46mm高リムブレーキ用 定番カーボンホイールのご注文

自転車の組み立てはすべてご自分でされるベテランのお客様よりご連絡いただきました。

カーボンホイールは「手組」に任した方がいいとご判断いただいたようです。

ホイールの内容はしっかりとこのブログから研究されていました。リムは46mm高の定番ホイールです。

ブレーキ面は強化リムをご指定されました。他の部品は通常の定番通りです。以下詳細です。

28mm幅46mm高 467g
オプションで強化されたブレーキ面 方向性があるので注意が必要です

リム 46mm高28mm幅リムブレーキ用 ブレーキ面は強化リム

   前輪20H 後輪24H

ハブ ノバテック A291SB 20H  F482SB 24H

スポーク 前輪、後輪ともにピラー wing21黒

ニップル DT SquorxPro ブラス 黒

スポークのウィング21はサピムのCXRAYよりも少し重量があります。前輪20H後輪24HではすべてCXRAYで作りますと乗り味の柔らかいホイールになるかもしれません。CXRAYでは少し剛性不足と感じるライダーさんにはぴったりのスポークです。剛性上げるためにはウィング21は適しています。

ホイールの選択には経験が必要です。沢山乗らないとわかりにくい事柄です。自転車仲間に聞くのも良いのですがアドバイスに偏りがあるかもしれません。結局は自分で決めるしかないようです。

強化ブレーキ面はオプションで注文しています。このブレーキ面にしますとブレーキはよく効きます。ディスクブレーキに変更しなくてもいいというお話をよく伺います。

リムは穴ナシリムを使います。リムテープがいらない便利さは使われたらよくわかります。経済的でもあります。

前輪650g
後輪857g

前輪650g後輪857g前後で1507gです。とても軽量です。

ホイールは出来るだけスポークテンションを揃えて馴染みだし何度も繰り返します。出来不出来はこれで決まります。お客様のご感想が楽しみです。

35mm高28mm幅 軽量ディスクホイールのご注文

軽量のディスクホイールをつくってほしいとご連絡いただきました。お客様からは2度目のご注文です。リピートオーダーはうれしいです。自慢げになりますが前のホイールが良かったから次のホイールも「手組」に注文しようと思っていただいたと理解しています。

ホイールの提案は5案出しましたところ一番高価なプランを選んでいただきました。リムはこのブログにも何度も紹介しています一番高価な超軽量リムです。約360gの35mm高28mm幅のディスクリムですが剛性が伴ってこの重量なのでお勧めです。注意点は90kgまでの方という体重制限があります。お客様の体重では十分余裕がありますのでお勧めしています。

前輪664g
後輪786g

スポークは前後ともにピラーのウィング21です。5gスポークなのでサピムのCXRAYで作るよりは剛性が高いホイールに仕上がります。後輪が20本くらいの少スポークでしたら5gスポークでは少し剛性が不足すると思います。今回は24本で作りますので剛性は得られます。4本の違いは大きいということです。勿論FTPが300w以上の方には少し剛性が足りないかもしれません。いろいろユーザーの乗り方にあわせて作るオーダーメイドのホイールです。この点が気に入っていただいた理由と思っています。

ハブはノバテックのハブです。軽量でハブ性能は必要十分と思います。メンテナンス部品も入手しやすいのでお勧めです。

ニップルはDTのSquorxProブラスニップルです。カーボンリムにアルミニップルはガルバニック腐食の問題もありますのでブラスニップルをお勧めしています。「手組」のホイールはブラスニップルしか使わないのはこのガルバニック腐食があるからです。

前輪 スポークテンションを揃えることが大切です
後輪 スポークテンションを揃えることが大切です

ホイールのスポークテンションは校正した正確なメーターを使って計測しています。最適なスポークテンションで出来るだけ均一にすることがホイール作りには大切です。振れ取りだけの組み上げではスポークテンションは揃いません。振れ取り+スポークテンションの均一化、この2点が出来て駆動効率の良いホイールが出来上がります。

リムにラベルのないシンプルホイールですがこれも味になっています
リムは穴ナシリムなのでテープがいりません この便利さは使えばわかります

出来上がりのホイールです。ラベルも何もない超シンプルホイールですがこれも味になっていると自画自賛しています。お客様に出来上がりの写真をお送りしましたところ喜んでいただきました。

新しいディスクフレームをオーダーされた時にブティックブランドのホイールをご友人から勧められたのですが、お客様は敢えて「手組」にご注文いただきました。ありがたいことです。

ダイナモハブでMTB前輪ホイール作製

ダイナモホイールの作製依頼をいただきました。

お客様からのご注文はこれで3セット目のダイナモホイールです。今回は息子さんの通学用のホイールのようです。電池を気にすることなく大容量で明るく乗れるので安心安全です。

ダイナモホイールを使っているのでよくわかるのですが、これは本当に便利です。ロングライド、通勤用としてお勧めします。

アラヤMTBリム RM-17 460g
シマノ ダイナモハブHB-NX23 36H

リムとハブをお送りいただき、スポークはこちらで用意します。部品はリユースでリムにひずみがありました。歪のあるリムはスポークテンションの均一化には問題があります。フレかテンション優先かを選択することが必要です。

振れ取りを優先すると回り方がきれいので見た目はいいのですがしばらく乗っているうちに振れが出ることがあります。スポークテンションを優先しますと最初から振れが出ているホイールですが振れは現状維持が出来ます。一般には振れとりとスポークテンションの均一化はどちらも大切で両方を優先することが必要です。

今回は不本意ながら振れ取り優先で作ることにしました。やはり揺れ揺れのホイールでは見た目もよくありません。前輪ですので大きく振れが発生するとは思えませんので振れ取り優先で作りました。

スポーク36本のMTBホイールです。中央部が1.5㎜のスポークを使っています。細いスポークはショックアブソーバーの働きをしますので乗り味が柔らかくなります。MTB用のホイールは完組ホイールにはあまり無いようで、手組ホイールを選ぶライダーさんが多いと思います。

作製しましたホイールの詳細は

リム アラヤMTBリム RM-17

ハブ シマノ ダイナモハブHB-NX23

スポーク レボリューション シルバー 3クロス組

ニップル 12mmブラス

前輪1730g
リムの歪でテンションの均一化はできません

リム、ハブはリユースです。リムに歪があると振れ取りはできますがスポークテンションの均一化は難しくできませんでした。グラフにするとよくわかります。今回は前輪ということで駆動には大きく影響しませんのでご辛抱いただきました。

完成しましたホイールは高容量のライトを使え、毎日の通学に安心安全にお使いいただけます。販売していないものを作るのはビルダー冥利に尽きます。

ミニベロディスクホイールのご注文

今乗っておられる20インチ451の折りたたみ自転車をフロント部分だけディスク化され、前輪のディスクホイールを作ってほしいとご依頼がありました。リム、ハブ、スポークはご自分で手配されています。ホイールの組み上げだけをご希望です。

ミニベロ用リム キンリン社Nb-Rリム

届きましたリムはキンリン社のNb-Rリムでした。キンリンリムは剛性が高いので良いホイールが出来ます。

74mm幅ディスク用20H

ハブはなかなか手に入らないミニベロ用74mm幅のディスク用20穴ハブです。うまく手配されたと思います。スポークは星のスターブライトです。ご自分でスポーク長を出されて同梱されていました。

正確にERDを出すのが基本です
ハブの計測 正確に測るのが基本です

部品が届きましたので早速計測します。正確にリムのEDRをだし、ハブを測ることにしました。お客様は組み方を2クロスでご希望です。

すべて測り終えてスポーク長を計算しますと、送られてきたスポークは2mm短いスポークでした。

2mm短いスポークで作れないことはありませんがやはり安心安全を考えますと強度面で心配です。長めのスポークは後で調整できますが短いスポークはどうにもなりません。スポーク長を出すことはホイール作りの最初のハードルといえます。結果的にはこちらで新しく用意しましたスポークでお作りすることになりました。

ミニベロのディスクタイプは珍しいと思いますが、ホイールの作る手順は通常ホイールと同じです。適切なスポークテンションによって均一になるように調整します。

とてもかわいらしいディスクホイールです
2クロスで組みました
スポークテンションのバラつき度は5%以下を目標としています

出来上がりましホイールはとてもかわいらしいです。ブレーキをディスクにしますとブレーキングの安心度は上がるのではないかと思います。ご感想が楽しみです。

ピストホイールの組み換え

一度ピストホイールをお納めしましたお客様よりご連絡いただきました。ハブ交換の依頼です。

ギアを交換された時にハブ軸のねじ山をなめてしまわれたようです。ナットがガチガチに固まっていました。慣れていることでも、ねじ山を確認しないでレンチを無理やり回してしまうことがありますが今回はそのようです。軸棒のねじ山がつぶれていました。


交換したハブ 左側ねじ部分にトラブル

今回は軸棒を取り換えればいいと考えますが、ねじ式の軸棒なのでなかなか簡単にはいきません。結局ハブ交換を選ばれました。

取り出しましたハブは、新しく軸棒が手に入れば交換されたら良いかと思います。ハブ構造はシンプルです。ベアリングは6000番台のベアリング2つ入っているだけなのでベアリングの取り出し、圧入は難しいことではありません。

ピストホイールはとてもシンプルな構造です。踏み込みの直接的な感覚はロードバイクと違う感じです。はまり込む人が多いのもよくわかります。

ピストホイールでは左右のスポーク長が同じなので後輪でも前輪用のホイールを作るようなものです。

後輪左右のスポークテンションは同じなので(ハブによって違うときもあります)駆動効率は高く、左右テンション差があるホイールのようなことはありません。このため踏み込んだ力は逃げにくいのでロードバイクのホイールとは感覚が違います。

ピストバイクの面白さが最近よくわかってきました。ピストバイク、お勧めです。

XR31T/RTリムで多スポークホイールの作製 続き

多スポークホイールをご注文いただいたお客様よりインプレをお送りいただきました。ホイール作りにとても参考になります。

お客様から写真をお送りいただきました。ホイールとフレームのバランスが良く、是非乗って見たいと感じます。

やはりベテランライダーさんです。なかなかビギナーライダーさんでは感じ取れない微妙なハンドリングをシッカリと捉えておられます。以下原文です。

先日作成した頂いたホイールを漸くセットアップできて本日50kmほど乗ってきました。前のホイールと同じ銘柄タイヤで同じサイズ(25C)、同じ空気圧で試してみました。

漕ぎ出しの感じはあまり変化を感じませんでしたが、トルクの掛けやすさと巡航速度に乗せるまでの加速のしやすさは断然今回のホイールの方が楽です。

また路面のギャップや段差を越える際、ショックが明らかにマイルドになっており今まで路面が荒れていて嫌だと思っていたコースでもそれほど嫌に感じません。

コーナリングもワイドリムの効果かホイール剛性の効果かは私には不明ですがライントレースがとてもスムーズで一段上の速度でコーナリングができますしタイヤのグリップ挙動が掴みやすくコーナリングがとても面白いです。

全体的にかっちりしている印象なのに硬さをあまり感じない感触でとても乗りやすいです

持った時の重量がWH7701に比べ重くなっているのですが、走りの軽さと快適さの総合性能では断然今回組んで頂いたホイールが良いです。

重量と走りの軽さが一致しないことを今回体験できて驚きです。ハブを取り出した元のホイールが、マビックMA2リムに星2.0シングルバテッドの組み合わせで重量的には若干軽くなるほどですが、乗り味は全く異なります。

スポークやリムの選択、丁寧な組み方でこれだけ変化をつけることができる手組みはとても面白いです。

今回大変よい体験をさせて頂きました。色々と試したいことが出てきましたので、また機会を見つけて連絡させて頂きたいと思います。

明日は100kmほどのロングライドに行く予定でとても楽しみです。今回は本当にありがとうございました。

ロングライド後の感想もお送りいただきました。

本日100kmほど乗ってきました。地元愛知の知多半島を一周するよく行くコースです。

距離を走るとよく分かってきたのが、加速する時だけでなく巡航速度を維持するのも以前のホイールより楽で平均速度が若干上がりました。それでいて路面からのショックがマイルドですので走り終わってからの疲労感が随分軽減されました。加速性、巡航速度、コーナリングどれも大変満足のいくものです。

見た目もシンプルな黒いリムと黒いスポークと合わせてシルバーのハブがワンポイントでアクセントとなっているので、手前味噌ですが、自分のバイクのカラーとよくマッチしており、とても気に入りました。

ホイールメーカーの完組ホイールも魅力的なのですが、こんなに良いホイールがハブのリユース含めて提供頂ける手組みは、本当に面白いと思います。

週末に100km程度のロングライドサイクリングが主の今の私の使い方にはとてもマッチしたホイールです。

今後のサイクリングやツーリングが楽しみです。

今回は良いホイールを丁寧に相談に乗っていただき仕様を決めて組んでいただき大変ありがとうございました。今後ともよろしくお願い致します。

追加のインプレもお送りいただきました。

追加のインプレです。

通勤にも使っているのでコスパ重視でタイヤはcontinentalのUltra Sports3を使っていて今回も新旧ホイールに同じタイヤを履いています。空気圧も揃えました。それでも新しいホールでは、同じタイヤを履いているとは思えない快適性を感じたこともお伝えしておきます。

手組ホイールファンさんがおっしゃっていただいたように、よりグレードの高いクリンチャーやチューブレスなどに変えるとより快適で乗りやすいホイールに感じるだろうと期待しています。

とても印象深いインプレをお送りいただきました。リムは公的機関の大阪産業技術研究所にて荷重試験を行いとても良い結果を出しています。この剛性あるリムを使って、乗り方にあわせたスポークを選んで組み上げたホイールは良い走りをすると確信していましたが、果たしてその通りの走りでした。丁寧に感じ取っていただいた今回のインプレはとても参考になると思います。

XR31T/RTリムで多スポークホイールの作製

お客様から以下のメールをいただきました。

いつもWebページを楽しく拝見させて頂いています。
Web
ページを拝見させていただく中で、一度手組みホイール製作の相談をさせて頂きたいと思っています。
相談内容は以下になります。
20年ほど前に使っていて室内保管していたロード用ホイールをリフレッシュしたいです。
・流用するのはハブで、リムとスポークは相談しながら決めたいです。
・ハブはシマノ60032Hです。前後ともです。フリーは9Sです。可能であればハブが使えるかチェック頂きたいです。(可能であればグリスアップや球あたり調整も含めて)

リムとスポークはご相談しながら決めています。何分お顔あわせての商談ではありません。先ずは手組ホイールファンを信頼していただくしかありません。何度かメールのやり取りしますとご安心いただいたようです。

リムは今まで高評価をいただいていますキンリンのXR31T/RTの32穴、後輪はオフセットリムをお勧めしました。スポークは中央部が1.5mmのDTレボリューション黒で決まりました。

中央部の細いバテッドスポークは地面からの衝撃を吸収してくれますので乗り味が柔らかくなります。空力をもう少し改善するであればサピムのCXRAY、もしくはDTのエアロライトが良いかと思いますが価格が3倍しますのでレース用でないのなら丸スポークが良いかと思います。

レボリューションはサピムのLaserと同じ太さでとても優秀スポークですが取り扱いは非常に難しいスポークです。普通にニップルを回していきますとスポークも供回りします。これを止めながらテンションを上げていきます。これが厄介です。うまく扱えばとても乗り心地が良いホイールに仕上がります。

リムは約500gですので重いリムと感じますがリム高が31mmあります。この高さでこの重量は軽量と思っています。よく走るホイール作製には剛性あるリムが大切です。剛性の高いこのリムは後輪用に穴位置が3㎜オフセットのリムも作られていますのでお勧めリムです。

シマノ600 前輪ハブ 136g
シマノ600 後輪ハブ 350g

お送りいただきましたシマノ600ハブは室内保管のホイールでしたのでとても滑らかな回転でグリスアップは不要でした。一つ注意点があります。リユースハブにスポークを通すときはフランジを守るために前と同じ穴に通すことが大切です。

構成は次の通りです。

リム XR31T/RT 32h

ハブ シマノ600ハブ 前後ともに32h

スポーク DTレボリューション黒 2.0/1.5/2.0mm

ニップル 12mmブラスニップル 黒

前後ともに3クロス組です。出来るだけスポークテンションを均一になるように組みます。馴染みだしは数が多いほど安定します。時間をあけて何度も繰り返します。

お客様から写真を提供していただきました とてもシンプルな仕上がりです
前輪スポークテンショングラフ
後輪スポークテンショングラフ

出来上がりはとてもシンプルで飾気がありません。このシンプルさがいいとよく伺います。ロングライドに適した疲れにくいホイールが出来上がりました。勿論レースにも使っていただけます。いいタイヤで走られると今までのホイールとはガラッと違った印象と思います。インプレが楽しみです。

シティーサイクルのホイールをアップグレード

シティーサイクルのホイールにということでご連絡いただきました。ハブ、26インチリムをお送りいただきましてスポークとニップルはこちらで提案するというプランです。

剛性が高そうなリムです 476g

リムは写真をご覧ください。ブランドはわかりません。内寸19mm、リムワイド24mm、リム高26mmです。重量は480gほどありますので剛性が高いです。

前輪用 178g
後輪用 431g

ハブはシマノハブでHB-TX500,FH-TX500のナット仕様です。フレームにはねじで固定しますのでホイール取り付けでは非常に安定します。ハブエンドは135mm幅なのでハブオフセット値が小さくできます。このため左右のスポークテンション比率はとても良好です。つまり左スポークテンションが高く取れます。これは駆動ロスを少なく出来るということです。ホイールを作るうえでのプラス面となります。2:1組などの組み方を工夫することなく良好なテンション比率を得ることが出来ます。難しいことをしないでシンプルに3クロスで組むだけで効率の高いホイールが出来上がります。実用度が高い、安くてよく回る優秀ハブです。良いハブを選択されたと思います。

スポークはDTのレボリューションに決まりました。このスポークは中央部が1.5mmのスポークなので取り扱いは非常に難しいです。

完組ホイールで扁平スポークのCX-RAYが使われるのは最強のスポークのといわれる性能の良さもありますが組みやすいからです。効率よくホイール組が出来ます。レボリューション、Laserを使った完組ホイールは見かけません。取り扱いに手間がかかるのが理由です。このスポークは扱いが大変ですが手間をかければ高性能で安価にできます。多スポークの手組ホイールには最適です。

ニップルも大切な部品です。今回は前からも後ろからも締めることが出来るダブルスクエアを使います。とても使いやすいニップルでお勧めですが手に入れにくいのが難点です。

ホイールはスポークテンションを均一になるように仕上げます。これには熟練が必要と思います。

出来るだけ均一になるように調整する 
左スポークテンションが高い
出来上がり シティーサイクルのホイールですがレースに使えます
前輪866g ハブが重いのでこの重量ですがリム剛性が高いホイールです
後輪1106g ハブが重いのでこの重量ですがホイールはよく回る

出来上がりました。シティーサイクルのホイールですがレースに十分使えると思います。乗られた感想が楽しみです。

ピストホイールの作製依頼

2年前にピストホイールのご注文をいただきましたお客様から再度ピストホイールの注文をいただきました。リムとハブはお客様より持ち込みです。

リムはニップルとワッシャーがセットになっています 446g軽量です
前輪用193g
後輪用250g

スポークを選ぶ基準は体重と乗り方で太さを決めていきます。

今回のスポークは中央部が1.8㎜のバテッドスポークを選択しています。中央部が叩いてありますのでストレートスポークよりもねばりがあります。このねばりがショックアブソーバーの働きをしますのでよい選択です。

ハブはノバテックのトラックハブです。穴数は前輪20後輪24の一般的なロードホイールと変わりません。このためリムの選択肢は多いと思います。送られてきましたリムはDTのRR411リムです。このリムはジョイントが溶接でニップルとワッシャーがセットになっていますので割安感はあります。チューブレスホイールとしても使えますのでとても良いリムと思います。

前輪739g
前輪スポークテンショングラフ
後輪820g
後輪スポークテンショングラフ

前輪はラジアル組、後輪は左右2クロス組のJIS組です。今回のシングルフリーの場合後輪スポークは左右同じ長さなので左右のスポークは同じテンションです。左右差のないホイールは駆動ロスが少ないホイールが出来上がります。踏み込んだ力はロスが少なくダイレクトに伝わるホイールです。これがピストにはまり込んでしまうと止められない理由と伺っています。

お客様は自転車をすべてご自分で組み立てされます。ホイール組めるショップが沢山ありますがホイールは手組ホイールファンに任せようといっていただけるのが嬉しいです。

先にお納めしましたホイールは32Hのシルバーホイールで今回は前輪20後輪24の少スポークで作製しています。この2種類の乗り心地の違いを教えていただけますのがとても楽しみです。

ホワイトインダストリーハブで46mm高ディスクホイールの作製

もう何度もご注文いただいていますリピーターのお客様よりホワイトインダストリーのハブを手に入れたので奥様用のホイールを作ってほしいと連絡いただきました。

リムは定番ホイールの46mm高リムを使います。スポークはどうしましょ?とお尋ねしましたら丸スポークがいいということでした。ドライブ側を1.8mm、非ドライブ側には1.5mmのスポークを提案しました。DTのコンペティション黒とレボリューション黒でお作りすることになりました。

前輪752g
前輪スポークテンショングラフ
後輪863g
後輪スポークテンショングラフ
穴なしリム テープがいらないリムです
ホワイトインダストリー 左右2クロス組
ホワイトインダストリー 左右2クロス組

オーダーホイールはこんなところが良いところです。スポークを選んで作り込んでいきます。スポークはとても大切な部品です。スポークの選択次第で乗り味が変わりますので実力、好みに応じたホイールを作り上げることが出来ます。

ご自分でホイール作りに挑戦したい方は高価なスポークですが扁平スポークで作ることをお勧めします。丸スポークは難しいです。特に1.5mmのスポークはねじれ易いので難しいです。理由はテンションを上げるときにスポークにねじれが生じます。これを防ぎながらテンションを130kgfまで上げるには技術が必要です。

扁平スポークなら容易にねじれを防止できますので簡単という訳です。これを考えますと性能が良くなると扁平スポークをしつこく勧めるショップには要注意かもしれません。Laserで組んでほしいと注文するとビルダーの腕前が分かります。

ハブの寸法データはホームページから得ることが出来ますが実寸を測るのがいいと思います。往々にしてホームページのデータは違っています。2度手間にならないようにするには正確に測ることです。

スポーク長の計算ソフトはいろいろあります。今の計算ソフトはスポークの伸びまで考慮してスポーク長を出すソフトまでありますのでいろいろ試されたら良いと思います。

リムは穴ナシリムを使いチューブレス仕様のホイールです。作るのは難しいホイールですがリムテープがいらないので取り扱いはとても楽なホイールが出来上がります。テープがいらないホイールの良さを知りますとなかなかリムテープ運用のホイールには戻れないとよく伺います。

前輪752g後輪863g軽量ホイールが出来上がりました。時間をかけて馴染みだしを行っています。ご夫婦で走ると伺っています。楽しいライドのお手伝いができまして喜んでいます。