お預かりの中華カーボンホイールその後のその後

ホイールを納品いたしました。

お預かりしたときのスポークテンションは下図のテンションでした。

やはりこれはひどいですね。

どのように手に入れられたかを伺いますと中古品を買ったということでした。私に連絡しなければごみとなっていたところですとおっしゃっていました。

 

大概の自転車屋さんは自分のお店で販売していない品物はなかなか面倒見てくれないと一般的にいわれています。

 

そりゃそうですね、お客さんだけががいいとこどりをするのはいけませんきっちりと普段から付き合いのある自転車屋さんなら多少の無理も聞いてくれるでしょうが全く知らない人が飛び込みで来られても自転車屋さんにとっては迷惑でしょう。

 

以前のブログ記事に書きましたが仲良しの自転車屋さんは必要です。中古品の購入には特に注意が必要です。

自分で直せる実力もしくはルートがないと後で大やけどをすることがあることを知っておかれた方がいいと思います。。

オークションに出品される品物には必ず理由があります。ブランド品だからといっても安心できるとは限りません。見た目はよくても中身がひどいのがたくさんあると思います。迂闊に近づくのは危険です。

お預かりの中華カーボンホイールその後

お預かりしました中華カーボンホイールは再度調整いたしました。

前輪のスポークが少し長めだったのでカットが必要か迷ったのですが一度ニップルを締めなおしてみると大丈夫のようでそのまま締め増しを行いました。

 

後輪も取れたニップルを新しいものに変更しつけなおしをするだけです。スポークテンションの締め増しを行い適正な値になるまで調整しなおしました。

 

簡単に振れを取るだけではすぐに終わる作業ですがスポークテンションをすべて点検しながら作業を進めるので結構時間はかかります。

スポークホルダーは要ります

ニップルが回りにくいのでほんの少しですがオイルを注しています。この辺りの注意は大切です。スポークは扁平スポークですのでスポークホルダーは必要です。スポークのねじれを防ぎながらの作業です。

 

テンションメーターで数値を確認しながらの作業です。面倒なことをやってるなと思われる人もあると思いますが急がば回れでゆっくりですが着実に仕事ははかどります。

数値で見るとどのくらい回せばよいかがわかりやすいです。私は神の手を持っていないのでメーターが神様です。

 

仕上に緩いロックタイトをひと注ししています。ロックタイトは邪道という人がいるようですがそんなことはありません。場所場所にあったものを使えば良いと思います。

前輪のテンション

作業後の前輪スポークテンション

 

後輪のテンション

作業後の後輪スポークテンション

スポークテンションを適正値に上げました。3時間ほどで終了です。ホイールは見た目は変わりませんがスポークのゆるゆる状態から正しい値に仕上げています。

中華ディスクカーボンホイールをお預かりしました

以前キンリンXR31T・RTリムで作ったホイールをお納めした方よりホイールの修理依頼を受けました。

中華カーボンホイールを購入されるときの注意点として情報をシェアしてもよろしいですかとお尋ねしましたら承諾を得ましたのでご紹介したいと思います。

すべての中華カーボンホイールに当てはまる話ではありませんが参考になると思います。

前輪679g 25mm幅38㎜高 軽量です

前輪スポークテンショングラフ

振れはないのですがとても緩いスポークテンションです。

できればこんな感じにしてほしいです

前輪ハブ D411SB-CL
後輪 806g 25mm幅38㎜高 軽量です

後輪スポークテンショングラフ

メーターの数値が低いのでグラフにできません。左赤い部分です。

ノバテックD412SB-SL 24h
リムブレーキ用を使っています。

びっくりの中華カーボンホイールです。

オーナー様より許可いただいているのですがなかなか紹介しにくいホイールです。けなしすぎるのもなんだかなぁと思ってしまいます。

しかし情報は正しくあるべきです。

このディスクカーボンホイールはとても安価らしく値段に魅了されて購入されたようです。ホイールはとてもきれいな状態です。購入してしばらく使っているうちにスポークが飛んだということです。本当にお怪我がなくて良かったです。

ホイールを点検いたしますと確かに一か所ニップルが取れています。ニップルが緩んでリムの中でコロコロしていたとのことでした。

ホイールの見ためはとてもいいと思います。

まずリムはリムブレーキ用のリムを使われています。別にこれがいけないことではありません。リムブレーキ用のリムはディスクにも使えますので量産効果はあります。これもいいかなと思ってしまいます。

ハブはノバテックのハブを使っています。メーカー品です。スポークはサピムの扁平スポーク、ニップルも通常のアルミニップルを使われています。しっかり作ればいいホイールです。

いちばん気になるところはスポークテンションが超緩いということです。一般的なホイールスポークテンションの約半分のテンションで張られています。極端に言えばホイールの振れを取るだけのことを考えて作られたホイールです。

前輪はスポークが飛んでいませんのでよくわかるのですが縦ブレ横ブレを取るだけを考えて作られたホイールです。兎に角緩いです。均等にスポークを張らなくてもホイールの振れは取れるということを表してくれたホイールです。それにスポークが少し長いのでテンションを上げるとスポークが突き出てしまいます。適正なテンションにするには少し長いようです。

 

再調整には部材はそのまま使えます。

 

次にニップルが外れたことについてお話いたします。

 

各スポークのテンションを測りますと通常の半分ですのでタイヤをはめますとそこから10%ほど下がります。

ニップルが外れたときはホイールのスポークはゆるゆる状態でした。お預かりの後輪スポークは右が平均60kgfほどで左が平均40kgfで引っ張っていましたのでタイヤをはめて10%ほど下がりますので左が35kgfくらいで引っ張っていたことになります。

この引っ張りの数字は平均値ですので何本かは超ゆるゆるのスポークがありました。ニップルが外れたスポークはこのゆるゆるスポークでした。一般には緩いスポークは折れるのですが折れずにニップルが緩んで取れたということでした。何度も申し上げますがお怪我がなくて良かったです。

 

お預かりのホイールは「見た目ではわからない」いいお手本のようなホイールでした。状況を説明しましたらオーナー様より連絡があり組み立て直しで再調整することになりました。

いわゆる中華カーボンホイールは玉石混交と思います。手に入れられましたらまず先にスポークテンションを測ってみるのがよいかと思います。ご自分で、もしくは自転車屋さんで再調整できる環境のお持ちの方なら買われてもよいかと思います。調整できない方には安物買いの***になりかねません。

チューブレスホイールはテープ、バルブとコアの予備がいる

チューブレスホイールを使うようになってからはバルブとコアの予備が結構いるようになりました。

コア、バルブの予備は必須

以前の記事にしましたが空気漏れの際バルブを変えてうまくいったことがあります。空気漏れはテープの貼り替えとかバルブ、コアの不調とかいろんな原因で起こります。だんだん会得するしかないのですがチューブレスは面倒なことが多いです。

リム打ちパンク
シーラントの処理が面倒

きょうも部屋に置いてあったバイクの前輪がいきなり大きな音を立てました。パンクです。昨日乗った時に前輪の空気圧が少し高くしたのが原因のようです。リムテープが劣化していたところに高い空気圧で見事にリム打ちパンクを起こしました。

 

家の中でよかったのですが路上では大変な目にあったと思います。この面倒さが嫌でまたクリンチャーに戻る方がおられるのですが私はいろんなトラブル以上に乗り心地のほうを好んでいます。

久しぶりのカーボンホイール

カーボンホイールには久しく乗っていませんでした。貸出用に用意しているだけで乗っていなかったのですが先日ハブの整備も終えましたのでいつも走るコースを2時間ほど乗ってみました。

やはり空力はいいですね。大阪の人ならわかる淀川沿いから木津川沿いの定番コースですが追い風になると200Wほどで時速35~37kmで走れます。踏み込まずに35kmで走る気持ちのよさはロードバイクに乗っている人ならわかっていただけると思います。

 

タイヤはチューブレスです。リムは穴なしのリムを使っています。ハブはノバテックのハブを使用しています。メンテナンスがしやすく使い勝手の良いハブです。

 

カーボンリムはお安くなりました。コモディティー化しています。中華カーボンは一般的になりました。激安のカーボンリムも見かけるようになりましたがやはり命を預けるホイールですので安心できるメーカーの品物でないと心配です。私は今まで有名どころの3社の品物しか使ったことがありませんが手を広げるつもりはありません。しっかりしたメーカーの品物しか使いません。

高いかどうかは個人の判断ですがリムは1セットで4万円くらいです。ハブが1万5千円前後、スポークは5千円から2万円くらいまであります。ご自分で作れば約6万円の出費です。高級スポークを使えば8万円ほどで作れます。

アルミリムではキンリンのXR31T・RTもしくはXR22T/RTは高性能でコスパの良い一押しのリムです。手組カーボンホイールはこれらのアルミホイールと比べて最低でも2倍しますが有名どころの完組カーボンホイールの半分以下の値段です。この値段を考えますと視野に入れられてもよいかと思います。

ワイドリムで作ったホイールが好評です

キンリンXR22T/RTワイドリムで作ったホイールが良い評価をいただいています。ワイドリムではXR31T・RTの31mm高のリムを使ったホイールがいままでとても高い評価をいただいていました。しかしホイールの重量が気になる方がおられるようです。そんな時に提案していますのがこのリムです。

XR31T・RTより約50g軽いので前後で100gの軽量化です。空力に関してはXR31T・RTよりすこし劣りますが登りに強くなりますのでこの1セットで十分という方もおられます。

 

以下詳細です。

前後1478g
前輪611g

前輪

リム  XR22T 20h

ハブ  NOVATEC A291SB 20h

スポーク DTコンペティション2.0/1.8/2.0mmシルバー ラジアル組

ニップル  DTブラス

重量  611g リムテープ含まず

後輪861g

ABG付 地味ですがメリットは大きい

後輪

リム  XR22RT オフセットリム  24h

ハブ  NOVATEC F482SB  シマノ10速11速兼用 10速スペーサー付き

スポーク 右DTコンペティション2.0/1.8/2.0mmシルバー 2クロス組

左サピムD-light2.0/1.65/2.0mmシルバー 2クロス組

ニップル  DTブラス

重量   861g リムテープ含まず

 

前後1478g  リムテープ含まず クイック付属しません

 

特徴

  • 以下当ホイールの説明をアルミリムホイールのベンチマークといわれるゾンダと比較しながら説明いたします。ゾンダに勝っている面負けている面がわかると思います。参考にしてください。ゾンダの半額で作れるコスパの良さも注目できます。

 

  • ゾンダのリム幅は23mmで重量は1550gです。当ホイールは24mmワイドリム使用で前後1478gのホイールは非常に軽量といえます。

 

  • ゾンダにはABGはついていません。当ホイールにはスプロケットのかみつき防止ABGがついています。通常ハブよりワンランク上のハブフリーを使っています。地味ですがメリットは大きいです。

 

  • ゾンダのリム重量は約500gです。当ホイールは約440gの軽量で剛性の高い24mm幅22mm高のワイドリムです。23c、25c、28cタイヤをお勧めします。

 

  • ゾンダはニップル穴のないリムを使用し後輪はオフセットしていません。当ホイールの後輪はオフセットリムを使用しています。

ハブの11速化に伴い通常の後輪リムでは左スポークテンションは右の半分以下と低い仕上がりです。

当ホイールはオフセットリムを使用していますので左テンションを右の60%近く仕上げることが出来ます。

ゾンダは2:1組にして左テンションを高めています。しかし2:1組ながらテンション比率は意外と低く62:100の比率です。当ホイールとあまり変わりません。

XR22RTでは2:1組にしなくてもテンション比率は高いので1:1組のほうが組み方としては素直です。駆動効率は高いと考えます。ただ見た目は地味です。

 

  • カンパ、フルクラムのホイールが評判いいのはやはり一定水準以上のビルダーが組んで高い品質管理を行っているからです。またデザイン性では非常に優れています。当ホイールのデザイン性は一般的で普通のホイールです。デザイン性では負けています。

 

  • 本ホイールは出来るだけテンションを均一化し且つ振れを最小にしています。テンションばらつき偏差を5%以内に抑えています。この数値はDURAホイールクラスの数値です。スポークを軽く叩いてみると揃っていることがよくわかります。各スポークに均等に力が加わるので駆動ロスが少なく長く使われても狂いが少ないです。テンショングラフを参照ください。

 

  • ゾンダはクリンチャーのみホイールです。当ホイールのリムはチューブレスレディーですのでチューブレス用のリムテープを貼りバルブ、シーラントをご用意されればチューブレスホイールとして使えます。当ホイールではチューブレスを選択できます。

 

  • シーラントなど面倒な点がありますがチューブレスで乗って良さを知ってしまいますとなかなかクリンチャーには戻れません。安価にチューブレスを楽しめるのも当ホイール良いところです。

 

  • ゾンダのリムは穴なしリムですのでメンテナンスは個人では難しいと思います。当ホイールは汎用部品を使っていますのでメンテナンスは楽です。部品交換が発生しても容易に部品手配ができます。

 

  • ゾンダとXR22R/RTの比較をしてきました。ブランドの力は偉大です。しかしながらノーブランドでもそんなに負けるものではありません。

バルブを疑う

私のカーボンホイールはリム穴なしのリムを使っています。

穴なしのリムで作ったホイール

最近のことですが突然タイヤ空気圧が減ってきました。パンクかなと思いホイールを風呂場で調べました。バケツでは幅が狭くて水に浸けられないので調べることができません。風呂場は急遽の策です。奥さんが嫌がる人もおられるかもしれません。幸いにも私は調べることができます。どう思われているかはわかりませんが…。

 

調べてみてタイヤからは漏れていませんでした。

コアを変えてもだめで最終バルブを交換

リムにはテープを貼っていません。後は疑うところはバルブしかありません。コアも交換しましたが改善しません。ビードが上がらないのです。最終的にバルブを交換しました。コアを変えても改善しないときはバルブの交換です。果たしてうまくビードが上がりました。

 

ビードが上がり順調に空気圧も上がります。このまま1日置いてみました。最初空気圧は7気圧にしましたが1日経ちますと半分に減っていました。前輪は別段大きな変化はありません。後輪タイヤにはシーラントを30mml入れています。シーラントをいれてこれで大丈夫と思っていましたが1日で空気圧が半分近くになるのです。どうしてなのか全くわかりませんでした。

5時の位置がシワっと湿っている

じっくりリムを観察します。バルブ位置を12時にしますと5時くらいの位置でタイヤがなんとなく湿っている感じです。約20cmくらいの幅で湿っています。おそらくこの位置からわずかですが空気漏れがしていたのかもしれません。

 

空気を入れなおして1日観察、翌日また空気を入れなおして観察を繰り返して5日経ちました。そのうちにぴたりと空気漏れが止まりました。5時の位置が湿らなくなりました。乾いています。7気圧に入れて一日観察しまして1気圧の減りです。たぶん漏れていた外側のシーラントが乾いて目止めしているのではないかと思われます。はっきりとした答えは出ません。とにかく空気漏れはしなくなりました。これなら合格です。でもどうしてなのかわかりません。おそらくなじむまで時間が必要なのでしょう。

 

チューブレスホイールは結構問題児です。面倒かけられるので逆に面白いです。いろいろ対応策を考えます。しかし乗り味がいいので±を考えますと+で気に入っています。

 

バルブ交換からいろんなことが分かりました。チューブレスホイールはクリンチャーホイールと違っていろいろ厄介なことを起こしてくれます。テープ巻き、バルブの点検、ビードが上がらない、タイヤをはめにくい、石ケン水、ビードワックスを使うなどお作法が沢山あります。これらが原因でクリンチャーに戻られる方もおられると聞きます。

 

チューブラー、クリンチャー、チューブレスそれぞれ良いところがありますのでこれでないとということはありませんが私にはチューブレスホイールは+1です。

ディスクホイールの作製

シマノハブを使ってディスクホイールを作製しました。

 

材料は下記の部品です。

リムは軽量です
前輪ハブ 重いが中心部の重さは影響ない

リム TNI AL22W オフセット ディスク用 32穴

ハブ シマノ105 HB7070,FH7070 32h

スポーク 前輪 サピムLaser

後輪 左 サピムLaser 右 DTコンペティション

 

ディスクホイールの作製で注意点は前後ハブがともにオフセットがあるという点です。前輪もオフセットしていますのでリムブレーキなら後輪ホイールを2つ作る感覚です。このためスポークテンションを揃えてセンターを出すのは技術を要します。

前輪ハブ オフセット有
後輪ハブ オフセット有

ディスク用ハブではブレーキをハブに取り付けますので前輪でもハブはオフセットしています。これにより左右のスポークテンションは100:100にはなりません。

前輪後輪ともにオフセットリムを使用

前輪を計算しますと左右スポークテンションはリム穴が真ん中の場合計算上では100:56の割合です。これを是正するために3mmリム穴が偏ったリムを使うことでスポークテンション比率を大幅に改善することができます。

オスセットリムを使用しますとなんと100:77と大きく変わっています。

実測が肝心です

ハブ、リムは実測します。特にリムはメーカーの発表データと違う場合が多いので先にスポークを用意するのではなくリムを実測してからスポーク長を出します。シマノハブの場合一度計測しておけばまず大丈夫です。

 

私はDTのスポークカルクとwheelproのスポークカルクを使って先ず2種類のデータを出してから最終値を決めています。微妙に二つの計算結果は違いますので最終的には経験で決めています。この数値は大幅に違うことはありませんが1mmの違いが出るときはたまにあります。

リムブレーキの場合前輪は左右テンションが100:100ですので比較的楽に仕上げることができますがディスクホイールの場合前後ともにハブオフセットがあるので前後輪ともにスポークテンションは左右違います。

 

以前のブログ記事に書きましたが後輪ホイールのスポークテンションは右から左の作り方が楽という記事を書きましたがディスクホイール前輪は左から右が楽です。

 

スポークテンションの高いほうを先ず7~8割のテンションで均一に揃えてからリムがセンターに来るように少しずつ緩いほうの各スポークのニップルを回してリムをセンターの位置に来るようにスポークテンションを調整していきます。

 

この時スポークはねじれますのでニップルレンチを回す反対の手はスポークの回転を防ぐようにプライヤーなどで回転を止めながらニップルを回すのがコツです。スポークを傷付けないように締める部分がギザのない締め具が良いと思います。

ツウィストレジストを使うのもよい方法です

注意事項としては上図のようにスポークテンションが揃っていなくても振れ取りができることです。縦ブレ横ブレを取れていてもすべてのスポークテンションをテンションメーターで調べると各スポークが一定のバランスが取れていると振れ取りができていることが分かります。

 

つまりスポークテンションがばらついていても振れ取りができるのです。

ビギナーの方が勘違いするのはこの点です。ホイールの振れが取れてなじみだしを行ってもスポークのテンションが揃っていないことが多いのです。

 

スポークテンションを測りますと高低高低でバランスが取れていることがままあります。この高低高低を均一にして初めて完成となります。こうして書いてみれば簡単なことなのですがこれは経験が必要です。

後輪 1011g

前輪790g

ホイールが完成しました。前後の重量を測りますと1801gと重いホイールです。しかしこの重さはハブの重量が大きく影響しています。ホイールの外周部は440g前後でとても軽量です。このため回転はとても軽く漕ぎ出しは軽快です。確かに軽いホイールを使いたい欲求は抑えがたいのですが単純にホイールの重量だけを見るのは違います。

ディスクカーボンホイールの作製

ライトバイシクルのAR46ディスク用リムを使ってホイールを作りました。

リムはチューブレス用としてフック付き穴なしリムを使っています。

AR46 ディスク用

ニップル穴のないリムで組む方法にはマグネットねじを使う方法が紹介されています。

 

https://www.lightbicycle.com/newsletter/TUBELESS-READY-OR-TUBELESS-RIMS–WHAT-S-BEST-FOR-ME.html

 

ライトバイシクルのホームページでは詳しく紹介されています。参考になると思います。YouTubeでも作る手順がよくわかりますので勉強できると思います。しかし簡単そうに紹介していますが非常に手強いことは知っておくべきです。おそらくできるならどうぞ!という感覚なのでしょう。

 

以前このブログでマグネットねじのことを記事にしました。最初はマグネットねじしかうまくいかなかったのですがいろいろ試した結果最近はマグネットねじがなくてもできています。

スポークのねじ部分をカットした小ねじを作ってマグネットねじの代わりにしています。

マグネットねじ
マグネットねじを使うのが一般的

一般的にはマグネットねじが良いかと思いますがこのネジがなくても強いマグネットを使えばできます。

 

沢山マグネットねじがないので1つニップルを通してまた新しくニップルにマグネットねじを差し込む手間は結構時間が掛かります。単純作業は作業を集約すれば効率が上がるので写真のようにグリスを塗ったニップルをたくさん穴だけの数を用意して時間の節約をしています。

マグネットを使ってニップルを穴から引き出すときうまく出てくればほっとします。慣れれば結構楽しいです。

仮組状態
仮組状態

仮組が終わるまで2時間くらいかかってしまいました。ここまでくればあと1時間で組みあがります。うまくニップルをスポークにねじ込むことができずにポロンとリムの中に落としてしまうことが何度もありそのたびにリムを振ってニップルを取り出し同じ作業をやり直しです。心が折れる瞬間です。

もう慣ましたがこの作業は時間が掛かります。単純作業ですがとてもハードル高いこのホイールの要です。この作業を5000円でお受けしているのですが個人的にはリーズナブルなお値段と思っています。

前輪748g
後輪864g

出来上がりのホイールは

リム AR46 24h

ハブ TNI REVO ディスクハブ 24h

スポーク DTコンペティション黒 2.0/1.8/2.0mm

ニップル ブラス (ガルバニック腐食を考慮してブラスを選択)

前輪 749g 後輪 864g 前後 1613g

 

ゾンダ ディスク1675g

レー3 ディスク1660g

 

これらのホイールより軽くできます。材料費はスポークによって変わりますが6万円前後です。

日本でのロードバイクは世界の中ではガラパゴス状態でまだまだリムブレーキが頑張っていますがあっという間にディスクホイールが主流になるような予感がします。

チューブレスホイールのパンク修理

いつも使っているクロスバイクのホイールがパンクしました。リム打ちパンクでした。

この段差でガツンとやってしまった

自宅に近くに少し段差のあるところがあります。5cmほどの段差ですがどうしても越えなければ家に帰れないところです。いつもそっと超えるように抜重しているのですが時々ガツンと走ってしまうときがあります。

 

どうもここでパンクしたみたいです。家についたときは何ともなかったのですがホイールの前輪が朝になると空気が抜けていました。シーラントもすこし漏れていてリムが濡れていました。

テープがリム穴のところで破れています

タイヤを外しますと写真のようにリム穴の部分が破れていました。

上部は破れていないが大きく凹んでいる

リム打ちパンクは乗り方のテクニックで避けることができます。今回のパンクは抜重せずにガツンと段のところを乗り越えたことが原因です。注意が足りませんでした。

 

テープが破れていました。大きい力がニップル穴の部分にかかってリムテープが破れたようです。破れていないところも圧が掛かってリム穴の部分が大きくへこんでいるのがわかります。

 

テープを1回巻きでタイヤをインストールしていました。私の場合けっこう体重がありますので1回巻きでは空気圧に対して不足していたようです。2回巻きで次回は試そうと思います。

 

ずっと1回巻きで十分事足りていましたが私の体重つタイヤの空気圧(6.5気圧が好み)考えますと2回巻きのほうが良さそうです。いろいろ試してみることです。

お客様よりチューブレスタイヤの扱いについて情報交換していますのでタイヤ交換に関しては上手になりました。チューブレスホイールにはベテランの方も難儀されたことをよく聞きます。しかしトラブってもそれ以上の良さがあるのも事実です。私はもうチューブレスタイヤから離れられないです。