32hのホイールを依頼されました

超ベテランの方よりホイール組みの依頼を受けました。ちょっと緊張します。

クロモリロード、アルミロード、カーボンロードと3台のロードバイクで月1000kmを走る方です。私なんか足元にも及ばない自転車歴です。

シマノDuraハブ7700の32hハブを前後で持っているのでホイールを提案してほしいとのことです。

軽いリム

チューブレス

タイヤは23c

という条件でした。

オーソドックスに前後を3クロスのド定番を勧めました。リムはDTのRR411のリムを使います。これならリアはオフセットリムなのでリム左側NDSのスポークテンションを高くできます。またチューブレスレディーですので依頼された条件にぴったりでした。

理由は今までのブログにも書きましたが、長時間のライドに疲れにくく、後輪のスポークは1:1組でもリムのオフセットとハブ自体のセンターオフセットが少ないハブで左側スポークを高くとることができます。

 

見た目は地味な仕上がりですがホイールはパワーロスの少ないホイールに仕上がります。

リム重量も430g~450g前後で軽量リムといえます。チューブレスレディーですのでクリンチャーとしても使えます。

 

ハブが届きましたので実測してみます。ハイトゲージで測りました。

後輪左右3クロスで組むとしてスポークテンション比率を出しますと                左66:右100 となります。

左がとても高い数値です。この数値ならオーソドックスな組み方が最適です。

左右16本で組むということはスポークの負担を少なくして組むことができます。

 

多スポークホイールの長所を生かしながら軽量化を図るためスポークは前輪を軽量スポークで仕上げ後輪は剛性を高めるために少し太いスポークを選択します。

 

このようなスポークの選択で組みたいと思います。

ホールのご注文

ハイアマチュアの方よりホイールをご注文いただきました。

私の作ったホイールに関しての適格な感想をしていただく方です。FTP300Wのパワーをお持ちの方ですので微妙な感覚がお分かりになるのでしょう。私にはこの方ほどの力がないのでとてもありがたいご意見です。

 

さてご注文の内容はリム、スポークの材料は私のところに送っていただき私が組み立てるやり方です。

 

リムは後輪オフセットリムです。重要は460gほどで軽すぎず重すぎずのリムです。

前後ともに28h

 

前輪 スポーク コンペティション 2.0/1.8/2.0mm 3クロス

ハブ TNIエヴォリューション・ライト 28h

重量 708g

後輪 スポーク   右 チャンピオン 2.0mm 3クロス

左 CX-RAY  3クロス

ハブ  ノヴァテック F482 SB-11 28h

重量 909g

シクロ選手のご希望はご自身のパワーに耐えるホイールです。このためあえて太いスポークを選択しています。軽さではなく剛性です。もちろん軽さは優先しますが漕ぐ力に耐えうる剛性が必要です。ホイールスポークの引っ張り剛性はスポークの太さに比例します。このため後輪右スポークは2.0mmの太さを選択です。スポークの太さを前輪、後輪の場所に応じて変え、軽さと強さが両立するようにしています。すべてこの選手のアイデアです。

前後 1617g

私の出番は正確に狂いの出ないように作り組むことです。しっかりとストレスリリーブを行いました。リムの剛性が高いのか縦、横±0.1㎜で納めることができました。

試走された結果をうかがうのが楽しみです。