ディスクホイールの作製

シマノハブを使ってディスクホイールを作製しました。

 

材料は下記の部品です。

リムは軽量です
前輪ハブ 重いが中心部の重さは影響ない

リム TNI AL22W オフセット ディスク用 32穴

ハブ シマノ105 HB7070,FH7070 32h

スポーク 前輪 サピムLaser

後輪 左 サピムLaser 右 DTコンペティション

 

ディスクホイールの作製で注意点は前後ハブがともにオフセットがあるという点です。前輪もオフセットしていますのでリムブレーキなら後輪ホイールを2つ作る感覚です。このためスポークテンションを揃えてセンターを出すのは技術を要します。

前輪ハブ オフセット有
後輪ハブ オフセット有

ディスク用ハブではブレーキをハブに取り付けますので前輪でもハブはオフセットしています。これにより左右のスポークテンションは100:100にはなりません。

前輪後輪ともにオフセットリムを使用

前輪を計算しますと左右スポークテンションはリム穴が真ん中の場合計算上では100:56の割合です。これを是正するために3mmリム穴が偏ったリムを使うことでスポークテンション比率を大幅に改善することができます。

オスセットリムを使用しますとなんと100:77と大きく変わっています。

実測が肝心です

ハブ、リムは実測します。特にリムはメーカーの発表データと違う場合が多いので先にスポークを用意するのではなくリムを実測してからスポーク長を出します。シマノハブの場合一度計測しておけばまず大丈夫です。

 

私はDTのスポークカルクとwheelproのスポークカルクを使って先ず2種類のデータを出してから最終値を決めています。微妙に二つの計算結果は違いますので最終的には経験で決めています。この数値は大幅に違うことはありませんが1mmの違いが出るときはたまにあります。

リムブレーキの場合前輪は左右テンションが100:100ですので比較的楽に仕上げることができますがディスクホイールの場合前後ともにハブオフセットがあるので前後輪ともにスポークテンションは左右違います。

 

以前のブログ記事に書きましたが後輪ホイールのスポークテンションは右から左の作り方が楽という記事を書きましたがディスクホイール前輪は左から右が楽です。

 

スポークテンションの高いほうを先ず7~8割のテンションで均一に揃えてからリムがセンターに来るように少しずつ緩いほうの各スポークのニップルを回してリムをセンターの位置に来るようにスポークテンションを調整していきます。

 

この時スポークはねじれますのでニップルレンチを回す反対の手はスポークの回転を防ぐようにプライヤーなどで回転を止めながらニップルを回すのがコツです。スポークを傷付けないように締める部分がギザのない締め具が良いと思います。

ツウィストレジストを使うのもよい方法です

注意事項としては上図のようにスポークテンションが揃っていなくても振れ取りができることです。縦ブレ横ブレを取れていてもすべてのスポークテンションをテンションメーターで調べると各スポークが一定のバランスが取れていると振れ取りができていることが分かります。

 

つまりスポークテンションがばらついていても振れ取りができるのです。

ビギナーの方が勘違いするのはこの点です。ホイールの振れが取れてなじみだしを行ってもスポークのテンションが揃っていないことが多いのです。

 

スポークテンションを測りますと高低高低でバランスが取れていることがままあります。この高低高低を均一にして初めて完成となります。こうして書いてみれば簡単なことなのですがこれは経験が必要です。

後輪 1011g

前輪790g

ホイールが完成しました。前後の重量を測りますと1801gと重いホイールです。しかしこの重さはハブの重量が大きく影響しています。ホイールの外周部は440g前後でとても軽量です。このため回転はとても軽く漕ぎ出しは軽快です。確かに軽いホイールを使いたい欲求は抑えがたいのですが単純にホイールの重量だけを見るのは違います。

ディスクカーボンホイールの作製

ライトバイシクルのAR46ディスク用リムを使ってホイールを作りました。

リムはチューブレス用としてフック付き穴なしリムを使っています。

AR46 ディスク用

ニップル穴のないリムで組む方法にはマグネットねじを使う方法が紹介されています。

 

https://www.lightbicycle.com/newsletter/TUBELESS-READY-OR-TUBELESS-RIMS–WHAT-S-BEST-FOR-ME.html

 

ライトバイシクルのホームページでは詳しく紹介されています。参考になると思います。YouTubeでも作る手順がよくわかりますので勉強できると思います。しかし簡単そうに紹介していますが非常に手強いことは知っておくべきです。おそらくできるならどうぞ!という感覚なのでしょう。

 

以前このブログでマグネットねじのことを記事にしました。最初はマグネットねじしかうまくいかなかったのですがいろいろ試した結果最近はマグネットねじがなくてもできています。

スポークのねじ部分をカットした小ねじを作ってマグネットねじの代わりにしています。

マグネットねじ
マグネットねじを使うのが一般的

一般的にはマグネットねじが良いかと思いますがこのネジがなくても強いマグネットを使えばできます。

 

沢山マグネットねじがないので1つニップルを通してまた新しくニップルにマグネットねじを差し込む手間は結構時間が掛かります。単純作業は作業を集約すれば効率が上がるので写真のようにグリスを塗ったニップルをたくさん穴だけの数を用意して時間の節約をしています。

マグネットを使ってニップルを穴から引き出すときうまく出てくればほっとします。慣れれば結構楽しいです。

仮組状態
仮組状態

仮組が終わるまで2時間くらいかかってしまいました。ここまでくればあと1時間で組みあがります。うまくニップルをスポークにねじ込むことができずにポロンとリムの中に落としてしまうことが何度もありそのたびにリムを振ってニップルを取り出し同じ作業をやり直しです。心が折れる瞬間です。

もう慣ましたがこの作業は時間が掛かります。単純作業ですがとてもハードル高いこのホイールの要です。この作業を5000円でお受けしているのですが個人的にはリーズナブルなお値段と思っています。

前輪748g
後輪864g

出来上がりのホイールは

リム AR46 24h

ハブ TNI REVO ディスクハブ 24h

スポーク DTコンペティション黒 2.0/1.8/2.0mm

ニップル ブラス (ガルバニック腐食を考慮してブラスを選択)

前輪 749g 後輪 864g 前後 1613g

 

ゾンダ ディスク1675g

レー3 ディスク1660g

 

これらのホイールより軽くできます。材料費はスポークによって変わりますが6万円前後です。

日本でのロードバイクは世界の中ではガラパゴス状態でまだまだリムブレーキが頑張っていますがあっという間にディスクホイールが主流になるような予感がします。

チューブレスホイールのパンク修理

いつも使っているクロスバイクのホイールがパンクしました。リム打ちパンクでした。

この段差でガツンとやってしまった

自宅に近くに少し段差のあるところがあります。5cmほどの段差ですがどうしても越えなければ家に帰れないところです。いつもそっと超えるように抜重しているのですが時々ガツンと走ってしまうときがあります。

 

どうもここでパンクしたみたいです。家についたときは何ともなかったのですがホイールの前輪が朝になると空気が抜けていました。シーラントもすこし漏れていてリムが濡れていました。

テープがリム穴のところで破れています

タイヤを外しますと写真のようにリム穴の部分が破れていました。

上部は破れていないが大きく凹んでいる

リム打ちパンクは乗り方のテクニックで避けることができます。今回のパンクは抜重せずにガツンと段のところを乗り越えたことが原因です。注意が足りませんでした。

 

テープが破れていました。大きい力がニップル穴の部分にかかってリムテープが破れたようです。破れていないところも圧が掛かってリム穴の部分が大きくへこんでいるのがわかります。

 

テープを1回巻きでタイヤをインストールしていました。私の場合けっこう体重がありますので1回巻きでは空気圧に対して不足していたようです。2回巻きで次回は試そうと思います。

 

ずっと1回巻きで十分事足りていましたが私の体重つタイヤの空気圧(6.5気圧が好み)考えますと2回巻きのほうが良さそうです。いろいろ試してみることです。

お客様よりチューブレスタイヤの扱いについて情報交換していますのでタイヤ交換に関しては上手になりました。チューブレスホイールにはベテランの方も難儀されたことをよく聞きます。しかしトラブってもそれ以上の良さがあるのも事実です。私はもうチューブレスタイヤから離れられないです。

 

前輪チューブレスホイールが空気漏れ

私のお気に入りクロスバイクはチューブレスホイールで乗っています。約6気圧弱の空気圧でチューブレスホイールに乗りますとクリンチャーホイールとは違う乗り味です。うまく表現できないのですが芯があるのにまろやかな感じでとても気に入っています。

 

バイクに乗る前ホイールを確認しますと空気が漏れてタイヤは凹んでいました。チューブレスタイヤをはめて半年くらい経ちますのでタイヤ自体の穴あきのパンクではなくどうもリムテープの劣化のようです。

 

タイヤを外してタイヤ外周を目視点検しました。タイヤに穴があいたのではないようなのでリムテープを貼り替えることにしました。

シーラントがこびりついたタイヤ
シーラントを取り除きました

タイヤはきれいにシーラント分を除去します。タイヤを洗ってから時間を取って一日乾かすことにしています。一日経っていますのでタイヤのヘリ部分にはシーラントの固まったゴム状のものを取り除きやすくなっています。皮手袋をしてきれいに取り除きました。

 

以前にタイヤをきれいにしなかったことが原因でうまくビードが上がらず困ったことがありましたのでタイヤはできるだけきれいな新品状態に戻すことを心がけています。

皮手袋で指を保護します

タイヤのヘリ部分は特に注意してシーラントをきれいにこすり取ります。指先を痛めるので皮手袋をはめてこすり取っています。

皮手袋でやるととても楽です。指を痛めません。だれかに教わったという方法ではありません。私なりの方法です。タイヤはとにかくきれいにすることです。

ポリイミドテープの一回巻き

リムもきれいにしました。テープのゴム状接着ノリもこすり取ります。油分をアルコール等でふき取り新しいテープを巻きました。今回はポリイミドテープを使っています。3Mのテープもなかなかいいです。どれも1回巻きにしています。重なる部分は10cmほどです。テープの情報はベテランのお客様より教えていただきました方法です。

右3Mテープ 左ポリイミドテープ
石ケン水のスプレー

IRCのH.Pより

定番の石ケン水をスプレーで吹きかけてタイヤビードを上げますと1回でうまく上がりました。これは事前にタイヤをきれいににしておいたからです。私なりの注意点は以下の通りです。

 

リムはきれいに油分を取る。

タイヤは綺麗な状態に戻す。

テープは1回巻きでよい。

ホイールの調子が良くても定期的に(年2.3回)テープを取り換える

 

 

チューブレスホイールはベテランのライダーさんでもチューブレスビギナーが多いので扱いに困られた方がたくさんおられます。

 

チューブレスタイヤのビードを上げる方法としてはテープの選択、石ケン水、ワックスなどいろんなお作法があります。

 

このようにチューブレスタイヤのメンテナンスは結構面倒なのがこのタイヤの特徴です。チューブレスの乗り味はいいのだが扱いがややこしいと考えられる方が多いと思います。

何事もトレードオフです。片方がよくても片方で面倒なことがあります。私はメリットのほうが多いと感じていますのでチューブレスタイヤを気に入っています。

 

今回は半年過ぎたところで空気が漏れました。やはり最低年2回のチューブレスホイールのテープ貼り替えは必要です。早めがいいですね。

チューブレスタイヤの情報をシェアして快適にチューブレスホイールを楽しみたいものです。

カーボンホイール後輪を作製②

作り終えたカーボンホイールのテンション比率を検証いたしました。

ホイールの詳細です。

ニップル穴の方向が2:1組用に開けている

リム ライトバイシクルAR46 2:1組用 チューブレス対応 穴なし

ハブ バイテックス BX301 16:8

ハブは簡単に分解できる

スポーク DTコンペティション ストレイトプルスポーク 黒

ニップル DT Pro Lock Squorx Pro Head ブラス 黒

重量 869g

今回のホイールではスポークテンション比率は左73:右100です。左テンションが非常に高いホイールに仕上がっています。空力の良さは以前作成しましたホイールで検証済みです。

グラフでわかりますようにリムの品質が高いためスポークのテンションを均一化することが楽にできました。スポークテンションのバラつきは5%以下に抑えることができています。2:1組の場合左がなかなかテンションを揃えにくいのですがこのリムでは楽に均一化できています。

ストレイトプルスポーク使用の場合丸スポークではニップルを回していきますとスポークが回転してしまいます。この点がこの丸スポークの扱いにくい理由となっています。プライヤーなどで固定しながらニップルを回しています。CX-RAYのような扁平スポークを使えば回転を防ぐことができます。

このホイールは穴なしリムのためチューブレステープがいりません。リムが穴アリと穴なしでは感覚的に剛性が違うように感じています。はっきり数値で表示できないのですがリムの中央に穴が開いているリムと穴が開いていないリムでは強度が違います。メリットはただ単にリムテープがいらないという経済的な理由だけではありません。剛性の高いリムはホイールの性能に大きく影響いたします。

カーボンホイール後輪を作製

Bitexハブ BX301 16:8組 ストレイトプルスポークを使いカーボンホイールを作りました。

ホイール重量 869g
ハブ重量227g
穴なしリム使用
2:1組用に穴あけ

カーボンリムはライトバイシクルの46mm高AR46リムを使っています。このリムは穴のあけ方を2:1組用に依頼しています。チューブレス用として穴なしを注文しています。

 

ホイールを作るにあたり注意事項があります。

 

①穴なしリムで作る

②2:1組のためスポーク長の計算が特殊

③ストレイトプルスポーク使用のためスポーク長の出し方に注意がいる

 

こうしてみますとちょっと難しいホイールです。対処方法としては次の通りです。

 

①穴なしリムではマグネットねじを使います。

②2:1組のスポーク長はエクセルで計算しています。

この計算式からエクセルで計算

③ストレイトプルスポークハブにはスポークオフセットがあります。

スポークオフセットは上図のようなことです。ハブの構造上から計測しなければならない数値です。

上記の①②③を考えて作りますのでホイール作りの中では難易度が高いと思います。しかしホイール作りが好きな方にはとてもやりがいのあるホイールと思います。

ディスクブレーキホイールを作製

以前ホイールをお納めしました方よりディスクブレーキ用のホイールを受注いたしました。再度ご注文いただけることはありがたいことです。

お互いにメールで連絡取り合いホイールの仕様を決めていきます。

今回のホイール仕様です。

リム DT RR411DB 非対称リム 24h

ハブ TNI REVO ROAD ディスクハブ

スポーク 前輪 CX-RAY黒 後輪 左CX-RAY黒 右コンペティション黒

ニップル Pro Lock Squorx Pro Head アルミニップル(リムに付属)

前後ともに2クロス組です。

 

リム重量は435g前後ですのでとても軽く剛性もあります。

DT RR411 DB  rim 435g

スポークテンション比率はスポーク長計算ソフトで出すことができます。wheelproのソフトを使いました。

フロント

リア

前輪後輪ともにオフセットリムを使いますのでスポークの左右テンション比率は68:100でとても高くスポークの緩みから来る駆動ロスは減じることができます。駆動効率の良いホイールに仕上がります。このテンション比率なら2:1組に挑戦する必要はないようです。つまりゾンダ、レー3に負けないということです。

前輪699g

 

後輪832g

重量は前輪699g 後輪832g  合計1531gです。

 

ゾンダ Disc 1675g、レーシング3 Disc 1660gですので比較しますと軽く出来上がったことがよくわかります。

 

リムブレーキのほうのRR411リムもよくできたリムです。ジョイントは溶接で品質が良く取り扱いの面で安心できます。チューブレスでも使えます。

TNIのREVOハブも価格的にこなれたいいハブです。安価なハブを求めて海外通販で買わなくてもいいように感じます。ただこのハブは24hだけしかありませんので出来上がりのホイールには体重をよく考える必要があると思います。

フロントハブ132g
リアハブ245g

ディスクブレーキに移行を考えておられる方が多くなってきています。しかしディスクの場合6ボルト、スルーアクスル、センターロックなど規格が多すぎる感じです。もう少しハブの規格が統一されるといいなと思っています。いずれにしましてもフロント100リア142のスルーアクスルハブで乗られる方にはこのホイールが参考になるとと思います。

25mm高のチューブレスカーボンホイール

チューブレスカーボンホイールを自転車屋のオーナー様よりご注文いただきました。

当ブログに連絡いただきました。いろいろとご相談しながら最終的に以下の仕様で作らせていただくことになりました。

 

F,R 25mmカーボンリム

スポークF20,R24

Fスポーク CX-RAY ブラック

Rスポーク コンペテンション ブラック

ニップル ブラス

ハブ ノバテック

以上の様なホイールをお願いします。

穴なしリムはライトバイシクルからの取り寄せです。部材は全部当方でご用意いたしました。

コロナの影響でリムが届くまで時間が掛かりました。

401g
400g

リムの重量は写真の通りです。カタログ通りの重量です。ライトバイシクルの担当からはこのリムは取り扱いが難しいが大丈夫かと心配されましたが何の問題もなくクリアーしました。

穴なしリムのチューブレスホイール1406g
前輪 593g

後輪 813g

前輪593g、後輪813gで前後重量は1406gです。とても軽量です。

後輪スポークにコンペティションを選択していますのはやはり剛性を高めるためです。カーボンリムのためリム自体の剛性はアルミリムより十分高いのですが少しスポークを太くすることでさらに効果を高めています。

前輪は地面からの振動を和らげる効果やスポークの粘りを期待して最強といわれているCX-RAYを選択しています。

ニップルは敢えてブラスにしていただきました。最近のアルミニップルは強化アルミを使っていますので強度的には問題ないのですがより丈夫な選択ということでブラスを提案いたしました。

 

自転車屋オーナー様からのオーダーですので普段と同じとはいえうれしものです。しっかりと作らせていただきました。チューブレスのカーボンホイールは完組ではとても高価なホイールです。このようなご注文はありがたいです。とてもモチベーションが上がります。

AL31Wリムを使ったホイールのインプレ

お客様よりTNIのAL31Wリムを使ったホイールのインプレいただきました。

このリムはキンリンのXR31T・RTリムと同じものと考えます。

 

リムは価格的にもリーズナブルで剛性がありとても優秀と思います。

このリムを使ったホイールをお買い上げいただきましたお客様より印象メールをいただきました。このホイールはけっして軽くはないホイールですが乗られた結果は予想以上に良かったのでご連絡いただきました。軽いホイールもいいのですが決して軽さだけではないことを教えていただいています。以下掲載をお許しいただきましたのでご参考になればよいと思います。

ホイールの内容は次のとおりです。

前輪

TNIAL31W28h
ハブ シマノ ティアグラHB-RS400 28h
スポーク サピムLaser2.0/1.5/2.0mm 3クロス組
ニップル DTアルミ
重量806g

後輪


リム TNI AL31W 3mm オフセット 32h
ハブ シマノFHrs400 32h シマノ10速11速兼用
スポーク サピムLaser2.0/1.5/2.0mm 3クロス組
ニップル DTアルミ
重量 1045g

前後1851g

以下感想をお知らせいただきました内容です。

街乗りやヒルクライムを含む約150kmのライドに使用させていただきました。
とても良質なホイールで感動しました。
素人レベルの感覚ですが、少しでもご参考になればと思いご連絡させていただきました。

チューブレスレディ対応のリムですが、扱い慣れているのでクリンチャータイヤ(タイヤ銘柄:IRC JETTY plus 25c)にアルミフレームでの走行です。

漕ぎ出しから巡航まで素直にスッと前に出て行く感覚が気持ちいいです。
足を止めたときに惰性が無駄なく維持されているのがよくわかります。
特に20㎞台後半~30㎞台後半の速度域ではスピードが維持しやすく、直進安定性が抜群でホイールが地面に吸い付いているような感覚です。
スポークとリムの組み合わせ、丁寧に均一化されたスポークテンションの効果かと思います。
コスパ重視のタイヤ選択でしたが、チューブレスや走行性重視のタイヤを履かせるとさらに性能を引き出せるかと。

下りも同様に安定感があり、きつい下り勾配のコーナー進入時のブレーキでヨレる感じや嫌な挙動が全く無くスムーズに減速してくれます。
上りに関しては平均斜度10%以上の勾配が続く峠ではやはりそれなりに力が必要ですが、単に上るだけなら数字で見るほどの重量感は感じず、足枷になるようなネガティブな印象は受けませんでした。

足回りの安定感のおかげで乗車時にバランスがとりやすく(平均台の上に立ったときに平均台の幅が1本分広くなったようなイメージ)、各ポジションで体をリラックスさせやすいのも好印象でした。
長距離を走っていると感じる疲労感や手の痺れなどのストレスがかなり軽減されていて驚きました。

長い距離を快適かつロスを抑えて安定的に乗るのにはうってつけだと思います。
街乗りからロングライドまで幅広くカバーしてくれる丈夫でよく走る質実剛健なホイールです。
リムの剛性による性能への影響は大きいと実感致しました。

同時に感じましたのは、やはりスポークテンションの均一化がより性能を引き出していると感じました。

組み手の丁寧な仕事の賜物です。

チューブレスタイヤで走った際にはまた感想をお伝えさせていただきたいと思います。 

よいホイールとほめていただきました。ホイールは軽さだけではないということですね。ご参考になれば幸いです。

TNIのAL22WリムでF24/R28をご注文いただきました

当ブログに以下の連絡が入りました。ホイールのご注文です。

 

以下お客様との連絡の一部です。お客様には了解いただいています。情報のシェアにはご賛同いただきました。

 

手組ホイールについて相談させてください。 使用するのはTTバイクに近いジオメトリのクロモリロードになります。私の体重は62キロです。

 AL22リムの手組(フロント20hラジアル、リヤ24hドライブ2クロスノンドライブ3クロス)を持っていましたが今のバイクに乗り換えたところ剛性不足(特に横方向)を感じたこと。

またカーボンディープのホイールとリム幅が違いすぎるためアルミのワイドリムを検討しています(できれば安く…)

現在検討している仕様は

フロント

リム:TNI AL22W 24h

スポーク:2.0-1.8 バテッド

ハブ:ノバテック(手に入れば) 2クロス組

 

リヤ

リム:TNI AL22W 28h オフセット

スポーク:DS 2.0プレーン NDS 2.0-1.8バテッド

ハブ:ノバテック(手に入れば) DS2クロス、NDS3クロス

 

ダンシングを多用するのでフロントもエアロスポークではなく丸バテッドの方が良いかなと個人的には考えています。

 ちなみにフレームが短時間運用(ヒルクライムやクリテリウム)を想定しているのである程度の軽さで出来る限りガチガチのホイールを希望します。

 

ここまで詳しくご自分で計画できる方はあまりおられません。私がアドバイスするまでもなく部品を手配し組み立てるだけのことになりました。

 

ノバテックのハブで28hアンチバイトガード付きを手配するのに時間が掛かりました。コロナの影響で物流事情が悪く、なかなか届かないのでご迷惑かけましたが快くお待ちいただきました。

 

1月以上掛かったのですが無事ハブも届きテンショングラフを添えて納品いたしました。

前輪679g後輪928g 前後1607g

前輪スポークテンショングラフ後輪スポークテンショングラフ

 

雨が続いて新しいホイールで走れなかったご様子でしたが昨日新しいホイールの印象メールを送っていただきました。

以下、インプレです。

 

先日組んでいただいたホイールでようやく外乗りすることができました。

比較対象はAL22リム(F20hラジアル組、R24hヨンロク組)の手組、レ**ルズエアロ46クリンチャーです。

まず4分ほどの登り区間ですがいきなり今年の一番時計がでました。例年に比べて乗り手の体重が重いにも関わらず体重が軽い時と遜色ないタイムが出ています。

私としてはこれには驚きでした。と言うのもゼロ加速で少し重さを感じるホイールだったからです(実際比較のなかで一番重いです)。

剛性優先で組んでいただいたため硬いホイールになるかと思いましたが、個人的な感想としてはそこまででもないかな、という感じです。それは地面からの突き上げがそんなにキツくなかったためです。ですが横剛性はしっかりあるのでダンシングや下りのコーナリングでヨレる感じはありません。

ですので私にとってはとても扱いやすいホイールになりました。

早く長い登りで試したいなと思っています。

もう少し乗ったらまたメールいたします。

 

ホイールの仕様は次の通りです。

 

前輪

ハブ A291SB 24h

リム TNI AL22W 24h

スポーク DTコンペティション

ニップル ブラス

重量 679g

 

後輪

ハブ ノバテックF482SB 28h

リム TNI AL22W オフセット 28h

スポーク 右DTチャンピオン

左DTコンペティション

ニップル ブラス

重量 928g

前後 1607g

 

このホイールは既製品のワイドリム、ノバテックハブを使っています。すべて汎用部品ですので容易に、安価に部品手配できるのが強みです。

 

スポーク数はF24/R28ですので超軽量とはいえませんが外周部のリムは軽量リムですので漕ぎ出しは予想外に軽いのです。ご連絡いただきましたインプレの通り力が逃げない良いホイールに仕上がっています。

 

お客様には感謝しかありません。いろんな情報をいただいています。手組ファンの方には参考になると思います。