22mm高24mm幅アルミリム使用ディスクホイールの作製

長い間アルミリムが手に入らなかったのですが完全には戻っていませんが手に入るようになりました。久しぶりにキンリン社のアルミリムでディスクホイールを作製しました。

前輪716g
後輪840g

部品構成は

リム:キンリンXR22RT 24h  オフセットリム

ハブ:TNI REVOハブ

スポーク:WING21 黒

ニップル:ピラーDSN ブラス黒

リムは22mm高24mm幅のワイドリムです。約440gのリムで軽量ながら剛性がある優秀リムです。リムはオフセットリムを前後ともに使用しています。オフセットリムはハブオフセットを修正し左右のスポークテンション差を少なくします。約70:100のスポークテンション比率でスポークを張れますので駆動ロスを減らし効率のよい回転を得ることが出来ます。

ハブはいつもカーボンホイールで使っていますTNIのREVOハブです。スポークは空力の良いピラーwing21、ニップルをピラーのDSNニップルの組み合わせです。

部品不足で半年以上作れなかったのですがリムが手に入るようになりました。しかし今度は値上げの嵐です。アマゾンを覗いていますとシマノハブに定価以上の値段がつけられています。部品が手に入らないから値段が上がるのは理屈ですがちょっと割り切れなく感じています。

右カーボンリム  左アルミリム
右カーボンホイール 左今回のアルミリムホイール

一見カーボンホイールのように見えますがアルミホイールです。チューブレスレディーのリムなのでチューブレスホイールとしても使えます。価格は右のカーボンホイールの半分以下です。コスパがいいです。

リムテープとの相性が良いリムなので1回巻きで十分使えますが不安な方は2回巻きをされたら良いです。

テープ巻きが面倒という方も多いのですがチューブレスで運用されるとまた違った印象です。ホイールの面白さがよくわかります。

36mm高ディスクカーボンホイールのご注文とインプレ

今まで何回もご注文いただきましたお客様のライド仲間の方よりご注文いただきました。お一人のお客様から始まって3人目の方です。いわゆる口コミで広がりました。無名のカーボンホイールですがブティックブランドと負けていないと評価いただいています。

このブログは私の作るホイールがもっと広まってほしいということが大きな目的であります。俗ですが沢山売れてほしいということです。しかし手組ホイールには完成品のホイールにはない魅力がありますのでこの良さを知っていただきたいということも大切にしています。今の市場で販売されていないホイールを作り(チューブラーホイール、ロングライドに適した多スポークホイールなど)紹介することです。

今回のお客様は40年の自転車経歴があるベテランライダー様よりご注文いただきインプレも頂戴しました。正直、お客様より自己紹介いただきました時は驚きました。うれしいですね、長いご経験のある方よりオーダーいただけるのはありがたいです。

前輪 691g
左(ブルー色)ブレーキ側 約130kgfで仕上げています
後輪 803g
右(黄色)ドライブ側 約130kgfで仕上げています

ホイールは36mm高28mm幅の定番リムを使ったディスクブレーキ用のホイールです。ハブも特別高価なハブを使っていません。スポークは最近よく使うピラーのwing21を使いました。リムの発注から計算しますと40日ほどかかりました。気長にお待ちいただきましたが期待以上のホイールだったようでうれしいご感想をお聞かせいただきました。

以下ご連絡いただきましたメールです。


遅くなりましたがお造り頂いたホイールのインプレを恐れながらお伝え致します。

大きく感じたポイントは3つありました。
①漕ぎ出しの軽さ
②巡行速度の明からなアップ
③疲労度の明からな軽減

①は当然と言えばそれまでですがロードだけでなくシクロクロスで是非使いたくなりました。
②極端ですが3、4キロは違います。
③4、5時間たった時間帯でも踏めます。これは軽いからまだ踏めるのではなく、それまでの疲労度が全く違うからだと帰宅後分の体調で分かりました。

今までどれだけ重くスポークテンションがバラバラのホイールを使っていたのか思い知りました。いつもの練習コース(東秩父村)なので違いがハッキリ判ります。

ずっと長く走っていたくなるホイールですね。圧倒的な費用対効果である事は間違いありません。

それから私の体重でダンシングしても撓みが少なく、ディスクローターのキャリパーへの接触はありませんでした。

お客様は昔のパスハンの時代から40年自転車に親しまれています。ベテランライダーの目は確かなものです。

今回おほめいただき本当にうれしいです。お納めしましたホイールが予想以上であったと連絡いただきましたことは大いに励みになります。

イタリア ミケのアルミホイールを購入

英国の通販からまた安いホイールを買ってしましました。

前輪962g 20hラジアル組
後輪1170g 左右2クロス組

重量は前輪962g後輪1170g 合計2132g と 重いホイールです。重いリム、太いスポーク、重いハブの組み合わせです。 前輪は20穴のラジアル組、後輪は28hの2クロス組です。ミケハブは気に入っていましてハブを転用できると思って買ったのですが残念ながら後輪ハブの穴位置が変則でした。購入時の写真で確認できなかったのです。うまく分からないように写真を撮っているのかなと疑っています。

ハブの穴位置が違うので通常のリムでは使えません。つまりリムは一般には販売されていない穴位置が変則なリムです。専用の穴あきが必要なのでこの特殊リムだけという制限があります。あとで転用できないハブ、リムなので勿体ないです。勿論カーボンリムを別注すれば穴の位置を指定できますので再利用できますが今のところそこまで予定はありません。

スポークは初めて見るスポークです。2mmの丸スポークを中央部から扁平にした変わったスポークを使っています。

スポークの総面積は前輪62.8㎟後輪87.92㎟合計150.72㎟です。仮にサピムのCX-RAYで組んだとしますとスポーク総面積が85㎟ですのでおおよそ2倍の面積です。これは強力です。ガチガチの高剛性ホイールです。

購入時のデフォルト状態ではスポークテンションが次のグラフです。

前輪 購入時のスポークテンション
後輪 購入時のスポークテンション

箱から出したホイールの振れはほとんどないのですがテンションばらつきは結構あります。これを修正すればホイールは変身します。調整手順は次のように行いました。

①なじみだしをもう一度しっかり行う。

前輪 一度各スポークに力を加えますと大幅にスポークテンションが下がります
後輪 一度各スポークに力を加えますと大幅にスポークテンションが下がります

②振れ取りのやり直し

購入当初からセンターは出ていなかったのでしっかりとセンターを出すようにします。

前輪 一度下がったスポークテンションを適切な値まで調整します
後輪 一度下がったスポークテンションを適切な値まで調整します

このような安価のホイールはストレス取りに機械でプレスする方法を行います。手組ホイールのきめ細やかな馴染みだしとは違います。プレス機で押し込むだけのなじみだしですので不十分な点が多いものです。再度手を加えて修正しました。3種類のグラフで見ますとよくわかります。

ミケのハブは使っているベアリングが大きいです。大きいベアリングが最大の特徴です。ハブ重量は軽量の台湾ハブより約100g重く、シマノ105やアルテグラよりも約100g軽いハブです。重量は増えますが回転が滑らかで丈夫です。

脚力ある人にはよい練習ホイールといえます。前輪20後輪28のホイールなのでテンション調整をしっかりして使うと良いホイールと感じました。安価です。重いホイールは走らないホイールではないことがよくわかると思います。

オールドホイールの分解

DURAハブを使ってカーボンホイール作製の依頼を受けました。お預かりしましたホイールのDuraハブを取り外してカーボンホイールに使うというご注文です。リムは発注しましたが一ヶ月以上入荷にかかります。

マビックリムのクリンチャーホイール Duraハブを取り出します

分解するホイールはDURAハブを使ったオールドクリンチャーです。ハブを取り出すことにしました。分解する前にどんな作りであったか観察しようと思います。

リムはマビックのリフレックス、ハブはDura7700前後32h、スポークは星スポーク#15#16の段付きバテッドスポークです。

前輪 緩いスポークテンション 
後輪 緩いスポークテンション 揃っていないのでスポーク折れしやすい

お預かりしたホイールはいつもスポークテンションを測っています。

ホイールは一見よくできたホイールでした。縦ブレはほとんどありません。横ブレが少しありましたが振れがあるというほどではありません。見た目はよくできたホイールです。ビルダーさんが組んだホイールです。

しかし残念なところは緩いスポークテンションにテンションが揃っていません。グラフを見ていただくとよくわかります。前輪は50kgfを下回り、後輪ドライブ側も80kgfです。

古いホイールですが出来たころはモダンホイールだったと思います。しかしこうして分解しますとよくわかります。ベテランビルダーさんが作ったホイールもじっくり調べると二つ改善点があります。ホイールは難しいです。

緩いテンション

緩いスポークテンションは駆動効率が悪くなります。リムは体重でほんのわずかですが地面の部分が凹んでいます。凹みを繰り返して回転して前に進むわけですがハイテンションでスポークを張れば凹みを少なくすることで駆動ロスを押さえるわけです。アルミよりカーボンリムのほうが軽量で剛性が高いので走っている時の凹みが少ないわけです。カーボンリムの優位性はこんなところにあります。リムの凹みを少なくするためにリムを壊さないところまで張ればロスが少ない訳です。しかしいくらハイテンションでも限度があります。頃合いのいいところで止めることも必要です。これが難しいところです。

揃っていないスポークテンション

クランクを回して伝わる力はスポークに伝わって前に進みます。各スポークには同じ力が加わり前に進むわけですがこのスポークの張りが揃っていないと均等に力が加わりません。強く引っ張られているスポーク緩いスポークなどあれば力がばらつきます。強く力が加わったりゆるかったりが原因でスポークが折れたりするわけです。引っ張りが均等であれば同じように力が加わります。こんな理由で均等に引っ張ることが大切です。

勝手に人様のホイールを検討するのは行儀が悪いと思いますが良いホイールを作るにはたくさん見ることも必要です。機会を得たことはありがたいことです。

このホイールではパフォーマンスを上げることはできないと思います。振れ取りはホイールの重要な作業ですが単に振れ取りだけでは中途半端なホイールになります。適切なスポークテンション管理が必要です。

Duraハブ HB-7700 FH-7700

分解してハブを取り出しました。DURAハブは美しいです。時代を感じません。このハブを使ったホイールは来月後半には出来上がる予定です。32hのフックレス・カーボンホイールは楽しみです。

当たりのレーシング3

カーボンホイールをご依頼いただきましたお客様より今使っておられるフルクラムのレーシング3のスポークテンション調整の依頼を受けました。

前輪678g
カップアンドコーン ストレイトプルスポーク
ハイテンションで仕上げています
けっして軽くない後輪
2:1組 左7:右14
ハイテンション 2:1組にしては左が低い ブレイシングアングル値が高いので横に強い

約10年使われているこのホイールですがほとんど狂いもなく4,5ヶ所触っただけです。非常によくできたホイールで感心しています。機械ものは当たり外れがありますが当たりのホイールと思います。

自転車屋さんに新しいホイールを考えていると相談しますと必ずゾンダかレー3ですねと返事がきます。それだけ信頼感のあるホイールですが今回チェックいたしましたホイールの仕上がりはなるほどよくできていました。

計測しますとスポークは2.0/0.95/2.2/2.0㎜の扁平スポークでした。面積的には2.09㎡です。前16本後ろ21本ですので総面積は2.09*37=78㎟です。

フルクラムのホームページでは乗り手の体重リミット109kgと書かれていますが最大80kg前後までの体重かなと考えます。スポーク数が少なすぎるのが理由です。

お預かり品の重量は前輪678g後輪928g合計1606gと決して軽くはありません。以前ゾンダ後輪を分解し記事にもしましたが恐らくリム重量も軽いリムではないと想像します。ハブも重いハブです。ホイールは軽いからよく走るというのではないことを証明しています。

レー3はとても良いホイールなのですが約半額以下でレー3に負けないホイールを作れますので私は買うことはないです。負け惜しみではありません。しかしあげるのでレー3かゾンダかと聞かれたらレー3を選ぼうと思います。仕上がりがゾンダより良さそうです。

理由は見た目がセクシーだからですが、勿論ゾンダも同じでカッコイイです。見た目も性能の一つです。

Weraのドライバー

10年以上使っていました電動ドライバーの電池が古くなり使っているとすぐに回らなくなりました。電池交換の出来ない安価な品物でしたがとても役に立つ道具です。

電池が古くなった電動ドライバー

代わりのドライバーを探していたのですが面白いドライバーを見つけました。

手元の4倍回転します

手動のドライバーですが回転部が手元の4倍回るドライバーです。

このWeraのドライバーに手作りのニップルビットを取り付けて作業しています。

これなら電動でなくても4倍回せるドライバーなので作業は軽快です。電池の心配はいりません。道具好きの方には面白い情報です。

DURAホイールC35TUの調整

ホイールの振れ取り調整依頼を受けました。ホイールはシマノDuraホイールC35TUです。

C35TU 前輪645g
前輪スポークテンショングラフ バラつきがあります
C35TU 後輪742g
後輪スポークテンショングラフ  テンションにバラつきが目立ちます

前輪16h後輪21hです。後輪は左7本右14本の2:1組で作られています。

少し前の製品ですが今も根強い人気があります。チューブラーホイールはスポークのテンションダウンが起こりませんのでタイヤをインストールしてもホイールの状態が変わることはありません。チューブラータイヤは乗り心地が良く軽量です。外周部が軽くできますのでクリンチャーホイールが全盛の今もチューブラーホイールを好む人が多いです。

まだチューブラーホイールを試したことがない方はぜひご検討ください。パンク修理の苦手な方もミヤタのテープで運用すればクリンチャータイヤよりも手軽です。チューブラータイヤの高級品は非常に高価ですが価値はあると思っています。敷居が高いホイールではありません。

前輪ハブ スポーク穴位置が均等でない 肉抜き加工のスペースがとられています

このDURAホイールのハブはストレイトプルスポークを使っています。スポークは特殊で頭は平らにたたいてあるスポークです。DTのDicutホイールもこのタイプです。スポークの形状を変えることでハブのフランジ幅を広げているのだと推測します。前輪ハブの穴位置もよく考えられています。穴位置を均等に分割するのではない作りです。このため肉抜き加工を行なえるスペースを作って肉抜きの軽量化を図っています。

後輪ハブ  肉抜き加工で軽量化を図っています スポーク頭は叩いて平らにしています

このハブを見ているとホイールの作る手順を考えてしまいます。スポークを通すには軸を抜かないと通せません。いちいちハブを分解してスポークを通す手間を考えますと時間が掛かります。メーカーのホイール組み立て工程では仮組終わってからハブ軸を通すのではないかと想像しています。実際シマノのホームページで確認しますとスポーク交換にはハブ軸を抜くと書かれています。修理には厄介なハブですがよくできたハブと感心しています。

前から回すには3.75mm 後ろからでは5.5mmで回せます
ねじれを防ぎながらニップルを回すのにDTの道具を使っています

スポークのテンション調整にはニップル回しが必要です。ニップルの前から回すか後ろから回すかですがリムは穴ありリムなのでどちらの方からでも調整できます。私は後ろから行いました。スポークの回転を押さえてニップルを回します。

スポークテンションのばらつきを出来るだけ少なくして振れを最小にしています

振れ取りだけなら振れているスポークだけをニップルを回せばいいのですがせっかく調整するのでスポークテンションの再調整も行いました。つまりテンションを出来るだけ揃えることです。完成品のホイールなのですべてのニップルを回すわけではありませんが結構時間はかかります。テンションメーターで確認しながら行えば難しい作業ではありません。

調整がおわりました。付加価値は上がったと思います。

アルミニップルの扱いは難しい

2年前にお買い上げいただきましたホイールです。振れが出たのでご自分で調整されましたがうまくいかないのでご連絡いただきました。

調整を兼ねてニップル交換をお勧めしました。アルミニップルからブラスに交換です。

振れ取り+ニップル交換のご依頼となりました。

2年前のデータは残しています。

ホイールの仕様は以下の通りです。

リム AL31W フロント28hリア32h

ハブ シマノティアグラハブ 28・32h

スポーク 前後輪ともにサピム Laser 2.0・1.5・2.0mm

ニップル DT アルミ12mmシルバー

割れたニップルはスポークを切るしかない

アルミニップルが4か所割れていました。やはりアルミニップルの取り扱いは難しいです。ニップルが割れてしまいますとうまく取り外すことが出来ません。スポークは切って取り外します。スポークを4本取り換えました。

サピムのLaserは中央部が1.5mmです。このスポークは優秀なスポークですがねじれやすいのでとても取り扱いが難しいスポークです。ねじれを防ぎながらニップルを回すのですがサピムのホームページにも扱いが難しいと書かれています。

くびれているところがTCS

スポークにはTorsionControlSqueresといわれるスポークの根元が角ばっているところがありますがこの部分をうまく使ってねじれを防ぎながらニップルを回すのがコツといえばコツです。自転車屋さんが秘密にしているところです。

アルミニップルは正しく使えば丈夫で軽量化にもなります。しかし十分注意が必要です。ブラスニップルのほうが取り扱いは楽で安心です。下処理なしのスポークはニップルに固着しやすいのでスポークにはプレップを塗ったほうが良いでしょう。ニップルはリム面に当たる部分にグリスを塗るのが良いかと思います。回しやすいです。

最近、ニップルはDTならSquorxPro、ピラーならDSNニップルを使うことが多いです。理由はリム面からニップルを回すのが楽ということです。ニップルをなめて潰すことがなくなります。

左パークツールの2面式ニップルレンチ

特にパークツールのような2面のニップルレンチではニップルをつぶしてしまうことが多いです。ニップルの後ろから回すとこのようなことが防げます。このニップルの難点は手に入れにくいこと、高価な点です。通常のニップル値段と比べて倍はしますがその価値はあると思います。

DTのリムに付属していますSquorxProニップル

DTのアルミリムを購入しますとアルミのSquorxProニップルが一緒についています。単体でSquorxProニップルを購入しますと非常に高価ですがアルミリムにつけて販売するのはどういう目的なのかいつも考えます。ちなみにDTのアルミシルバーSquorxProニップルは一個88円で販売されています。手組ホイールが廃れていくのが分かります。

まあ、余計なことですが…

アルミニップルからブラスニップルに取り換えましたがこれはアルミニップルがいけないということではありません。アルミニップルは扱いが難しいということです。良質のニップルレンチがいります。2面式のレンチではニップルを痛めることがありますので注意が必要です。

リムテープを巻きまして納品です

ホイールは完成しました。いつものようにスポークテンションを揃えています。安心して乗っていただけます。

困った円安

最近の円安進行には驚いています。こんなに急に円が安くなってしまってこの先どうなるかと心配しています。

自転車の部品はほとんど海外からの輸入品です。国内で生産している部品に何があるのかと考えてしまいます。

シマノの部品もよく見ればマレーシヤや中国など海外生産です。115円から今は125円で10円上がっています。10%上がりました。これは大きいです。最近の国内通販価格も連動しているようで値上がりしています。以前に輸入していた部品も値上げしているのが目立ちます。

定番のカーボンホイールを昨年は8万円前半で販売しています。今年の初めは8万円後半です。今は9万円前後となっています。一気に値上がりしています。新聞の情報ではこれからもっと円安に動くとか、150円になるかもしれません。どうしようもないことなのであきらめるしかありません。

当方のホイールには定価はありません。部品代金+工賃です。ホイール価格は為替と連動しています。私の工賃は変わっていませんが為替次第で値段は変わります。

ノーブランドというブランド

お客様からご連絡いただきました。ホイールのご注文です。お客様は以前納品しましたお客様から紹介されたということです。いわゆる口コミです。

通常ブログをお読みいただきご注文のメールをいただくことが多いのです。しかしそれ以上に手組ホイールファンはいいよ、と以前お納めしましたお客様よりご紹介していただいて新規にご連絡いただくことはビルダー冥利に尽きます。

お客様にご提案しましたホイールは当ブログの定番ホイールです。28mm幅46mm高のカーボンホイールです。ディスクとリムタイプと2タイプありますが今回はリムブレーキでご注文いただきました。

ホイールは今まで何度も紹介していますが念のためご説明いたします。

46mm高 前輪661g
46mm高 後輪844g

リム28mm幅46mm高カーボンリム 20・24h

ハブ ノバテックA291SB20H F482SB24h

スポーク ピラーウィングス21 BL

ニップル ブラスニップル BL

値段はスポークの種類に左右しますが8~9万円前後の価格です。ホイールの価格は部品代+工賃です。時給1500円で計算しています。通常6時間分請求しています。

高いか安いか値段はお客様がホイールの性能から判断されています。

高いと思う人には高い、安いと思う人には安いのです。今のところいいホイールと思っていただく人が多いです。高価なブティックブランドホイールなら1セットしか買えないがリム高を変えて3セット買えるといっていただいています。

ホイールの出来不出来の判断は乗ってみないとよくわかりません。しかし乗られる前にできることは十分行っています。

●部材の出来具合で性能の良し悪しが出るのですが一番いい状態にするには先ずテンションの均一化です。 スポークのテンションを出来るだけ揃えて振れを最小にしています。

●乗り手の体重、乗り方の好みに合わせてスポーク数を考えます。

リム、ハブ、スポーク、ニップルこの4つの部品の組み合わせですがいろんな組み方ができますのでバラエティーに富んでいます。お客様の好みに合うように作り上げていくのが手組ホイールです。

しかしこちらも沢山組んできましたので組み合わせは沢山ありますがご提案は数種類で提案しています。経験からの判断です。

このようなことで今回のホイールを作り上げました。

振れは最小に、スポークテンションはできるだけ均一に仕上げています
スポークテンションはできるだけ均一に仕上げています

スポークテンションは上のグラフでよくわかります。テンションが均一ですので駆動ロスは少ないです。

ノーブランドホイールですがブティックブランドホイールに負けないように作っています。