多スポークホイールのご注文をいただきました

このブログより次のようなご連絡がありました。

どちらかというと登る方が楽しいというか、しんどいのですが走っている実感を感じれていいのです。 次は平地も巡航して楽しみたいと思うようになってきました。 もっと踏みたいと思わせてくれる、平地を走るのが楽しくなるホイールがほしいのです。 足が売り切れるとかの問題は関係ありません。楽しければいいのだと思います。何か良さそうなホイールを教えてください。

体重もお知らせいただいています。60㎏台前半のFTPもとても高い方です。

私のご提案はキンリンのXR31T/RTリムを使った多スポークホイールです。アルミリムで平地をメインに走り、疲れにくいホイールのおススメとなりますとキンリンリムはコスパが良くてとても優秀です。このリムで28・32hの組み合わせをご提案しました。

内容は下記の通りです。

リム XR31RT 28/32h

ハブ  Bitex A781 – BLACK – 28

ハブ Bitex RAR12 – BLACK – 32

スポーク サピムLaser2.0/1.5/2.0mm(前輪)

スポーク サピムLaser2.0/1.5/2.0mm(後輪左)

スポーク コンペティション2.0/1.8/2.0mm(後輪右)

ニップル ブラス

前輪786g

前輪786g
前輪スポークテンショングラフ スポークは均一です

後輪938g

後輪938g
後輪スポークテンショングラフ 左右均一です

前後1724g

軽いホイールではありませんが重いホイールでもありません。

キンリンのXR31T/RTで組んだ多スポークホイールは良いところが多いホイールです。しかし残念なところもあります。それは地味なところです。派手さがない見た目は普通のホイールです。ところが実力はなかなかのものを持っています。

リム重量は500g前後と少し重いのですがカンパニョーロのゾンダも同じくらいの重量です。アルミリムの場合ある程度の剛性を得るにはこの重量は必要と思います。

31mmとリム高がありますので空力の良いホイールに仕上げることができます。

お客様より少し乗られた印象をご連絡いただきました。

以下インプレです。

先日40kmほど走ってきましたので簡単な感想をお送りします。

wh-6800との比較になります。タイヤも移植しましたので同条件だと思います。

○良い点
乗り心地がソフト
空気抵抗が減った
疲労軽減


○悪い点
加速が鈍い

トータルすると完全に良い点が勝っています。
何より乗っていて楽しいですから、良いホイールだと思います。
ダンシングでもシュータッチはありませんし、普通に登れます。
フリーがとても静かです。シマノよりも静かだと思います。ハブも違いますね。
シマノは「ベアリングが回っている感」があるのですが、これはヌルヌルとした「滑ってる感」に近いような気がします。
まだまだ当たりが付いていないでしょうから回転は渋い気がしますが、これから育てて行く感覚でより楽しめそうです。
ガンガン使って剛性不足を感じる位になりたいと思います。

固いフレームには手組ホイールを組み合わせると良いような気がしますがどうでしょうか。
最近は乗り心地にも配慮したフレームが増えて来ていると思いますが、こんなに良くはならないと思います。
私のエントリーアルミフレーム(センチュリオンハイパードライブ500)が
まるでクロモリフレームのようになりましたので。

とても分かりやすく乗られた印象をおしえていただきました。

空気抵抗が少なく感じられたのはリム高が影響していると思います。ソフトな乗り心地はLaserがショックアブソーバーの働きをしていると思います。ハンドルからに振動が軽減されていますので疲れが軽減したと考えます。加速が悪いのは後輪スポークの剛性が少し足りなかったのかもしれません。改良点として左右コンペティションにしてスポーク面積を増やせば剛性が高くなると思います。あとでいろいろと加減できるのが手組ホイールの良いところです。

お客様のお話はとても勉強になります。ありがたいことです。

32h多スポークホイールのインプレをいただきました

以前ブログで紹介しましたお客様よりお納めしましたホイールの印象をお送りいただきました。ブルべなどのロングライドに適したホイールをご希望でした。ホイールの内容は前の記事をご参考願います。

 

以下インプレです。

後輪1080g

後輪スポークテンショングラフ

前輪836g

前輪スポークテンショングラフ

 

少し乗り込んだので感想を。

まずは部品持ち込みですが快く組んでいただきありがとうございます。
予定していたブルベ が開催中止になってしまいましたが、合計500kmくらいは走ったので感想を少し。

ピストバイクで手組みホイールは数セット所有していますが、届いて触った瞬間に良いなって感じました。やはりスポークテンションの均一化のおかげですね、ニギニギするとよくわかります。

 

早速タイヤを組んでみますが思ったより重いです。

たぶんハブの重さでしょうが走ると全然気にならないです、加速の軽さは無いですが、自分の狙っていた25〜30kmくらいのブルベ走りにドンピシャでした。以前使っていた軽量ホイールは速度維持がピーキーでちょっと疲れました。
そして登りが意外にも掛かります。これは驚きました。多スポークが効いているのでしょうか、何か路面を蹴る感じが細かい?グリップ感が高い?感じです。いつもの坂もタイムはほとんど変わらなく登れました。
32h のホイールを検討しているのであればお勧めですよ!そしてフロントクロス組の乗り心地は最高です。

大したインプレッションじゃないですが感じは伝わりましたか?
ホイールすごく調子よいです。また組んでもらいたいので貯金して妄想してますw

 

 

多スポークホイールはクラシックな姿ですので今販売されている完組ホイールにはほとんどありません。大方は手組の注文ホイールになると思います。

 

長い時間自転車に乗っていますと地面からの振動がハンドルに伝わります。この振動が原因で疲れてしまったという経験をお持ちの方は沢山おられると思います。

最近のホイールは少ないスポークでキンキンのハイテンションに仕上げています。スポークが多いとショックアブソーバーの働きをしますが少スポークではそのような機能は少ないようです。

少しでも早く走りたい人には空気抵抗が少ないことが大きな要素となりますがブルべのようなロングライドをしたい方には疲れにくいホイールというほうに優先順位が高くなると思います。

 

多スポークホイールを見直していただきたいものです。通常のレースとは違った楽しみ方で自転車に乗られている方はとても多いと思います。今回のインプレはとても参考になります。

25㎜高カーボンホイールのインプレ送っていただきました

カーボンホイールをご注文いただきましたお客様よりホイールのインプレをお送りいただきました。お客様は昨年アルミホイールをご注文いただいています。的確に印象を述べていただいていますのでカーボンホイールを作られる方には参考になると思います。

以下全文です。

今回製作していただいたホイールのインプレを送らせていただきます。

タイヤ:コンチネンタル グランプリ無印25C
チューブ:軽量ブチルチューブ
空気圧:F:88psi R:90psi
乗り手の体重:65キロ(例年のこの時期より5キロほど重いです……)

タイヤ、チューブ、空気圧は比較対照の46ミリカーボンホイールと同じ条件にしています。

まずメインターゲットの登り区間ですが、リムの軽さとスポークテンションのバランスの良さからシッティング、ダンシング共に軽快です。リムハイトが低いので横剛性が気になるところですが斜度10%付近でダンシングをしてもよれる感じは全くなくシュータッチもありませんでした。

次にアップダウン区間では登りの軽さもさることながら下りがスムーズでスルスル加速していく感じが強いです。また、ブレーキもしっかり効くので不安なく乗ることができます。

リムハイトが低いため平地がどうなのかというところですが、私の脚力では46ミリハイトと違いを感じませんでした。

ちょっと気になる点としては横風の影響でしょうか。山形の庄内地方は5メートル前後の風が吹くことが多く、今日も横風だったのですが比較対照の46ミリハイトよりも風を受けやすい印象でした。リムの軽さによるところがあるかもしれません。

全体的に私のイメージしたホイールになったと思います。平地、山岳関係なくこのホイールで行けそうです。

ひとまず使ってみた印象はこのような感じです。
また暫く乗ったらメールさせていただきます。

このように実際に使われている方のお話はとてもありがたいことで参考になります。写真も一緒にお送りいただき、楽しさが伝わってきます。私の仕事にとってもうれしいことですが、何よりも喜んでいただいていますことが一番励みになります。

46mm高カーボンディスクホイールの作製とインプレいただきました

46mm高のディスクカーボンホイールのご注文をいただきました。

 

リムメーカーに発注しまして1ヶ月以上リムの入荷にかかります。辛抱強くお待ちいただきました。リムは高価ですので沢山在庫することができません。このため入用買いをしています。すぐにお届はできませんがしっかり調整出来たホイールをお届けしています。価格もリーズナブルです。仕様は以下の通りです。

穴なしリム使用 前後1494g

後輪 811g

後輪左右2クロス組 サピムCX-RAY使用

後輪スポークテンショングラフ

前輪683g

前輪左右2クロス組 サピムCX-RAY使用

前輪スポークテンショングラフ

仕様

リム 46mm高カーボンリム 穴なし

ハブ TNI REVOハブ ディスク用

スポーク 前後ともにサピムCX-RAY

ニップル DT Squorxpro ブラス

 

前輪 683g 後輪 811g 前後1494g

非常に軽量ホイールです。

 

通常チューブレスレディーリムの場合パンクやタイヤを変えるときにテープを取り換えなければいけませんがリムテープがいらないのはとてもメリットの大きいものがあります。テープ代金は結構嵩むものでメンテナンスに於いてかなり違います。

検証できていませんがリムに穴があるのとないのとは強度面で違うと思います。ゾンダのアルミリムは穴なしリムです。リムの剛性が高いのはこの穴なしが理由と思うのです。

穴なしリムは作る側にとっては難しいのですが使うお客様にはとても便利なリムです。

 

納品が終わりまして乗られた時の印象をお知らせいただきました。

以下原文です。

 

ホイールの発送案内を送付いただき、ありがとうございます。

昨日、ディスクカーボンホイールが無事到着いたしましたことを報告いたします。

 

本日、作製していただきましたカーボンホイールの試走に行って参りました。

試走ですので距離は30km程ですが、一言で本音の感想を申し上げますと

『思ってた以上に凄くいい感じです』思って以上になんか云うと失礼になると思いましたが、価格以上のものを直ぐに感じました。

 

私のような貧脚のロードバイク乗りでも速度が伸びる、良く回ると感じました。

手組ホイールファンさんのHPを見ているとリピートオーダーをされている情報を

よく見ますが、走ってみてリピートオーダーをされている皆さんの気持ちが良く分かる

ようになりました。

 

手組ホイールファンさんの存在をヤフオクから年初に知りましたが、その1か月半前に

トレックショップでボントレガーの約20万円のカーボンホイールを発注して2カ月間、

入荷を待ちましたが、それよりずっと価値を感じております。

恐らくボントレガーの約20万円のホイールでも、手組ホイールファンさんがこだわって組まれているようなスポークテンションなんかバラバラなんだろうなって思ってしまいます。

 

長文になりましたが、安価でいいカーボンホイールを作成していただき、改めてお礼申し上げます。 本当にありがとうございました。

 

お客様に喜んでいただくことが私のモチベーションになります。ホイールだけに特化していますがいろいろ研究していきたいと思います。ありがとうございました。

25mm高カーボンホイールの作製

昨年22mm高のアルミホイールを受注いただいた上級ライダー様より再度カーボンホイールのオーダーをいただきました。リピートオーダーです、ありがたいことです。

 

今回のカーボンホイールはヒルクライム用として注文いただきました。リムは25mm高25mm幅の超軽量カーボンリムを使用します。チューブレス、クリンチャー兼用の穴なしリムです。リムテープは要りません。

 

前輪は軽量化と空力を意識しましてサピムのCX-RAYスポークをラジアル組で使用します。

後輪は左をサピムのLaserで3クロス組み、右ドライブ側にDTのコンペティションを2クロス組で希望されました。

スポークのオーバーラップ

後輪左3クロス組は24hハブの場合スポークがオーバーラップしますことをお伝えしました。左側を3クロスで組みますと2クロス組より1%テンションが上がります。少しでも左側のスポークテンションを上げることをお客様は決定されています。

 

お客様とはいろいろとリムの提案、スポークの選択や組み方など連絡を取り合って納得しながら作り上げていきます。完全にオーダーメイドの方法です。

 

アルミニップルを使いますと前後で30gほど軽くできるのですが強度や腐食のことを考えてブラスニップルを選ばれています。この選択は私も同じ考えです。やはりブラスのほうが少し重くなりましても安心安全と思います。

 

このリムを発注するときにリムメーカーの担当者より穴なしリムでは25㎜高は難しいからやめておいた方がいいよといわれました。どうしてそんなこと言うのか最初わかりませんでした。

 

果たしてリムが届いて理由がわかりました。25mm高のリムではリムの中にウレタンが残っていることが多いのです。カーボンリムの製造過程を詳しく知っているわけではありませんがカーボンリムを作る工程で使われるウレタンフォームが残っていることがあるので難しいですよとアドバイスしてくれたのです。

 

実際今回のリムには一ヶ所残っていました。穴が開いていないので取り除くことができません。ウレタンが邪魔をしてなかなかニップルを通すことができず振ったりたたいたりで何度も作業が止まりました。

うまく完成するのか冷や汗ものでしたがうまく作り上げることができました。25mm高の穴なしリムにはこんな注意点が必要です。メーカーも25mmの穴なしリムは受付していません。無理を承知で注文しています。メーカー担当者に難しいよといわれても頑張って作りたいと思っています。しかしご自分で作られる場合穴なしリムはもう一サイズ大きいリムで作ったほうが良いようです。

前輪564g

スポークテンションを均一にする

後輪792g

テンションばらつきを5%以内に仕上げる

後輪 ドライブ側 2クロス組

後輪 非ドライブ側 3クロス組

穴なしリム使用

出来上がりましたホイールは前輪564g、後輪792g、合計1356gと非常に軽量のホイールが出来上がりました。インプレいただくのが待ち遠しいです。

前輪46mm高、後輪56mm高カーボンホイールのインプレ

4月にお納めいたしましたホイールのインプレと写真も一緒にお送りいただきました。

写真を見ましてこの自転車は欲しいと思いました。乗ってみたいです。

以下インプレ、原文のままです。参考になると思います。

 

少し遅くなりましたが作って頂いたホイールの感想を。

 

まず、組付ですがエアバルブはワイドリムの為、カマボコ型パッキンだとエア漏れするので円錐形の物に変更しました。

これで一週間放置しても1気圧程度の圧力低下で済みますので、

気密性は良好です。

タイヤはいつもの銘柄のイクシオンpro ust2にしましたが、

少しビードフックに食い付く感じが有るので、

銘柄変更が必要かもしれません。

 

実走ですが、回転で加速する時は25kmまで足の重さを乗せるだけで

加速して行きます。

そして大口径のフロントハブが効いているのか手への振動が少ないです。

何気なく走る分には非常に優しいホイールです。

 

ただし、そこから下ハン持って踏み込むとその印象は豹変します。

今までのM社製アルミホイールで30km付近に感じていた抵抗がなく

40km台まで一気に加速してそのまま巡航出来てしまいます。

 

ダンシングをした時は余りに横剛性が高い為、最初は踏みすぎてしまい、

あっという間に足が売り切れになってしまいましたが、

私の方でアジャストしながら踏み込むと、良い加速をしてくれます。

もっとも、私にこの高性能を使いこなせていないので今後の課題なのですが。

 

ひとつ間違い無いのは明らかにレースで運用できる機材です。

 

それと大事な事なのですが、追加して頂いたブレーキ面の加工のおかげなのか、フロントブレーキの効きが良いです。

カンパシューと合わせるとアルミリムと遜色無い効きをします。

未加工のリアが滑る感じがするので効果はあると思います。

また、ブレーキング時にボーラワンのような音がするので楽しいですね。

 

総じて大満足のホイールです。

良いホイールを組んで頂きありがとうございました。

 

こちらこそ感謝を申し上げたいです。使ってみないと分からない細かいアドバイスをいただいています。これからのホイール造りの参考にさせて頂きます。お客様からの生のお声はとても勉強になります。

後輪用56mm高カーボンホイールの作製

何種類かのカーボンホイールを使っておられる方より後輪用56mm高カーボンホイールをご依頼いただきました。ご使用のホイールはどれも後輪だけがトラブルようで単品でのご注文です。

当ブログをお読みいただき今までのホイールを参考にご注文いただいています。リムはニップル穴なしのリムです。

後輪 889g

スポークテンショングラフ 左8本右16本

左ラジアル 右2クロス組

左ラジアル 右2クロス組

穴なしリム使用

仕様は下記の通りです。

 

後輪

リム 56mm高30mm幅 490g

スポークDTコンペティション ストレイトプルスポーク黒

ニップル DT SqourxPro ブラス黒

ハブ BITEX BX301 8:16

重量 889g

 

この56mm高リムは剛性があり、ハブはバイテックスのストレイトプルハブ8:16用を使います。スポークはDTのコンペティション2.0/1.8/2.0mmです。

以前お買い上げいただいたFTP300のお客様のインプレではとても高い評価いただいています。このリムは平地用と思われがちですが登りにも強いホイールです。

ブレーキの効き具合が不安な方は前輪をアルミホイールで乗られて後輪に空力のよいカーボンホイールを使うという方法もあります。

セットでのご注文が多いのですが今回のように単品のご注文も歓迎いたします。

シマノホイールの再生

シマノホイールWH-RS20の後輪ハブを使ってホイール組み換えのご依頼を受けました。

ハブはスポーク左右10本ずつのストレイトプルスポークを使うハブです。

AL31W20hオフセットアリ

リムはTNIのAL31W 20穴オフセットリムです。この20穴リムが販売されています。私は知らなかったのですがお客様より教えていただきました。このリムがあればシマノホイールの組み換えは可能です。

 

もう使えなくなるほどリムがすり減り経年変化でスポーク穴のところにひび割れがしてどうしようもないホイールを再度よみがえらせる道が開けます。シマノハブはグリスアップをしっかり行っていれば20年でも使えます。

計測の位置に注意

計測の位置に注意

送られてきましたハブを計測しました。注意点としては計測の位置に関しては右側に寄せるか、左に寄せるか、中央で測るかを決めることです。

ハブオフセット値が少ないので左スポークテンションを高くできるハブです。重いのが難点ですが重いということは逆に丈夫ということですので総合点の高い優秀なハブと思います。

1:1組後輪1037g

左右2クロス組

スポーク穴が3mmずれています

できるだけ均一にテンションを調整

出来上がりの実測スポークテンション比は左約84kgf:右約129kgf、率にして65:100と非常に左が高い数値です。とても優秀です。ゾンダに負けていません。

右スポークテンションは高めですがタイヤインストール後のテンションドロップすればいい数値に収まります。

 

検証していませんが、以下私の勝手な想像です。

 

2:1組のゾンダの場合後輪は左7本右14本で作られています。左7本はラジアル組ですのでこの組み方はクランクを回して得られる、前に進む駆動力には影響しません。右ドライブ側の14本が駆動に参加します。プルスポークが7本、プッシュスポークが7本です。方やこのシマノハブは1:1組ですのでスポーク20本がクロス組です。プルスポークが10本、プッシュスポークが10本です。すべてのスポークが駆動に使われています。

 

前に進む力にはゾンダが14本、シマノは20本が働いています。仮に同じ力で回しているとしてもスポークの働き数が違うのでシマノのほうが勝ると思うのですが如何でしょうか?

価格の低いシマノより価格の高いゾンダのほうが高評価なのは片手落ちのような気がします。値段ではないと思います。ゾンダより約100g重いのですがシマノのほうが価格、性能などの総合力では勝っているように思うのです。ただスポークの調整はゾンダのほうが上のように思います。シマノはしっかりと事前に調整が必要です。

 

話を戻しますが、ストレートプルスポークのハブを扱う注意点はハブの計測が大切です。どんなハブでも計測が一番気を使うところですがスポークオフセット値をしっかり測ることです。

スポークオフセットについてはDTswiss、wheelproのスポーク長計算ソフトでも図解で説明していますので参考にされると良いと思います。

このホイールは左右スポークのテンション差が少なく、リム高が高いので空力と剛性が期待できます。おまけに非常に安価です。最高です。

漕ぎ出しは重量があるため少し重い走りですがスピードに乗ってしまいますと足を休めることができるホイールです。コスパが良くてよく走るホイールに蘇りました。

36mm高カーボンホイールの受注

アルミリムホイールをご注文いただきました方より再度のご注文です。カーボンホイールは以前よりご興味いただいていました。私も次のホイールはカーボンホイールをお願いしますとお勧めしていました。

36mm高28mm幅カーボンリム使用

36mm高のほかに軽量ホイールありますかとご質問いただき25mm高があることをご説明いたしました。25mm高は登りメインの方に良いことをお知らせしましたところ最終的には36mm高に決められました。

前輪 632g

スポークテンションは均一です

サピムCXRAY使用

後輪 830g

スポークテンションは均一です

後輪右コンペティション左CXRAY使用、36mm高リムはオールラウンドホイールとして優れています。重量は1500gを切っています。登りによく平地でも空力を享受できるホイールです。もう少し高い46mm、56mmもあります。空力重視ならば高めのホイールが良いでしょう。

穴のないリムで作っています。

リムは穴なしリムで作っています。このためリムテープが不要です。テープ代は結構嵩むものです。

 

剛性も穴アリと穴なしとでは違うと思います。ゾンダが穴なしのアルミリムです。ロープロファイルのリムですが評価が高いのはこの穴なしリムだから剛性が高いと推察します。穴をあけると軽くなりますが強度を高めるには穴がないほうが高いと思うのです。残念ながらエビデンスは持っていませんが普通に考えたらそうなると思います。

超軽量カーボンホイールのレビューをいただきました

超軽量ディスクカーボンホイールのご注文いただきました記事を書きましたがレビューをいただきました。生の声をお聞かせいただきました。お客様よりブログ掲載の許可を得ました。とても参考になると思います。

 

お客様とは何度もメールでやりとりを行いました。沢山ご質問をいただきました。こういう疑問があるのかと私もお調べすることで知識を深めることができたと思います。言わばお客様との合作ホイールです。お互いに意見を出し合って組み立てましたホイールです。

以下インプレ内容です。

ようやく、試走出来ましたので感想をご連絡できます。

重量

シマノ6穴のディスクアダプターを着けまして同じ条件で比較したところ、これまでのアルミとほぼ同じ重量です。アダプターを他社の軽いモノにすれば、少しばかり軽くなるかなといったところです。

タイヤはチューブレス25ですので、23のクリンチャーとほぼ同じ重さです。

重量では、重くならないことがターゲットでしたので、成功です。

ハブはバイテックスの方が、重いので合計の回転モーメントは軽くかなったことになります。

 

マウント

チューブレスは初めてで心配でしたが、リムテープ無しで、キツキツなくらいでしたので、普通のポンプでやさしくビードが乗りました。この恩恵は、整備性の面で大きなことだと思います。

25のコンチネンタルグランプリ5000TLをはめて、微かにリム幅がはみ出る感じです、105%にちかいと思います。

 

ハブの品位

ディスクブレーキハブは、メーカーでは違いがありえるので、キャリパー位置調整が必要と思いましたが、これまでのノバテックハブの位置で差し障りなくばっちりでした。

ホイールを入れ替えるごとにキャリパーを動かすわけにはいきません。

 

フロントのスペーサーの、構造がすぐ抜けて、外れてしまうのは正直に嫌です。フロントはよく外しますので余計に。

ただ、12スルーとのコンバージョンを考えるといた仕方ないかなと思います。

リアフリーは齧り防止が施してあり、良いです。

ラチェットもかっちりしています。

 

走行感

タイヤの、空気圧は荷重に、合わせて前4.5後ろ5.5です。

ほどほどの柔らかさと、抵抗の、バランスです。まだ下げられるかもです。

 

走り出しが軽いです。

片足を地面から離しただけで転がりはじめるような、感じのうえ、踏んだ分にきっちり反応して加速度を感じます。

28スポーク、コンペ、カーボンが全て協力していると思います。

今まで、バイク本来の能力を封印してしまっていたのか、悔やまれるくらいです。

 

平坦では、25キロ位はただ足を回しているだけで、意識して漕がずでも維持できる感じですし、少し踏めば、楽に35キロくらい維持できます。

乗った速度は落ちません。きんとん雲に乗った気分です。

 

立ち漕ぎは、以前ですとロスが大きくてやる気にならなかったですが、こちらは漕いだ分加速しますので、立ち漕ぎが楽しいです。やはり、ロスがあるのは体で感じるものですね。

 

ハンドリング

フレームの要素が大きいですが、以前のクリンチャーアルミがふらふらですが、それより少しばかり安定しましたがそれほど変わりません。

初めてなので驚きは横風にかなり煽られることです。油断禁止です。

 

走行音

薄い作りのカーボンだけにかなりします、速度が高いとゴーゴーいいますが、玄人になった気分になります。

 

見た目

ファットチューブの、フレームに合わさって、黒艶でキマッタって感じです。

プロリムの塗装ではない仕上がりが活きています。

 

ご相談できて材料の選択から、スポーク、穴、ハブ色々と、検討でき、組み立ても安心してお任せすることが出来ました。

まさにイメージ通り、希望通りの、大変満足なホイールを得ることができました。

 

以上がお送りいただきましたインプレです。過分なお褒めのお言葉をいただきましたので少しこそばゆい感じがいたします。でもありがたいことです。

今回使用しましたリムはいつも使いますカーボンリムよりはワンランク上のリムを使っています。95㎏までの方という使用制限がありますが通常では問題ありません。軽量化を図るにはとても有効なリムです。少しお高くなりますがグレードの高いホイールを得ることができます。