まずは縦ブレ用のダイヤルゲージです

サブで使っているダイヤルゲージ付き振れ取り台を紹介いたします。

振れ取り台にダイヤルゲージを取り付けることを何度か記事にしました。振れ取り台にゲージを取り付けると仕事の精度は格段に上がります。私はもうゲージなしではホイールを作れなくなっています。やはりしっかりと頼れる機械があれば安心できます。

縦ブレさえメーターで確認すれば横ブレは目測で行けます
測定子にもう一工夫必要です 小さな木片をつける予定です
ホームセンターで買った2種類の金具を取り付けるだけです

縦ブレ用を取り付けますと横ブレは目測で十分対応できます。もちろん横用もあればいいのですがまずは縦ブレ用を取り付けることです。

取り付け方法はホームセンターで金具を買ってきて取り付けました。少し前回よりよくなっています。

縦ブレ用のゲージを使えば容易にリムを真円に近づけることが出来ます。リムが真円ならスポークテンションの均一化は楽にできます。ホイールの出来、不出来は縦ブレ取りで決まります。少し工夫すればダイヤルゲージを取り付けるのは難しくありません。

テンションメーターと校正器

パークツールのテンションメーターTM-1はとても便利なもので使いやすいです。普段はデジタルテンションメーターを使っているのですが仮組の時などに大まかなテンションを知っておきたい時には手軽なので使っています。

ばねのねじを回して調整しています

私のTM-1は信頼できます。校正器を使ってTM-1のばね部分のねじを回して調整しているのです。必要なところが正確であればいいので、例えばコンペティションの100kgf、110kgf、120kgfを正しく読み取ればいいのです。

TM-1の調整は校正器があればそんなに難しくはありません。新しい交換表を作るか、パークツールの交換表に合うようにねじを回すだけです。

スポーク4種類すぐに校正できるようにしています

ブログの記事を参考に校正器を作ったと連絡いただいたことがありますが校正器は部品を揃えるのが面倒なだけで自作すればそんなに高価なものではありません。

販売してもいいかなと考えまして試作品を作ったのですがその都度スポークを取り換えずに済むように今は4種類のスポークをいつでも使えるようにしています。まあ校正器は簡単に作れますのでお勧めします。私のように4つも要りませんが一つあればとても安心できます。作るのが面倒な人はご連絡ください。

ピラーDSN用の電動ドライバー用ニップル回し

ピラーのダブルスクエアニップル(DSN)を最近使うようになりました。

14.4mmの長さのニップルを使っています。ねじ部分が長いのでスポーク長にゆとりが出ます。勿論正確にスポーク長を出す必要はありますがスポーク長の切り上げ、切り捨てで悩むことが少なくなります。

このニップルは一般的な12mmのニップルと比べて少し高価ですが使いやすくてお勧めです。ピラーの製品はあまり流通していませんがとても良い製品が多いです。

ニップルはホイールの部品の中であまり重要視されていませんがとても大切なパーツです。

上 DTのSquorxPro用 下 ピラー DSN用
SW15を併用すると便利

使用頻度が高くなりましたので電動ドライバーで使えるようにしました。パークツールのニップル回しの柄の部分を切り取りました。もっと力を加えるときはパークツールのSW15を使います。併用すると便利で具合がいいです。

お客様の使っておられるビット プロ並です

最近のお客様から連絡いただきました。 今使われている電動用のビットの写真をお送りいただきました。こんな道具が発売されたよとかいろいろ教えていただいています。道具の情報も勉強になります。

DURAホイールのプラグ回し

DURAホイールは通常のニップルを使われていません。プラグといわれる形状です。スポークのねじ部分はハブのほうに取り付けます。

当然通常のニップルではありませんので3.2mmや3.45mmのニップル回しは使えません。専用の器具が必要です。

4.4mmと3.75mmが使えます。

シマノ用の工具として販売されています。4.4mm幅がいります。

パークツールのニップル回しですが少しばかり長さがありますのでてこの原理であまり力入れずに使えます。このニップル回しは便利なところもあるのですが何回転も回すときにはこれほど使いにくいニップル回しはありません。不便極まりない代物です。

おまけに2方向の押さえで回しますのでニップルを舐めやすいのも欠点です。

どんなものでも長所欠点はあります。

職人さんは自分用の道具を工夫して持っていると良く聞きます。私も自分なりに工夫した道具を使っています。これです。

改造したニップル回し

DURAホイールでは専用のニップル回しを使ってパークツールのニップル回しと併用で作業を行いました。

写真はパークツールのニップル回しを改造しています。ブルーのニップル回しはそのままでは使えませんのでシマノのプラグにあわせて削ってあります。硬い金属で作られていますので削るのは難儀しますが一つあればいつまでも使えます。やすりを数本潰して作りました。

スポークに添い易いように中央部分は切り取っています。これも一つの改良点です。角度の調整ができますので回しやすくなります。

シマノホイールを使っておられる方には便利な道具で楽に振れ取りができます。おススメです。

ニップルレンチについて

ニップルレンチはとても大切な道具です。いろいろ使ってみました。それぞれ好みがありますのであれこれ言うのはどうかと思いますが使いやすいレンチの話をしたいと思います。

いつの間にか数が増えてしまいました。
扁平スポークにはDTのレンチとスポークホルダーの組み合わせが使いやすいです。

最近はDTのニップルレンチを使っています。今まではピラーのレンチがメインでしたがDTのレンチは使いやすくてとても気に入っています。

扁平スポークを使うときにはスポークホルダーと一緒に使えばとても楽に作業ができます。

DTの組み合わせはとても使いやすいです。流石にホイールメーカーの品物ですのでよく考えられています。

パークツールのレンチです。頭の部分を切り取っていますのはスポークに添いやすいように切り取っています。

パークツールのニップルレンチ3種類持っていますがほとんど使いません。理由はニップルを2方向で支えて回しているからです。この2面式ではニップルをなめて、潰してしまうことが多いのでほとんど使いません。大きく力を入れないときは簡単にニップルを回せますので序盤の作業には使いますが力を大きく加えるときには不向きのレンチです。

やはりニップルを3面、4面から力を加える方式でないとダメです。

ピラーのレンチとスポークホルダー
サピムのレンチ

その点DT,ピラー、サピムのレンチは安心のレンチです。購入されるなら3面。4面で支えるタイプを勧めます。このタイプでないとニップルをつぶしてしまうことになります。長く使うものですのでここはいいものを使うべき道具と思います。

パークのレンチは軽くニップルを回すときにはニップルにはめやすいので手軽ですが大きく力を入れるときには3面、4面のレンチを使うのが良いかと思います。

後輪ハブの分解、組み立て

スポークを外して単体にしているハブは勉強も兼ねて分解掃除します。ベアリングも取り換えるようにしています。

 

ベアリングの取り換えは難しそうに見えますがハブの構造は単純ですので慣れると楽しく作業ができます。機械は分解するときが楽しいものです。

 

いつも使いますノバテックのハブは5mmの6角レンチ2本を使ってばらします。

片方のキャップを外して、次に10㎜のレンチと5mmのレンチでもう片方のキャップを回して両キャップ取り外します。

 

フリーは引き抜きます。回しながら行えば簡単にフリーを抜き取れます。

ハブは単純な構造です。

パーツを順番に並べておけば組み立ては楽にできます。外した順番通りにもとに戻せばいいわけです。

プレス機で圧入します

ハブ単体状態でのメンテナンスにはこのプレスを使っています。ベアリングの圧入は簡単です。古いベアリングを使って新しいベアリングの後ろから押し込むのですがこのプレス機を使えば芯出しを心配することなく圧入出来ます。

スポークがある場合使えないのでほとんど稼働しない道具です。単体ハブのメンテナンス作業は楽にでき、精度の高さを考えますと便利な道具だと思っています。道具好きに向いています。

このアイデアがあった

振れ取り台にはメーターを取り付けると格段の作業効率が上がり精度が増します。

私は振れ取り台を2台使っていますが主にメインはパークツールの製品です。

 

サブにこの振れ取り台があります。通販で格安だったので購入したのですがメーターがついていないのでほとんど飾っておくだけでした。

自動車の工具屋さんでマグネットベースとメーターを見つけてこれを使えばいいと思って購入しました。もちろん通販で容易に手に入ります。うまく使えるようにしたのですがこの状態です。

取り付けにステンレス板をホームセンターで買ってきてこのように使っていました。

これはこれで使い勝手が良かったのですがお客様より写真を送っていただきました。

マグネットベースの取り付け位置ですがいいところについています。

送っていただいた写真です

今まで思いつかなかったアイデアです。

振れ取り台のアームの裏側に取り付ければうまくいきます。

この位置は考えつかなかった。頭が固い証拠です。これなら余計なことをしなくてもいいわけです。

アームの裏側に取付ました

メーターにはローラー測定子がついています。この測定子はミツトヨの測定子ですがキーワードに測定子と打てばネットで購入できます。こんなものが意外と高価です。静かに作業をしたいのでつけています。メーターの先に爪楊枝でもつけておけば静かに測れるかもしれません。お客様に教えていただいたアイデアです。

トルクスのビット

DTのsquorxニップル回しの記事を書きましたが親しくさせていただいていますお客様より連絡いただきました。機械道具屋で販売されているという情報です。

当初いろいろ探してなかったので便利に使うには正規のニップル回しと一つ潰した先だけを使うという2本立てで作業をしていました。

当初の2本立て

教えていただいたトルクスビットの名前を工具屋さんのホームページで探しますとありました。

昨今情報リテラシーという言葉が新聞などでよく見受けられますがまさにこれです。検索力が必要です。うまく探せば楽になります。

今は4つを使い分ける

トルクスのビットが4点になりました。道具がダブりますが道具好きですのでついつい買ってしまいます。

お客様には工具のことは専門の工具屋さんで相談すればいいと教えていただきました。実は私も自動車の工具屋さんにはよく行きます。

バイスの変遷

15年ほど前ですがホイールのハブをさわるのにバイスがいることがありホームセンターで求めました。小さなバイスを購入したのですがこれはこれで便利で役立ちました。

使っている間にベアリングもさわるようになりもう少しがっしりしたものが欲しいと大きいバイスに買い換えました。

二つバイスがあればバイスとバイスの間にスポークを引っ張ってスポークテンションを測る計測装置にもなるかなと思って購入しました。

左から順番に大きくなりました

このバイスもそれなりに役立ったのですが本格的にベアリング交換やちょっとした作業にやはりベンチバイスが必要ということが分かり大きなバイスを購入しました。口幅は100mmです。もっと大きなバイスが必要なことはまずないのでこのサイズで十分ですがこれなら最初からこれにしておいたらよかったと思います。15年かかりました。

 

ベンチバイスは固定式ですので取り付ける場所も選びます。私の作業場では固定するテーブルに穴をあけるのを躊躇いました。窮余の策で考えたのが万能作業台に取り付ける方法です。作業台の真ん中に適当な板を挟んで穴を一つ開けます。もう一つの穴は作業台の最初から開いている穴を利用しています。バイスは本来3か所を固定するようになっていますが2か所の固定で済ましています。こうしておけばテーブルを畳むこともできます。スペースの節約です。バイスの2か所固定で不足はありません。十分役立っています。

もうこれ以上の大きいバイスはいりませんが最初からこの大きいバイスにしておけばよかったと思っています。

親しくさせていただいているお客様より工具のアドバイスがありました。中途半端な道具は結局使い物になりません、という忠告いただいたことがよくわかります。

広い場所が最初からあればこんなにいろいろ買う必要はなかったのですが今から考えますとそれなりに工夫しています。職人さんは自分の道具を作って仕事をしていると良く聞きますがその意味では私も職人さんです。

DTSquorxニップル用の電動ビット

DTのニップルの中でもSquorxニップルをよく使っています。このニップルは長さ15mmでねじ部分が長く、頭部分が強化されています。ニップルの頭が飛びやすいアルミニップルの弱点を補っています。最近はブラスばかり使っていますがこのニップルならアルミもいいかなと思います。

DT Swiss pro lock SQUORX nipple

RR411などのDTアルミリムには一緒についています。リムとニップルのセット販売です。単品で購入しますと1個80円ほどの高価なニップルですがリムと一緒に販売されています。リムが安いのか高いのかわかりにくいのですがこのリムはお買い得かな?と思っています。

 

このニップルは専用のニップル回しが用意されています。手回しではとても時間が掛かります。よく使うので電動用のビットが欲しかったのですがいろいろ探しても販売されていません。売ってないのでニップル回しを一つ潰して電動ビットを作りました。

上が手回し部分を取り除いたニップル回し

中がどのようになっているのかわからなかったので金鋸で少しずつ握りの部分を切り取りました。バイスに挟んでのこぎりで刻んでいけば簡単に取り外しができました。あとは適当な長さに切っています。

しかしこの方法は回り道でした。取り出した金具部分は上写真ようになっていますのであっさり根元を金鋸でカットしてしまう方法が一番良いと思います。

これを使って最後までホイールを仕上げることはできませんが仮組まではこのビットが活躍します。手回し用と電動用と2つ使って時間短縮しています。