C1クラス、おめでとうございます!

お客様からAJOCCのシクロレースで最上位クラスに昇格されたことお知らせいただきました。

2022-12-04 東海シクロクロス 第2戦 愛知県新城市 東郷ケッターパーク iRC TIRE CUP

5年間着実に成績を上げてこられ、シクロクラスの最高峰C1クラスに昇格されました。AJOCCのホームページに発表されました。勝手にお名前の記事は掲載できませんのでこの場ではお知らせできません。しかしわざわざ手組ホイールファン宛にご連絡いただいたことに感謝しています。

これまでに選手のホイールを5セット作らせていただきました。クラスが上がるごとにご注文いただきました。いつもこのリムで、この仕様で作ってくださいというご注文です。こちらは組み立てるだけですが出来上がりを信頼していただきとてもありがたいと思っています。手前味噌ですが作るごとに良いホイールに仕上がりました。シクロレースは瞬発力が大切なので対応できるホイール作りが必要でとても勉強にもなりました。

日々の努力の結果昇格されたのですが少しでもお手伝いすることが出来ましたことに喜びを禁じえません。おめでとうございます!お祝い申し上げます。

Ford博士のホームページは勉強になる

ホイールの研究で博士論文を出された博士のホームページbicyclewheel.infoは勉強になります。バテッドスポークの扱いについて論じています。

Replacing 32 straight gauge spokes with double-butted spokes gives almost the same benefit of 36 straight gauge spokes, but for about 70 grams less.

上記はホームページからの引用です。詳しくはホームページで調べられたら良いと思いますが記事の中で上記の内容が書かれています。

32本のストレートスポークを使ったホイールをバテッドスポークに取り換えると36本のストレートスポークのホイールと機能は同じで約70gの節約だそうです。

バテッドスポークの有効性を論じています。経験でなんとなくバテッドスポークのほうがいいということが分かっていたのですがシミュレーションでその良さが分かりました。

軽量化を図る方法としてバテッドスポークを使うことでスポークの本数を減らしてもホイールの強度は大きく変わらないことを論理的に証明しています。理論で武装して高い技術でホイールを作るというのが理想です。

乗り味を柔らかくするといって緩いスポークにするのはダメです

お客さまから11月20日のソフトスポーキング記事について賛同というか同じ経験をされたとご連絡いただきました。乗り味が柔らかくなるのでスポークテンションを緩くしておきますと自転車屋さんから言われたというお話です。

スポークのテンションを高い低いの調整で乗り味を変えるという方法は全く理にかなっていません。

柔らかく乗るということでスポークテンションを緩くするということはスポーク折れにつながります。ホイールにとって良いことではありません。お客様は緩く作られたスポークが何度も折れた経験があるので最終的にはご自分でホイールを作ることにしたといっておられます。

あるビルダーさんの作った前輪 緩くてテンションがばらついている センターはドンピシャでした

テンションを緩めて乗り味を柔らかくする。この考えは意外と広くはびこっています。あるビルダーさんの作ったホイールを点検させていただいたことがありますが前輪は74kgfでした。このビルダーさんには適正値かもしれませんが私は緩いと思います。

ホイールは地面に接する場所は凹んでいます。この連続で前に進んでいるのですがテンションが緩いと凹む率も高くなります。均質にスポークテンションが74kgfならまだ凹んでいるところは50kgf以上を保つことが出来ますがテンションのバラつきが大きい場合に問題が起こります。クリンチャーの場合タイヤをはめるとビードが影響して10~15%スポークテンションが下がります。これはどんなホイールも同じです。テンションのバラつき度が高く、おまけに緩いスポークとなりますとスポークは折れやすいです。

下のグラフは同じホイールの後輪グラフです。今度は驚くばかりのハイテンションです。11枚のギアになったためどうしても左スポークは緩くなります。当然右側を高くするのですがハイテンション過ぎるのも問題です。

後輪は凄いハイテンションです  左非ドライブ側のバラつきは大きい  センターはドンピシャです

高いほうが良いのかということになりますが今度はリム、スポークの強度に影響しますので高すぎるのもだめです。この辺りは経験になりますが前輪は100~110kgf、後輪はドライブ側を120~130kgfあたりに納めるのが良いようです。しかし正解はありません。低すぎるのもだめ、高すぎるのもだめということです。ホイール作りは難しいです。

カーボンリムで1輪車を作る

一輪車競技で全国的にとても有名な方がおられます。この選手にカーボンリムで作った一輪車の乗り心地を試していただきました。

一輪車なら体重がリムだけに荷重されます。選手所有のアルミリム一輪車と乗り比べていただき印象をお聞かせいただきました。結果は乗りやすくスピードが違うということでした。残念ながらタイムは測っていません。印象を伺っただけです。客観的なデータがないのでブログ記事にするのはためらったのですが敢えて記事にいたしました。

選手所有の一輪車
有名選手のアルミリム一輪車

選手は2種類の車輪を持っておられました。どちらもアルミリムで作られています。

手組ホイールファンのカーボン一輪車

手組ホイールファンの一輪車はカーボンリムで作ったカーボン一輪車です。36mm高28mm幅の定番ホイールに使用するリムで作りました。今回の試乗で一輪車というものを初めて知ったのですが構造はとてもシンプルです。ハブもママチャリ用のハブみたいな構造で、直接ハブフランジ外側にベアリングを取り付けます。自転車のフォークにサドルを取り付けるというような構造です。いろいろと調べてみますと一輪車は奥が深いです。あまり詳しくないのですが演舞、スピード競技があるようです。

48穴ハブに一穴飛ばしで2クロス組

さて、今回使用しましたハブは48穴のハブでした。販売されているハブは36穴と48穴ハブがあります。今回は48穴ハブを使い、リムは24穴リムです。穴を一つ飛ばしで組むことにしました。

スポークはWing21です。細いスポークですが乗り手の体重を考えますと十分剛性を得られると考えています。選手所有の一輪車のスポークは13番の太いスポークです。伺った話ではとても硬い乗り心地だそうです。やはりスポークが太いの影響していると思います。

作りました一輪車を選手に試していただきました。選手の一輪車とはずいぶん印象が違ったようです。転がりがアルミリムのホイールとは比較にならないくらい楽に回ったと話されています。

この結果を聞くのが目的です。 やはり思っていた通りでした。カーボンリムとアルミリムでは剛性が違います。自転車は乗り手の体重で地面に接する部分は凹んでいます。常に地面と接している部分は凹んでいる状態が続きます。ホイールが前にすすんでいる間は凹みが連続します。この凹みの大きさが大きいか小さいかが前に進む力に影響するわけです。リムの剛性が高いと凹みは少ない訳で、駆動ロスが少なく回転するということになります。ホイールの良し悪しはリムの剛性が大きく影響するということになります。

一輪車の場合とてもシンプルな構造なのではっきりとホイールの優劣が分かります。余計なものが入らないのでリムの剛性がはっきりします。選手の力が変わらなければホイールの良さで成績は大きく変わると思います。今回の試乗からカーボンリムの剛性が高いのがよくわかりました。一輪車のスピード競技にもカーボンホイールを使う選手が出てくると思っています。

自転車のホイール研究で博士の人がいます

137ページにもわたってホイールを研究して論文を発表している人がいます。よく路上にほったらかしの自転車のホイールでぐにゃっと曲がったホイールのついた自転車を見ることがありますがどうしてこんなに曲がるのかを研究した人がいるのです。

スポークの働きなどが解説されています 

今読んでいますので詳しくはお話できません。私の英語力では137ページですので1年はかかると思います。論文には方程式がいっぱいです。誰がこんな式を解くのかなと思うのですが解ける人が沢山おられるので博士論文となったわけです。これにも驚きました。 この博士は大学の講師をされているようです。ご自分のホームページからはいろいろ情報をいただけそうです。時間があるときに読まれたら良いかと思います。

メカニカルで楽しむ

写真のカメラはニコンのF1です。最初に発売されたのは1959年です。今も現役のカメラです。あまり出番はありませんがしっかりと動いています。シャッター音はたまりません。このカメラにさわっていると気持ちがウキウキします。この存在感はどこから来るのかといつも思います。

F1 現役で使えます

F3も活躍してくれました。ピントは手動ですが露出計測はカメラが行ってくれます。1980年から約20年間生産され今も現役で使っている人を見かけます。残念ながら私のF3は電気系統が傷んでシャッターは降りなくなり使えません。今も修理はできますが修理代金は高価なので直そうか迷っています。

長く使ったF3 残念ながら電気系統が動かないので使えません

話変わって、いま使っている自転車はすべて機械式で使っています。最近のコンポーネントはどんどん改良され、日々新しい製品が販売されています。電池が必要な機械がふえてきました。軽くタッチするだけでギアチェンジが出来るのは魅力あります。新しいコンポーネントは素晴らしいと思います。皆さんこれに乗ったらもうメカニカルに戻れないとよく伺います。乗ってみたいと思うこともあります。

メカニカルが最高といっているのではありません。 今の乗り方や実力を考えますと今以上にコンポーネントを替える必要がないのです。このままメカニカル仕様で大事に乗り続けようと思っています。実力に応じて乗ればいいと考えます。シンプルなクロスバイクも結構楽しいものです。

ミヤタのテープがない

ミヤタのチューブラーテープを長く使ってきました。接着剤でリムに貼り付ける方法が昔から取られてきましたが私はテープ派でした。テープを使う理由は輪行していて山の中でパンクを考えますとテープが楽というのが理由です。レースに出ませんので重くなるのは問題ありません。手軽さを買っています。

代替品を探しています

ミヤタのテープをよく使うので買いだめしてあったのですが予備がなくなってきました。備蓄しておこうといろいろ当たったのですがどこの店にもおいていません。ネットでもどのショップも在庫していません。

長くお世話になっているショップに聞いてみても在庫がないということでした。注文はしているが入らないという返事でした。

ないものは仕方ないので代替品がないか探すことにしました。ミヤタサイクルは自転車の部品屋さんですので化学製品のメーカーではありません。ここにヒントがあります。両面テープを何種類か買ってみますと使えそうなのがありました。やっぱりミヤタのテープはOEMでした。

原材料が上がっていますのはよくわかるのですが両面テープはとても高価です。便利というだけで高価なテープを購入するよりもやはり接着剤で張り付ける方法が一番財布に優しいようです。

少し厚みがあるのですが代替品を試したところうまく機能しています。これなら暫くは代替品を使おうと思っています。長年使っているテープを使えないのは辛いものです。しかし代替品で使えるならこれからはこれに代わると思います。少しくらい重くなってもかまいません。いろいろ探すのも楽しいです。

シマノマニュアルは飽きない

アルミロードを分解して再度組み立てしています。10年以上乗っている自転車です。部品をすべて取り外したフレームはペイントの剥げた部分には百均のマニュキアでタッチアップしてきれいにしました。

自転車の組み立てを自分でやってみようと思う方にはお勧めフレームです

TNIのアルミフレームはお勧めのフレームです。このフレームは硬いという人もおられますがそれはホイールで工夫できます。それよりもヘッドパーツの圧入から自転車の組み立てをすべて勉強できるフレームです。溶接部分が目立ちますが必要十分性能で特に安価な値段が素晴らしい。

シマノのホームページより

きれいにしましたパーツを取り付けて再度組みあがていくのですが締め付けトルクの確認などはシマノのマニュアルを見直してやることにしています。ベテランのメカニックさんなら必要ないかもしれませんがやはり安心安全を期すために最終の仕上げに於いてトルクレンチで締めてトルクを確認しています。

こんな時に参考になるのはシマノのディーラーマニュアルです。このマニュアルは簡潔、適格、誉め言葉がいくつも並んでしまう、 読んでいて飽きない よくできた参考書です。

百均のマニュキアが活躍しています

ホイールのスポークに差し色で赤のスポークを1本入れることがあります。とてもおしゃれな感じがします。しかしスポークはペイント式なので剥げることがあります。このスポークのメンテナンスには 手軽に手に入れることができる 百均のマニュキアでタッチアップすることにしています。

百均のマニュキアが活躍しています

このマニュキアはフレームの傷処理にも結構役立っています。塗料は沢山いりませんのでちょうどいい量で安価です。マニュキアを使っているとは大きな声で言えませんが塗料ということに違いはないのでいいこと聞いたとお客様は喜んでおられます。

ホイール作りはアートです

日本語で書かれたホイール作りの本はありません。いろいろ当たってみましたがメンテナンス本などで大まかな手順を解説している記事ばかりです。記事としてはいろいろありますがホイール作りだけを解説して本として出版されている日本語の本は知りません。

ホイール作りを始めたころArt of Wheelbuildingという本を見つけました。残念ながら国内では見つけることが出来ませんでした。とても高価な本なので購入をあきらめていましたがPDFファイルで手に入れることが出来ましたので紹介します。無料でした。

1999年の初版ですので20年以上前の出版です。作者はDTSwissのメカニックとして長年活躍された人のようです。

記事の中で使われている部品などはさすがに時代を感じますがホイール作りの基本をしっかりと学べます。今ではほとんどスポークワッシャーを使うことなどありませんがこの本ではスポークワッシャーの有益なところも解説されています。ニップルワッシャーではありません。スポークワッシャーです。リムのたわみから出る駆動ロスを防ぐ方法として有益と知ることが出来ました。

スポークを針金でくくりハンダ付けを行う方法も詳しく解説されています。参考になると思います。私はこのソルダリングに関してはBicycle Wheel作者のJobst Brandtさんを支持していまして効果にはそんなに期待していません。しかしとても詳しく述べておられるのでソルダリングはいいのかもしれません。正直なところ分かりません。いい人にはいい、要らない人にはいらないのでしょう。

日本には世界企業のシマノがありますが自転車のホイールを解説した本は出版されていないのは不思議です。親方のやることをみて覚える徒弟制度的な業界なのかもしれません。今はYouTubeで覚える時代なのかもしれませんが皆さん教えたくないところは上手に隠しています。秘伝のたれは誰も教えてくれません。いろんな本を読んでみるとタレの調合方法はわかってきます。習うより読む、これは意外と上手くなる早道かもしれません。