ご自分でもホイールを作ってクロモリフレームで楽しんでおられるベテランライダーさんよりシルバーホイールのご注文をいただきました。
お客様からのお話では「手組」にご注文いただいた理由は
職人的にパパッと組む感じではなく、測定器を使用した張力の確認やリムの荷重試験をしているということのようです。ありがたいことです。
メールのやりとりでハブは持ち込みされることとなりました。リムは荷重試験で好結果のXR31T・RTシルバーリムを使います。キンリンのシルバーリムはなかなか手に入りません。言わば貴重品です。以下詳細です。
リム XR31T・RT 前後ともに32H 後輪は穴位置が3mmオフセット
ハブ 持ち込み 前輪シマノHB5500 後輪FH6500 共に32H
スポーク 前輪 TB2015(2.2/1.5/2.0mm)シルバー
スポーク 後輪 左TB2015(2.2/1.5/2.0mm)右TB2018(2.2/1.8/2.0mm)シルバー
ニップル ダブルスクエアニップル シルバー
リムの剛性が高いのでとても組み上げやすいリムです。しかしスポークを均等にすることに注意を払っていますので振れ取りが主な作業ですが最終的にはフレかテンションか、どちらかを優先しないといかないことが起こります。こんな場合スポークテンションを優先していますのでセンターが0.1mm~0.2mmずれることがありますがほんのわずかなズレなのでOKとしています。無理にセンターをドンピシャにすることはありません。無理に一致させると後からずれてくることは必至です。素材に合わせることも必要です。
出来るだけスポークテンションを揃えながら縦ブレ横ブレを取って仕上げています。前輪は110kgf前後、後輪ドライブ側は120kgfを目標値として仕上げました。
中央部が細いスポークは地面からの振動を吸収してくれます。いわばショックアブソーバーの働きをしてくれます。後輪ドライブ側には少し太いスポークを使って剛性を上げています。リムは500g前後と軽くはありませんが走るホイールは剛性の高いリムを使います。お客様には疲れにくくよく走るホイールを実感していただけると思っています。