26mm高24mm幅シルバーホイールの作製

シルバーホイールのご注文をいただきました。ハブは10速シマノハブの持ち込みです。

シマノ10速ハブ HB6700 FH6700

リムとスポークをこちらで手配しています。

XR26RT シルバーリム 463g
なかなか手に入れにくリムですがうまく手配できました

リムはキンリンのクリンチャーリムです。台湾のキンリンワイドリムは22mm高、31mm高が国内では多く流通しています。しかし26mm高のシルバーリムは国内商社経由では手に入らないと思います。今回のホイールに使うリムはなかなか手に入らなかったのですがうまく手配できました。他のメーカーのシルバーリムは流通していますが非常に高価です。カーボンリムと変わらない価格なので驚きます。商社としましたらリスクを張って輸入しているので高い値段になるのは仕方ないと思います。趣味の世界は奥が深いので価格だけで決めるものでもありません。いずれにしましてもシルバーのリムは非常に手配しにくいことは確かです。

今回のリムは32穴リムですがホイールとしまして王道の穴数です。スポークをうまく選択すればロングライドに適した疲れにくいホイールに仕上がります。

スポークはピラーのトリプルバテッドスポークで作ります。Jベントの部分が2.2mmありますので通常の2mmスポークより強化されているところがいいです。安心感が増します。

前輪を中央部1.5mmで作り、後輪左は1.5mm、右は1.8mmと左右のスポークを変えています。剛性を上げるのが理由です。

ピラーのダブルスクエアニップル(DSN)

ニップルはダブルスクエアです。後ろからテンションアップができますのでとても扱いやすいニップルです。手に入れにくいのが難点です。

モダンなシルバーホイールです なかなか手に入れにくいリムです
前輪スポークテンショングラフ
後輪スポークテンショングラフ

組みあがりましたホイールはとても存在感があります。クロモリフレームとあわせますとよく似合います。後輪はオフセットリムですので通常のスポークテンションより10%以上後輪左テンションが高いです。おまけに10速ハブなので一層左右テンション差は少なくできます。リム自体はチューブレスレディーなのでバルブとシーラントを使えばチューブレスホイールとして使用できます。見た目はクラシックですがモダンホイールの高性能ホイールとして使っていただけます。リム高は26mmありますので空力の援護も得られます。用途の広いホイールとして楽しんでいただけるホイールです。

32穴ホイールの組み替え依頼

このブログをお読みいただいた方よりご連絡いただきました。

現在使用中ホイールリムが減ってしまい交換を考えています。 今後チューブレス化を考えています おすすめのキンリンリムXR31T/RTに交換とスポークは 星ウィングスターがいいと思っています 見積りをお願いします。

使っておられるホイールはシマノハブを使った手組ホイールでした。このハブを使ってホイールを組み替えるご注文をいただきました。

キンリンのXR31T・RTはいまなかなか手に入りません。当初在庫がなかったのですがいつも買っているセラーに確認をしましたらあるということでした。少し時間が掛かったのですが手に入れることが出来ました。今はモノを持っているのが強いです。見つけたら買いかもしれません。部品はいつでも手配が出来る時代は終わった感じがします。

約一ヶ月お待ちいただきました。リムが揃い、ご連絡しましたらホイールをお送りいただきました。

これだけ丁寧に梱包していただくとありがたいです

梱包がしっかりしています。このホイールのハブを取り出して新しくホイールをお作りいたします。

ホイールの構成は次の通りです。

リム キンリンXR31T・RT 前後ともに32H

31mm高24mm幅 後輪は3mmオフセット

ハブ 前輪シマノHB9000 後輪FH6800 前後ともにお持ち込み

スポーク 前輪 ピラーTB2015

               後輪 左ピラーTB2015 右TB2018

ニップル ピラーDSN ブラス

スポークは星ではなくピラーのスポークを提案しました。スポークの中央部が1.5mmの細いスポークを使います。バテッドスポークの特徴を生かしてホイールを作りました。細いスポークは地面からの衝撃を吸収してくれます。長い距離を走るとよくわかるのですが振動が少なくなるということは疲れにくいということにつながります。輪行などのロングライドに適したホイールです。

リムは約500g、31mm高24mm幅です。剛性があり高さの割には軽量です。空力が良いリムなので平地での走行では足を休めることが出来ます。

ニップルはブラスを選択しています。アルミニップルも強度がありますがやはり安心度はブラスが高いです。

スポークテンション均一化に注意を払い、振れを最小に組み上げます。NHKのチャリダーという番組で有名ビルダーさんがホイールを作っている場面がありました。この時ビルダーさんはスポークを弾いて音で均一になるように調整していました。音を聞き分けながらスポークを調整する方法は昔から行われていますがとてもいい方法と思います。ただ○○kgfで仕上がるということはできません。音の音色で仕上げますが慣れた人にはいい方法なのでしょう。

私もテンションメーターと音の聞き分けを併用しています。ギターのピックではじいています。きれいな音が出るのでわかりやすいです。このためテンションメーターの横にはピックを置いています。

ピックが活躍しています

音で判断には欠点もあります。音のほうが調整のスピードは速いと思いますが違いがわかりすぎてなかなか終わりがありません。いつまでも続けてしまいます。適当なところで切り上げることも必要です。割り切りることでホイールの仕上がりは格段にスピードアップできます。

スポークテンションばらつき度5%以下
スポークテンションばらつき度5%以下

テンションはグラフにしてお客様に報告しています。このグラフにはスポークテンションばらつき度を表示しています。このばらつき度は5%以下になるようにしています。理由はシマノDuraホイールが今まで調べた結果5%くらいの仕上がりでした。このため手組ホイールファンではDuraホイールを上回る仕上がりになるようにしています。大体いつも3%前後で仕上げています。難易度が高い数字ですが精度の高いホイールには必要です。

前輪811g 多スポークホイールはロングライドに適する
後輪1037g 軽いホイールだけが走るホイールではありません

リムはチューブレスレディーのリムなのでバルブとシーラントを用意すればチューブレスホイールとして使用できます。用途が広いホイールです。お客様のインプレが楽しみです。

ピストホイールの作製

36hのピストホイールの依頼です。ハブとリムはお客様からの持ち込みです。

アラヤリム CTL-385 413g
サンシン トラックハブ 後輪用306g
サンシン トラックハブ 前輪用260g

クリンチャーのシルバーリムを希望されていましたが当方では36hシルバーのクリンチャーリムはなかなか手配できません。チューブラーリムなら競輪で使われるリムがありますので比較的容易に手に入ることを提案しました。しかしクリンチャーで作るということでしたので、ご自分で手配されハブとリムをお送りいただきました。なかなかの調達力です。メルカリやオークションで探せばあるものです。

ハブはサンシンの36Hトラックハブ、リムはアラヤのCTL385です。アラヤのリムはとうにディスコンとなっていますがうまく新品のデッドストック品を見つけてこられました。視点を変えるとまた違う景色が見えますがホイール部品もこの理屈が通ります。違うマーケットにはあるということが分かった次第です。

ハブはリユースですのでスポークをハブ穴に通すには前の使った通りに組む必要があります。スポークを通す方向が同じということです。違う組み方で穴位置を変えるとまた新しい傷が出来、フランジを傷める原因となります。このため前輪はイタリアン、後輪はJIS組みで作ります。

スポークはピラーのTB2015、ブラスニップル12mmシルバーを使いました。バテッドスポークにはホイールの軽量化を図ると共にスポークの弾性が体重によるリムの変形を少なくする利点があります。少し値段が上がりますがストレートスポークを使うより利点が多いスポークです。

ニップルは丈夫なブラスニップルを使います。アルミ軽さよりもブラスの丈夫さを提案しました。

クリンチャーのシルバー36Hはなかなか手に入れにくい
前輪883g
スポークテンションを約100kgfで仕上げています
後輪934g
スポークのテンションを約100kgfで仕上げています

スポークのテンションはいつも記事に書いています通り出来るだけ均一になるようにしています。素材がすべて均一なものであればテンションを揃えることは容易ですがなかなか思う通りには行きません。上手に加減しながら振れを最小にしてスポークのテンションを揃えるようにしています。これには経験が必要です。何度も馴染みだしを行い出来上がりました。

G3ホイールの作製

以前ゾンダ後輪をカーボンホイールにリメイクしましたことを書きました。このブログ記事を読まれた方よりご連絡いただきました。

お客様はジャンクのゾンダ後輪ホイールを手に入れられたようです。使い道のないゾンダホイールの再生となりました。

別注G3リム 穴ナシリム使用 ゾンダハブを再利用しました
後輪754g フリーは後で取り付けます
ドライブ側140kgfになっていますが実際は130kgfです

ゾンダの後輪リムは30mm高です。カーボンリムは36mm高なのでスポークをカットすればゾンダリムからカーボンリムに移植できます。リムはG3用として別注の穴なしリムをオーダーしました。

分解したゾンダのドライブ側スポークは1mm厚の扁平スポークでした。非ドライブ側のスポークは0.95mmのスポークで左右の太さを変えています。右側の剛性を上げて作っています。

ホイールを作るうえでテンションメーターは欠かせませんが今使っているメーターのテンション換算表では1mm厚のスポークがないのでスポークテンション校正器を使って1mm厚の扁平スポークを実際に130kgfで引っ張りテンションメーターを使って測ることにしました。

メーターは0.3mmの値になればいいわけです。

スポークテンションを上げてホイールの右側のテンションを予定の値になるように仕上げてフレを取り、センターを出せば完成です。

時間をあけてストレスリリーブを何回も行い、狂いが出ると微調整の繰り返しを行うことで完成します。文章で書くと数行ですが難易度の高い作業となります。

お客様はロードバイクの上級者です。ハブはきれいにオーバーホールされていました。部品のフリーはご自身で管理されておられます。これを取り付ければ完成です。前輪は前の記事にしています、ストレイトプルスポークのプライムハブを使って20穴の穴ナシリムで作ったホイールで1セットとなります。

前輪634g 20Hプライムハブ ストレイトプルスポーク使用
できるだけスポークテンションを揃えています

前輪20H後輪21Hのホイールが完成しました。使えなかった部品が生き返り新しいホイールとなりました。これは高級ホイールです。

46mm高28mm幅カーボンホイールの作製

同じお客様から2セット目のご注文をいただきました。最初のホイールを気にいっていただきました。同じサイズのリムを使いホイールの使用部品も同じです。違いはリムの仕上げを変えてご注文です。

存在感たっぷりのカーボンホイールに仕上がりました

リムの仕上がりはグロッシータイプといいましてつやがあり模様も出る仕上がりとなっています。前回と同じように前輪のブレーキ面は強化仕上げとなっています。

リム重量463g 46mm高28mm幅なのでとても軽量です
前輪ブレーキ面はオプションで強化されています

リム重量はリム高46mmあまりますので約460gと少し重くなりますが得られる空力と剛性を考えますととても優秀リムです。レースに出られるのならこのリム高が使いやすいかと思います。

ホイールの良さを決める要素としまして最も重量な部品はリムと思います。セラミックベアリングを使っているという謳い文句のホイールがありますがNTNなどの優秀なスチールベアリングを使っていれば十分だと考えます。

使用するハブは台湾製軽量ハブで性能は必要十分なハブです。日本製のベアリングが入っています。

スポークはピラーのWing21を使いました。空力の良いスポークです。サピムCX-RAYよりはほんの少し重いスポークでこのわずかな重量差が剛性を違いを出しています。前輪20本後輪24本の数量はちょうどよいねばりを発揮できるようです。普段CX-RAYを使ったホイールに乗っておられる方の印象ではWing21のほうが剛性高いという評価でした。しかしこれが32本になりますと剛性がありすぎて疲れるという人もおられます。柔らかすぎず、また、硬すぎずという乗り味で良いかと思います。カーボンリムは高剛性ですので一般にはCX-RAYが多く使われています。しかしもう少し剛性があればいいのにという方にはWing21はちょうど良い硬さのようです。

以上はあくまで今までのお客様からの意見を集めました。

リムは穴なしリムですのでリムテープはいりません。チューブレスホイールとしてとても運用はとても楽なホイールです。

前輪663g
スポークテンションを均一にしています
後輪853g
できるだけスポークテンションの均一化を図ります

お客様には2セット目のホイールなので乗り心地はわかっておられます。今回はリムの仕上がりが違います。グロッシータイプはとても存在感があります。無地のUDタイプは標準仕様でどちらかといえばおとなしいのですがこの違いは大きいです。見て楽しいホイールに仕上がりました。

シルバーホイールのスポーク組み替え依頼を受けました

このブログに興味を持っていただきましたお客様よりご連絡いただきました。

使っておられる銀輪ホイールのスポーク組み替えをご希望です。細かい打ち合わせ後、ホイールをお送りいただきました。ホイールは銀輪ホイールです。

この丁寧なパッキングに感心しました
丁寧な梱包で安心です

写真はお送りいただきました時のパッキングです。うまく廃箱を利用してお送りいただきました。これなら安心です。なかなかこのようなパッキングはできないものです。

存在感ある銀輪ホイールです

ホイールをお送りいただきますといつもスポークの状態を点検いたします。

前輪912g
スポークテンションが強弱強弱でバランス取れています 前輪なので駆動には大きく影響しないが振れは出やすい
後輪1125g
スポークテンションは強弱強弱となってる 駆動ロスが出る

お預かり時点でのホイールの仕様は次の通りです。とてもオーソドックスな内容です。長く使えるホイールと思います。しかしお客様のご希望を考えますと2mmのスポークでなくても細いスポークで充分剛性を担保出来ますし、乗り味が柔らかくなるとともに軽量化にもつながります。

重いリムは丈夫で剛性が高い 決してマイナス要因ではありません

リム アラヤA713 32h 前後共

ハブ シマノ105 HB-5800,FH-5800 共に32H シルバー

スポーク CNスポーク 2mmストレートスポーク シルバー

ニップル ブラス シルバー

前輪912g後輪1076g、合計2037g

前輪のテンション状態は強弱強弱でバランスがとれています。 後輪のテンション状態もテンションは強弱強弱でバランスがとれています。ホイールはほとんど振れもなく見た目はよくできているホイールです。しかし残念ながら外見と違って改良点は沢山あります。

グラフを見ればよくわかります。スポークが強弱強弱と星型でバランスとれています。ここが問題です。単純に振れ取りだけをすればこのようになりがちです。振れ取りから一歩進んでスポークはテンションを均一にすることが一番大切です。

注意点は次の通りです。

①ホイールのスポークを細いスポークに交換して剛性を減らすことなく軽量化を図ります。         ②スポークの張り方に最大限注意を払いスポークテンションが均一になるように、振れを最小になるように仕上げます。こうすることで長く乗られても大きく振れが生じることなく安定して使えるホイールになります。

スポークは

前輪 ピラーTB2015(2.2/1.5/2.0mm)

後輪 左ピラーTB2015

右ピラーTB2018(2.2/1.8/2.0mm)

後輪右ドライブ側には左より少し太いスポークを使い剛性を高めます。

スポークテンションを出来るだけ均一になるように組み上げました。

前輪912gから845gに 67g減量
振れを最小にしてスポークテンションを均一になるようにします
後輪1125gから1076gに  49g減量
振れを最小にしてスポークテンションを均一になるようにします

私の経験では

このホイールを使ってみると驚くほどスピードが改善されたということはないと思います。近場で短時間試すかぎり今までとほとんど変わりない普通の乗り味でしょう。

しかしロングライドになりますと感じ方が大きく変わると思います。理由は地面からの衝撃が緩和されるからです。細いスポークはショックアブソーバーの働きをしますので乗り味が柔らかくなります。柔らかいからといいましても剛性が落ちたわけではないので芯はしっかりしています。おまけにホイールスポークが均等に張られているので狂いが生じにくいという利点もあります。劇的な変化で良さが分かるわけではありませんが長く使われると新しい発見があるという感じです。

お客様はどのように感じられるか楽しみです。

前輪845g 後輪1076g 合計1921g

116g軽量化できました。

スポークでホイールは変わります。ホイールを作れる方は試されたら良いかと思います。組み替えの出来ない方はご連絡ください。安価にホイールが改良できます。

Primeハブ使用、前輪カーボンホイールの作製

カーボンホイールの作製です。wiggleのプライベートブランド Primeのストレートプル・スポークを使う前輪ハブをお送りいただきました。部品持ち込みでご注文です。

Prime 前輪ハブ

ハブは似たようなハブがあります。写真のハブです。サイズは同じなのでどうもノバテックのOEMのようです。

Novatec ハブ

ハブを計測しますと左右幅は80mmあります。スポーク長を計算する際スポークのブレイシングアングルを出しました。8.3度あります。仮にシマノハブで作るとしますとブレイシングアングルは7.6度です。0.7度のわずかな差ですがスポークがリムに向かう角度はやはり広いほうが良い訳で自転車が曲がるときのコーナーでの安定感はこのブレイシングアングルが広いほうが安定します。広いほどコーナーに強いということです。

ブレイシングアングルは広いほうが安定する

このハブのことは知らなかったのですがとても良いサイズです。参考になりました。これからは使ってみようと思います。

さて、ハブの寸法が発表されていますがやはり初めてのハブですので実寸を測りました。ハブ寸法は正確に測らないとスポークの寸法にミスが生じます。大切な作業です。

スポークはお客様よりご指定がありWing21、ニップルはSquorxProブラスです。

Wing21は空力のよいスポークです。風洞実験でとても良い結果を出しています。

リムには穴がないのでテープはいりません

リムはこのブログではおなじみの36mm高28mm幅穴ナシカーボンリムで作ります。この穴ナシリムはチューブレスタイヤ用ですがクリンチャーも使用できます。このリムにはフックがありますがフックレスでも作れます。

チューブレスの場合このリムではリムテープを巻きませんので取り扱いがとても楽です。テープがいらないリムは経済的でもあります。チューブレスに使うリムテープは意外と高価なものでこれがいらないことはとても有利です。

ニップルですが、リムに穴がないのでリム穴の後ろから入れて組み立てるということはできません。ニップルに磁石ネジを取り付けて磁石で誘導し、ニップルをリム穴より取り出す方法が一般的です。ゾンダなどの量産ホイールで作られているので慣れた人には難しい作業ではないようです。しかし一般にはホイールを作れない人が多いなか、作業が大変なこのリムを扱うのは慣れた人でも難しいと思います。実際作るのに音を上げた人がホイールを送ってこられ、組み立て依頼を受けたこともあります。挑戦することには異論がありませんがとても難しいことは確かです。

前輪634g
出来るだけスポークテンションを均一にしています

組み上げました。スポークテンションは均等に張っています。センター出しもしっかりできています。テンションのバラつきはほとんどないです。リムの性能が良いからでしょう。注意点はブレーキ面を強化したリムなので方向性があります。フレームに取り付けるときには注意が必要です。

銀輪ホイールを組む

銀輪ホイールの存在感はライカカメラと同じ雰囲気を感じます。いつまでも古びた感じがしません。いつもなにか新鮮なものを発信しているのです。鮮度が落ちないのは何故なんでしょうか?

ライカカメラはいつまでも古びない

最近シルバーホイールのご注文が多いです。ありきたりの黒いホイールに飽きられた方が増えてきたのかもしれません。ホイール自体は何も変わっていません。シマノハブに銀色スポーク、銀色リムです。王道の3クロス組で組んだホイールはとてもシンプルです。

そう、銀のホイールは王道です。カメラ好きが憧れるライカと同じです。

銀輪ホイールは古びない 今見るととても新鮮です

今回ご注文いただきました銀輪ホイールは少しモダンなにおいも持っています。リム高が30mmありますのでロープロファイルの競輪と同じホイールではありません。新しい香りです。

約450gのリムは30㎜高あるので剛性が高い

リムはナローリムですが新しい感覚です。しかし販売されたのはだいぶん昔からです。古いものは今見ると新しいのかもしれません。

ハブはシマノハブ105を使いました。

スポークはピラーのトリプルバテッドTB2015,TB2018のミックスです。

前輪はTB2015,後輪左をTB2015,右TB2018という組み合わせにしています。

後輪をスポークの太さが1.5mm+1.8mmのミックスで剛性を高めています。

ニップルはダブルスクエアのブラスです。後ろからでも締め付けが出来るニップルを使用しました。

前輪807g  ハブが150gあるので少し重い
後輪1035g ハブが360gあるので少し重い

スポークの太さを細くして乗り味が柔らかくなるように調整しています。しかしスポークテンションはしっかり張るようにしています。こうすることでトラブルの少ないホイールに仕上がります。細いスポークを沢山使うことで剛性を得ています。スポークがショックアブソーバーのように地面からの衝撃を和らげることが出来るのでロングライドに使われると良さがよくわかります。

お客様はホイールのスポークを細くすることにとても興味を持たれました。ご自分でもホイールを組まれる方なので疲れにくいホイールということにはご理解いただけると思います。インプレが楽しみです。

1297g超軽量カーボンチューブラーホイールのご注文

海外におられる方よりご注文いただきました。インターネットの時代ですので海外でお仕事されていましてもオーダーはできます。最初は驚きました。話を伺いますと年末には帰国されるということでお届は日本のご自宅にお届ということになっています。年末のお休みが終わり次第持ち帰られるようです。

ホイールは軽量リムを使ったチューブラーホイールで何度もお収めしています実績あるホイールです。以下詳細です。

リム 35mm高25mm幅カーボンリム  穴ナシリム前輪20H後輪24H

ハブ ノバテック A291SB 20H F482SB 24H

スポーク 前後ともWing21 黒

ニップル DSN 黒

チューブラーホイールなので穴なしリムにする必要はないと思われますがあえて穴なしにしています。リム面の穴あきより穴がないほうが剛性は高いはずなので作製の難易度は上がりますが穴なしリムにして剛性を上げています。穴アリと穴ナシと差は感じられないかもしれませんが少しでも剛性アップが出来るほうということで穴なしリムを使っています。作りにくさより性能アップを選んでいます。

ハブはブティックブランドのハブではありませんが必要十分な性能を得られるノバテックの軽量ハブを使いました。

スポークはサピムのCX-RAYよりも空力が良い成績を出しているWing21を選択しています。Wing21はCX-RAYよりも剛性があります。これは乗り味に影響しますので柔らかいほうがいい場合はCX-RAYという選択もあります。

ニップルはダブルスクエアのブラスニップルです。アルミニップルを使われる方が多いのですが手組ホイールファンではブラスを使います。アルミとブラスでは20gほどの差があります。ガルバニック腐食や強度の点から考えまして軽量化より安心安全を選んでブラスニップルをお勧めしています。

ホイールの作製ではスポークテンションのバラつき度が重要ポイントです。出来るだけテンションを揃えることを心掛け振れが最小になるようにしています。スポークテンションを優先しています。

前輪545g
後輪752g
穴なしリムで作ったチューブラーホイール
オプションでブレーキ面は強化しています

ホイールは前輪545g後輪752g合計1297gと非常に軽量に仕上がりました。

お客様は仕事仲間とチームを作られておられるようです。仲間とのライディングで感じられたインプレが楽しみです。

24mm幅31mm高アルミリム使用ディスクホイールのご注文

当ブログでは好評のリムを使ったディスクホイールをご注文いただきました。これで3セットになるリピートオーダーです。今回のホイールは手組ホイールファンでのアルミディスクホイールの定番ホイールにする予定です。

前輪800g
ホイールはスポークテンションのバラつき度が大切なポイントです
後輪923g
振れ取りはスポークテンションが揃っていなくてもできる バラつき度が大切です

仕様は次の通りです。

リム XR31RT 3mmオフセット 前後ともに24穴

ハブ TNI REVOハブ 24/24

スポーク 前輪 左DTコンペティション2.0/1.8/2.0mm 黒

スポーク 前輪 右ピラーTB2015 黒

スポーク 後輪 左TB2015 2.2/1.5/2.0mm 黒

スポーク 後輪 右DTコンペティション2.0/1.8/2.0mm 黒

ニップル ピラー ダブルスクエア黒

私事ですが同じものをフレームビルダーの橋口さんに作っていただいたエクタープロトンに取り付けています。真っ黒のホイールはカーボンホイールのようですがアルミホイールです。

こんな感じのホイールです

お客様も1セットキンリンのXR31T/RTで作ったホイールをお持ちですのでリムの良さはすでにご存じです。おまけにこの夏にも違うリムで1セットお作りしていますので出来具合はよくご理解いただいています。

スポークテンションをシッカリと調整しまして納品いたしました。前輪800g後輪923g合計1723gです。アルミでリム高を考えますと軽量の仕上がりです。走るホイールは軽さだけで決まるのではないと お客様は よくご存じの方です。ご感想伺うのが楽しみです。