リムがメーカーより届きました。約一ヶ月かかります。細々とホイールを作っています。カーボンリムは高価なので沢山在庫していません。注文発注の場合が多いです。
チューブラーリムなのでタイヤを貼り付けます。このため通常穴アリリムでいいと考えられますが、自己満足かもわかりませんが穴なしリムを発注しています。リムベッドにはニップル穴はありません。チューブレスリムと同じ仕様で注文しています。
理由はリムの強化です。穴があるのとないのではないほうが強度は高いと考えています。微妙な差で感じ取れない差と考えられますが剛性は高いほうがいいのでこのような発注を行っています。
ニップル穴はホイール前後で56個です。穴なしリムなので結構な数と思います。組み立てには予定時間のほぼ半分が仮組にかかります。仮組が終われば通常の組み立てです。ニップルの回転がし易いように一個ずつグリスを塗っています。このひと手間も大切と考えます。
スポークは前後ともにサピムのLaserを使います。中央部が1.5㎜の細いスポークです。細いスポークはショックアブソーバーの働きをします。Laserは高級スポークのCX-RAYの元になるスポークです。空力ではCX-RAYより少し劣りますが強度、しなやかさなどほぼCX-RAYと同じです。価格は1/3の値段です。レースに出るなら少しでも空力がいいほうをお勧めしますが一般的な乗り方ならLaserもよい選択です。
丸スポークなので取り扱いは一番難しいと思います。理由はねじれです。ねじれやすいスポークなのでサピムのホームページでもOnly experienced wheel builders should mount up wheels with this spokeと書かれています。
難しいスポークですが安価で利点の多いスポークです。挑戦されたら良いかと思います。
10月4日の記事には詳しく使った部品を書いていますがお客様はシマノの下位グレードハブを指定されています。ソラシリーズの10速ハブです。11速ハブと比べましてギア1枚少ないのですがハブセンターオフセット値はギア1枚分少ないのでスポークテンション比率は安価なソラハブのほうがいいのです。何事もトレードオフの関係です。見た目は飾り気のない無骨で安価なハブですがギアの数を気にしなければ駆動効率が劣るとはいえません。正しく理由を知れば値段ではありません。安価でもいいものはいい。
このハブは残念ながら少スポークハブではありません。しかしスポークが28あるということは安定感が増すということです。まさに有段者のハブ選択と感じています。
スポークテンションの均一化と振れの最小化に注意して組み上げました。
前輪658g、後輪885g 前後1543gです。高価なハブ、スポークを使わなくてもいいホイールが出来るという見本と思っています。