昨年に前輪20H後輪24Hリムブレーキ用カーボンホイールをお納めしましたお客様よりご連絡いただきました。
時代の流れなのか今使われている自転車をディスク化されました。そうなるとせっかくのカーボンホイールがリムブレーキの為に使えなくなってしまいました。ホイールはとても気に入っていただいていましたので何かいい方法がないかと考えられたようです。
お客様はとても素晴らしい妙手を考えられました。リムはそのままで前輪20H後輪24Hのディスク用ハブをご用意されたのです。
ホイールとハブを送るので新しいハブで組み替えできますか?とご連絡いただき、すぐにお受けいたしました。技術的には特別難しいことではありません。20/24のディスクホイールは誰もが思いつきますがなかなかハブを手に入れるのが難しいです。個人的にも20Hのハブは売っているのか調べたのですが結局買うことはできませんでした。今回のように20Hのディスクハブを手に入れられたことが素晴らしいです。
スポークが20本と強度的に心配なところもありますがそれには少し太めのスポークで対応するというような工夫がいるかと思います。今回は当初のリムブレーキに使ったスポークと同じスポークwing21で作ります。
リムブレーキのリムをディスクブレーキに使えるのかと心配される方がおられると思いますが心配は要りません。見た目も全く違和感なく使えます。だいぶ前の記事ですが、リムブレーキ用リムを使用したディスクホイールの修理をしたことを書きましたが今回も同じです。ブレーキ面はディスク用として使っても気になりません。
最初はリムブレーキで運用して、将来的にはディスクブレーキ用に変更しようということなら最初から24/24、24/28の組み合わせでカーボンリムを注文されても良いアイデアと思います。リムをディスクからリムブレーキには構造上できませんがリムブレーキからディスクブレーキ用に変更するのは可能です。見た目も違和感ありません。ハブも手に入れやすくなります。これはなかなかいいアイデアと思います。
ホイールの組み替えは出来上がりました。スポークも新しく用意したのは前輪のみで後輪用はスポークカットで対応できました。ニップルはブラスなので再利用できますが念の為新品を使うことを希望されました。安心の為には良いことと思います。
20Hのディスクハブを手に入れられたお客様には脱帽です。取り外したリムブレーキ用のハブセットはいつでもホイール作りに再利用できますので無駄な投資ではありません。お金を出せばなんでもできる時代ですが大切に物を使い切るということは大切です。良いヒントをいただいたご注文でした。