ベアリングを取り換えればほぼ元の状態に戻るシールドベアリング使用のホイールですがベアリングの取り換えは簡単です。取り扱いで慣れているからかもしれませんがホイール作りのほうがはるかに難しいと思います。
ノバテックの前輪用A291SBハブは699規格の日本製シールドベアリング使われています。
このベアリングをハイブリッド・セラミックベアリングに取り換えました。ベアリングの抜き取りには専用の抜き取り金具を使っています。
初めのころは恐る恐る作業していましたが数をこなすうちに慣れてきます。しかし慣れというのは思わぬところで落とし穴がありますので注意は必要です。
ベアリングの抜き取りは時間的にはそんなにかかりません。簡単に抜けます。左右抜き取って新しいベアリングのインストールです。この作業は慎重にゆっくり圧入していきます。工具は自作のものを使っています。
難しそうに見えますが難度から言えばホイールを作ることのほうが大変ですのでメンテナンスに興味のある方は楽しい時間になると思います。
さて回転を調べてみました。
同じ仕様のホイールがありますので回転を調べてみました。
方法としては原始的ですが回転数を数えます。スポークに印のテープを貼って一定の力を加えて何回回ったかを数えました。力を加えるのにだいたい同じ感覚で回します。
力は毎回同じではないので5回やってみて平均値をとるようにしました。
オリジナル状態のハブを使ったホイールとセラミックベアリングに取り換えたホイールの回転数はオリジナルでは平均75回転、セラミックベアリングの場合は平均148回転でした。
結果として約2倍セラミックのほうが回転します。あくまでも単純な比較です。ベアリングを取り換えてだいたい同じ力を加えて回転数を数えその平均値を出しただけです。
ベアリングを替えたからスピードが倍になるわけではありません。しかしとても興味深い結果です。
エディ・メルクスのホイールも決戦用にはグリスをオイルに替えてチューンアップしていたということですからホイールのチューンには底がないように思われます。