スポークの太さを考える

ホイールの剛性はリムの剛性とスポークの太さが大きく影響しています。もちろんハブも考えられますがはっきりわかるのはリムとスポークといえます。

スポークの引っ張り剛性はスポークの断面積に比例します。

坂のコーナーでリムがブレーキシューに当たるなどはホイールの剛性が足りないと考えられます。こんな時はスポークを太くすればよいということです。

このような表を作っています。ホイール作りを計画するときに結構役に立ちます。

ホイールを作るときには先ず体重を考えます。次に乗り方も参考にします。ぐいぐいとコンタドールのようにダンシングを多用する人にはやはり剛性を高めた作りを提案しています。

ホイール作りを始めたころは勘違いをしていましてサピムのCX-RAYで作ればとても優れたホイールが出来ると思っていました。CX-RAYのシルバーは1本350円くらいします。このスポークを使えば最強のホイールが出来ると思っていました。高ければよいと思っていたわけです。

10年以上前からサピムCX-RAYを使用していますので最強のホイールですという風なことをうたっているショップもありましたし今も同じように打ち出しているショップが沢山あります。私も同じくCX-RAY使用していますといって販売しています。CX-RAYはとても優れていることには間違いありません。

サピムのホームページで発表されていますが強度的にはサピムCX-RAYはスポークの中では最強の一つです。これは間違いありません。

いろんな海外での自転車フォーラムでも著名なビルダーはCX-RAYを勧めています。しかしホイールの剛性という観点から見ますとちょっと話が変わります。

太いスポークにすれば剛性が上がるということから星のスターブライトで作るとサピムのCX-RAYで作ったホイールよりスポーク代金は約1/5の価格で剛性の高いホイールが出来上がります。

しかし星SBでは重量が増えてしまいます。重いホイールになってしまいます。

一般的には軽いホイールがいいといわれていますが重いホイールほうがよくなることもあります。

このことはこのブログでも書きましたが(後輪ホイールの改良)Aクラスのシクロ選手の後輪ホイールを作り変えてスポークをCX-RAYから太いチャンピオンに組み替えさせていただきました。結果はとても走りがよくなったと連絡いただきました。

あくまで乗り手の力に合わせての話ですが軽いCX-RAYホイールから重いスポークに替えています。これで剛性が高まり、推進力が高まったわけです。重くなった代わりによく走るようになったのです。

軽くて剛性の高いホイールは沢山あります。しかし軽い分お値段もしっかりしています。

手組ホイールでは剛性が足りなければスポークを太くする。値段の高いスポークでなくてもよいと思います。

スポーク面積表を参考にして使用するスポークの太さを考えています。これでとてもうまくいっています。

TM-1の調整してみたが

私のTM-1の裏のねじを回してみました。

ばねを外しています

TM-1のテンションチャートを見ますと2.0mmのスポークでは20目盛りの位置が70kgfと示しています。

2.0mmスポークを70kgfで引っ張ると20目盛りを示します

ここでメーターの裏のねじを回して調整することにいたしました。

校正器を使っています。スポークを70kgfで引っ張っています。

70kgfで引っ張ります
目盛り20に調整します

ここでばねを外したTM-1のねじを回し70kgfで20目盛りとなるように整えます。何度か繰り返してねじを回して調整いたします。

調整が終わりまして違うテンションの調べてみますとうまく表と一致するかどうかを調べてみます。

 

残念ながら120kgfのときチャートでは25目盛りですが結果は23目盛りでした。

120kgfで引っ張ります
結果は23目盛りでした

結局のところ自分の交換表を作るのがベストのようです。

ご注意いただきたいことはあくまでも私の手持ちのTM-1で調べた結果です。

私はデジタルテンションメーターをメインに使っていますがTM-1の手軽さは捨てがたいものがあります。CX-RAYのような扁平スポークには大まかにテンションを把握するときにとても使いやすくデジタルメーターと併用しています。

TM-1は正確に使えるようにすればとても便利な道具です。

Light bicycleリムでチューブレスホイール前輪を作製

カーボンリムでチューブレスホイールを作製しました。

リムはlight bicycleのリムです。中華カーボンですがしっかりしたメーカーですので使っています。値段もそんなに安価でもありませんし超軽量でもありません。しかしメーカーの評判はいいので安心です。

今回のリムはチューブレス用です。リムテープがいらない穴が1つだけのリムです。ニップルに磁石を取り付けて穴の位置まで運んでニップルを引っ張り出してスポークを取り付けるという方法を取ります。

磁力の持った小ねじを使います
ニップルに小ねじを取り付けました
磁石でニップルを穴からひっぱり出します

私も最初は穴がないのにどうしてニップルを取り付けるのか不思議でした。磁石を使うのです。私は磁力の持った小ねじを使っていますが、ニップルに鉄の小ねじを取り付けて磁石でニップル穴からニップルを引っ張り出す方法があるとネットで紹介されています。

この方法はやったことがありませんが磁力の持った小ねじを使ったほうが当然作りやすいでしょう。

Light bicycleではスポーク長計算に必要なERDも発表されていますので安心です。私は心配だったのでメールで問い合わせいたしました。問い合わせに関しても返事が早く信頼できるメーカーと思います。

 

仮組までは慣れていない人は時間が掛かるでしょう。私もニップルを穴の位置まで運んでくる練習を繰り返しました。

 

仮組さえできれば後は普通のホイールと同じです。今回のリムは精度が高いのか縦ブレ横ブレとても取りやすくテンションの均一化も楽に出来上がりました。

下のテンショングラフのようにストレスを取りますとぐっとテンションが下がります。これを希望のテンションに上げていけば出来上がりです。

ほぼ完成時のスポークテンションです。

ストレスを取りますとぐっとテンションは下がります。

テンションを上げて完成です。

 

今回ホイールの内容は下記の通りです。

リム light bicycle 46mm

スポーク ピラー 1422

ニップル ブラス12mm

ハブ DURA HB9000 18h

重量 696g

そんなに軽くはありません。これは46mm高のカーボンリムでチューブレス仕様のためです。ハブは信頼のDuraです。ノバテックなどの台湾勢に比べると倍の重量ですがメンテナンス等のことを考えるとやはりシマノですね。玉あたりの調整など好みにできます。

何よりこのホイールで気に入りましたのはチューブレス仕様ということです。テープ貼りがいりません。もちろん楽に作るなら穴あきリムですが今回は難しいほうに挑戦しました。

 

穴が開いているリムと穴が1つだけあいているリムの剛性の差はわかりませんが個人的には剛性は穴なしのほうが高いと思います。まったく関係ないと思われる方も多いと思います。私の実力では判定付きません。

 

うまく出来上がりましたので後輪も挑戦します。リム選択では同じリムの24hか28hです。空気抵抗のことを考えますと24hですがスポークの空気抵抗の影響力はほんのわずかですので剛性を考えて28hです。ハブはDuraのFH9000 28hを考えています。いつまでDURAのハブが手に入るかわからない状況ですので早くしようと考えています。

テンションメーター校正器を自作

テンションメーターの校正を行うため校正器を自作しようと秤を買っていました。きっかけは次のYouTubeを見たときにこれだと思い購入しました。

DIY spoke tension meter calibrating device

しかしこのYouTubeでは溶接して枠を作る必要があり溶接技術もなかったので断念しました。結局、秤だけを買っておいていました。

ただテンションメーターのキャリブレーションはしっかりしないとホイール造りにおいていい加減なホイールになってしまうと思っていましたのでドイツのメーカーに適当な製品を販売していることが分かり連絡して購入いたしました。これがその製品です。秤の校正も校正機関にお願いいたしました。

校正機関にはかり校正依頼

もうこの製品を使うことができるので一応用事は達成しましたのでこれ以上考える必要がないのですが先に買いました秤が気になっていました。

 

ずっと何年も秤を保管していましたが次ようにすれば作れると思いまた校正器の自作に挑戦したわけです。

上の写真のような参考になる情報を集めて既成の部品で作ることにいたしました。適当な部品を買ってねじを回して組み立てるだけです。プランだけしっかりしていましたら意外と簡単にできます。

 

40mm角のフレームとL金具
丈夫にするためにL金具2個使っています
ターンバックルを使って引っ張ります
メガネレンチで締めていきます

このようにアルミフレームを使えば特別な道具なしに校正器ができます。

40mm角のアルミフレーム、L金具、引っ張り金具(ターンバックル)、専用固定ねじ等を使って組み立てました。注意事項としてフレームメーカー専用の固定ねじがありますのでフレームメーカーと同じメーカーの固定ねじを注文されることです。各メーカー同じサイズのフレームでも固定ねじは違うようです。ねじはどこも同じと思っていて何度も誤発注を繰り返してしまいました。スポークは両サイドねじを切っています。両方にニップルを取り付け抜けないようにしています。

 

校正器を作ることができました。このような市販の秤ですが正確です。これを使って校正器を作れば安価なTM-1でも正確なスポークテンションを測ることができます。校正表も一緒に作れば便利です。

買ったままのTM-1は頼りにならないのですが正確に測れるようになれば話が違います。

テンションメーターの校正

パークツールTM-1の校正依頼を受けてすこし調べてみました。

校正依頼を受けました

古い記事ですがcyclingnews.comに

シマノホイールマレーシア工場訪問記 shimano wheel factory visit  January 8,2008

https://www.cyclingnews.com/features/a-look-inside-shimanos-shrouded-wheel-factory/

という記事を見つけました。

シマノホイールはマレーシア工場で作られていることをご存知の方が多いのですがこの工場を取り上げた記事はとても面白く感じました。

 

私にはどんな道具を使っているのかとても興味深い記事でした。

写真を順番に見ていきますとテンションメーターを常に校正している写真が出てきます。

定期的に校正器を使ってテンションメーターを校正しているのです。

当たり前ですがこうでないといけません。きっちりと校正されたテンションメーターを使われているからこそ均一化された製品が生まれます。

 

個人でホイール作りを楽しむ場合メーターはなくても十分よいホイールが出来ますが売り物の場合は違います。

しっかり校正されたテンションメーターを使用しないと製品は安定しません。

スポークテンションの均一化を図ることで振れが出にくくスポーク折れとかのトラブルを防ぐことができます。このときテンションメーターを使うことはとても有効です。

ここで気を付けないといけないことはメーターが正確でないなら何の意味もないとおもいます。

Whelbuilder.comなどの名だたるビルダーのホームページを見ますとテンションメーターのキャリブレーションを堂々と打ち出しています。https://wheelbuilder.com/the-wheelbuilder-difference/

大阪のサイクルショップはたのさんもテンションのことに気を使われています。

http://cs-hatano.hatenablog.com/entry/2015/10/04/193231

プロビルダーならとても大事なことです。

 

パークツールのTM-1で測っていますので正確に仕上がっていますといっているビルダーの製品はちょっと心配です。

Light Bicycleリムが届きました

カーボンホイールを作ろうと思い注文していましたリムが届きました。私にはちょっといい値段です。

リム高46mm 幅28mmのチューブレスホイール用のリムを注文しました。

すこし凝ったホイールにしようと思いリム穴のないリムにしました。穴なしのリムを購入できます。これは面白い。

穴がバルブホール1つだけです

作るのに少し時間が掛かりますが完成しましたらリムテープがいらない剛性の高いホイールに仕上がるでしょう。

 

ゾンダにはリム穴がありません。リム重量は500gほどです。リムにニップル穴がないということがリムの剛性を高める役割をしていると考えます。

これと同じことがいえると思います。

 

今回のカーボンリムの主な役割はチューブレスタイヤ用のリムテープが不要ということですがリムの剛性を高める役割も果たしていると考えます。

 

ホイール作りに必要な道具は小さいマグネットねじです。このねじを使います。

ニップルにこのマグネットねじを取り付けます。磁石を使ってニップルを動かして取り付けていきます。

ちょっとコツがいるのですが先ず前輪が出来ましたら発表したいと思います。

サピムのホームページで勉強

TM-1を校正しました方からホイール作りについての質問をいただきました。 以下質問内容です。

スポークの剛性とテンションとは相関はない。これの意図、または根拠は何でしょうか?

 

スポークの寿命が延びる作り方が必要、これの意図、または根拠は何でしょうか?

 

スポークの寿命とは経年使用によるスポーク伸びのことでしょうか?あるいは、例えば強いダンシングをした時に動的にテンションが変化する中で、降伏点に達する確率が上がるということでしょうか?

 

1.5mm スポークの降伏点は 100kgf 程度らしいですが、これについてどう思いますか?

 

Jベンド部分の破断とニップルの破断とスポーク降伏点はどれがボトルネックになると思いますか?

 

テンションのばらつきが少ないことを目標とする理由とその程度を改めて教えてください。

 

材料(ハブ、スポーク、リム)の精度が高ければ振れ取りが完了した時点でテンションのばらつきは発生しないはずです。(数学的な意味で)テンションのばらつきは、材料の精度が低いことにより発生すると考えていますか?

 

振れ取りの精度が低いことにより発生すると考えていますか?あるいは、両方ですか?

 

テンションのばらつきを抑えるために、逆に振れを発生させることを許容することはありますか?

 

ばらつき10%のホイールと、5%のホイールはどう違いますか?

 

スポークの剛性とテンションとは相関はないという考えの根拠と矛盾はないですか?

 

このような質問をいただきました。すべて答えるとホイール作りの小論文ができそうです。

以前サピムのホームページを読んだとき参考になったので私から次のサピムのホームページに的確な答えがありますと返事いたしました。

次のURLをしっかり読んでいただきますと答えが出ていますと返事いたしました。

Sapim’s advice on building and maintaining good wheels

https://www.sapim.be/sites/default/files/checklist.pdf

 

ホイール作りをとてもコンパクトにわかりやすくまとめてあります。

 

返事をいただきました。

 

今まで参考にしていた、やってみた系の雑な記事が全く参考にならないことを理解しました。

それこそが迷いや混乱の原因ですね。反省します。

サピム愛用者としても、ご紹介いただいたサピムの公式ドキュメントが一番信頼できると思います。

英語が得意ではないということもあり、英語のドキュメントは避けてきましたが、

ホイール作りの参考書、ホイール作りの参考書② なども参考にしたいと思います。

この1週間で、参考にならないテンションメーターと、参考にならない情報をもとにホイールを組んでいたことに気づき、ショックかつ目からウロコ状態ですが、また0から勉強したいと思います。

 

ホイール作りの参考書

ホイール作りの参考書②

これらは今までにホイールtipsで当ブログに書いたことです。

日本語のホイール作りの教科書的なものはありませんので英語ですがこれらの参考書は有益です。

テンションメーターTM-1の校正依頼を受けました

ご自分の使っているテンションメーターに疑問を持っておられた方が当ブログにたどり着かれ連絡いただきました。

以下連絡内容です。

 

TM-1ユーザーです。
まさにメーターの値に疑問を感じていたところ、こちらのサイトにたどり着きました。
直近、DSに14番スポーク、NDSに14-15バテッドスポークで28Hのリアホイールを組んだのですが、走っているとフニャフニャすぎてブレーキキャリパーが横を向いてしまうことに悩んでいます。
取り急ぎ13番スポークへの組み換えも考えているのですが、スポークテンションもきちんと測りたいと思っています。
現状、DSがメーター読みで27程度(153kgf)、NDSが19程度(85kgf)なのですが、そんなわけはなく、もっと低いと思っています。
つきましては、校正をお願いしたいのですが、お手続きを教えてもらえないでしょうか?

 

当方より連絡いたしました。

 

連絡のやり取りからとても研究熱心なビルダーさんだと思いました。

送られてきました。

早速DTチャンピオン2.0mmを使って測ります。

100kgfで引っ張ったスポークを測りますと目盛りは20です。これはパークツールの換算表では70kgfなので驚きました。30%違っています。それも今まで校正させていただいた方々はこの逆でした。

このTM-1は実際のテンションよりも少なく表示しますのでどうしてもテンションは張りすぎの状態になるのです。

実際よりも緩いのも困りますが張りすぎも危険です。

 

換算表で27目盛り、換算表で153kgfまで上げていると連絡いただき驚きました。実際には測っていませんが180~200kgfの引っ張りになります。ご本人はそんなに引っ張っている意識はなかったようですがニップル回せばスポークは耐えられます。

張ったスポークを握っただけでは実際のテンションはわからないと思います。最初の出だしから正確でないメーターで測っていれば握って100kgfなんてわかるはずないと思います。

 

あとで伺ったのですがホイールのスポークはすべて測っておられないようです。

しっかり振れが取れていてもすべてのスポークを測っていなければスポークテンションがちぐはぐな場合があります。この点も注意が必要なところです。

 

エクセルで作った新しい換算表を添えて返送いたしました。

 

TM-1の輸入元ホーザンを責めるつもりは全くありません。

私はホーザンのご担当の方よりTM-1は絶対値を測る品物ではないといわれました。新品のホイールを購入したときにTM-1で測っておくとホイールのメンテナンスのために便利というくらいの位置づけですと話されていました。

自作校正器の紹介

こんなことからもTM-1を実際の計測機として活躍させるには個人で校正する必要があります。

海外のブログではこのように校正器を作ったという人が発表されています。安価なTM-1を本格的に活躍させるには自分で手を打たないといけないと思います。

私もお手伝いできます。

XR31T/RT 24/28hホイールのインプレいただきました②―続3

前回はクロモリでXR31T/RT 24/28hホイールのインプレをいただきました。

今回はアルミロードに乗せ換えて再度評価していただきました。

以下乗られた印象です。

 

本日アルミフレーム車にホイールを組み付けて50km走ってみました。

これは素晴らしい組み合わせで、とても気持ちよく走れる印象でした。

 

硬いアルミフレームの美点としてよく語られる、クランクを回した力が効率よく駆動力になるのをより実感できました。

(私は出力が低いので、貴重なエネルギーが駆動力になるかネットリして散逸するかを余計に感じてしまうのかもしれません)

 

振動のうち、体に厳しい衝撃の成分はうまくカットされて角がとれた感じとなり、体がホイールとタイヤに守られているような感覚を覚えました。

意外なほど衝撃が優しいので「空気圧が下がってるんじゃ?」と心配になって何度も確認してしまいました。

 

またよく転がるためか一度出した速度を保ちやすく、進みの良さと相まって、かすかな追い風でも吹こうものなら麻薬的な走行感です。

ニヤニヤが止まりません。

 

これらは昨日のクロモリフレーム車でも感じましたが、アルミフレーム車だとさらに分かりやすくなります。

このホイールとチューブレスタイヤの組み合わせは、アルミフレーム車のうまみ(進みの良さ)を活かし、雑味(体への攻撃性)は抑えて、トータルの味を高めてくれる、そんな印象を強く感じました。

 

踏めば応えるし、流せば流れてくれるし、体への当たりも優しい、オールラウンダーです。

 

どの方もオールラウンダーのホイールと評価していただいています。

 

今までキンリンのXR31T/RT20h、24hなどは国内で販売されていませんでした。32,36hのみ手に入れることができていましたがTNIよりAL31Wというリムが同じリムのようです。容易に手に入れることができるようになりました。ご自分で作れる方は是非とも試されることをお勧めいたします。

作れない方、作るのは面倒とお考えのかた当ブログにご連絡ください。ゾンダ以下のお値段でユーラス並みのホイールです。

XR31T/RT 24/28hホイールのインプレいただきました②―2

インプレをいただいた方より続きの感想をいただきました。

以下評価です。

 

XR31T/RTホイール+チューブレスタイヤで100km走った感想

チューブレスタイヤを取り付けたので100km走ってきました。

車体はクロモリのフレームの入門ロードバイクです。

 

このタイヤ SCHWALBE PRO ONE 25C 、25Cにしては太めに感じるのとグリップが高いのとで、使い古しの廉価クリンチャータイヤよりも鈍重な印象だったのですが、速度計を見るといつもより1km/h速かったりして不思議な感じでした。

 

ホイール交換前に比して明らかに感じた変化点は以下です。

・上りが「ぐいっ」と進む

・手の神経を潰すような加速度の大きい衝撃と振動が減り、手の痺れが軽減

・足を止めたときの減速が緩やかで、巡航が楽

・50kmを超えたあたりで、以前よりも明らかに疲労が軽いのを感じる

・ホイール縦横センターが正確なのでブレーキの当たりも滑らか、制動力が滑らかに出るので挙動を予想しやすく安心感がある。長時間乗ったときの精神的な疲労が少ない。

 

若干の向かい風が多い行程でしたが、100km走行後の疲労感が予想以上に軽いのに驚いています。

日没で帰宅しましたが、ライトの予備バッテリーを用意してあと100kmぐらい走りたい気分でした。

 

私見ですが、ツーリングという状況下でこのホイールセットは以下の要素を併せ持っていると感じました。

  1. クランクを回す力を駆動力として路面に伝える効率が高く、ムダに捨てていたエネルギーが減っている
  2. 乗り手を痛めつけて消耗させるダメージ(手が痺れるような衝撃、脳や眼球が揺さぶられて視界が乱れるような激しい振動、予想と異なるブレーキの挙動による精神的ストレスやムダな握力による疲労など)が少なく、長距離走行での疲労の蓄積を緩和している
  3. 空走での転がりが良い(よく回るハブ、空力の良いスポークとリム)ことによるエネルギーの節約が、長距離では徐々に疲労度の違いとして現れてくる

 

「軽量と高剛性による効率の良さ+乗り手のダメージをやわらげる性質」を併せ持つ印象です。

 

ゆっくり流すツーリングでこのような効果を実感できたということは、もっと運動強度の高い走り方をする場合や、苦痛で走行距離を伸ばしかねているような状況では、さらに効果的なのではと思います。

改めて、ロードバイクを始めたけど長距離がつらくて後悔し始めているような状況の方に是非おすすめしたいホイールセットと感じました。

 

欠点も探したのですが、走りにおいてはちょっと見当たりません。

 

ローディでもないシロウトが長々と偉そうに語って恐縮ですが、それぐらい気に入ってしまいました。

私の身体能力はフィジカルエリートではなく「ロングライドがつらくて苦しんでいる準ビギナー」寄りだと思うので、そういう方がこのホイールセットを使えば、私と同様に効果を感じて走りを楽しんで頂けるものと思います。

アルミフレーム車でも走ってみて感想をお伝えいたします。