神戸のビルダーさんが販売されているホイールと同じようなホイールが欲しいとご連絡いただきました。リムは22mm高のシルバーリムに台湾ハブ、スポークはサピムのRaceという組み合わせのホイールです。
手組ホイールファンでは22mm高のリムはご用意できなく26mm高、31mm高ではご用意出来ますとお返事しますと26mm高で見積依頼があり、ご注文いただきました。
ホイールは下記の仕様です。
リム キンリンXR26T/RT 前後ともに32H
ハブ 前輪 シマノHB-RS400 32H
後輪 シマノFH-5800 32H
スポーク 前輪 ピラーTB2015 後輪左 TB2015 後輪右TB2018
ニップル ピラー ダブルスクエア シルバー ブラス
シルバーリムはなかなか手に入れることが難しいリムです。自転車部品を扱う店ではプレミア価格となっているショップもあります。当方もいつも仕入れるセラーさんに頼んで仕入れたリムです。
シルバーホイールはクロモリフレームによく似あいます。クラシックな自転車にはぴったりのホイールです。今回のリムは26mm高24mm幅と最近のワイドタイヤにも適したリムでクラシックなイメージですが実際はモダンなホイールが出来上がります。リム高がありますので剛性が高いホイールです。
ハブはシマノハブを提案しました。シマノハブはユーザーが育てるハブです。こまめにグリスアップを行いますと20年使われても大丈夫です。リムのほうが先にすり減ってしまうくらい長持ちします。
スポークは中央部が1.5㎜のバテッドスポークを使います。細いスポークは地面からの衝撃を吸収してくれますのでロングライドに適しています。
ニップルはダブルスクエアを使いました。前からでも後ろからでもテンションアップが出来るニップルです。扱いやすいのでお勧めです。難点は手に入れにくいことです。
見た目はクラシック、製品内容はモダンというホイールです。リム剛性が高くスポークテンションを揃えて仕上げていますので踏み込めば反応してくれるホイールです。ロングライドに適した存在感たっぷりのホイールが出来あがりました。
重量は前輪が813g後輪が1044g合計1857gと決して軽くはありません。普通なら敬遠する重量ですがホイール選びで誤解されていることが多いので説明したいと思います。
軽いホイールが欲しいとおっしゃる方が多いのですが軽いから走るという考えは間違いです。勿論軽さは必要な条件ですが軽さよりも剛性と組付けが大切ということを見逃してしまうことが多いようです。剛性の高いリムは凹みにくいです。どんなホイールにも体重がかかるので地面と接している部分は凹んでいます。この凹みの連続で前に進むわけですが剛性が高いと体重による凹みが小さいので駆動ロスが少ない訳です。組みつけが大切なのも同じです。すべてのスポークがロスなく働いてくれるように均一なスポークテンションで組み上げることが必要です。
1500g以下と当初ご希望でしたが出来上がりは1857gです。重量があるのですがこのホイールはよく走ります。理由は剛性高いリムと組みつけの良さです。ホイールは軽いに越したことはありません。しかし軽さ以上に大切なことはリム剛性とスポークテンションです。
お客様はこの説明をご理解いただきました。インプレが楽しみです。