後輪ハブのベアリングを交換

ステイホームを有意義に過ごすためノバテックの後輪ハブベアリングを交換しています。

今回の目的はNTNのLLB(非接触型)ベアリングに交換して少しでもハブの回転をよくすることが目的です。マージナルゲインを得るための一つです。

 

ノバテックのハブを分解しますとよくわかりますが使用されている部品は僅かです。

分解したフリー

 

6mm、10mmのアレンキーがあればハブのエンドキャップを外せます。

写真のように使われている部品は少ないです。汚れを落としてまた組み立てます。グリスも塗るようにしています。刷毛を使うと楽です。

フリーのベアリングはまだ新しいので今回はさわりません。ハブシェルのベアリング2点を取り換えることにしました。NTNの6802LB、6902LBの非接触型ベアリングを用意しました。1000円以内で回転が良くなるというならやってみる価値があります。

 

今回はスライドハンマーを使いません。ハンマーで叩き出します。

スライドハンマー

フリーを取り外してホイールをしっかり抱えてハンマーでたたいて取り出しました。3回ほどたたけばポロっと取り出せます。音がやかましいのでスポークには古いバスタオルのようなものをかけて作業すると静かにできます。

 

力強くカツーンとたたいてベアリングを出してからきれいに古いグリスをふき取ります。ベアリングを圧入するときも事前にベアリンにもグリスを塗っておきます。

 

ハブシェルをきれいにしてから新しいベアリングを圧入します。ベアリングと同じ寸法の圧入用金具を使って叩き入れます。私はDTのベアリング交換工具を持っていますがベアリングの外周と同じ寸法のソケットをホームセンターで探せばよいと思います。外周28mmは売っています。

塩ビ管も活躍

水道の継手塩ビ管を使って浮かしています。アンビルの上にのせて真上からたたいてベアリングを圧入します。この作業がいちばん注意するところです。ベアリングのセンターを出して入れていくのですが真上から叩き入れることです。最初の一打目を注意すればあとは簡単です。ゆっくりとコンコンとたたけば入っていきます。

 

ポイントは取り出した古いベアリングを使うことです。新しいベアリングの後ろに古いベアリングをセットしてその後ろから同じサイズのソケットを使ってたたくという方法です。

ねじ棒を使って押し入れていく方法もありますが私はたたくほうを選んでいます。

2日で6個替えました

ホイールを作るのは難しい作業ですがベアリング交換は簡単です。道具もそんなにいりません。

いるのはほんの少しの勇気です。

前輪ハブベアリングを取り換え

ハブベアリングを取り換えました。ベアリング選択には英国のHambiniさんのブログを参考にさせていただきました。

取り換えまでのベアリング

ベアリングは接触型の6001RS規格からNTNの非接触型6001LBに交換しました。

左ベアリング2個は接触型 右はNTNのLLB

写真左側はハブから取り出したベアリングです。接触型ですがハブ内側のシールは取られていました。シール半分を取られています。もし接触型のベアリングでシールが両側にあるともっと硬い回転であると思います。

シールが半分のLLU(接触 )ベアリングとNTNのLLB(非接触)規格とさわって回してみましたところ驚きました。シールがあるNTNのほうが軽いのです。回るときの感覚が全く違います。

同じ6001規格のベアリングですがシールが接触、非接触では手で回すと全く回り方の感じ方が違います。ベアリングの製法の違いで回り方が大いに違います。もちろん長持ちという観点から選ぶ方法もありますがベアリングは安価なものですので回転を主眼に選ぶほうが良いと思います。

たたいて圧入します

ベアリングを取り出したハブに新しいベアリングを叩いて圧入する方法を取りました。アンビルの上に置いて真上よりベアリングと同じサイズの金具を使いハンマーで3回ほどたたいて押し込みます。私はDTのハブツールセットを使っていますがハブのサイズに合う金物であれば何でも良いです。

ベアリングを引きぬいてセンターがずれないようにしながら新しいベアリングを真上から軽くたたく、これだけです。ベアリング交換でホイールの回転は大きく改善できそうです。コツコツとマージナルゲインを稼いでいます。

ベアリングは勉強すると面白い

ベアリングのことを調べていますと英国のHambiniさんのブログに行きつきました。YouTubeでもこの方の話が聞けます。とても参考になります。

 

昨日もハブベアリングのことを勉強していましたのですが本日この方のホームページを開けますと今までの記事がなくなっています。シマノハブはだめハブというような記事を書いていましたのでいろんな圧力があったのかもしれません。

 

シマノのハブはきっちりメンテナンスできる人にはいいハブだがこの作業ができない人はカーボンチタンのハブにNTNのベアリングを取り付けしたハブが良いという記事があったのですが見事になくなっています。

 

印象に残った記事の中にミケのハブにこれも同じくNTNのLLB(非接触)ベアリングを取り付けたハブがいちばんいい結果を出していました。私もやってみようと思っています。

NTNのLLBベアリングを取り付ける

ハブの回転は摩擦が影響するシールとグリスが重要です。もちろん長持ちするかという問題もありますがLLU(接触)かLLB(非接触)なら触れないほうを選ぶほうが良さそうです。

 

セラミックベアリングとスチールのベアリングの比較記事も面白い記事でした。

これまでの話はHambiniさんのブログを読んでいた人には良くわかる話で突然消えてしまったことは残念です。

 

いずれにしましてもベアリングを交換して得られるマージナルゲインはわずかです。しかしながらプロの間ではこれらのわずかな良いところの積み上げで大きな結果を得ているのも事実ですのでアマチュアも見習うべきところと考えます。もちろんかかる費用と効果の問題もありますがベアリング交換は費用も安価ですのでこれからはNTNのLLB(非接触)ベアリングに取り換えていこうと思います。

前輪ハブベアリングを取り出す

安価に購入したフルクラムのレーシングスポルトを分解し、後輪はリムを取り換えて組み直しました。

2:1組 リムをXR31RT24Hに交換

 

前輪は18hのハブなのでこれに合う市販アルミリムはあまり販売されていません。36hのXR31Tを使って穴を飛ばして使うかカーボンリム用に使う予定です。

重量は150gありますので重いハブです。しかしハブは6001規格で大きいハブを使っています。ハブは重いのですがベアリングは大きいのでよく回り頑丈で長持ちします。トレードオフの関係ですね。

 

新品から分解するのは少し躊躇するのですがベアリングは安価なものなので研究用として外すことにしました。安心のNTNに交換する予定です。

左ベアリングシールがないのが分かります

ベアリングを取り出しますと内側のシールは外されていました。ベアリングのシールは回転に影響します。シールはないほうが摩擦がなくなり回転は良いです。果たして中のシールは外部からにホコリの影響受けにくいので外してあります。

内側のシールを外すこのひと手間に安価なホイールでも手は抜いていませんよ、しっかり考えていますとホイールメーカーとしてのフルクラムの姿勢を発見して驚きました。

チューブレスカーボンホイールのエア漏れチェック

私が今使っているカーボンホイールはLightBicycelのリムを使ったチューブレスホイールです。ニップル穴なしのリムを使っています。このため穴はバルブの穴だけです。

作るのに少し時間が掛かりますが手間かけただけは良いところがあります。

 

前輪にはタイヤインストール後シーラントは入れていません。後輪にはシーラントを入れました。

どちらが空気を長く保つか調べてみました。

結果はほぼ同じです。

このチューブレスカーボンホイールはシーラントなしで結構長持ちます。

今回はリムハイトが46mmですが次回は56mmで試そうと思います。

ディスクホイール作製しました

ディスクブレーキホイールを組みました。ホイール前後で1911gです。

一見重いホイールですがハブが重いだけです。

 

前後1911g
後輪1045g
前輪866g

仕様は以下の通りです。

シマノハブ105シリーズのディスクブレーキ用のハブを使います。

フロントHB-R7070 リアFH-R7070

リアハブ 重いです

リムはTNIリム AL22Wディスク用、スポークはDTコンペティション黒を使います。

リム重量は440gですので外周部が軽く剛性の高いホイールに仕上がります。

ハブの計測から始めます。データを残しておけば次の作製にも生かせます。スポーク長はwheelproとDTのspokecalculatorを使って確認しています。基本の計算式は同じと思いますがスポーク伸び率の計算が違うようで全く同じの結果とはなりません。あとは経験で判断しています。

自分で測ることです

組み方の注意事項で前輪は逆イタリアン、後輪はJIS組で組むことを推薦しています。シマノのディーラーマニュアルにアクセスするとわかりやすく解説されています。自分で調べないとダメですが調べ方がわかるととても有益な解説です。

シマノディーラーマニュアルより

私の振れ取り台はパークツールのTS2.2ですので通常のリムブレーキ用です。ディスクハブはうまくマウントできません。

ミノウラのクイック
金具だけ使っています
これで振れ取り台に乗ります

パークツールの専用アダプターがあれば簡単ですが高価なのでミノウラの12/15mmスルーアクスル用クイックを使うことにします。ホイール作りに使えればいいだけなので安いほうにしています。アダプター金具だけを使い、これに6mmの棒ねじを用意して使っています。このようにディスク用の補助金具は必要です。

いずれにしましてもいろいろやり方があると思います。いい方法があればシェアしたいです。

 

シマノのディスク用ハブは前輪、後輪ともセンターはオフセットしています。このためオフセットリムを使うことで左右のスポークテンションが是正することができます。

後輪のみオフセットリムを使う人がいますが前後輪ともにハブセンターはオフセットしていますので前後ともにオフセットリムを使うほうが左右スポークテンションの差を少なくできます。

リムのブレーキ面がないということはとてもきれいなホイールに仕上がります。美しいホイールはいいですね。

ホイール自体の重量はディスクの重量がはいりますので非常に重くなります。しかしこの重量は中心部の重量ですので回転にはほぼ影響がありません。

ディスクブレーキが引き起こすストレスから耐えるようにスポークの本数は増えます。ホイールは重くなるのですがブレーキに対する信頼度は増します。また前輪後輪ともにオフセットリムを使っていますので左右のスポークテンション差が小さくなり駆動ロスが少ないホイールが出来上がります。これはとても重要なポイントです。

前輪

後輪ともに約70:100の比率

まだ先の話と思うのですがいずれロードのほうもマウンテンバイクと同じようにディスクホイールが主流になっていくのでしょう。しかしもう少し規格が統一取れたらもっといいのにと思っています。

レーシングスポルト後輪ハブを使ってホイール作製

2:1組の後輪を同じハブスポークを使って組み替えました。

リムはキンリンのXR31RT 24hを使っています。

リム重量は500g前後です。オフセットリムで3mm寄っています。

オリジナルの状態では左のスポークが2:1組にしては非常に緩い状態でした。

図はオリジナルの状態です

前の記事にも書きましたが1:1組でしたら特別緩いわけではありません。

このハブの意図は横剛性を高める目的なのかもしれませんが2:1組の目的に沿うように組み換えを考えました。

組み換え後 1058gほぼ変わらず

3mmオフセットしているリムに取り換えたところ左テンションは大幅に上がっています。実測では72:100の比率です。リムの重量はほぼ同じですがワイドリムに変わりリムハイトが31mmと高くなりました。リム剛性が上がったうえにエアロ効果もよくなります。

 

もともと使われていたスポークをカットしただけです。費用は掛かっていません。リムの代金だけです。スポークをCX-RAYに替えると50gほど軽くなりわずかですがエアロ効果が改良されます。できるだけ費用が掛からない方法がメインの目的ですのでこのスポーク交換は目的に少し反します。

 

ある程度乗ってベアリングが傷んでからベアリングを取り換えるのは効果あります。急ぐ必要がありませんがハブに使われているベアリングは普通のベアリングです。セラミックに替える必要は全くありませんが良いベアリングと普通のベアリングの差は大きくあります。シールの当たっているベアリングとシールの当たらないベアリングも回転に差がでるようです。

ベアリングは安価なものですので性能の良いベアリングを使うべきです。スポークの張り替えは難しいですがベアリングの交換は道具さえあれば簡単です。一般的にはベアリング交換が難しそうにみえますが全く逆でベアリング交換には最初の勇気があれば大丈夫です。

次はこの辺りを変えようと思います。

レーシングスポルトの後輪ハブについて

フルクラムのレーシングスポルトホイールセットが格安で英国通販で販売されていました。ホイール価格が台湾系ハブセットの値段なので購入しました。

後輪ハブは2:1組、左8右16のハブです。このハブを使ってホイールを作ろうと思いました。到着してすぐに分解いたしました。写真がこのハブです。

重量は350gあり正直重いなという印象です。しかし中級シマノハブとほぼ同じなのでがっかりする重さでもありません。

ハブを計測しました。

左FTCが46.7mm右FTCが18.3mm、左フランジ径35mm右フランジ径59mmと測ってみて驚きました。センターオフセットが非常に高い数値です。

計算ソフトに入力してみますと左52対右100のスポーク比率がまた驚きです。これでは何のための2:1組なのかわかりません。ただ通常の1:1組の場合では52は高い数値です。スポークの角度も左9.5度数値は高いのですが右は2.5度です。右角度は急な値です。

2:1組の目的はハブの11速化により左スポークテンションが右スポークテンションの半分以下になってしまうのでこの欠点を補うために考えられた組み方です。

このハブはどういう意図で考えられたのか知りたいものです。

オフセットリムを使って組み直すと数値がよくなります。改善点の多いホイールですが価格は安い。

スポークオフセットを測る

ストレイトプルスポーク前輪ハブの場合

 

ホイール作りにはハブの寸法を知る必要があります。ストレイトプルハブの場合ノギスを当ててハブの直径を測ってもスポークがオフセットしていますのでこの寸法が必要です。

50mm

ハブをじっと眺めていて思いつきました。

47mm

スポークオフセットを測る方法としてこんな方法で測っています。長さの分かったスポーク(今回は5cmのスポークを用意)を実際にハブに通してハブの外側に出ているスポークの寸法を測るという方法です。ハブの外に出ている寸法を測りますと47mmです。ハブの中に3mm入り込んでいることになります。

 

今回のハブは3mmオフセットしていましたのでハブの直径から3mm*2ということで6mmハブの直径から引けばいいのです。これでハブの直径寸法が出ますので計算ソフトに数値入力すればOKです。

 

皆さんどう言う風に測っておられるかはわかりません。メーカーが教えてくれる寸法もありますがホイール作りには基本的には自分で測るものです。失敗は大幅に軽減できます。

ポリイミドテープの3か月後

リムはXR31T 24hの前輪です。

写真は3か月使ってタイヤを外したときの状態です。チューブレス用のテープとしてポリイミドテープを使っていました。

トラブルもなくこれは使えると思っています。安価なテープもいろいろ試しています。空気漏れがしないことが目的ですのでメーカー指定とかいうことはありません。使えれば良いと思います。シーラントは30mlほど入れてあったのですがホイールの内側はきれいな状態でした。ニップル穴のところが圧力でへこんでいるのが分かります。テープがどのくらい持つのかは今のところ調べがついていません。お客様から教えていただいた情報では1年ごとにテープを変えているということもうかがっています。

タイヤを外した後のテープはきれいな状態です。ポリイミドテープは長持ちしそうです。