シマノフロントハブのグリスアップ

約一年前に組んだホイールのグリスアップ行いました。

まだまだ使える状態ですが新しいグリスを購入しましたのでこれを使うとどんな変化が起こるのか楽しみでグリスアップを行いました。

高価なグリス 3ml入り

いろんなブログやユーチューブ、メンテナンス本でやり方を解説していますのでざっと説明いたします。

 

ゴムのキャップを外すのにホーザンのソルダーエイドを重宝しています。これは本来はんだ付けの際に使う用具ですが錐の先などの尖っているものを使えばいいのです。

ホーザン ソルダーエイド

古いグリスをきれいにふき取ってこのグリスを塗ります。3mlで700円ほどのとても高いグリスです。ハブ構造が簡単にできていますのできれいに古いグリスをふき取って新しいグリスを塗りこむだけです。

きれいにしました

あたりの調整はできるだけハブキャップ部分ががたがた動かないようにナットを締めるのですが動き出すギリギリ手前まで締めます。この加減はトライアルアンドエラーです。納得いくまでやってみることです。

 

さあ回転を調べます。

振れ取り台に乗せて回転をみます。スポークに印のテープを貼って一定の力を加えて回転数を数えました。

33,36,32,40,37,37,37,41,37,40回転でした。10回テストして平均回数を出します。平均37回です。

グリスアップ前に回転数を調べておきました。

36、32、37、39、38、45、38、41、43、36回転です。その時の平均回数は38.5回転です。グリスアップしてもほぼグリスアップ前と同じです。

結論です。

とても高価なグリスでしたが回転数は前の状態とほぼ同じ回転数です。3mlで700円のグリスでとても期待していたのですが、この高価なグリスはシマノグリスと回転に関してはおおよそ同じでした。

このことは逆にいえば定期的にグリスを替え正しく整備するとずっといい状態で使えるということです。

高いグリスだから高回転を期待するということではなく、よい回転を維持するにはグリスに関係なくこまめにグリスアップすればいいということが分かりました。

シマノのハブは優秀です。安価なハブも手入れがよければ高回転を維持できる。しかも普通のグリスで十分回転を維持できると改めて感じました。

前輪ハブベアリングを取り換えました

ベアリングを取り換えればほぼ元の状態に戻るシールドベアリング使用のホイールですがベアリングの取り換えは簡単です。取り扱いで慣れているからかもしれませんがホイール作りのほうがはるかに難しいと思います。

取り換え終わった前輪

ノバテックの前輪用A291SBハブは699規格の日本製シールドベアリング使われています。

このベアリングをハイブリッド・セラミックベアリングに取り換えました。ベアリングの抜き取りには専用の抜き取り金具を使っています。

スライドハンマーを使いました

初めのころは恐る恐る作業していましたが数をこなすうちに慣れてきます。しかし慣れというのは思わぬところで落とし穴がありますので注意は必要です。

ベアリングの抜き取りは時間的にはそんなにかかりません。簡単に抜けます。左右抜き取って新しいベアリングのインストールです。この作業は慎重にゆっくり圧入していきます。工具は自作のものを使っています。

難しそうに見えますが難度から言えばホイールを作ることのほうが大変ですのでメンテナンスに興味のある方は楽しい時間になると思います。

 

さて回転を調べてみました。

同じ仕様のホイールがありますので回転を調べてみました。

方法としては原始的ですが回転数を数えます。スポークに印のテープを貼って一定の力を加えて何回回ったかを数えました。力を加えるのにだいたい同じ感覚で回します。

力は毎回同じではないので5回やってみて平均値をとるようにしました。

 

オリジナル状態のハブを使ったホイールとセラミックベアリングに取り換えたホイールの回転数はオリジナルでは平均75回転、セラミックベアリングの場合は平均148回転でした。

結果として約2倍セラミックのほうが回転します。あくまでも単純な比較です。ベアリングを取り換えてだいたい同じ力を加えて回転数を数えその平均値を出しただけです。

ベアリングを替えたからスピードが倍になるわけではありません。しかしとても興味深い結果です。

エディ・メルクスのホイールも決戦用にはグリスをオイルに替えてチューンアップしていたということですからホイールのチューンには底がないように思われます。

前輪ホイールハブの分解

前輪ホイールハブを分解しました。ベアリングの取り外しですが私は専用道具を使っています。

スライドハンマー
ベアリングのシールも外しました

このホイールはノバテックA291SBハブを使っています。

このハブは5mm、6mmのアーレンキーがあれば両サイドのエンドキャップを外すことができます。種類によってキャップを引き抜くタイプもあります。アーレンキーを使っても空回りするときは引き抜くタイプのキャップです。昔どうしても外し方が分からなく引っ張ったら抜けたという笑い話のような経験があります。

 

ハブの中には直径12mm長さ66mmのスペーサーが入っています。ベアリングはシールドベアリングで699規格の日本製のベアリングが2個使われています。

ゴムシールも外してみました。針のようなもので簡単に外れます。

これだけです。前輪ハブはどのメーカーもシールドベアリングならば大体この構造です。

 

 

シールドベアリングを使ったハブはハブを取り換えることにより回転は新品に戻ります。

ちょっとハードルが高い作業ですがやってみる価値はあります。

セラミックベアリング

注文していたベアリングが届きました。ノバテックハブなどのフロントハブに使われている699規格で、ハイブリッド セラミックベアリングです。

NTNのシールドベアリングとはすこし構造が違いますので全く回転が違います。気持ち悪いくらい回るのですが日本製ではありません。で、強度的にはどうかとかいらない心配をしています。

偏見を持ってはいけないのですが変なところでおかしな気持ちがわいてきます。

写真上段がセラミックベアリング、下段がNTNのシールドベアリングです。構造上の違いがあります。上段は雨、埃には弱いと思います。頻繁に取り換えることが必要でしょう。下段のシールドベアリングはスチールでシールしていますので耐久性があります。どちらも安価なものです。ベアリング取り換えはそんなに難しくありません。ちょっと勇気がいるだけです。簡単に取り換えられます。

 

ベアリングの交換

近所の自転車屋さんのところでまた話をしました。

一見ママチャリ専門のように見えますがお話していますとびっくりの実力者です。

いろいろ教えていただいています。

 

この前ベアリングの交換についての意見を伺いました。

この方の意見では

シールドベアリングのハブは使っていると悪くなる一方でよくなることはありません。ベアリングを替えても新品の状態以上にはなりません。

 

それなら私はカップアンドコーンのハブ(シマノ)を使います。私にとってカップアンドコーンは最初の状態が最悪の状態であり、グリスアップ、ねじの締め付け状態を調整して最良の状態にもっていくことができます。ベアリングも取り換えができます。定期的に適切に手入れをすれば20年以上でも使えます。今よりもっといい状態に持っていくことが容易にできるハブですので私は使いますとのことでした。

 

ひとつの参考になる意見です。

 

私はベアリングの交換で新品の状態に戻すことができることは便利なことと思います。ベアリング交換は慣れればそんなにハードルは高くありません。ただ特殊な道具がいることは確かです。これがハードルを高くしています。

スライドハンマー
圧入用ドリフト

シールドベアリング使用のハブは新品以上にならないと意見をいただきましたがベアリングのグリスを交換する、ベアリングシールを接触型、非接触型、シールなし、いろいろ試すことがありますので新品以上にできそうな思いもあります。

ベアリングはそんなに高いものではありませんのでいろいろ試してみるのもいいと思います。

ホイールは奥が深いです。

ベアリングのインストール

ベアリングを引き抜き次に新しいベアリングをインストールします。

ホームセンターで購入しました道具です。

ねじ棒、外形20mmのステンレス丸ワッシャー2枚、ナット2個、モンキーレンチ2個です。モンキーレンチでなくナットを回せるレンチ・スパナとか回せるものなら何でもいいです。ワッシャーはベアリングの品番を調べて同じ外径のワッシャーを用意します。

 

道具はどこで手に入れたらいいのかとか、高価な道具と考えがちですが要は圧入すればいいことです。ねじの力を利用して押し込んでいけばいいだけです。ホームセンターに行けばこれ使えるのではないかとアイデアが浮かんできます。

 

写真のように両側にベアリングを通しベアリングの外側より同じ外径のワッシャーで押していくというやり方です。

 

ワッシャーの代わりに引き抜いた古いベアリングを使えばいいのでよと工具店の人に教えていただきました。なるほどのこれは簡単です。

 

新しく入れるベアリングと同径のもので押していけばいいです。

ベアリング交換は難しいと思われている人は高い道具がいるという先入観でハードルが高くなっているのではないでしょうか。意外と簡単なものです。

 

注意事項としてグリスをハブ側とベアリング側に塗ることは大切です。

 

シールドベアリングにもいろいろあります。

非接触型、接触型などあります。いろいろ研究すると楽しいものです。

前輪ベアリングを外す

ノバテック前輪ハブベアリングの交換です。

このノバテックの場合ベアリングは#699ですのでベアリングの穴は9mmです。8mmの金具とスライドハンマーを使います。

取り外す金具の名前はハブプーラーというようです。自動車工具を扱っている工具屋さんで私は求めました。ベアリングに取り付ける金具はバラで売っていますので必要な金具だけを買っています。

ベアリングを外す金具とスライドハンマーといえばいいです。私はハブの現物を見せて相談しました。よく知っている人に教わると答えが早く見つかります。

 

金具をベアリングに取り付けてレンチで硬くしめつけます。後はスライドハンマーでコーンコーンコーンと3回ほどたたくと簡単に引き抜くことができます。あっけなく外れます。こんなに簡単なのかとびっくりします。

ハードルが高い作業のように見えますが道具さえそろえば簡単です。

ノバテックのハブを買いました

ノバテックのハブを購入しました。写真右がその品物です。左がいつも買っているセラーからの品物です。価格的にはほぼ同じです。

品物は同じものですが右はシールが貼られてノバテックとわかるようになっています。パッケージも高級感あります。

左はブランドが分かりません。ビニール袋入りです。

右製品が届いたときはなにか高級な感じがしていいホイールが出来そうと思いました。

左は前から買っているので何も感じません。

面白いものです。

これは私の感覚ですので人によって違うと思います。

パッケージによって受け取り方が違うものですね。

このノバテックですが、左のビニール袋に入っている方が製品的にはアンチバイトガードがフリーについていますのでこちらの方が高級です。しかし製品から受ける印象は普通のハブという印象です。

買い手は

見た目に惑わされない+見る目を養う

売り手は

いい製品+見た目が大切

今回痛感しました。

使っているハブ、使ってみたいハブ

注目している後輪ハブを調べています。

左テンションがどのくらいになるかを計算してソートしてみました。

 

品名 フランジ左/右 左センター右 テンション左 価格$ 重量g
fh6700 44/45 38.4/20.8 55 :100 55 350
Tune MAG150 23.4/55.5 34.6/17 53 :100 534 164
whightIndustryT11 40.55/55 35/18 52 :100 323 252
indutry nine 49.5/58.4 34.6/17.5 51 :100 370 235
FH9000 44/45 38.2/18.7 49 :100 286 250
Tune MAG170 40.9/55.5 35.5/17 49 :100 253 178
FH-RS400 44/45 38.2/18.7 49 :100 32 360
Chrisking   R45 51/51 36.2/17.1 48 :100 437 226
Novatec    F482sb 41/49 38/17.5 47 :100 100 255
Bitex RAR12 38.5/50.6 37.7/16.1 43 :100 100 210

 

シマノFH6700は10速なのですが左テンション一番高く価格もリーズナブルです。重量は重いのですがホイールの中心部の重さなので回転には影響ありません。8/9/10速と限定されますが良いホイールができます。ディスコンですので残念です。

TUNE MAG150は左テンションが高くて最高ですが価格も高くちょっと手が出ません。

ホワイトインダストリーT11はいいなと思います。ちょっと張り込んでカーボンホイールを作るときは2:1組などしなくても左テンションを上げることができるので左右2クロスで安定感あるホイールができると思います。

シマノFH9000は耐久性が高い良いハブです。シマノでは最軽量です。以前ならこれを選んでいたのですがティアグラグレードの9倍の価格です。左テンションもティアグラと同じなので今はもうティアグラでいいかなという感じです。安い出物があればこれにします。

クリスキングはネームバリューがあります。ハブはクリスキングですと胸を張れますが左テンションに関してはそんなに高くありません。

ノバテックF482SB-11は価格も安く安定しています。耐久性を問題視する人がいますが私はOKです。よく使います。

バイテックスは左テンションが一番低いのですがオフセットリムを使うことで対応しています。価格もリーズナブルでよく使います。

以上よく使うハブ、使ってみたいハブを調べました。ハブシェルの堅牢度、使用ベアリングなどもっと考えなければならないことがあるので単純に判断できるものではないとは思いますが、左テンションがどうなるかを計算して私なりの評価です。

HB6700,FH6700シマノハブを手に入れる

アメリカの通販でシマノのバルクを手に入れました。新品ですが少し傷があるという品物です。正式な箱には入っていません。しかし使用には影響ありません。

FH6700 24h
HB6700 18h

シマノハブは重いのですが中心部の重量は外周部には影響しません。耐久性、メンテナンスに関して優秀ですので新品があれば購入しています。

ハブセット 重いが高性能

FH6700は8/9/10速使用可能です。私には10速で十分なので今のままで満足しています。

このハブについて説明しますと

PCDは左右44/45㎜

11速ハブでは10速で使うには1.85㎜のスペーサーを使いますが10速ハブではこのスペーサー分フランジ間寸法が広く作られています。

LtoR寸法は38.4/20.8でこのハブを使ってホイールを作ると左右スポークテンション比率は左右55:100の比率で仕上げることができます。

理論値ですので実際は少し違うこともありますが左スポークが11速では45%ですが、FH6700では55%のテンション比率で作ることができます。55%あればオフセットリムを使わなくても十分なテンションを得ることができます。FH6800では左右45:100%のテンションになります。

3mmのオフセットリムを使うなら左右68:100%の比率で作ることができます。

2:1組にしなくても十分なテンション比率で駆動ロスの少ないホイールを作ることができます。

まさにあっちが立てばこっちがたたずの関係、トレードオフの関係です。

8速9速10速ホイールは決して性能の悪いホイールではないと思います。