何度もテンションメーターは校正が必要とブログ記事にしてきました。
これに共感いただいたお客様よりTM-1の校正依頼がありました。
3種類のスポークの校正表をお作りするということです。3本のなかでスポーク1本はお送りいただくことになりました。そのスポークはイタリアのACI Alpina というメーカーのダブルバテッドで2.0/1.7/2.0 スポークです。珍しいです。ご依頼ではこのスポークと他2mm、1.8mmのスポークを調べるということです。
調べ方は単純です。ただ時間が掛かります。50kgf、60kgfと130kgfまで10kgf単位でスポークを張り、TM-1を当てて目盛りを読むというやり方です。スポークの当てる位置も中央に固定しています。3本調べて表にしてパウチ仕上げにします。そばに置いておけば扱いやすいです。この作業は単純ですが結構ノウハウが詰まっています。
後で伺いましたのですが、お客様はすでにホイールを完成されたようですが作られたホイールのスポークテンションが張りすぎていないか心配だったようです。TM-1は20%も誤差のある製品もあります。使っておられるテンションメーターの精度を知ることでホイールに反映することが出来ると判断されました。とても正しい選択です。
先日ですが、スポークを弾いて音で判断する方法を行っているメカニックさんがNHKの自転車の番組で紹介されていました。音を聞き分けてスポークテンションを揃える方法は昔からよく使われる手法です。スポークテンションを一致させるのに手際よくできる方法としてとてもいいです。
この方法は便利ですが絶対値が分かりません。やはりテンションメーターとの併用がいいと思います。まずメーターで測って必要な値を知ったうえでその音を聞き分けていけば作業は早いと思います。
今回はお預かりしましたTM-1が私の使っていますTM-1とは大分違っていました。均質ではないということです。私のメーターより優秀でした。このことからもメーターの精度にはバラつきがあることがよくわかります。絶対値ということではTM-1はあまり信頼できないということ知って使われることです。