きれいに仕上げる

ホイール作りにおきましてニップル穴にオイルを注すことは欠かせません。しかしながら完組ホイールはニップルホールにオイルを注すことはどうもしていないようです。なぜならふき取らなくてはいけませんので仕上げ段階で手間がかかるのです。

この理由でおそらくニップルホールにオイル注しは行われていないと思います。時間の節約です。

 

ニップルを回してスポークテンションを上げていくときにはニップルを円滑に回すためにはほんの少しのオイル注しを行うことで解決できます。

このひと手間はベテランのビルダーさんなら必ず行っていることです。またどのホイールの教科書本にも記載されています。

しかしオイル注しを行うとどうしてもリムがべたべたしてきます。油が漏れてリムがべとつくのです。あとでしっかりふき取らなくてはいけません。自分用のホイールなら少々油がついてもかまわないことですがやはりできるだけきれいに仕上げたいものです。

 

解決方法として最近ではグリスを使っています。

刷毛でニップルにグリスをひと塗り

ニップルをスポークに通す前にひと手間かけるのです。ニップルインサーターを使ってスポークに通す前にグリスを刷毛でひと塗りしています。ほんの少量グリスを塗ることでニップルの滑りをよくします。グリスですので油分が漏れ出ることを防いでくれます。

 

こうすれば

あとでリムの油分をふき取る手間も半分以下に収まっています。時間が節約できそして出来上がりも良好です。

この方法をやられていない方には是非ともお勧めしたいです。手間もそんなにかかりません。急がば回れです。とてもきれいに仕上がります。

ポリイミドテープは1回巻きでOK

お客様より共有情報です。

 

XR31T・RTのリムを使ったホイールをお買い上げいただいた方よりいい話を聞かせていただきました。

通販で買ったポリイミドテープ 20mm幅

チューブレス用としてのポリイミドテープは一回でOKです、もちろんほかのテープでも1回巻きですと教えていただきました。

 

私はどうも心配性でどのホイールにも2回巻いていました。1回ではどうしても心もとない感じでいました。お客様は1回巻きで十分空気は止まりますよと教えていただきました。バルブ部分だけは10cmほど重ねていますがほかの部分は1回巻きで十分ですとのことでした。

 

本日テープを貼り替えることがあり1回巻きに挑戦しました。果たしてうまくいきました。空気は漏れずにタイヤは正常の状態です。

ポリイミドテープは強度的には十分であるのはわかっていましたがなんとなく心配でした。しかしもうこれからは1回巻きでやろうと思います。経験者からの情報です。

 

いい話はシェアしたいです。

ユーチューブは勉強になる

ホイール作りを勉強してもなかなか上達しません。先ずしっかりと解説された本が少ないのが現状です。特に日本語で書かれた本はないといってもいいと思います。

英語では

The Bicycle Wheel 3rd Edition 

Professional Guide to Wheel Building 7th Edition

体系的にしっかりと解説されたとてもいい本がありますが一般的ではありません。しかし英語の勉強にもなりますのでとてもいい本と思います。

 

そんな意味でもYouTubでの勉強はとても分かりやすく習得が早いと思います。

視覚に訴えることがとても有効であることはいろんなYouTubから証明されています。

参考になる次のYouTubをお勧めします。

ステイホームで少しでも気が休まるようにと考えられたのか、アメリカのDaveさんがホイールビルダーの秘伝の技を惜しみなく披露しています。

YouTubで下記のタイトルで検索できます。リンクはいたしません。

 

November Bicycles Wheel Lacing

 

何気なく見ているとそう作るのかと見終わってしまうのですが、ええええそんなネタを明かしてもエエの?と思うくらいの技を知ることができます。いつもどうするの?と考えている人にはとても良いヒントが隠されています。

作者のDaveさんはできる人はみんなやっていることだという思いなのでしょう。それとも簡単にはできないよという思いなのでしょうか?

見ている人はとても少ないのですが世界中のプロビルダーが参考にしていると思います。

 

24穴リム36穴ハブでホイール作製ご依頼受けました

お客様よりご連絡いただきました。変則ホイールのご依頼です。

36穴ハブで24穴リムを使うというご希望でシマノハブDH-C2100-Nという規格ハブダイナモを送っていただきました。

ハブダイナモ

久しぶりに作る24穴リム36穴ハブ使用のホイールですので10年以上前に勉強していましたホームページからおさらいしました。

 

24 Spokes in a 36 Hole Hubのキーワードで検索できます。DamonRynardさんが書かれた記事です。他にもいろいろ参考になる記事があると思いますが私はいつもこの方の記事を参考にしています。以前の記事にも書きましたが誰でも最初は素人です。

このホイールで注意が必要なのはスポーク長の出し方です。

ハブをシッカリ計測し、発表されている計算ソフトに入力するだけです。クロスを入力するシェルに2.75を入力します。これがポイントです。

 

あとは普通に入力です昔は私も計算式を書いて計算していましたがわかりやすいソフトが発表されているので利用させていただいています。ありがたいです。

 

今回のご希望はアルミニップルを使うことですので少し長めのスポーク長にしています。ニップルのすり割りを突き出るくらいのほうがアルミニップルの弱点をカバーできます。

スポカルクなどのエクセルを使った計算ソフトの足りないところは各スポークの伸び率まで計算の中に組み入れていないのところかなと思います。スポークによって伸び方が違いますので一度24hハブとしてDTの計算ソフトなどでどのくらい短めにしたらいいのか当たってみるのも一案と思います。これは計算ソフトを使ったことがある人ならわかる話です。

 

36-24spokingでは厳密に計算すると位相の関係で若干のスポーク長の長短が出ますが気にすることなく組むことにします。すべて一律のスポーク長で組みました。

もう一つ注意事項があります。

このハブには方向性があります。後輪ハブと同じです。今回はイタリアンで組みました。

➡があります。

方向があるのを忘れますと後輪と揃わない組み方になります。ただこれは気になる方には必要ですが回転には影響ありません。見た目だけの話です。

仕上がりホイールです。何個目の穴を飛ばすかということだけ気をつければ通常のホイールと同じ作業です。スポークテンションの均一化を図りながらの振れ取りです。仕上がりは写真のように出来上がりました。

チューブレスタイヤを再度インストールする

ホイールの点検などでリムから外したチューブレスタイヤを再度インストールします。

テンション点検が終わりホイールに再度セットして空気を入れましたが何の反応もありません。

十分石鹸水で下準備をしたにも関わらずタイヤはパンパンと音を立ててふくらんできません。

最初えっ、どうした!と思ったのです。リムをきれいにしテープはしっかり張れているし、どうしたのかなと驚きました。タイヤレバーで痛めたかなとも考えました。

すぐに原因がわかりました。タイヤのヘリ、ビードの部分にシーラントがこびりついています。これが原因です。

シーラントがこびりついている

タイヤを十分きれいに洗いシーラントなどを取り除き新品状態に戻しました。

これで大丈夫です。

きれいにしたタイヤ

石ケン水をスプレーしてタイヤはめてポンプで空気を入れますと一発で膨らみました。成功です。

シーラントを15cc注射器でいれて様子を見ます。うまくいきました。空気を6気圧分入れて1日置こうと思います。タイヤのふくらみから判断してまず問題ないと思います。

 

面倒くさいと思わずにタイヤをきれいにしないと二度手間になることを実感しました。チューブレスタイヤに関してはベテランライダーも意外と初心者的なことをされていると思います。誰でも最初は素人です。参考になればと思います。

 

タイヤを空気圧計で管理

ホイールをお納めしましたお客様よりご連絡いただきました。年間1万km以上は乗られている方です。

私はホイールことには結構詳しいですが自転車の総合的なことになると教えていただくことが多いです。

 

この方の使われているポンプの圧力計があまり正確でなかったようでずっと実際よりも高めの空気圧で乗っておられたようです。長年乗っておられるので感覚が敏感になっておられます。疑問をもっておられたようです。

空気圧計で測るようになり正確なタイヤの管理ができ、便利でいいですよと教えていただきました。

これ使っていると写真で連絡いただきました。アナログなので電池は要りません。

 

私はずっとポンプ付属のメーターで管理していましたので空気圧計はいらないものと思っていました。

しかしチューブレスになって空気圧の違いが今までよりもよくわかるようになりました。私のホイールはチューブレスとチューブラーホイールばかりでクリンチャーは1セットだけです。

チューブレスホイールがふえたから必要というわけではありませんがタイヤの空気圧管理はとても重要とわかりました。

私のはデジタル計で測っています

タイヤは空気圧で乗り味が変わります。実際少し低めの空気圧で乗るとグリップが良くなったように思います。先ずタイヤメーカーの勧める空気圧で乗ってみて少しずつ自分の好みに変えていく方法が良さそうです。

 

ベテランの方から正しく空気圧計でタイヤ管理すればいいですよと教えていただきました。空気圧計はそんなに高価なものではありません。お勧めの一つになります。

いろんな有益な情報はシェアしたいものです。

スポークオフセットを測る

ストレイトプルスポーク前輪ハブの場合

 

ホイール作りにはハブの寸法を知る必要があります。ストレイトプルハブの場合ノギスを当ててハブの直径を測ってもスポークがオフセットしていますのでこの寸法が必要です。

50mm

ハブをじっと眺めていて思いつきました。

47mm

スポークオフセットを測る方法としてこんな方法で測っています。長さの分かったスポーク(今回は5cmのスポークを用意)を実際にハブに通してハブの外側に出ているスポークの寸法を測るという方法です。ハブの外に出ている寸法を測りますと47mmです。ハブの中に3mm入り込んでいることになります。

 

今回のハブは3mmオフセットしていましたのでハブの直径から3mm*2ということで6mmハブの直径から引けばいいのです。これでハブの直径寸法が出ますので計算ソフトに数値入力すればOKです。

 

皆さんどう言う風に測っておられるかはわかりません。メーカーが教えてくれる寸法もありますがホイール作りには基本的には自分で測るものです。失敗は大幅に軽減できます。

Stay home. Build wheels.

海外のセラーよりメールが届きました。

家にいてホイールを組み立てましょうとのことです。

 

朝日新聞にコロナでストレスをためない生活についての記事がありました。

 

心穏やかに過ごすいくつかのヒントの中に

 

小さな達成感を大切に

いつもはできない新しいことを試してみる

というヒントがありました。

 

まさにホイール作りはこの項目に当てはまりそうです。

サピムのホームページよりwheelbuildingについてまとめてあるページがあります。

https://www.sapim.be/sites/default/files/checklist.pdf

以前紹介しましたが良いホイールを作るにはどうすればよいかを的確にまとめてあります。

細かい方法論ではありませんが示唆に富んだ項目でわかりやすいです。

復習のため読まれることをお勧めします。英語の勉強にもなります。

ニップル穴なしカーボンリム、ERDの計測間違い

久しぶりにスポークの長さを間違えました。せっかくのスポークですが短いスポークなので思い切って切ってしまうことにしました。

短いスポーク、間違ったので切りました

おそらくスケールの読み間違いと思います。再度計測することにしました。

 

ERDの数値はメーカーの発表を信じることは厳禁です。リムメーカーが教えてくれるERDはある意味正しいのですが生産のロットによって違うことが度々見受けられます。このためいつもERDは正確に計測しています。

スポークを200mmに切った計測ツール

いつものERD計測ツールはリム穴がないために使えません。このためしっかりとリムの内寸を測ってニップルが隠れている部分の長さを足す方法を取っています。

リム内寸は60cmの定規と小さな直角が分かる定規を使っています。長定規だけでは見る角度によって見誤りがあるので別の定規をあてて測っています。

直角が分かる定規が活躍しています

今回のカーボンリムは内寸法547mmです。リムからニップルが5mm出ているのが見えます。この5mmも正確に測っています。今回は12mmのニップルを使うので差は7mmです。すり割り部分の1mmを引いて6mmプラスということにしました。547mm+12mm=559mmで決定です。

今回の内容はホイールを作る人にはよくわかる話です。ERDの出し方はいろんなやり方があるので私の方法がベストではありません。いい方法があればシェアしたいものです。

穴なしリムを使うための道具

穴なしリムを使ってホイール作りには事前練習を何回も行いました。

いろんな方法が紹介されています。テグスのような糸、細い針金を使ってニップルを穴の位置まで引っ張ってくるとか方法が紹介されています。いちばんオーソドックスな方法はマグネットを使う方法です。

 

ニップルに小ねじを付けてニップルの穴の位置まで磁石で引っ張ってくるという方法です。

鉄のねじを使えば良いといろんな人が紹介しています。マグネットを使ってニップルを引き寄せてくる方法です。

私もいろいろ試してみましたがこの方法がいちばん良いと思います。

こんな方法も考えました。鉄の小ねじを使えば良いといろんなところで紹介されていましたので小ねじにはスポークのねじ部分をカットしたねじの部分を使うことにしました。

ニップル+スポークのねじ部分

練習のためアルミリムでやってみました。

マグネットを使ってニップルを引っ張っていきます。ニップルの穴の位置まで引っ張っていくことはたやすくできるのですがニップルを穴の外に引っ張り出すのが難しいです。

前後にゆすってニップル穴に出てくるようにしますがなかなかうまくいきません。いろいろゆすり方を試してみますがなかなか飛び出てきません。マグネットと鉄のねじ部分がうまく合うことがありその時にニップルが飛び出てきます。

私のへたな説明ではうまく表せないのですがそっと前後にゆするのがいちばんうまくいきます。

YouTubeで見るゾンダの工場では簡単そうにやっている作業ですがこれはなかなか難しい。ましてマグネットねじではないのでなかなか飛び出してきません。

マグネットねじ

結論です。専用のマグネットねじを使うのがいちばん楽な方法です。このマグネットねじをニップルにはめ込んでマグネットを使って穴の位置まで引っ張っていきます。マグネットとマグネットなのでお互いに引っ付いてうまくニップルを穴から引っ張り出すことができます。専用の道具がいちばん楽にできます。

ニップルの作業がうまくできればホイール作りは80%できたようなものです。