棒はそのままでスペーサーを入れたらいいのではと思いつきました。昔と違いいろんな機械部品が通販で買える時代です。通販で購入しましたスペーサーは一個400円ほどするのですが左右に入れることで135mmのエンドに使えると思います。

違うハブですがスペーサーで幅を調整することができます

スペーサーが届きハブの両側に取り付けてみました。フレーム側ではぴったりというわけではありませんがフレームには1mm2mmは余裕があります。120mm幅のハブにスペーサーを取り付けてエンド幅の広いフレームに取り付けることが出来そうです。ただこの方法ではチェーンをピンと張ることはできませんのでテンショナーを使う必要があります。

スペーサーの厚みは何種類か用意しておき、チェーンラインを合わすのに左右のスペーサーの厚みを調整すればいいと思います。。

費用をかけずに楽しむのも一つの方法です。ワッシャーとスペーサーを使い分けてフレームに取り付けてみようと考えています。130mmでも135mmでも使えそうです。この部品でないとダメという人もおられますが特別こだわりがありません。面白そうなのでこの方法で進めてみたいと考えています。

ボントレガーホイールと手組ホイールの試乗比較

この度ホイールの乗り比べをしていただく機会を得ました。約4年前に試作した手組ホイールファン製作のキンリンホイールとボントレガーのアルミホイールの試乗比較です。

ボントレガー パラダイムエリート 前輪677g
ボントレガー パラダイムエリート 後輪842g
XR31RT 1070g 28H ティアグラハブ使用
ドライブ側 1クロス組ヘッドイン
左非ドライブ側 3クロス組

試乗していただくライダーさんは軽く35km巡行できるパワーの持ち主です。この方に乗り比べていただきました。実はボントレガーホイールのオーナーさんです。

キンリンホイール後輪は2019年6月4日の記事で発表しているXR31RT28Hです。前輪は同じくXR31T24Hラジアル組です。後輪は左3クロス、右1クロス組と変則組です。ドライブ側が1クロスなのである意味イソパルス組みに近い組み方です。スポークテンション比率を計算しますと高い数値が得られるので試作しました。

ボントレガーのホイールはこのブログ2023年2月20日の記事にしています軽量ホイールです。スポークの剛性が不足していましたので太いスポークに取り換えています。

パワーライダーであるお客様にお預けしていました手組ホイールとスポークを組み替えたボントレガーのホイールの乗り比べは興味深い結果となりました。インプレをお送りいただきましたのでブログ記事に使わせてほしいことをお願いしましたら快く承諾していただきました。以下インプレです。

ボントレガーパラダイムエリートとキンリンホイール(ハイトが31ミリ)を乗ってみたので、感想をお伝えする約束だったので連絡しました。

今回のインプレ項目は、以下の通りです。

1.平坦巡行

2.ヒルクライム

3.なだら下りでのもがき

4.ダウンヒル

5.コーナリング

6.ブレーキ操作

1.平坦巡行について

 やはり重量があるためなのか、ゼロスタートはボントレガーに軍配が上がった感じです。しかし、速度に乗るとキンリンホイールの圧勝です。転がり出すと、キンリンホイールの方が早く35キロまで上がり巡行が可能でした。さらに、追い抜いてきた人に反応出来てついて行く事が出来ました。35キロから更に加速も凄まじくニンマリしてしまいました。余裕だぜって感じでした。相手は40キロで走っていたのですが、着いていくのが楽勝で先頭交代しても40キロを保つのがボントレガーより明らかに楽に楽でした。そのまま走っていると、相手はちぎれてしまいました。

ボントレガーでも40キロは出たのですが維持するのが大変な感じでした。

 速度が上がると、ある程度重いギア比にしないとスピードを維持が出来ないのように思っています。重いギアで回すため剛性が低いと、力が逃げる感覚があります。高速を維持するのには、剛性が必要になることが分かりました。

 速度が上がりきって巡行に入ると、スポークテンションが均一になっている恩恵を受けて惰性で速度が維持しやすい印象でした。

高速巡行するのも、剛性が大事なんですね。

コースは関西医大~御幸橋を使用しました。

ボントレガー:平均34.6㎞

キンリン:平均37.3㎞

結構差がつきました。風を考慮してコース往復の平均を出しています。

2.ヒルクライム

 ボントレガーに軍配が上がりました。やはりスポークを太くして剛性が上がったのが大きかったです。ボントレガーは、常時80回転くらいでいけた感じです。勾配が10%を越えても何のその、6%くらいであればスイスイいけちゃいました。しかし、ダンシングではまだ抜ける感じがありました。そのため、ほとんどダンシングは使いませんでした。

一方キンリンも、負けてる訳ではありませんでした。やや重さは感じたものの、登ることは出来ました。さすがに8%を超えたあたりから重さを感じるようになりました。ですが、いいところもありました。ダンシングが気持ちいいくらいに、グイグイ進みました。これはかなり大きな収穫でした。シッティングでもう一枚ギアを軽くして、回転上げて登ると、化けるかもしれません。勾配がきついところは、ダンシングでのりきると良さそうな気がします。ダンシングが気持ちいいのは、キンリンの方が、剛性が高いから力が逃げないのだと思います。

コースは柳谷(島本側)です。

ボントレガー:15分37秒 平均17.1㎞

キンリン:16分2秒 平均16.6㎞

3.なだらか下りでのもがき

キンリンホイールの圧勝です。

後輪のかかりがいいので、どんどん加速しろと後押しされてる感覚でした。これは凄いです。こんな感覚は、初めてでした。めちゃくちゃ気持ちよかったです。

ボントレガー:最高速52㎞

キンリン:最高速64㎞

これもまたかなり差がつきました。

キンリンの方がスルスルと回転が上がって、速度にのるのが早かったです。これは面白いホイールだと思います。

4.ダウンヒル

これもキンリンの勝ちでした。

空力と回転性能をみるために、ダウンヒル中はあえてペダルを漕いでません。

明らかにキンリンが速かったですね。

ボントレガー:最高速51㎞

キンリン:最高速61㎞

なんと10㎞も差が着きました。

 空力だけの差ではないように思います。前輪後輪ともに、スポークテンションが均一なのもアドバンテージになっていると思います。

 ボントレガーは、前輪はスポークテンションが揃っていないので回転性能にロスが生じてるのではないかと考えています。

5.コーナリング

これもキンリンの圧勝です。

 コーナーで自分が描いた線を、思いのままにトレースできるのでめっちゃ気持ちいいです。アンダーも出ないし、よれることもないので安心してコーナーに入って行けます。その結果、ダウンヒルで恐怖心が出ないのでタイムが良かったです。

 一方、ボントレガーはコーナーでややよれる感じとフロントが引っ掛かる感じがして、スピードが落ちます。恐怖心が出るので、ブレーキをかけるタイミングが早いです。

コースは柳谷東下りです。

ボントレガー:4分4秒 平均36.1㎞

キンリン:3分33秒 平均41.4㎞

 キンリンホイールは平坦のコーナーでもよれることなく、曲がって行くのでコーナーでスピードが落ちませんでした。その結果、コーナーの立ち上がりが速くスムーズに加速していきました。これはクリテリウムで、かなりのアドバンテージになると思います。凄く有難いホイールだと思います。

6.ブレーキ操作

 これもキンリンホイールの方が勝っていました。前輪の剛性が関係しているのでしょうか?感覚ですが、キンリンホイールの方がいいように思いました。ダウンヒルでのブレーキも反応がよく、当てききも良かったです。なので安心してコーナーに入っていけました。

7.まとめ

 僕は身長と体重があるので、ヒルクライムはあまり得意ではありません。なので、平坦は得意な方だと思います。よって、僕個人ではキンリンホイールの方が好みです。比較結果からも、キンリンホイールの方が自分に合っているように思います。かといってボントレガーが悪い訳では無いです。凄く良くできたいいホイールだと思います。特にスポークを太くしてもらって、凄く良くなったので物凄く嬉しいです。ヒルクライムが楽しくなりました。ありがとうございます。

 ただ、キンリンホイールの方が自分に合っているので気持ち良くのれたので、気に入りました。ボントレガーよりも値段的にもかなり下回るので、かなりコスパはたかいと思います。

 最後にはなりましたが、こんなに貴重な機会を与えて頂いてありがとうございました。ホイールを乗り比べるなんて、なかなか出来ないことなので凄く楽しかったです。また機会があれば、やってみたいです。その際は、宜しくお願いします。

お礼を言っていただきましたがこちらこそありがたいです。手組ホイールファンのホイールはハブがティアグラハブです。リムも比較的手に入りやすいリムでいわば汎用部品を使っています。手組ホイールでも高性能のホイールは出来るということ証明していただきました。

パンク修理が楽なチューブラーホイール

久しぶりにタイヤがパンクしました。ホイールは前輪がクリンチャー、後輪がチューブラーという変な組み合わせで走っています。作ったホイールが沢山ありますので適当に組み合わせています。

クロスバイクが楽なのでロードバイクよりクロスバイクに乗ることが多くなっています。クロスバイクは1,2時間走る分には便利で愛用しています。

今使っているホイールは前輪がクリンチャー、後輪がチューブラーなのでまさかの時の為に予備のチューブラータイヤ、クリンチャー用のチューブとポンプを持って走っています。嵩張りますのでリュックに入れています。

今回のパンクでチューブラーホイールはパンク修理に適したホイールだと再認識しました。前輪はクリンチャーなのでタイヤレバーを使いますが、チューブラータイヤの場合、タイヤを切り取って丸ごと取り換えです。

修理が終わったところです タイヤを切り取りチューブラーテープで新しいタイヤを貼り付けました

携帯用のナイフでタイヤを切り取っていますが、ドライバーを差し込んでタイヤを浮かすことでもよろしいです。リムからタイヤを取り外してチューブラーテープを巻いて新しいタイヤをセットすればいい訳で所要時間は20分くらいです。15分から20分でタイヤ修理はできます。

お客様でチューブラーホイールしか乗らない方がおられます。理由を伺いますとパンク修理が楽だからという理由でした。クリンチャーホイールは結構力が必要なので難しく、修理が出来ないのですがチューブラーなら比較的楽に交換できるというわけです。

遠距離を走るロードバイクではパンク修理は必須科目です。パンクは自分で直す必要があります。山の中でパンクすれば大変です。誰も助けてくれません。

お客様はパンク修理ということを重要な選択基準としてホイールを選んでおられます。クリンチャータイヤは力が要るので難しいがチューブラーなら楽に自分で取り換えられるということからチューブラータイヤを選ぶということです。これも一つの方法だと感心しました。