暫く使わずに置いてあったカーボンホイールに空気を入れようとしましたところ空気が入りません。調べてみますとビードがすこし外れていました。
カーボンホイールのリムとタイヤは相性があります。簡単にビードが上がる場合があると思えば少しずれ気味というか空気は入るのですが時間が経つと外れ気味という組み合わせもあるようです。ただこれは私の意見であってそうは思われない方もおられるかもしれません。
いずれにしましてもタイヤに空気を入れることにしました。
先ずタイヤを外してシーラントを除去します。こびりついたシーラントが残っているとビードは残念ながら上がりません。タイヤの縁にこびりついたシーラントをきれいに取り除くことから始まります。こびりついたシーラントは結構厄介で布切れでは取れません。ワイヤブラシを使ったことがありますがタイヤを傷つけると思いブラシはやめています。結局は爪を使ってこそげ取っています。
左右の縁にこびりついているシーラント滓を取り除くのに15分くらいかかったと思います。
兎に角、新品状態に戻さないと空気は入りません。ビードが上がらないことは必至です。
チューブレスタイヤを使い始めたころはこれが分からなく苦労しました。何度もやり直して今の方法にたどり着いたわけです。これはベテランであろうとビギナーさんであろうと一緒です。誰でも最初はビギナーです。
写真を見ていただきますとわかりますがタイヤにこびりついたシーラント滓です。これだけタイヤについていたので空気漏れを起こすわけです。
コンプレッサーを持っておられる方は自転車屋さんでない限りあまりおられないと思いますがタイヤをきれいにしましたら一気に空気を入れるとすんなりビードは上がります。
ブースター付きのポンプでもうまくいきますが成功率から考えますとコンプレッサーのほうが楽です。
確かにチューブレスタイヤは乗り心地が良く構造的にもよくできたタイヤだと思います。これからはフックレスタイヤが普及していくと思います。しかしタイヤメーカーはメンテナンスでこんなにややこしくて面倒な作業があることは一言も説明書きに書いていません。メーカーにとってこの作業は当たりまえのことなのかもしれません。使う立場から一言いいますと不親切だなと思うのです。
私には30分ほどの作業ですが初めての方にはどうしていいのか分からなく途方に暮れてしまうことになります。もちろん自転車屋さんにいけばよい話ですが、そもそも自転車さんもハイどうぞとタイヤを渡してくれるだけで詳しくデメリットを教えてはくれません。文句を言えばそんなこと当たり前のことでしょうと怪訝な顔をされます。
あるときタイヤ管理でいい解決方法をお客様より教えていただきました。
半日くらい乗るのならシーラントなしでも乗れるのでチューブレスホイールにはシーラントを入れません。この方法だとなるほど面倒な作業はなくなります。チューブレスでもリムテープが必要なホイールはクリンチャータイヤで乗ることにする。つまりチューブで乗ればいいのです。とてもいいアイデアと思いますが今のところシーラントを使っています。
いろんな媒体を読むとチューブレスタイヤは乗り心地よく、いいことばかり書かれています。実際、初めて乗ると軽やかな乗り心地には驚きます。まあ、これはすぐに慣れてしまうのですが。しかしいいばかりではありません。メンテは大変です。これも慣れれば済むことですが、この山は結構厳しいと覚悟が必要です。シーラント滓を取るのが本当に面倒です。